校長室より

「動員学徒殉難の碑」慰霊祭における校長式辞

「動員学徒殉難の碑」慰霊祭における校長式辞

令和7年10月25日(土) 熊本県立御船高等学校長

 

 本日、御船高校同窓会(天神会)副会長・御船町町議会議長の森田 優二 様、天神会名誉顧問の川野 光恵 様、御船町町長 藤木 正幸 様、そして「天神きずなの会」の皆様をはじめ関係各位のご出席のもと、令和7年度「動員学徒殉難の碑」慰霊祭を開催できますことは、本校にとって大変意義深いものであります。

 昭和16年(1941年)に勃発した戦争の期間、学校も戦時体制に巻き込まれ、学徒勤労動員として昭和19年(1944年)10月20日、旧制御船中学校から約五百名の学徒が学校を離れ、長崎県大村市にある海軍の工場へ赴きました。そして125日、アメリカ軍爆撃機B29の大編隊による空襲を受け、10名の学徒がお亡くなりになりました。さらに翌年2月には、福岡の飛行機製作工場での過酷な労働の中、1名の学徒が病気でお亡くなりになりました。

 戦後20年がたった昭和40年(1965年)10月25日に、かつての同級生の方々の発意で御船高校に「動員学徒殉難の碑」が建立されました。以来、毎年10月25日には、碑前において式典を執り行っています。

 時代は変わろうとも、忘れてはならない歴史を後世に伝えるとともに、平和を希求する精神を育てるために、この「動員学徒殉難の碑」があります。本日の式典には、全校生徒を代表し生徒会と芸術コース音楽専攻の生徒達が出席しております。また一部部活動の生徒たちも練習を中断して参加してくれました。後輩である生徒の皆さん、志半ばで斃(たお)れた諸先輩方の魂に、皆さんはしっかり守られていることを心にとめておいてください。

 本校は大正10年(1921年)に創立され今年で104年目となります。大正、昭和、平成、そして令和にわたって優れた先生方の御薫陶を受け、多くの人材が育ち、世に巣立っていきました。時代は変わっても、「天神の森の学び舎」は、可能性豊かな若者と情熱に溢れた教師との出会いの場であり続けます。平和を希求する精神が育まれてきた場所です。

 さて今年は、終戦80年の年です。悲しいことに世界を見渡せば、戦争が各処で起こっております。多くの犠牲者を出しても終わりが見えない状況です。でも私たちは、決してあきらめてはいけません。平和を希求する精神を持った人が益々増えれば、必ずや戦争は終わり、平和を維持できます。先の世代は戦争の悲惨さを経験し、命を懸けてこの国の平和を築いてくださいました。私たち世代はしっかりそれを守り、次の世代に平和を希求する精神を繋げなければなりません。

 今年の終戦記念日の前日に亡くなった、最後の特攻隊員、千(せん)玄室(げんしつ)さんは、「after you(お先にどうぞ)」の譲り合い、相手への思いやりの気持ちが世界平和には大事だとずっと訴えてこられました。私は、平和を希求する心というのは、互いを理解し、違いを認め、譲り合い、共に未来を築こうとする姿勢だと考えます。そのことを生徒たちに語り続けていこうと思います。

 結びに、御船高校は「誠実以て人に接す」「自ら進んで学を修む」「自律持って己を処す」の三綱領の精神もと、さらなる飛躍を目指し、たゆまぬ努力を続けるとともに、世界の平和と社会に貢献する心の育成に取り組むことをこの御船高校、殉難の碑の前にてお誓い申し上げ、式辞といたします。

 

令和7年10月25日

熊本県立御船高等学校 第三十代校長 橋本 岳範

 

第31回全国書道高等学校協議会熊本大会会場校校長挨拶

第31回全国書道高等学校協議会熊本大会会場校校長挨拶

(令和7年10月23日)

 皆様、ようこそ、御船高校へ。私は、御船高校校長の橋本岳範です。今年四月に着任いたしました。本日は遠路はるばる、第31回全国書道高等学校協議会熊本大会にご参加いただき、誠にありがとうございます。全国各地から書道教育にご尽力されている先生方を、ここ熊本県御船町の御船高校にお迎えできることを、校長として大変光栄に存じます。

 御船高校は、大正10年(1921年)に創立され、地域に根ざした教育を大切にしながら、今日まで歩んで参りました。今年で104年目を迎える伝統校です。普通科、電子機械科、そして音楽、美術、書道の3つの専攻を持つ芸術コースが設置してある、非常に特色のある学校です。所謂「STEAM教育」を進めているところです。私が本校の自慢をすれば長くなりますので、これ以上の学校紹介はやめておきます。お渡ししてあるパンフレットを後ほどご覧ください。とにかく今回の大会をお迎えするにあたり、教職員一同、心を込めて準備を進めてまいりました。御船高校なりのおもてなしを精一杯考えてまいりました。御船高校参加記念品も電子機械科、書道専攻で真心こめて作りました。お気に召して頂けたら幸いです。

 さて、地元「御船町」は、熊本県のほぼ中央に位置し、自然と歴史が調和した静かな町です。特筆すべきは、国内で初めて肉食恐竜の化石が発見された地であることから、「恐竜の町」として知られております。町内には「御船町恐竜博物館」があり、古代の地層とともに、太古の息吹を感じることができます。昨日、館長にも挨拶に行き、本大会参加者の訪問を大歓迎する旨、伝えられました。

 実は、私が本校に着任して本大会が本校開催と知り、限られた時間ですが皆様には御船町をできるだけ堪能していただきたいと考え、地元でおもてなしすることを決めました。御船町町長や同窓会長にその旨伝えると、大変喜んでくださいました。お二方とも皆様への大歓迎の意をおっしゃいました。熊本市内の良さもありますが、御船町も素晴らしいところがたくさんあります。

 御船町は、清流・緑・山々に囲まれた環境にあり、書に向き合う心を静かに整えるには、まさに理想的な土地だと思います。書道とは、筆を通して自己と向き合い、精神を鍛える営みでもあります。そうした意味でも、この御船の地で先生方が交流を深め、教育の在り方を語り合うことは、非常に意義深いことと感じております。

 結びになりますが、本大会が、全国の書道教育のさらなる発展に繋がる実り多き機会となりますよう、心より願っております。どうぞ、御船町の自然と文化にも触れていただきながら、充実した時間をお過ごしください。本日、明日とどうかよろしくお願いします。

令和7年度就職激励会校長激励の言葉(9月5日)

令和7年度就職激励会校長激励の言葉(9月5日)

いよいよ、皆さんが社会へと踏み出す第一歩となる就職試験の日が近づいてきました。今ここに63人います。この日を迎えるまでに、皆さんは多くの準備を重ね、悩み、考え、そして挑戦してきたことと思います。

今年も、本校の生徒たちは本当に多様な分野の企業に応募しています。中には、自分の所属する学科やコースとは一見関係がないように見える職種を選んだ人もいるでしょう。でも、私は断言します。皆さんが御船高校で学んできた専門的な知識や技術、そして日々の授業や活動を通して培った力は、必ずどこかで生きてきます。

