建設工学科ブログ

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建設工学科2年情報技術基礎プレゼンテーション

 平成26年3月13日(金)1~2限目、建設工学科パソコン室で、建設工学科2年生が情報技術基礎で学んだPPを利用し、プレゼンテーション発表会を行いました。

 自由にテーマ設定を行い、限られた時間の中で工夫を凝らした発表をしてくれました。来年度の課題研究に向けて良い勉強になったようです。
プレゼン1 プレゼン2

プレゼン3 プレゼン4

プレゼン5 プレゼン6

プレゼン7 プレゼン8


進路報告会

平成26年1月23日(木)6限目 建設工学科2年教室
 建設工学科2年生に向けての進路報告会を実施しました。

 難関企業に合格した建設工学科3年生3名の生徒に模擬面接と合格するための秘訣などを話してもらいました。私たち教員よりも身近な生徒が努力して、結果を出した上での話ですので、2年生も最後まで聞き入っていた様子でした。報告会終了後、2年生もだいぶ意識が変わっていたように感じられました。是非進路実現に向けて頑張ってもらいたいと思います。

進路報告会1 進路報告会2

進路報告会3 進路報告会4

進路報告会5 進路報告会6

進路報告会7


課題研究発表会

 平成26年1月21日(火)5、6限目
 建設工学科課題研究発表会を実施しました。取り組んだ内容は木工、模型製作、3DCADを用いた構造物の復元、音響機器の製作、など様々でした。

 課題研究発表会が始まりました。
始まりの挨拶 科長挨拶


〈研究内容〉
1 Google Sketch Upによる校舎の復元
校舎の復元1 校舎の復元2

校舎の復元3

2 校内環境整備と傘立ての製作
校内環境整備1 校内環境整備2

3 俺たちの橋
俺たちの橋1 俺たちの橋2

俺たちの橋3

4 バックロードホーンの製作
バックロードホーン1 バックロードホーン2

5 人吉城の復元~3DCAD~
人吉城の復元1 人吉城の復元2

6 スマホスタンド
スマホスタンド1 スマホスタンド2


 採点中です。
採点中


 プレゼンも大変素晴らしく、生徒にとっては有意義な時間だったようです。発表した3年生の皆さん大変お疲れ様でした。来年2年生は今年以上の結果を期待しています。

銅山川の調査(平成24年度まとめ)

平成24年 5月10日(木)
平成24年 5月17日(木)
平成24年 5月31日(木)
平成24年 6月 7日(木)
平成24年 6月14日(木)
平成24年 6月20日(木)
平成24年 7月10日(火)
平成24年 7月12日(木)
平成24年10月30日(火)
平成24年11月 1日(木)
平成24年11月 6日(火)
平成24年11月 8日(木)
平成24年11月15日(木)
調査開始(踏査)
地図作成のための簡易測量(採掘坑、住居跡などを発見)
水生生物の調査(狭域の水生生物を調査)
岩石の調査(岩石の分類)
岩石の密度試験(含有物の特定)
岩石の科学的分析(含有物の特定)
水生生物の調査(広域にわたる水生生物の調査)
調査結果の整理
パックテスト(Cuイオン、Feイオン検出できず)
縦断測量計画
縦断測量
縦断面図の作成
銅山川水面の測定

 これまでの調査結果から、我々は次のような仮説を立てた。

 仮説1 夏の時期には洪水が発生し、銅を含む岩石が破砕し、銅がむき出しの状態で河床に体積しているのではないか。
 仮説2 夏には砂防ダム手前に滞留する水温はかなり高くなるため、このとき銅イオンが溶出しているのではないか。
 仮説3 水温が低く、洪水等が起こらないため、冬期には銅イオンが検出されないのではないか。

平成24年11月20日(火)
平成24年12月20日(木)
平成25年 1月 8日(火)
平成25年 1月15日(火)
平成25年 1月17日(木)
平成25年 1月21日(火)
水槽実験準備
水槽実験開始
水槽実験1(常温、自然・割裂)
水槽実験2(水温40度、自然・割裂)
水槽実験3(常温、緑青がみられる岩石)
水槽実験4(水温40度、緑青がみられる岩石)

