校長室からの風
センター試験が近づいてきました。
昨日のニュースで、県内の私立高校の入試が始まったと報道されていました。これから高校入試・大学入試などの入試が続きますね。本校は推薦入試等ですでに合格を勝ち取っている人が多いのですが、今からが勝負の人もいます。いよいよ本番が近くなってきました。風邪をひかないよう健康管理には気をつけてください。手洗いとうがいは頻繁にすること。焦らずにいきましょう。これからの一ヶ月でかなりのことはやれます。御船高校で学んだことが発揮できるよう、自分自身を信じて、今、すべきことをまっしぐらにやってください。結果は必ずついてきます。
みなさんに次の言葉を贈ります。
「朝顔が、朝、美しく花を咲かせるには、咲く前の闇の暗さと冷たさが必要である。」
今がまさに「闇の暗さと冷たさ」を感じる時です。今を乗り切れば、必ずあなたの朝顔は見事な花を咲かせるでしょう。
がんばれ、3年生! 私たち職員は心の底から君たちを応援しています。
師走も大活躍の船高生。
同じ日、昼からは御船高校のセミナーハウスで、「第10回337-Eレオクラブ年次大会」が開かれ、本校生徒会が中心となって運営・発表を行いました。レオクラブとは、ライオンズクラブの青少年育成プログラムのことで、地域社会の青少年に指導力と経験、機会を提供することで、奉仕の心を持った人間性豊かな人材を育成することを目的にしている団体です。各地域の取組発表や意見交換などを経て、本校参加者もリーダーとして大いに成長したと思います。
夕方は熊本市内の県立美術館分館に移動し、「平成30年度第54回熊本県高等学校書道展表彰式」に出席し、熊本県書道部会長として表彰を行ってきました。今回の高書展には県内45校、222点が出品されており、その中から選ばれた最優秀賞8点、優秀賞12点、奨励賞40点を表彰しました。御船高校からも、黒岩愛さんと那須知夏さんが最優秀賞、川上日鶴さんが優秀賞を受賞しました。展示されていたどの作品にも、日頃の練習の成果が表れていて見応えのある書道展でした。
個性豊かな船高生
職員バンドも、ホーンセクションを加えた新しいスタイルに挑戦しました。
書道パフォーマンスの活躍
新しい演出も加わり、内容も進化していました。
関西御船会の皆様、ありがとうございました。
関西御船会の皆さん、お世話になりました。
「殉難の碑」慰霊祭校長講話より
「殉難の碑」校長講話
おはようございます。本日、10月25日は私たち御船高校にとって忘れてはならない大切な日です。御船高校の前身である旧制御船中学の生徒だった方たちが学徒動員先でアメリカ軍の空襲に遭い、帰らぬ人となった日です。御船高校では、この亡くなった生徒たちを慰霊するため、正門の左手に「殉難の碑」という石碑をたて、毎年10月25日に慰霊祭を行ってきました。今日は、この「殉難の碑」の慰霊祭が行われる日です。その由来を少し、お話をしたいと思います。
歴史の授業で勉強したと思いますが、明治維新後、日本は「富国強兵」政策を邁進し、日清戦争や日露戦争に勝ち、アジアをリードする存在になりました。そしていつの間にか「神の国日本は絶対負けぬ」という信念を国民の大部分が持つようになっていきました。1941年(昭和16年)12月8日、日本はハワイのアメリカ艦隊を奇襲攻撃し、いわゆる太平洋戦争が始まりました。これから先は皆さんも知っているとおり、日本軍は最初のころこそ連戦連勝で破竹の勢いでしたが、次第に工業生産力に勝るアメリカにじりじりと追い詰められ、南方の島々で日本軍は敗退し、敵の沖縄上陸を許し、広島と長崎に原爆を落とされ、1945年8月15日、連合国に無条件降伏をしたのです。
この戦争で、実に多くの尊い命が犠牲になりました。今から73年前のことです。