普通科で身につけた幅広い教養や論理的思考力は、どんな職場でも必要とされる土台です。電子機械科で学んだ技術やものづくりの姿勢は、製造業だけでなく、ITやサービス業でも応用できます。そして芸術コースで磨いた感性や表現力は、創造性が求められる現代社会において、他にはない強みとなります。部活動、生徒会、ものづくり、そして音楽、美術、書道——それぞれの分野で培った集中力、継続力、そして自分を表現する力は、必ず皆さんの人生を支えてくれるでしょう。

「学んだことが直接役に立つかどうか」ではなく、「学んだことをどう活かすか」が、これからの皆さんの力になります。

 ところで、皆さん就職試験15分前の待ち時間だということを想像してください。同じような高校生がかしこまって自分の順番を待っています。どうですか、緊張していますか。面接でうまく質問の意味が取れないのではないか、頭が真っ白になったりしないか、話すときに声が上ずったりしないか、等々考えると緊張がピークに達するときがあります。緊張を少しでもほぐすコツを教えましょう。簡単なことです。待ち時間に、その場で10回ジャンプしてください。口も少しだけ開けたままでジャンプ10回。これ本当に、ジャンプすることで全身の筋肉がほぐれるのです。顔の筋肉も程よく弛緩します。ということは、口元もほぐれてこわばった表情ではなく、柔らかい表情になります。言葉も出るようになります。これは、東京の有名な舞台俳優から直接教わった方法です。何千人も前にして、覚えてきたセリフを演技とともに披露する舞台俳優は、それはそれは極度の緊張の中でステージに出てきます。そこで使う方法だそうです。私も試してみました。こう見えても、私も面接試験等を受けてきました。実際ジャンプすると、緊張がほぐれました。皆さんもぜひ試してみてください。周囲からは、あいつジャンプし始めたぞと思われるかもしれませんが、全然気にしない。恥ずかしくもなんともない。むしろ、就職試験でジャンプする船高生として評判になってきてほしいくらいです。とにかく口を開けて10回ジャンプ。周囲から笑われて来い。そのくらいの気持ちで、合格を勝ち取ってきてください。

どうか、試験の場では、これまでの努力と成長を胸に、堂々と自分自身を表現してください。私たち船高教職員一同、皆さんの挑戦を心から応援しています。頑張れ、船高生!

令和7年9月5日 熊本県立御船高等学校 校長

令和7年度2学期始業式校長式辞(9月1日 月曜)

令和7年度2学期始業式校長式辞(9月1日 月曜)

 

皆さん、おはようございます。

オンライン越しだけど、私からの言葉にしっかり反応してくださいね。令和7年度2学期始業式です。皆さん、元気ですか。教室でもしっかり反応しましたか?元気なら元気な顔を担任の先生にしっかりアピールしてください。ちょっと今、隣の人の顔を見てみてください。日焼けしていますか、疲れた顔していますか、それともたくましくなって帰ってきた感じですか。1学期終業式の時に、2学期始業式も笑顔でまた会おうねと約束しました。私も本当は、みんなの顔を一人一人見たい気持ちです。なぜかというと、君たちの顔を見るとこちらも元気になるからです。

 

1学期終業式の時に、皆さんに2つお願いというか期待しました。1つは、1冊でもいいから2025年の夏に読んだ本を作ってほしいと。さあ今手を挙げて何冊読んだか担任の先生に示してください。1冊の人は指1本、0冊の人はグーを。私は、2冊読みました。なんだ校長先生2冊かと思う人がいるでしょう。2冊ともなかなか分厚い。紹介すると、図書館にあった本で「地政学~アメリカもロシアも中国も弱い、だから戦争をやめられない~」という本。それともう一つは600ページくらいある「札幌誕生」という歴史本。2冊だけど、本当に満足感、達成感を得られましたよ。世の中のことがさらにわかって賢くなった気持ちです。皆さんには、「2025年秋に読んだ本」を1冊でもいいから作ってほしい。もう1つは、部活動に入っていない人は、2学期からでも「船高の部活動」に入ってほしいということでした。それぞれの新しい挑戦で成長のきっかけ、仲間との絆作りになるし、船高を盛り上げることになる、ぜひ本気で考えてほしいと言いました。挑戦してくれることを期待します。

ところで、今日はいつもの会議室ではなく、別の場所から配信しています。第2校舎3階に配信室を特別にこしらえました。名付けて、「Mスタジオ」。ミュージックスタジオじゃありませんよ。御船高校スタジオだから「Mスタジオ」です。冷暖房完備で快適です。これからオンラインの時はこのMスタジオをどんどん活用していってください。

 

さて2学期は1年の中でも最も充実する期間です。学習、部活動、学校行事と、皆さんがそれぞれの場面で力を発揮できる機会が多くあります。

3年生の皆さんにとっては、進路実現に向けての「勝負の時」です。就職試験や大学等の推薦試験を受けることを想像すると、身が引き締まるでしょう。迷いや不安もあるかもしれませんが、仲間や先生方と支え合いながら、合格を勝ち取るまで一歩一歩前進しましょう。パナソニックの創業者・松下幸之助さんは、面接で「あなたは運がいいと思いますか?」と尋ね、「はい」と答えた人を採用したそうです。なぜなら、「運がいい」と言える人は、困難の中にも希望を見出し、感謝の心を忘れず、前向きに挑戦できる人だからです。

受験も同じです。結果がどうなるかは誰にも分かりません。でも、「自分は運がいい」と信じて、目の前の課題に真剣に向き合い、努力を重ねる人には、必ずチャンスが巡ってきます。どうか皆さん、自分の力を信じてください。そして、「私は運がいい」と胸を張って言えるような日々を過ごすのです。運は待つものではなく、引き寄せるものです。

1・2年生の皆さんには、御船高校をさらに盛り上げていく力を期待しています。日々の授業に真剣に取り組み、部活動では仲間とともに高みを目指し、11月の龍鳳凰(りゅうほうさい)では、ワクワクドキドキする御船高校を体験するとともに多くの地域の人たちに示してください。ところで、7月31日に行われた中学生体験入学、参加者には大好評でしたよ。中学生の受け入れを手伝ってくれた皆さん、本当にありがとう。例年の倍近くの313人参加で大盛況でした。龍鳳祭もそうなればいいな、いやもっとたくさんの人たちに君たち船高生の生き生きした姿を見てもらいたいと思っています。とにかく、授業も部活動も学校行事もワクワクドキドキするものに先生たちと一緒にしていきましょう。

今日の橋本の話のキーワードは、「2025年秋の1冊」「船高部活動盛り上げ」「私は運がいい」「授業も部活動も学校行事もワクワクドキドキ」、そして「Mスタジオ」でした。

2学期が、皆さんにとって実り多き時間となることを心から願っています。以上。

 

 

令和7年度御船高校生徒会夏合宿校長講話(8月18日月曜@かじか)

令和7年度御船高校生徒会夏合宿校長講話(8月18日月曜@かじか)

 

お盆休み明けだが、みんな元気そうな顔で安心した。このような生徒会合宿は、なかなか他校にはなく、本当に素晴らしい企画だと思う。今年で3年目だが、提案者は事務長先生である。御船高校が母校で、本人も在学中、生徒会長だったそうだ。その熱い思いがこの合宿を実現させている。私も今日ここに来るのが楽しみだった。しかしながら業務が入ってしまい、この時間に合わせて来て、この講話終了後すぐに学校に戻らなければならない。残念。みんなは顧問の先生方と令和7年の夏の思い出をしっかり作ってほしい。

