冬休み中の12月26日。
世間は仕事納めの活気に満ちていますが、私たちの果樹園では、一年の締めくくりにふさわしい「甘夏」の収穫実習を行いました
今日の果樹園は、いつも以上に賑やかです。
私たち農業科から「ぜひ、私たちの実習を体験してほしい!」とお誘いしたところ、校長先生をはじめ、他学科や事務室の先生方が大勢駆けつけてくださいました。
気温はわずか5度
強い風に乗って雪がちらつくあいにくの天気でしたが、防寒着に身を包み、いざ実習開始
その光景を見守る中で、私たち果樹担当職員は、ある「確信」を抱きました。
生徒たちが、本校の校訓である「創造・勤勉・敬愛」を、果樹園で見せてくれたからです。
■ 自らの手で場を「創造」する
「先生、ハサミの向きはこうですよ」
「まずはここを『二度切り』してください」
果樹園のあちこちで、生徒が「師匠」となり、先生方に手ほどきをしています。
・普段は教わる立場の生徒たちが、今日は頼もしい先生。専門高校ならではの『立場の逆転』が生まれます
・もちろん、先生の中には慣れた手つきで収穫をされる先生もおられます
安全で効率的な実習ができるよう、その場を自ら「創造」する生徒たち。先生方への具体的な説明を通して、自分たちの知識や技術がより深く定着するのを感じているようでした。教えることで学びが深まる、その生き生きとした表情には、担当職員としても驚かされるほどの逞しさがありました。
■ 共に汗を流して知る「勤勉」
今回の収穫は、約20本の「甘夏」。1本当たり約100kgもの実がたわわに実っています。
「たった一玉穫るのにも、こんなに集中力がいるんだね」
先生方のそんな呟きを聞きながら、生徒たちは寒さに負けず、黙々と、かつ丁寧にコンテナを埋めていきます。
生徒たちが毎日当たり前のように繰り返しているこの「勤勉」な実習の重みを、先生方も共に汗を流す中で肌で感じておられました。 その真摯な姿勢が伝播したのか、なんと予定を大幅に前倒しして完遂
寒さを忘れるほどの集中力でした
■ 黄金色の絆が結ぶ「敬愛」
「先生、上手です!」
「ありがとう、助かるよ!」
収穫が進むにつれ、寒風を吹き飛ばすように感謝の言葉と笑顔が溢れます。
自分たちが育てた果実を大切に扱ってくれる先生方を敬い、先生方もまた、淡々と実習をこなす生徒たちの専門スキルに敬意を払う。 そこには、校訓が掲げる「敬愛」の心が、黄金色の実とともにキラキラと輝いていました。 実習服の生徒と、それぞれのスタイルで挑む先生方。その混ざり合った姿は、まさに一つの「ファミリー」でした。
農業科の日常を、学校全体の思い出へと変えた特別な仕事納め。
「命と向き合う責任感」と「人を思いやる心」。
教室の机の上だけでは見られない生徒たちの本物の輝きを、先生方と共有できたことを嬉しく思います。
寒い中、共に汗を流してくださった先生方、本当にありがとうございました
最後になりますが、本年も本校農業科の活動を温かく見守り、応援してくださった皆様に心より感謝申し上げます。
皆様の支えがあったからこそ、生徒たちは雪の日も負けずに、豊かな実りを迎えることができました
来年も、黄金色の甘夏に負けないくらいの輝く笑顔を届けてまいります
どうぞ、良いお年をお迎えください
「私、こうされると喜びます」長持ちのヒミツ
芦高祭で私たちの仲間をお迎えいただいた皆様、本当にありがとうございます
今日は、皆様のお家にお邪魔しているシクラメンたちの「本音」を、草花専攻の生徒が代弁してご紹介します。
1. 「暖房の効きすぎたお部屋は、ちょっとのぼせちゃうんです…」
私は涼しいところが大好き。人間が「ちょっと肌寒いな」と感じるくらいの場所が一番落ち着きます。暖房の風が直接当たると、すぐにバテてしまうので、日当たりの良い涼しい窓辺に置いてくれると嬉しいです!
2. 「お水は、喉が乾いてからたっぷり欲しいんです」
いつも足元(土)がビショビショだと、根っこが息苦しくなってしまいます。土の表面を触って「カサカサに乾いたな」と思ったら、お水をたっぷりください。 その時、私のお顔(花や葉)にお水がかかるとびっくりしてしまうので、鉢の端っこからそっと飲ませてくれると、とってもうれしいです!
3. 「終わった花は、お別れさせてください」
咲き終わった花や黄色くなった葉っぱをずっと付けていると、次の蕾に栄養が届かなくて、私が疲れちゃうんです。 茎の根元を持って、クルッとねじりながら「お疲れ様!」と引き抜いてみてください。意外とスッキリして、また次の花を咲かせる元気が湧いてきます!
