SPH活動日誌
非破壊試験班 特別授業第1回(劣化調査・診断)【建築科】
1 日 時 令和2年6月23日10時から13時まで
2 会 場 熊本工業高等学校 CAD室、熊工寮(熊本県熊本市中央区上京塚町5番1号)
3 目 的
実際に業務としておられる技術者の方々から、鉄筋コンクリート構造物の①地震被害の差はなぜ起こるのか、②建築基準法の考え、③地震被害の要因(地震地域係数、整形性、構造)の基本的な考えの学習④適切な改修補強工法の選定ができるようになることで、新築から維持・改修そして解体に至る建物のライフサイクル全般にわたる建築技術者としての基礎的な知識・技術の習得になる。また地震災害時には技術者として最も大切な「建物として安全に使用出来るのか?」等の判断基準を学ぶことで災害対応型エンジニアとしての基本を習得する。
4 内 容
(1) 日 程
10:00~11:00 地震地域係数やピロティについての講義 (CAD室)
11:00~12:00 改修補強工法や維持・改修ついての講義 (CAD室)
12:00~13:00 建築物の劣化(剥離、爆裂など)視察 (熊工寮)
(2) 方 法
CAD室のプロジェクターを用いて、住商産業株式会社会長の内田大和様より鉄筋コンクリート構造物の地震被害の差と建築基準法の考え、地震被害の要因、適切な改修補強工法の選定の講義を2時間していただいた。その後、実際建築物の劣化を見るために、熊工寮を視察。軒裏の剥離の説明や非常用階段の壁の浮きを打診棒を用い、確認するなど1時間の実習を行った。
(3) 参加者 建築科3年生課題研究「非破壊試験班」8名、職員2名
5 評価(アンケート調査)
生徒8名へのアンケート調査
6 生徒の感想
今までの課題研究の授業を通して、特別授業に向けた調べ学習や本校敷地内において校舎の劣化状況の目視調査などを行ってきた。生徒の感想の中に、「今まで知っていた耐震について、より詳しい内容の知識を得るができた。実際に働いている方々の話を聞けて良かった。現場監督の仕事に就くことができたら、コストがかかっても強く、安全な建物をつくっていきたいと感じた。法律通りに建物をつくったとしても、それが本当に安全かどうかを最終的に技術者として、自分たちで判断する必要があることを学んだ。実際に災害が起きたときに、安全な建物かどうかを判断できるようになりたい。」などの言葉があった。生徒にとっては、普段の授業ではできない貴重な経験をすることができたと思う。また、講義や実習に取り組む生徒の姿勢もとても積極的で、講義と実習の内容が面白く楽しかったと感想を述べていた。
近年、建築業界では“新築”から“改修・補修”へと需要が変わってきており、非破壊試験は今後さらに必要とされる分野になるだろう。この事業を通して、今まで以上に生徒に興味・関心がわいたのはもちろんであるが、県下高校教育の活性化にもつながる機会でもあったと思う。
講義の様子
講義の様子
建築物劣化の説明 (熊工寮軒裏)
打診試験実習 (熊工寮非常用階段)
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