さて私からの講話に入る前にアイスブレイクをしたい。ここにいるのは、みな勝手知ったる仲かもしれないが、学年も違うしもっと深く分かり合えるためにアイスブレイクから入る。また御船高校生徒会執行部メンバーなので、卒業後に進学先、就職先でリーダー的役割を果たすことがあるだろう。こういう研修会やワークショップでは講師役や進行役をする場面が来るかもしれない。したがって、アイスブレイクの手法を学ぶと思ってほしい。アイスブレイクの手法は幾つもあるけれども、今日は2つ教える。

1つ目は、ネガティブ自己紹介(①6人グループを作る。⇒②一人ずつ、自分の名前をその由来(親からの名づけ理由、わからなければ自分なりの考え)を含めて紹介する。⇒③何か自分の人生での失敗談を紹介する。その意図は、自分の長所を話すのも自己肯定感を高めるのにいいかもしれないけれども、周囲に親近感を持ってもらえるのは、失敗や挫折をさらすことが効果的。親近感を持ってもらうと、みんなと話しやすくなる。例:橋本の挫折について【省略】)。~活動~。

とにかく先ずは相手の顔と名前を覚えること、フルネームで覚えるのが大事。次に会った時でも、その名前で呼んであげる。覚えられていたらどういう気持ちがする?いい気分になるだろう。それが仲良くなる最初である。フランスの皇帝ナポレオンは、人の名前を覚えるのが得意で、周囲からの評判を得ていった。もともとフランスとイタリアの間にあるコルシカ島という田舎出身のさえない男だった。成績もそんなに良くなかったらしい。それが、一度会った人の名前は、スペルまで記憶して、次に会ったときはその名前で呼ぶ。相手は本当に気分良くなる。どんどんフランス社交界で人気が出てきた。そうやって最後は、皇帝にまで上り詰めた。君たちも、相手の名前は、姓名、漢字でどう書くのかまで聞いて覚えよう。次に会ったときも当然のように名前を呼んであげてみて。

2つ目のアイスブレイクは21ゲーム(①2人組になる。⇒二人で順番に数字を1から言って、最後に21と言った人が負け。最低1つの数字、最大で3つの数字を言わなければならない。例えば、A君が1,2と言ったらBさんが3,4,5というふうに交互に言っていく。③ゲーム開始。④勝った人同士、負けた人同士でまたやってみる。)。~活動~

これは、実は必勝法がある。グループで考えてごらん。わかった人は、手を挙げて。【省略】

さあ、2つのアイスブレイクを教えたけれど覚えておいて。きっと役に立つから。では本題。テーマは、『平和な未来づくりを託す君たちへ』~戦後80年平和を繋ぐ世代として~とした。

今年は、戦後80年という節目の年。1945年8月15日が終戦なので、2025年は第二次世界大戦終戦から80年経ったということ。私たちの祖父母世代は、戦争の悲惨さを経験し、命を懸けてこの国の平和を築いてくれた。私たちの祖父母世代は実際に戦って、親世代は戦後の混乱期を生き抜いて頑張って、頑張って日本を復興どころか、世界第2位の経済大国に押し上げた。今ではその順位も下がっているが…。でも順位などどうだっていい。ちなみに、日本では太平洋戦争で何人亡くなったか知っているか。この8月には新聞・ニュースで何回も流れたけれど。丸まった数字でもいいから、広島、長崎に原爆が落とされた日、終戦記念日と同様に覚えていてほしい。沖縄戦で20万人、広島原爆で14万人、長崎原爆で7万人、そして総戦死者は310万人である。こんなにもたくさんの尊い命が犠牲になって、親世代がとにかくしっかりと『平和』を築いてくれた。それを私たち世代は、守ってきた。無意識にも平和を維持する努力はしてきたつもり。私たちが子どもの頃は今よりもずっと平和教育がなされていたと思う。修学旅行は、長崎、広島が定番だったし、図書館には「はだしのゲン」が全巻並べられていたし、小学校の体育館で夜の映画鑑賞会は平和を扱ったものがあった。やはり、戦争体験者世代が世の中多くを占めていたからだと思う。今はどうかというと、かなり減っている。生の体験を伝えるのが難しくなっている。高校の国語の教科書にも以前は、太平洋戦争を扱って平和を考えさせる小説があったが、めっきり減った。私はそれでも国語を教えていた時は、必ず1つでも平和教育ができる題材を取り扱っている教科書を選んでいた。他の先生方は教えるのが難しくて敬遠していたけれども、これだけはさせてくれと自分の思いを説明してお願いしたことだった。好んで使っていたのは「沖縄の手記」という教材だった。

 昨今、世界は再び不安定さを増している。ロシアによるウクライナ侵攻が終わらない、イスラエルによるガザ地区攻撃も終わらない、中国も台湾に侵攻するのではないかと言われている、国連の機能も働いていない状況、なぜなら戦争にならないように常任理事国が歯止めを効かせるために拒否権を持っているのに、その国が戦争をしている状況。唯一の超大国、アメリカでさえ紛争を止めることができない。でも諦めてはいけない。平和を受け継いだ私たちはもちろん、君たち世代も「平和を希求する力」を持ってほしいと心から思う。「平和を希求する力」とはどんなものか、自分たちで考えてほしい。でも参考になるのは、今年の広島の原爆の日の広島市長の挨拶、広島県知事の挨拶、総理大臣の挨拶、そして広島の小学生の挨拶、これらはいつも以上にすばらしかったと感じた。実際テレビで見たという人がいるかもしれないが、そうでない人はぜひ検索して一度読んでほしい。それと最後の特攻隊の生き残りの千玄室さん、今年の終戦記念日の前日に亡くなった方の言葉が参考になる。この方、千利休の子孫である。印象的な言葉、「after you(お先にどうぞ)」の譲り合い、相手への思いやりの気持ちが世界平和には大事だとずっと訴えてこられた。平和とはただ戦争がないことではない。互いを理解し、違いを認め、共に未来を築こうとする姿勢そのもの。その力は、君たちの言葉や行動、そして学校という小さな社会の中から育まれるはず。

 で、ここまで話してきて、何が言いたいのかというと、今回君たちは文化祭のテーマや企画を考えると聞いている。「平和」に関わるものをどこかに入れ込んでほしいなという校長からの提案である。テーマと具体的プロジェクトは、君たちに任せる。とにかく私達(先生方、君達の保護者)の親世代(祖父母世代)が築いた平和を私達の世代(先生方、君達の保護者)が守ってきた、そしてこれからは、君たちの世代が繋ぐ番と思ってほしい。

 ちょっと例をあげると、ピースメッセージプロジェクトみたいなものでもいい。生徒から「平和への願い」集めて発信、校内掲示、SNS・地域イベントで共有とか(札幌東陵高校2年生のプロジェクト紹介)。では、ちょっとだけグループで話し合ってみて。~活発な意見交換~