4. 「時々、くるっと回して景色を変えて!」
太陽が大好きなので、ずっと同じ向きだと、ついつい光の方へ体が傾いちゃいます。1週間に1回くらい、「はい、チーズ」と鉢を回して向きを変えてくれると、360度どこから見ても美しさをキープできます。
草花の生徒からの一言
私たち生徒が、実習室で一鉢一鉢「可愛くなれよ〜」と声をかけながら、大切に育てた自慢のシクラメンたちです
実は、私たち生徒もシクラメンと同じ。
先生や地域の皆様に「頑張ってるね!」と声をかけてもらうと、ぐんぐんやる気が湧いてきます
皆様のお家で、私たちのシクラメンが少しでも長く「ご機嫌」に過ごせますように
校内では終業式も無事に終わり、冬休みが始まりました。しかし、農業科2年生の果樹の生徒たちは、今日も元気に登校し、果樹園へと向かいました。
寒さの中にも、生徒たちの熱気でどこか暖かさを感じる今日。
わが校の果樹園では、一年で最も活気あふれる「不知火(しらぬひ)」と「甘夏」の収穫実習が行われました
今回は、生徒たちの弾ける笑顔と、真剣な眼差しが詰まった実習の様子をお届けします
青空の下、一歩一歩「学び」の場所へ
実習の始まりは、心地よい足音から。 青い収穫バッグを肩にかけ、みんなで果樹園へと向かいます。生い茂る木々のトンネルを抜けると、そこには黄金色に輝く宝物たちが待っています
一玉に込める「お疲れ様」の気持ち
「見てください」 「不知火」を手に、思わず笑みがこぼれる生徒たち
「不知火」の最大の特徴である「デコ」を傷つけないよう、ハサミを入れる手元は真剣そのものです。春から夏、そして秋。台風の心配をしたり、害虫から守ったり。自分たちが関わってきた時間が形になっていることを、その重みで実感しているようでした
爽やかな香りに包まれる「甘夏」の収穫
続いて、果樹園に爽やかな香りを漂わせる「甘夏」の収穫です。 「不知火」とはまた違う、つるりとした肌の美しい黄色が、冬の青空によく映えます。
高い場所にある実も、仲間と協力しながら丁寧に摘み取っていきます。一玉一玉を優しく扱い、コンテナへと運ぶ姿からは、これまで大切に育ててきた樹への敬意と、収穫への感謝が伝わってきました。
新聞紙を敷き詰め、果実同士がぶつからないよう配慮する細かな作業にも、妥協はありません。この丁寧な仕事が、消費者の皆さまに届く「安心・安全」に繋がっているんですね。
「美味しいって言ってもらえるといいな」
そんな呟きが聞こえてくるほど、丁寧に、優しくコンテナへと運びます。
帽子に刻まれた「ASHIKITA」の文字。
実習中の彼らの背中を見ていると、この地域の特産品である柑橘を守り、繋いでいくという力強い意志を感じます。
終業式を終えてなお、実習に励む彼らの努力。 土に触れ、樹と対話し、収穫の喜びを分かち合う。
教室の机の上だけでは学べない「命の重み」と「食の尊さ」が、ここには溢れています
生徒たちが主役として輝く「長距離走大会」。 その号砲が鳴る数時間前、まだ静寂に包まれた農場には、いつも通りの日常を淡々と守り続ける先生たちの姿がありました。
農業科の視点から見た、知られざる「アナザーストーリー」を少しだけお届けします。
静寂の中のルーティン
一日の始まりを告げる、柔らかな光。大会という大きな任務が控えていても、農場の命に「特別」はありません。
これらは、生徒たちが走り出す前の農場の風景です。 先生たちは、大会運営へと飛び出す直前まで、いつもと変わらぬ手つきで植物と向き合っていました。シクラメンの葉を整え、苗に水を与える。限られた時間の中でも焦ることなく、ただ淡々とプロの仕事を完遂させる。その揺るぎない後ろ姿が、本番前の農場を支えていました。
湯気の向こうにある、静かな情熱
調理室では、先生が保護者の皆さまと共に、大きな釜で料理を仕上げていました。 走り終えた生徒たちが、冷えた体と心を温めるための一杯。 そこには「共に生徒を支える」という共通の想いがありました。保護者の方々と呼吸を合わせ、黙々と釜を回す先生の姿。それは、行事の活気を支える、もう一つの確かな熱量でした。
本来、今日の主役は一生懸命に走った生徒たちです。 ですが、彼らが走る「前」から農場を守り、走り終えた「後」まで支え続けた先生方の姿があまりに見事だったので、今日はあえて職員の奮闘を記録させていただきました。
先生方、そしてご協力いただいた保護者の皆さま。 今日一日、本当にありがとうございました。
この準備された舞台で、生徒たちはどんな力走を見せたのか。 「本編」のレポートも、このあと更新予定です。ぜひ併せてご覧ください!
― 農業科主任
今日は農業科2年「食品製造」の実習
さて、言葉で長々と説明するよりも、実際に見ていただくのが一番です 一生懸命製造に取り組んだ生徒たちの笑顔と、愛情たっぷりの完成したデコレーションケーキをどうぞご覧ください
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