銅山川2 銅山川1

 水槽実験から、次のような結果を得た。

実験水槽実験1,2水槽実験3,4
自然の状態割裂の状態
水道水を入れた直後 
 Fe 0 mg/L
 Cu 0 mg/L
 Fe 0.2 mg/L
 Cu 0~0.2 mg/L
 Fe 0 mg/L
 Cu 0.5~1.0 mg/L
常温のまま数日間放置 
 Fe 0 mg/L
 Cu 0 mg/L
 Fe 0 mg/L
 Cu 0 mg/L
 Fe 0.2 mg/L以下
 Cu 2.5 mg/L
水温40度で数日間放置 
 Fe 0~0.2 mg/L
 Cu 0 mg/L
 Fe 0~0.2 mg/L
 Cu 0~0.5 mg/L
 Fe 0.5 mg/L
 Cu 10.0 mg/L以上

銅山川3

 以上の結果から、我々が立てた仮説が立証されたと同時に、Cuイオンが原因で銅山川に魚がいないことがわかった。
 次年度については、実験に用いた岩石がどのエリアにどの程度分布しているのかを調査し、原因となる岩石を取り除く工法や工事費などを検討していきたいと考えている。

銅山川の調査11 H25.1.15,H25.1.17

 河床の岩石をハンマーで割り水槽実験を行った。低水温では鉄や銅は検出されなかったが、水温を上げると鉄イオンが0.2mg/L、銅イオンが0.5mg/L検出された。以上のことから、
 ①夏には砂防ダム手前に滞留する水温はかなり高くなるため、このとき銅イオンが溶出するのではないか。
 ②夏には洪水が発生し、銅を含む岩石が破砕し、銅がむき出しの状態で河床に体積しているのではないか。
という我々の仮設が立証できたのではないかと思う。

実験岩石の状態
自然の状態割裂の状態
水道水を入れた直後
 Fe 0 mg/L
 Cu 0 mg/L
 Fe 0.2 mg/L
 Cu 0~0.2 mg/L
常温のまま数日間放置
 Fe 0 mg/L
 Cu 0 mg/L
 Fe 0 mg/L
 Cu 0 mg/L
水温を上げて数日間放置
※水温約40度
 Fe 0~0.2 mg/L
 Cu 0 mg/L
 Fe 0~0.2 mg/L
 Cu 0~0.5 mg/L

 次に、銅を多く含むと思われる岩石を用い、同様の水槽実験を行うことにした。実験に使用した岩石の表面には緑青が見られ、現地ではたくさんではないが容易に発見できる岩石である。水道水を入れた直後のパックテストでは、銅イオンが0.5~1.0mg/L検出された。2日後には、鉄イオンが0.2mg/L、銅イオンが2.5mg/L検出された。様子を観察すると、水槽の水は青色になり、白い浮遊物が多く見られた。化学の先生の相談したところ、銅と二酸化炭素が反応したものが浮遊しているのではないかということであった。現在、水温を上げており、その様子を観察している。

銅山川1 銅山川2

運動公園(テニスコート)の鋼製ベンチ補修

 建設工学科の3年生が、人吉市田野町にある運動公園テニスコートの鋼製ベンチ8台の補修にあたった。
 フレームについては再利用できそうだったので、さびを落とし塗装し直した。ただ背もたれ部分が現状のままでは危険なため、丸パイプを加工し溶接して補強した。また、座面部(木製)は朽ち果てていたため、新しいものを製作し取り付けた。
 課題研究(週3時間)の時間を利用しての作業であったため、補修には3ヶ月ほどかかった。特にフレームのさびがひどく、これを取り除くのに多くの時間を費やした。その結果、新品同様に仕上がり、12月21日(土)に無事引き渡すことができた。地域の方々に利用していただけたら幸いである。

ベンチ補修1 ベンチ補修2

ベンチ補修3 ベンチ補修4

ベンチ補修5 ベンチ補修6

銅山川の調査10 H24.12.20, H25.1.8

 これまでの調査から、
 ・銅山川の河川水からは銅イオンが検出されなかった。
 ・銅山川周辺から採取した岩石にお湯をかけたところ銅イオンが検出された。
ということが分かった。そこで、銅山川に魚がいない理由について,我々は次のような仮説を立てた。