 君たちにプロジェクトの始め方のコツを言うと、3つある。1完璧な企画より「最初の一歩」、2小さく始めて、仲間と育てる、3先生や地域の方も巻き込む。これを念頭に置いておいてプロジェクトを考えてみよう。

 では、君たちの一歩が未来を変えると本気で思うから、がんばって。

以上、令和7年生徒会夏合宿の校長講話を終了する。ご清聴ありがとう。

【参考配付】

令和7年度熊本県立御船高等学校同窓会天神会総会

令和7年度 御船高校大同窓会校長挨拶(8月2日 土曜 於:ホテルキャッスル)

 

 皆様、本日はこのように盛大な、熊本県立御船高等学校 大同窓会にお招きいただき、誠にありがとうございます。

第30代校長を務めております、橋本 岳範です。このような歴史と誇りある場にて、御船高校を代表してご挨拶の機会 をいただき、大変光栄に存じます。

 まずは、日頃より母校に対し、徳永会長をはじめ、住永前会長、福永元会長、川野名誉顧問、そして多くの同窓会の方々には、変わらぬご支援とご厚情を賜っておりますこと、心より御礼申し上げます。皆様のお力添えが、生徒たちの充実した学校生活や意欲的な挑戦を支えております。本当にありがとうございます。

 特に先日開催いたしました「中学生体験入学」では、皆様のご支援のもと、大変盛況な一日となりました。とにかく御船高校の良さを知ってもらうためには、まず美しい天神の森のある校内に足を踏み入れてほしいという一心で、事前の募集作戦を大胆に変えました1つ目はパンフレットやチラシをインパクトのあるものに大きく変え、管内の中学校には3年生全員分を配付しました。また「県下に御船高校あり」を印象付けるため、県下全ての中学校にも郵送配付いたしました。2つ目は、生徒の期待を高めるためにキッチンカーを2台導入し、アイスとフロートという子どもが好むメニューの提供も行いました。3つ目は、母校思い激熱の豊永事務長にチラシ配りとポスター張りをお願いし、船高アピールを強力にして各中学校を回ってもらいました。これらの取組が功を奏し、昨年、一昨年が135人くらいだったのが、233人となりました。そして保護者の参加者数も昨年の倍の80人、つまり合計313人。過去2年間は終日開催でしたが、今年は暑さ対策もあり午前中のみの開催だったにもかかわらず、参加人数・満足度ともに大きな成果を上げることができました。作戦が成功した形となり、生徒・職員喜んでおりました。

 このような積極的な広報活動と環境整備を可能にしたのは、まさに同窓会の皆様の温かいご支援の賜物であり、改めて深く感謝申し上げます。今後も定員充足のため全身全霊頑張って参りますので、どうかお力添えをよろしくお願いします。

 私たちは“地元御船町に根ざしながら、上益城郡、熊本市東部も入れた地元の子どもたちを御船高校でこそ育てるという熱い思いをもっております。未来を拓く人づくりは船高でやる!ということで、御船高校の価値をより多くの方々に届け、次世代の礎を築いてまいります。『ワクワクドキドキする御船高校』に励んでいきますので、変わらぬご支援とご指導をお願い申し上げます。

 最後になりますが、御船高校同窓会の皆様のご健康とご活躍、そして本日の大同窓会が実り多きひとときとなりますことを心より祈念し、校長からのご挨拶とさせていただきます。

 本当にありがとうございました。

令和7年度1学期終業式校長式辞(7月18日 金曜)

令和7年度1学期終業式校長式辞 7月18日 金曜

 

皆さん、おはようございます。

オンライン越しだけど、私からの言葉にしっかり反応してくださいね。令和7年度1学期終業式です、明日から夏休みです。皆さん、今日も元気ですか。教室でもしっかり反応してくれましたか?始業式の式辞でも皆さんに元気かどうか聞いてみました。ちょっと今、隣の人の顔を見てみてください。夏休みを前にして元気な顔をしているはずだから。そして2学期始業式も同じ笑顔でまた会おうねと約束してください。はい、これを今、自分なりの言葉でお互いに声をかけてください。

さてこの1学期、皆さんは体育祭、総体・総文祭、ものづくりコンテスト、そして高校野球合同チームなど、本当によく頑張ってくれました。総体・総文祭、ものづくり、高校野球は、君たちの一生懸命の姿が御船高校の名を県民の心に刻み込んでくれました。昨日のクラスマッチも含めて学校行事は、自分が楽しむだけでなく、船高全体を盛り上げようという思いが伝わってきました。生徒会が主体性持って取り組んで、他の生徒が一緒に盛り上げています。私が作りたい、『ワクワクドキドキする御船高校』を一緒に作ってくれていることに感謝します。本当にありがとう。31日の体験入学もよろしくお願いします。昨年度より中学生の申し込みは大幅に増えているので、みんなでこの学校の良さをしっかり中学生に伝えてください。大人の方々も来ますので、船高生の元気はつらつとした姿を見せてください。

では夏休みについてです。3年生の皆さんにとって、この夏休みは進路実現へ大きく踏み出す時です。自分の将来と向き合い、悔いのないよう準備を進めてください。この夏が、自分らしい進路選択ができた時だったと後々自分でも言えるようにしてください。

そして、1・2年生の皆さんも、船高生として生涯記憶に残る夏としてほしいと思います。そこで私から2つお願いがあります。本当にシンプルなことです。

1つ目は、「本を1冊」読むこと。国語の先生からも同じことを言われていると思いますが、1冊だけでいいから夏休みに本を読んでほしいと思います。『令和7年夏に私が読んだ本』として心に残るようにしてほしいです。私から1冊紹介したいと思います。それは『ある晴れた夏の朝』(小手鞠るい)です。今年は、戦後80年でこの夏、太平洋戦争、沖縄戦、原爆の特集が新聞テレビで紹介されるでしょう。『ある晴れた夏の朝』は原爆をテーマにしていますが、君たちの持つイメージと違う内容です。本の舞台は、「原爆」の被害者である日本ではなく、アメリカが舞台です。人種やバックグラウンドが異なる8人のアメリカの高校生が、原爆投下の是非について討論していく物語です。物語は、日系アメリカ人のメイが、学校の人気者・ノーマンとスコットに、夏休みに行われる公開討論会に出ないかと誘われるところから物語は展開していきます。アメリカの高校は2か月以上丸まる休みで、その間宿題も出ません。生徒は、サマースクールに通ったり、旅行に出かけたり、アルバイトをしたりします。他に、こういったプロジェクトワークにも参加して、教科とは離れた学びを得たりします。公開討論会のテーマは「原爆投下は本当に必要だったのか」です。肯定派と否定派にわかれた8人の高校生たちは、自分たちの主張を展開していくため、資料を集め、それぞれ出自の違う家族の話を聞いて考えを深めていきます。4回に渡って行われた公開討論会は、回を追うごとに白熱し、観客が増えていきます。果たして勝敗の行方はどうなったでしょう?