この太平洋戦争末期、戦局が悪化した日本では、労働力不足を補うために、学徒動員として、中学校や女学校の生徒たちが軍需産業や食料生産に動員され働いていました。当時、本校でも学徒動員が行われており、飛行場の整備作業や飛行機製造工場で働いていましたが、昭和19年10月20日、本校生徒500人が長崎県大村にある東洋一の軍需工場へ出動しました。工場到着後、数日かけて入所式、訓練、作業場所の配置が行われ、10月25日が作業開始の第1日目となりました。その日の午前11時頃、にわかに空襲警報のサイレンが鳴り響き、アメリカの戦略爆撃機B29が次々と襲来し、爆弾の雨を降らせました。猛爆約1時間、爆撃後の工場は凄惨なもので、眼を覆う有様でした。この爆撃で、生徒たちが避難した防空壕のひとつが直撃弾を受け、10人の尊い命が一瞬にして亡くなりました。
こうして長崎県の大村で10人の生徒が亡くなり、また、福岡では1人の生徒が病気で亡くなりました。戦後、昭和39年にこの10人の非業の死が新聞で特集されたのをきっかけに、「亡くなった生徒たちを懐かしい母校に帰してやりたい」と同級生を中心に慰霊碑を建てる運動が始まりました。多くの人たちの思いや努力が形となり、昭和40年10月25日、あの爆撃からちょうど21年後、「殉難の碑」が完成して、除幕式が行われました。それから毎年10月25日には、当時の同級生が集まられ、慰霊式が行われています。「殉難の碑」は、御影石に亡くなった11人の姿を浮き彫りにしたレリーフがはめ込まれています。皆さんも、ぜひ、足を運んでください。皆さんと同じ若さで亡くなり、再び御船の地へ帰ることのできなかった11人を偲び、その冥福を祈ってもらいたいと思います。
先の戦争で亡くなった日本人は、300万人以上と言われています。熊本県の人口が約180万人ですから、その数がどれくらいか想像してみてください。その中で民間人の死者は約80万人、およそ3人に1人の割合でした。戦争は兵士だけではなく、赤ん坊や子供、母親、老人など武器を手にしていない多くの人の命も奪う、大変悲惨なものです。
今、私たちを取り巻く世界情勢は決して安心できるものではありません。テロや核兵器開発など、問題がたくさんあります。
戦争は紛争を解決したり、自己主張したりする手段ではありません、決してかっこいいものでも勇ましいものでもありません。悲惨なものです、家族の命、友達の命、そして、愛する人の命を奪う残酷なものです。
日本が終戦以来、約70年にわたって戦争を経験することがなかったのは、わが国の平和を願う国民の意志の力によるものです。私たち自身が、戦争のない幸せな国を築いていかなければなりません。
そのため、政治に関心を持ち、世の中の動きをしっかりと見定めていくことが大切です。現在は、法律の改正により、満18歳以上の人が選挙に参加することができるようになっています。自分のしっかりした意志を持って、政治に参加し、平和な未来を築くことが今を生きる私たちの責務であります。
生徒の皆さんはもちろん、私たち教職員も実際の戦争の体験はありません。こうした機会に戦争についてしっかりと考えるとともに、今、心おきなく高校生活を送ることのできる幸せ、ありがたみをかみしめなければならないのだと思います。
最後に、再びあのような悲劇を繰り返さないために、平和の誓いを新たにするとともに、当時の激動の時代をひたすらに生き、今の御船高校の礎を築いていただいた先輩方に恥じないよう、みなさんの一人一人が、御船高校としての誇りを持ち、全力で高校生活を送っていってくれることを期待します。頑張ってください。
以上をもって「殉難の碑」の講話を終わります。
H30.10.25 校長 西澤賴孝
育友会研修旅行に行ってきました。
次の日は、県立山口高校に学校訪問をし、PTA活動の情報交換と、熊本地震のときから続く両校の縁を確認し合いました。熊本地震のときに山口高校は、PTAが主体となって御船高校と連携しボランティア活動をやってくれています。
旧制県立山口中学講堂前で山口高校PTAの方たちと。
つくばで研修を受けました。
各都道府県の校長先生方、有意義な時間をありがとうございました。
書道で文部科学大臣賞を受賞!
顧問の古閑先生と。中央が中野さん。
残暑お見舞い申し上げます。
12日は御船町の「があーっぱ祭り」に参加してきました。生徒たちと山車を引いたり、保護者の皆さんと夜の巡回をしたりして1日中楽しかったです。
ボランティアで参加してくれた生徒の皆さん・保護者の皆さん、
おつかれさまでした。
オールスター戦に行ってきました!
