暦の上では明日、二十四節気の「芒種(ぼうしゅ)」を迎えます。
昨日4日には九州北部地方の梅雨入りが発表され、本日の芦北は体にまとわりつくような、ずっしりとした湿気に包まれています。
この重たい曇り空の下、農場では今月1日に1年生が「稲の播種(はしゅ)」を終えたばかりの苗が、梅雨の潤いを歓迎するようにしっとりと、瑞々しい青葉をのぞかせています。
この小さな緑の命が目指すのは、来る6月25日の「田植え」です。
実は昨年、現在の2年生たちが臨むはずだった田植えは、あいにくの天候不良により断念せざるを得ませんでした。
先輩たちが味わった自然の厳しさと悔しさを胸に、今年かける農業科の想いはひとしおです。
雨空を見上げながら、リベンジの田んぼへ向けて、今、着々と準備が進められています。
■ 挑む心、次なる学びの舞台へ
農場が静かに湿気を吸い込む一方で、校内は今、いつもとは違う緊張感と静かな熱気に包まれています。
来週6月11日からは、いよいよ第1回考査が始まります。
これまでは農場での実習をはじめ、身体を動かす新しい学びに汗を流してきた生徒たちですが、ここからは「机の上」というもうひとつの大切な試練へと挑むことになります。
独特の蒸し暑さのなか、放課後の教室や図書室では、互いに教え合いながら熱心にノートを広げる姿が見られるようになりました。
実習で培われたあのタフさと集中力を、今度はペンと教科書に注ぎ込み、一歩も引くことなく自分自身の学びに実直に向き合っています。
■ 実りへの確かな一歩
芒種の時期にまかれ、梅雨の濃い空気のなかで育つ種は、やがて大きな黄金色の穂へと育ちます。
今、試験勉強という目の前の課題に向かって、じっと机に向かい努力を重ねている生徒たちの姿もまた、全く同じです。
明日の芒種を前に、梅雨の湿気が万物を育むこの良き日に。
自分の限界に挑戦し、確かな実りを結ぼうとしている芦北高校の生徒たちを、農業科一同、心からのエールとともに応援しています。
「芒種」
託した種と、ひたむきな学びが、梅雨の季節を経て大きな実りとなることを願って。芦北高校より。
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