当事者ではない若者たちが自分たちなりに『原爆』について考え議論していく様子は大変興味深く、それぞれの個人的なエピソードから社会的背景が見え隠れする複雑な現代社会の構図を知るきっかけにもなります。この本を読むことは、当たり前だと思っていたことが当たり前ではないという真実を知ること、固定概念に縛られていた人は目の前が開け、日本だけではなく世界のこと考えるスタート地点に立たされるということ、今までの考え方や視点から解き放たれ、より視野の広い人間に成長できるように後押ししてくれる本だと私は思います。平和についてグローバルな視点で考えることができる本です。私は、3年くらい前に読んだのですが、そんなに分厚い本ではなく読みやすいです。今からの世界を担う、まさに君たちに本当に読んでもらいたい本なのです。心からお薦めします。

2つ目は、「部活動への参加」です。なあんだと思うかもしれませんが、私は本気でこのことを君たちに訴えたいと思っています。体育系、文科系問わず、何か挑戦してみませんか。今年、総体・総文祭に行きましたが、出場している船高生は本当に輝いていました。ただ、それぞれの会場でもっと多くのうちの生徒に会いたい、出ている姿を見たいと心から思いました。放課後の校内やグラウンドを見ても、うちの生徒がもっとたくさん活動していてくれたらなあとよく思っています。先日、茶道部のお点前発表会に行ってまいりましたが、船高生頑張っていました。でも来年度は、生徒が随分と減るそうです。盛り上がってほしいです。1,2年生諸君、今からでも遅くはありません。放課後すぐに帰宅せずに、初心者でもいいから周囲の仲間を誘って、何かの部に参加してみましょうよ。2学期スタート時に何か1つ、自分の興味や関心に合った部活動に参加することを想定して、夏休みの間本気で考えてきてほしいです。皆さんの高校生活を彩る、一生の思い出や仲間ができるだけでなく、御船高校を盛り上げる力にもなれます。以上が橋本からの2つのお願いです。

では、2学期始業式に、夏で成長した皆さんと元気に再会できることを、心から楽しみにしています。以上です。

初任者研修会場校長あいさつ(令和7年7月3日)

初任者研修会場校長あいさつ 令和7年7月3日

皆さん、おはようございます。

〇本日は、芸術科の初任者研修が本校で開催されることを大変光栄に思っております。初任者のお二人にとっては、教職人生の第一歩を踏み出して間もないこの時期に、研鑽を積む貴重な機会であり、ご自身の実践を振り返り、他の先生方の実践に学ぶまたとない場となることと思います。

〇また、本日は教育センターより福田室長、坂下指導主事にご来校いただき、日頃のご助言・ご指導に心より感謝申し上げます。

〇ここで、御船高校についてちょっと宣伝させていただきます。普通科と普通科芸術コース、それも音楽、美術・デザイン、そして書道の3つともに揃っており、さらに電子機械科と2学科1コースの学校です。STEAM教育を先取りした学科構成で、今年で創立104年目です。御多分に漏れず、本校も地方の学校なので定員割れですが、今、「追い風」を感じており、これから盛り上がっていく予定ですので、どうか今後注目していただけたらと思います。

〇さて芸術教育は、知識や技能の習得だけでなく、感性や創造力を育む重要な役割を担っています。子どもたちの多様な個性を尊重し、自己表現の喜びに気づかせていく――その先導者として、皆さん一人ひとりの実践が、未来の熊本の芸術文化の土台を築くものと確信しています。

〇どうぞ本日の研修が、初任者お二人にとって充実した学びの場となりますよう願っております。教育センター 福田室長、坂下指導主事、本日はどうかよろしくお願いいたします。

高校総体・総文祭・ものづくりコンテスト推戴式(R7.5.23)

 みなさん、こんにちは。

 本日は、総体・総文祭、そしてものづくりコンテスト出場者に対して学校を上げて激励をする時です。

 先行開催の競技は、明日から本番を迎えます。その他の多くの人たちは、来週末が本番ですね。電子機械科のものづくりコンテストまでは、あと3週間程あります。競技によってそれぞれですが、気持ちも高揚していることでしょう。上部大会の出場資格をなんとか獲得したいとか、普段の練習の成果を多くの人たちに見て感動してもらいたいとか、思いも様々でしょう。

 一つだけ共通してもってほしいのは、船高魂、船高スピリットです。最後の瞬間まで頑張りぬくというのが、船高スピリットです。団体戦だけでなく、個人競技や個人の表現であっても、応援する人も含めて全員が同じ船高の仲間だという気持ちをもって船高スピリットを発揮してきてください。時間・場所は違えども、船高の仲間は、最後まで歯を食いしばって頑張っているだろうなと想像力を働かせてください。きっと勇気が出ます。

 ところで今朝3月までいた熊本高校から連絡がありました。生徒会の立会演説会が行われて、御船高校に倣えのアイスの自販機設置を公約に掲げる生徒が多数出て、その度に全校生徒拍手喝采だったと。西高でもアイス自販機設置だそうですよ。ちょっと前に西高の校長先生から話がありました。船高生、注目されていますよ。もしかしたら各会場で、アイスの船高生だと声かけられるかもしれませんよ。

 それでは私たちも、間近だったり、遠くだったりから、精一杯応援しています。それぞれの場所で、それぞれの種目での、船高生の健闘を心から祈ります。

令和7年度 体育祭校長あいさつ

令和7年度 体育祭校長あいさつ

 

 皆さん、こんにちは。

 昨日の雨から一転、本日は好天に恵まれて、歴史と伝統ある御船高校体育祭が開催できることを大変うれしく思っています。午前中は多くの生徒にグラウンド整備をしてもらって、開催にこぎつけることができました。本当にご苦労様でした。そして校旗を先頭に、皆さんが元気よく入場してくる姿を見て、あらためて頼もしく思いました。競技種目は短縮されましたが、残った競技に元気いっぱい参加して若い力を発揮してください。

 

 本日は、御船町議会議長 森田様、御船町教育長 上杉様、学校運営協議会委員 中熊様、本校同窓会長 徳永様、そして本校育友会役員の皆様のご臨席を賜り、保護者、ご家族のご観覧のもと、体育祭が開催できますことに心から感謝申し上げます。

 また日頃から保護者の皆様、地域の方々、各方面より本校に対してご理解、ご支援を賜り、厚くお礼を申し上げます。

 さて、今年の体育祭のテーマは、「『絆』~地域とともに繋ぐ歴史~」と掲げて生徒会執行部が中心となって準備を進めてきました。地域と共に歩んできた104年目の歴史を持つ御船高校にふさわしいテーマだと思います。

 私は、ここ最近本校には『追い風』が吹いていると思います。生徒は、以前より各分野で活躍していたのですが、昨年度からそれらがマスコミに取り上げられることが多くなっているように感じます。それもひとえに、地域の皆様、同窓会の皆様のご支援のおかげだと思っております。私もその『追い風』にしっかり乗るべく、年度当初に『ワクワクドキドキする御船高校』作りを宣言しました。生徒会執行部も、この体育祭を盛り上げるために面白そうな提案もしてくれました。赤団、青団、黄団の3つの団が、絆を深めながら競技に取り組むとともに、一人一人もぜひ輝いてください。

 とにかくこの『風』を生徒・職員でしっかり捉えて、御船高校が様々な波を乗り越えて、もっともっと元気になっていくよう頑張っていきます。

 最後になりましたが、ご来場の皆様には日程が変更されたにもかかわらず、ご来校いただき誠にありがとうございます。本日はどうか船高生のはつらつとした様子を見て楽しんでください。どうぞよろしくお願いします。