さて、この土日は生徒部活動の激励に行ってきました。まず土曜日は、藤崎台県営野球場で行われた「プロ野球オールスター戦2018in熊本」のオープニングセレモニーに書道部がパフォーマンスをしました。満員の大観衆とセ・パ両リーグの名だたる選手の前で、濟々黌高校吹奏楽部の演奏に合わせ、堂々と二枚の大書を書き上げました。球場だけでなく二の丸で行われていたパブリックビューイングの観客たちからも大きな声援をいただきました。私もグラウンド内に入らせてもらいましたが、プロ野球選手を間近に見ることができて感激でした。
日曜日は、熊本テルサで「裏千家学校茶道合同茶会」が開かれ、本校茶道部が御点前をするというので行ってきました。和服姿のお客さんたちの中には見知った方もおられ、茶の心得のない私はちょっと緊張しましたが、堂々と振る舞う御船高校茶道部の生徒たちを見て、頼もしく感じました。
このほかにも、現在、水泳の九州大会に本校水泳部の江原さんが出場しています。レベルの高い戦いになっているようです。頑張ってほしいと思います。
ものづくりコンテスト報告
上が旋盤の松野君、下が電気工事の松永君。
PTA沖縄大会報告
沖縄県宜野湾市「沖縄コンベンションセンター」にて。
進路のしおり(巻頭言より)
「社会に出て必要とされる力」
校長 西 澤 頼 孝
「キャリア教育」とよく言いますが、「キャリア」という言葉は、もともと荷馬車が道を通ってできる「轍(わだち)」を指すものでした。現在、学校教育において「キャリア」と言う場合、「個々人が生涯にわたって遂行する様々な立場や役割の連鎖及びその過程における自己と働くこととの関係付けや価値付けの累積」(文部科学省)ということになるのですが、私なりに解釈すると「キャリア」とは、「進学や就職を含めた、自立した個人の人生の積み重ね」のことかなと思います。「人生とは自分の居場所を探す旅」というようなことを以前話したことがありますが、よりよい人生を送るには、「学ぶこと」や「働くこと」への意欲を持ち、社会人・職業人として通用するために必要な能力を身につけることが必要です。人にはそれぞれに個性があり、一人ひとりの人生のあり方は違っていて当然です。何に興味があり、将来どのようになりたいのか、そのために高校時代の今やらなければならないことは何か、とにかく自分自身を見つめていくことが「キャリア」を考え始める第一歩です。
高校を卒業して上級学校に進学をする人、すぐに就職をする人、それぞれの道はありますが、最終的には「就職」をすることになると思います。「就職」はゴールではなく、その後に始まる社会人としての人生のスタートです。みなさんが、就職後、会社や組織において、生き生きと自分らしい人生を歩むことが最も重要であり、そのためにはみなさん自身が納得して進路を決定することが大切です。そして、就職試験では自らの就労観、価値観、体験、展望など、自らの考えを「伝える」ことが求められます。いわゆる「コミュニケーション能力」ですね。
今年の4月。新年度のスタートに当たり、多くの会社で新入社員の入社式が行われました。各業界で人手不足が深刻化する中、新入社員は会社にとって貴重な戦力です。入社式で、各会社の社長さんは、失敗を恐れず挑戦する姿勢や、自ら考え行動する力を新入社員に強く求めたそうです。熊本日日新聞社と地方経済総合研究所(熊本市)が県内主要企業を対象にしたアンケートの結果から、学歴より、人と意思疎通を図る力や行動力といった「人間力」を重視して採用を決める傾向が強かったことがわかりました。アンケートでは、採用で重視することとしないことを複数回答で答える方式で行われましたが、「重視すること」のトップは、「コミュニケーション能力」(81%)、2位が「協調性」(64.6%)、3位「積極性」(58.3%)、4位「チャレンジ精神」(55.1%)と続いたそうです。会社としては、与えられた仕事だけをやる人材よりも、チャレンジ精神を持って、顧客や取引先ときちんとコミュニケーションが取れる人材を求めているということですね。もちろん、社内でのあいさつや、社会人としての基本的な礼儀が必要不可欠であることは言うまでもありません。
今年度、本校教育の重点目標として「コミュニケーション能力の育成」をあげています。自らの「言葉」や「態度」を見直して、相手の気持ちを考えつつ自分の考えを正確に伝える力を持つことで、望ましい人間関係が構築できる人物になるよう努力してほしいと思います。
(平成30年6月)
東京御船会報告
「殉死した学友の六十六回忌に当たり」
無定の人生夢幻の如し 君達殉難して六十六年
凛々しき紅顔今も眼にあり 秋空果てなく心蕭然
私は、現在の御船高校の様子を話しましたが、みなさん故郷・母校への関心は高く、後輩たちの活躍をとても喜んでおられました。御船高校百周年まであと3年。同窓会の皆様も、いつまでもお元気に御船高校を見守っていただければ幸いです。
野口政止さんから貴重なお話をうかがいました。
一ノ瀬追い上げ2位!!
頑張れ一ノ瀬優希選手!
平成30年度のスタート
年度末に17名の先生方が退職・転出され寂しい思いをしていましたが、新たに15名の先生方をお迎えして、平成30年度がスタートしました。4月9日(月)には、新任式・始業式・入学式と立て続けに式典があり、気持ちも新たになったところです。始業式では、今年の重点目標「コミュニケーション能力の育成」について話しました。自らの「言葉」と「態度」を見直し、相手の気持ちを推し量り自分の考えを適切に伝えることで、望ましい人間関係を築いてほしいと考えたからです。「コミュニケーション能力」は社会に出てからも必要不可欠なものです。
入学式では、熊本県議会議員の大平様、御船町長の藤木様、同窓会長の住永様、育友会長の河地様から御祝辞を賜り、184名の新入生も、歴史と伝統のある御船高校の生徒となったことに自覚と誇りを覚えたことと思います。勉学に、部活動に、高校生らしくはつらつと毎日を過ごしてもらいたいです。
卒業式を終えて
育友会の皆様からお花をいただきました。
ありがとうございました。