活動の記録

【探究・講演会】ゴミ問題 水俣基準を世界へ!

 本日、UNEP(国連環境計画)の本多俊一先生をお招き(オンライン)して、「水俣病を踏まえたSDGs」について講演会を開催しました。

 およそ65年前に起こった経済活動によって人間の命と美しい自然が犠牲になった水俣。再生に向け市民を一つにつなぐもやい直し運動や、水俣病患者と関わった本多先生自身の話を交えながら、環境首都・SDGs未来都市へと歩んできた水俣の取り組み。現在は21分別が当然のものとして定着し、水銀に関する水俣条約も発行され、ようやく世界中で環境への意識が高まりつつある中、環境に関しては「水俣にはすべてがある」、と講演会は始まりました。

 しかし、一方世界へ目を向けると・・・ 分別のされていないゴミ処理場でハゲタカと人間とブルドーザーが一緒にゴミを漁っている映像が流されると、生徒の表情が一変しました。

 地球の人口はおよそ78億人。その多くはゴミ分別する社会的システムや分別そのものの概念もない国や地域で暮らす人であること。社会の底辺にいる貧しい人々が日々の生活費を得るために危険と隣り合わせで暮らしている姿や、地球上の870万種のなかで人間だけが、自然の共に生きなくなったこと。正直でなくなったこと。日本や水俣のようにゴミ分別が定着している国は少数派であること等のデータが紹介されました。

 日本や先進国諸国ではマイクロプラスチックの問題が話題になっており、水俣高校ではプラスチックゴミ削減運動を進めています。しかし、世界中の全ゴミに閉めるプラスチックゴミの割合は1%程度だそうです。この高い意識を持ち「正直に生き」ている水高生が、「ゴミ分別を世界中に広げる」主体者に成りえること。本多先生のメッセージを受け取って、生徒の皆さんはどう感じたのでしょうか。