R8Carグランプリ2025

R8Carグランプリ2025校長あいさつ

 

 皆さん、おはようございます。

 今日は、待ちに待った『御船高校R8Carグランプリ2025』。

 

 失礼ながら、私は工業科のある学校は初めての赴任で、このグランプリ内容が判然としなかった。ただ、なんだかワクワクドキドキするイベントだなと。

 電子機械科のホームページで、昨年度の動画を拝見した。みんなの歓声も一緒に入っていて、本当に楽しそうだった。

 で、『R8C』は何ぞやを自分で調べてみた。Rとは日本を代表する半導体メーカーのルネサスエレクトロニクスのRだと。ルネサスが開発したからだと知った。

 世は半導体人材を渇望していると言っているが、私は普通科系の学校しか経験がなかったので、大変縁遠かった。が、船高に来てこんなにも身近に半導体の学びがあるのだなと感激した。

 今日は、ワクワクドキドキする学び体験。3年生の大会だが、後輩たちはこの大会を目指して頑張ってくる。これまでの準備の成果を、しっかり披露してほしい。

 皆さんが、ものづくり日本を支える人材になろうと頑張っていることを誇りに思う。

 頑張ってください。そして大いに盛り上がってください。

 

R7育友会総会 校長あいさつ

 この度の人事異動により熊本高校から赴任しました、校長の橋本 岳範です。どうかよろしくお願いします。

 104年目を迎える歴史と伝統ある御船高校に赴任できて、大変光栄に思っております。

 本校は、ご覧のとおり、正門から入って美しい木立の天神の森に迎えられ、左手に広いグラウンド、右手には玄関と生徒昇降口が隣り合わせにあります。生徒の様子がよく見え、いつも職員と生徒が一緒という雰囲気があります。

  また本校は、ご存じのとおり、普通科、普通科芸術コース、そして電子機械科と大変特色のある学科構成を有しています。近年、これからの人材育成にはSTEAM教育が有効だと言われています。この言葉は、アメリカのオバマ元大統領が演説で使って有名になりました。SはScience(科学)、Technology(技術)、Engineering(工学・ものづくり)、Art(芸術・リベラルアーツ※リベラルアーツとは簡単に言うと教養)、Mathematics(数学)を意味していて、技術革新が進み人工知能の影響で世の中が大きく変化する中で、生き抜く力を育成する教育です。それができるのは、他でもない御船高校だと思っています。言うなれば、本校は時代を先取りした学校だったのです。私は、生徒、職員にはそういう学校で学んでいるのだと誇りを持ってほしいと思います。

 私は、御船高校には今まさに「風」が吹いていると思います。もちろん「追い風」です。昨年度からマスコミに取り上げてもらえることが増えていると思います。先週土曜日、車の運転中にたまたまTKUの若っとランドが始まったところ、御船高校生の密着取材でした。車を停めて妻と一緒に楽しみました。また日曜夜には若き匠という番組でも電子機械科の生徒が紹介されました。そもそも4月1日私の赴任初日は、アイスクリーム自販機の設置でテレビ・新聞から取材を受けました。反響が大きく、前任校の生徒や職員、そして保護者からも「御船高校、いい学校ですね。」と言われました。生徒会執行部が提案して事務長と協議し、様々な課題を克服しながら実現したアイスクリーム自販機設置については、熊本高校生徒会が見習っていきたいと言ってきたくらいでした。

 どれも生徒が主役となって、本校が県民に明るい話題を提供したことでした。ちなみに28日月曜朝の登校の様子をテレビが撮影に来るようです。休み明けの朝であっても、しっかりヘルメットをかぶって、明るく元気な挨拶の様子が映ることを期待しています。

 もう一つ生徒自慢をさせてもらっていいですか。昨日の朝は、月に1回ある「全校朝礼」でした。これは、生徒主体のものです。企画・進行は生徒が行います。それを私は企画書が起案されて回ってきた際に知りました。こんな素晴らしい取組をこの学校は行っているのかと感動して、企画書の目的のところに少し加筆をさせていただきました。この機会を「チーム船高」となる絶好の機会にしてほしい、だから目的を全校生徒にしっかり示してほしいと。そうすると生徒会は早速反応して、生徒会執行部が校長室まで足を運んでくれました。そうして全校生徒にこういうふうに伝えたいと話してくれました。本当にうれしかったです。当日は、船高スタンダードについて語ってくれました。自分たちで校則を守ろうとか、校内のマナーを守ろうとか、動画を作って説明してくれました。

 どうですか、保護者の皆さま。お子様たちは、本校で立派に成長しています。

 だから、もっと本校のすばらしさを地域や広く県民に浸透させたいと心から願っています。ご存じのとおり、多くの地方の県立学校が定員割れに苦しんでいます。本校も同様です。少子化に加えて、高校無償化、そして県立高校の入試改革が迫っています。また県立高校のあり方検討会も議論が進んでおります。高校を取り巻く環境が劇的に変わる時に来ています。私もここ2,3年が勝負だと考えております。チャレンジングな策を練っているところです。

 ここで、保護者の皆様にお願いです。ぜひぜひ、本校の魅力を周囲の方に伝えていただけたらと思います。小中学生がおられる方々とかに。熊本市内の高校に行くより本校を選ぶメリットの一つに、やはり通学時間があります。先日、本校の校門前に数名の他校生が集まっていました。声をかけてみると、1年生で制服がそれぞれ違っていて4つの学校の生徒でした。どうも地元の中学の同級生で御船高校に入学した友達に会いに来たようでした。私が「御船高校に来ればよかったじゃない。」と言うと、皆口々に「今では後悔している。」と言っていました。やはり、実際熊本市内の高校に通ってみると、通学に時間と労力を取られてクタクタのようでした。部活動で進学したという生徒は、さらに学校から離れた練習場に行かねばならないらしく、とても疲れると。長距離通学は、今の季節ならまだしも、梅雨の時期や酷暑の日などは、それだけで体力と気力を消耗します。本校には、学び舎と体育系・文科系の部活動の練習場所が一緒にあります。その子たちが、私に言ってくれたのは「弟たちには御船高校に行くように言っておきます。」と。うれしかったですね。「近所の子たちにもそう言ってくれ。」と伝えました。

 どうか、保護者の皆様にも本校の良さを伝えていただきたいと思います。誇張しなくても結構です。思っておられる本校の良さを少しだけ「盛って」くださるくらいでお願いします。

 保護者の皆様が大事に育ててくださった子どもたちを、私たちは御船高校で責任をもって世の中で活躍できる人材として育て上げたいと考えております。我々船高教職員一同は、そういう使命感をみな持っています。

 最後に私は、生徒と教職員とで『ワクワクドキドキする御船高校』を作っていきたいと考えております。既存のものに一工夫入れれば劇的に楽しくなるということがあります。それを学びや学校行事などに実践していきたいと考えています。どうかご期待ください。生徒、先生たち、そして保護者の皆様とのチームワークが一番だと考えております。今後ともどうか、本校の教育活動にご理解とご支援をよろしくお願いします。

御船高校新入生オリエンテーション校長講話(4月9日)

「知ること」とは

校長 橋本 岳範

 1年生の皆さん、昨日の入学式いかがでしたか。新しい環境で、船高の担任の先生、そして各中学校から集まってきた同級生、今からの船高生活に期待しているところでしょう。今日は、新入生オリエンテーションということで、校長の私から少しお話させていただきます。この新入生オリエンテーションは、どこの学校でもだいたい行われているものです。校内で行う学校もあれば、どこか研修所で宿泊して行う学校もあります。

 さて今日は何を話そうかと考えましたが、やはり高校の一番の目標は、しっかり勉強して3年後にそれぞれの進路を実現することなので、『勉強』について話したいです。勉強かあと思う人もいるかもしれませんが、勉強の第一歩の『知ること』について話しますので、よく聞いておいてください。私は、これまで1年生を担当した時には、いつも言っていることがあります。それは、大学受験や就職試験のある3年生は、本当に大変な学年だけど、1年生が大事なのだよということで、『一番大変なのは3年生、でも一番大事なのは1年生』と。

 ここで、18年前に担任をしたGくんという生徒について紹介したいと思います。私は、Gくんを2年、3年と担任しましたが、教科は1年次から担当していましたので、Gくんの成長を3年間見守った形です。

 当時、私は学習指導や進路指導をする中で、よく古代ギリシアの哲学者であるソクラテスの言葉「無知の知」や古代中国の思想家である孔子の言葉「学習」を使って、学ぶことの意義や方策を説いていました。二人とも紀元前の人です。今振り返ると、30代の私は本当に「熱い」教師だったなと少し恥ずかしさを覚えます。生徒にとっては、「暑苦しく」感じていたことでしょう。ところで「無知の知」とは、「無知であることを自覚する」ことですが、ソクラテスは、自覚するだけでなく「知識を身につけるなど、自分自身を高めなさい」の意味も付け加えた「汝自身を知れ」の言葉も残しています。孔子も似たようなことを弟子に対して述べています。『子曰(いわ)く、由(ゆう)、汝(なんじ)に之(これ)を知るを誨(おし)えんか。之を知るを之を知ると為し、知らざるを知らずと為す。是(こ)れ知るなり。』(先生がおっしゃった、「由(ゆう)(弟子の子(し)路(ろ)に親しみを込めて)に物事を知るということを教えようか。自分が知っていることを知っているとして、知らないことはまだ知らないと率直になることが、知るということだ。」と。)古代の西洋と東洋で似たようなことが述べられており、「知ること」に関して普遍性を表すものだと私は「熱く」語っていました。

 Gくんの話に戻ります。彼は決して成績がいい方ではありませんでした。むしろ下降続きで、学習意欲も低くなんとなく高校生活を送っているという感じに見えました。部活動もせずにいるので、私が顧問をしている山岳部に入れて心身ともに鍛え直そうと誘ったこともありましたが、全く乗ってきませんでした。しかし、医師にはなりたいという言葉は時々述べるので、普段の生活と夢?に大きな隔たりがありました。それからGくんは3年に上がっても成績は伸びず、授業の様子を見ていても苦悩の表情(わからない…だからおもしろくない…というような)を見せることがしばしばありました。3年夏休みの三者面談では、模試の成績と夢?との乖離に重苦しい雰囲気になったのを覚えています。それから夏が終わり、秋の模擬試験が週末ごとに続き、クラスの生徒も疲れが溜まり始めた頃でした。にわかに信じがたい成績をあげる生徒が現れたのです。何を隠そうGくんでした。最初は、まぐれ?たまたまこの回だけのことか?と思いましたが、それから連続して結果を残しました。具体的に言うと、9月の模試から11月後半の模試までに偏差値を25程上げたことになります。1月のセンター試験(現共通テスト)は、本人の自己ベストでした。しかしながら医学部には遠く及ばず、国立、私立ともに不合格でGくんは浪人となりました。センター試験後に、本人とじっくり話す機会があったので、「お前のこの成績の伸びはどういうこと?何が起きたの?」と聴いてみました。するとGくんは、こう答えました。「無知の知ですよ。」と。呆気にとられた私に、彼は続けて説明してくれました。先生から高2の時、無知の知を言われて、一体自分は勉強がどこまで分かっていないのかを突き詰めてみたら、小学校4年生の教科書までたどり着いたと。そこからずっと小中学校の教科書の学び直しを1人でやっていたら1年半もかかってしまったということだそうです。その成果が3年11月後半から本番にかけて現れた「驚異的な伸び」だったのです。基礎基本からやり直して、その後様々な知識や考え方が有機的に繋がってきたのでしょう。「やっぱり基本が大事」ですねとも述べていました。

 浪人後の彼は、私大でしたが医学部に合格し、医師国家試験を経て医師となりました。しかしながら「学習」への探究心(どうすれば効果的に学べるか、覚えられるか、継続できるか等への興味・関心)が旺盛で、その後なんと東京大学の大学院に進学しました。

 いかがでしょうか。皆さん、勉強の取り組み方の参考になりましたか。無知で恥じること無かれです。むしろ「無知の知」が、その先にある「夢」を実現させる近道です。知ったかぶりが一番いけません。私自身もそれを言い聞かせています。

 わからないことは、わからないと自覚して、先生に聞いたり、友達に聞いたりしてください。決してそのままにしないこと。「無知の知」が学習の第一歩だと心に刻んでおいてください。

 船高生諸君、“知らないことの自覚”から学び始めて、夢までたどり着こうよ!その道のりは遠くても、夢の途上では、私たち船高職員がしっかり伴走していきますから。

令和7年度1学期始業式校長式辞(4月8日)

皆さんおはようございます。

 あらためまして、このたび着任した校長の橋本岳範です。よろしくお願いします。

 いよいよ新たな年度、令和7年度が始まりました。1学期の始業式は、最も重要、今日考えたことは1年間心に刻んでおいてください。3年生は自らの進路実現に向けての大切な1年です。そして、多くの人は卒業までに成人年齢に達することになりますね。自らをあらためて見つめ直し、大人になることへの自覚も深めながら1年を過ごしてください。2年生は学校の中堅学年で、新入生を導きながら、勉強はもちろん、学校行事、部活動に精力的に励んでください。また地域と連携した活動など新しいことにも挑戦してほしいと思います。 

 ところで皆さん「今日元気ですか?」、本当はもっと気合を入れてこの問いかけを皆さんにしたいところですが、初めてで恥じらいがあります。すでにお亡くなりになった、かの有名なプロレスラーは「元気があれば何でもできる」と言い続けました。実は何を隠そう、私も子どものころからプロレスファンでして、だいたい私くらいの世代になると、プロレス好きが多く、話は盛り上がります。昔は笑って見ていたこの問いかけですが、今は「元気があれば大体のことはできる」を実感しているところです。元気とは、もちろん「体調がよいこと」を指しますが、それだけでなく「心が前向き、やる気に満ち溢れていること」この2つが一緒になって成り立ちます。いや、多少体調がよろしくなくても、気持ちの面で「どんな時も前を向く力」があれば、「元気」と言えると思います。

 しかし、世の中は、明るいニュースよりも暗いニュースの方が多く、正直元気をなくさせる状況でもあります。時代のキーワードとして、予測困難とか不確実性という言葉を、みなさんも聞いたことがあるでしょう。世界を見渡せば、ロシアのウクライナ侵攻が未だ終わらない、イスラエルのガザ地区への攻撃も終わらない、内戦状態のミャンマーでは大地震が起きた、そんな時にアメリカの大統領が同盟国にも容赦せず、全世界に向けて関税をかけた等、この先を心配することばかりの状況です。私たちはグローバルな世界に生きているので、少なからず余波がこの熊本の地にも来るでしょう。まさに「予測困難」な時代です。

 でも皆さん、見方を変えましょう。タイムマシーンで未来を見に行くことでもしなければ、もともと先は見えなかったのです。私はこの数日間考えました。こんな素晴らしい御船高校に校長として赴任できるなんて、5年前、10年前に想像できただろうか。そもそも校長になることすら想像していませんでした。この縁は、何か頑張ってきたご褒美かなと思ったりもします。人生の先が見えてゴールが決められていることの方が、つまらないものです。目標はあっても先は見えていないからこそ人は努力し、考え、前に進むことができるのです。もし先が見えたら、何も考えずに流されていくだけになるでしょう。

 皆さん、先が見えない時代だからこそ、仲間といろいろなアイディアを出して、実現に向け試行錯誤しながら一歩一歩前進し、行動に移していく、失敗しても恐れることなく、それを共有してくれる仲間がいれば乗り切れると思います。「どんな時も前を向く力」、これが大事です。4月1日の県立学校初のアイスクリームの自販機設置、大変明るいニュースでした。聞けば、生徒会の努力で実現したとのこと。御船高校だけでなく、ニュースを見た人たちを明るく元気にしてくれるものでした。心から感謝します。

 私は、みなさんと一緒に「ワクワクドキドキする御船高校」を作っていきたいと考えています。3年生の皆さん、2年生の皆さん、期待していますよ。君たちの「どんな時も前を向く力」で「予測困難」、「不確実性」なんて吹き飛ばしてください。

私たち教職員と一緒に、1年間「元気」に過ごしていきましょう。

以上、令和7年度最初の校長式辞とします。

式 辞  令和7年4月8日(火)入学式

 草木の優しい緑に暖かい陽光が降り注ぎ、校庭の桜は満開で、学校全体を晴れやかにしています。希望に満ちた春を迎えました。本日、ここに、御船町長 藤木 正幸 様、同窓会長 徳永 明彦 様 をはじめ、多くの御来賓の皆様の御臨席と保護者の皆様の御参列を賜り、令和七年度第七十九回熊本県立御船高等学校入学式が盛大かつ厳粛に挙行できますことに、深く感謝申し上げます。

 ただ今、入学を許可しました普通科一一〇名、電子機械科七八名、総計一八八名の新入生の皆さん、入学おめでとうございます。そして、今日の佳き日を心待ちにしてこられた保護者の皆様に心からお祝いを申し上げます。本校教職員一同、新入生の皆さんを心から歓迎いたします。

 本校は、大正一〇年(一九二一年)に旧制御船中学校として創立され、建学の精神である「誠実以て人に接す」「自ら進んで学を修む」「自律以て己を処す」の三綱領を教育理念として掲げて歩んできた、百年以上の歴史ある伝統校です。卒業生は二万四千人を超え、県内はもとより、全国各地、海外においても優れた才能を発揮し、多方面にわたって活躍しています。

 また、普通科、普通科芸術コース、そして電子機械科という他にない学科構成を有しており、新時代を担う人材を養成するのに相応しい多彩な学びを展開している学校です。

  新入生の皆さんは、数ある高校から、この歴史と伝統ある御船高校を選び、船高生として第一歩を歩み始めました。どうか、一日も早く本校に慣れ、船高生としての自覚と誇りを持って、これからの高校三年間、自分の可能性を精一杯拡げて、充実した学校生活を送ってください。

 本校に築かれた伝統と校風は、皆さんの先輩方がそうであったように、精一杯勉学に励んだり、多彩な経験を重ねたりすれば、皆さんを人間的に大きく成長させてくれることでしょう。

  そこで本日の入学式に当たり、新入生の皆さんに、三つのことをお願いします。

  一つ目は「人への思いやりと感謝の心を持つこと」です。皆さんはもともとこういう心を持っている人たちだと思っています。でも、高校生になって今まで以上に独り立ちした生活をしていくと、自分は一人で生きていると勘違いしてしまうかもしれません。保護者の方々をはじめ、多くの人たちに支えられ、応援されて生きているのです。また周囲には見えない支援者もいます。御船町の方々や同窓会の方々です。感謝の気持ちを忘れず、また今度は誰かを応援したり、支えたりする思いやりを持ち続けてください。一言でいうと「誠実」です。三綱領の一つにあります。「誠実以て人に接す」、これを心に刻み、ここにいる皆さんが、生涯の仲間となることを期待します。

  二つ目は「挑戦する心とどんな時も前を向く力」を持つことです。皆さんに問います。高校生になって新しい何かに挑戦したいと思ってここに来ましたか。勉強で一番を取ってやろうとか、中学までと違う部活動に挑戦してみようとか、思い切って生徒会に入って学校行事を盛り上げてみようとか、また探究活動で街の活性化を提案してみようとか、はたまた世の中の役に立つアプリを開発してみようとか、何か今までにない発想で新しいことに挑戦してみてください。でも挑戦すれば、困難にぶつかったり、失敗したりします。挑戦にはつきものです。でもそこからまた先に進むのです。「どんな時も前を向く力」を高校時代に養ってください。挑戦して失敗して、また挑戦しての繰り返しでたくさん学びを得るのです。学びは挑戦しなければ得られません。三綱領の一つ「自ら進んで学を修む」を実践し、人間的に大きく成長していくことを期待します。

  三つ目は「自分の行動に責任を持ち、自分自身を律する」ということです。自分の言動については、そのことが及ぼす影響について想像力を働かせて、善悪の判断をしてください。これから高校生となる皆さんには、自分の言葉や行動に責任を持つことが求められます。感情に任せて、過ちを犯せる年齢ではありません。それが許される年齢ではありません。大人になる第一歩として、自分自身を律することが求められます。三綱領の一つ「自律以て己を処す」を常に意識して、ルールを守り、規範意識を持つとともに、責任感を持って行動できる自律した人間に成長することを期待します。

 希望を抱いて入学された皆さんは、今日の思いを忘れることなく、主体的に学んで、御船高校で過ごす一千有余日を、充実した日々にしてください。

  保護者の皆様、これから学校とご家庭としっかり連携し、信頼関係の元で、お子様の教育に当たりたいと考えております。新入生の皆さんの夢実現に向けて御船高校教職員一同、全力で教育活動に取り組んで参ります。

 保護者の皆様におかれましては、本校教育に対する御理解と御協力をどうかお願い申し上げます。

  結びに、本日入学された皆さんが、自分の可能性を拡げ、様々な挑戦を通して大きく成長していくことを祈念し、式辞とします。

 

令和七年四月八日

熊本県立御船高等学校

校長 橋本 岳範