 ①夏には砂防ダム手前に滞留する水温はかなり高くなるため、このとき銅イオンが溶出しているのではないか。
 ②夏には洪水が発生し、銅を含む岩石が破砕し、銅がむき出しの状態で河床に体積しているのではないか。
 ③水温が低く、洪水等が起こらないため、冬期には銅イオンが検出されないのではないか。

 以上のことを裏付けるため、我々は銅山川周辺から採取した岩石で、低水温(気温)および高水温(40℃)において、採取したままの状態と割裂した状態の岩石からどれくらい銅や鉄イオンが溶出するか水槽実験を開始した。

 12月20日には、実験に用いる岩石の採取ならびに水槽の準備を行った。なお、実験は低水温から開始し、水は水道水を使用した。水槽に岩石を入れた直後の銅および鉄イオンを測定したところ、割裂した岩石を入れた水槽から0.2mg/Lの鉄イオンが検出されたが、それ以外は検出されなかった。

銅山川1 銅山川2

銅山川3 銅山川4

 次に、冬休み期間放置し、1月8日にパックテストを行ったところ、銅や鉄イオンはどちらからも検出されなかった。この原因については現在調査中である。今後、水温を上げて調査を行っていく予定である。

銅山川5 銅山川6

銅山川の調査9 H24.11.20(火)

 次回からの水槽実験のために用具等の準備をしながら、暇つぶしに銅山川から採取してきた岩石で簡単な実験を行いました。
 水槽実験は、過去に本科で挑戦していた「焼酎粕のリサイクルに関する研究」で使用していた用具を流用します。この日は用具類を徹底して洗浄し、動作確認等を行いました。それと並行して銅山川の岩石で簡単な実験を行いました。以前、報告したように銅山川の岩石には鉄や銅が含まれています。それらを水に浸してパックテストを実施しても、鉄や銅は検出されません。そこで、何気にお湯でもかけてやろうかと思い立ち、100℃の熱湯をかけて放置しました。それをパックテストで調べてみると、なんと5mg/Lの銅が検出されたではないですか。このことにより銅山川に魚がいない原因がつかめたように思えます。そこで、水槽実験についても予定していた内容を変更し、我々が立てた仮説の検証を行っていきたいと思います。

銅山川1 銅山川2

銅山川の調査8 H24.11.15(木)

 前回、銅山川の地形測量を実施し基準点を8箇所設置した。この日は、それぞれの準点から水面の高さを求めていった。スムーズに測量できるところもあれば、急斜面だったり、けものみちを少しずつ測量していかなければならない場所があり、とても苦労した。入手したデータを持ち帰り、前回の地形断面図に書き込んでいった。今後、この地図を頼りに水温や溶存酸素について調査をしていくことになる。また、これと並行して銅山川の岩石や水を採取して、水槽実験を実施していく予定である。

銅山川1 銅山川2

銅山川3 銅山川4

銅山川5 銅山川6

銅山川7

銅山川の調査7 H24.10.30(火)~11.12(火)

 9月から11月初めにかけて体育大会や球磨工フェスタ、2級土木施工管理技術検定があるため、銅山川の調査を一時中断していた。それ以降に実施したものをまとめて報告したいと思う。

 10/30(火)銅山川の水にCu(銅イオン)やFe(鉄イオン)が含まれている可能性があったためパックテスト(測定範囲Cu:0.5~10mg/L、Fe0.2~10mg/L)を使い調べてみた。調査は、魚の姿が見られないエリアに限定し、採掘坑前の第二砂防ダム、それより下流の第一砂防ダム、さらにそれよりも下流で唯一そのエリアに居住する老人宅前の3点で行った。それぞれのエリアで3本ずつ、計18本実施したが、銅イオンや鉄イオンは検出されなかった。したがって、魚がいない理由は他にあるということだ。

銅山川1 銅山川2

銅山川3 銅山川4

銅山川5 銅山川6

 11/1(木)以前から気になっていたことだが、砂防ダムの影響で銅山川の水が滞留している箇所がある。そこには奇妙な色をした苔が繁殖し、いかにも水質が悪いといった印象である。したがって地形的な要因で魚が住めない環境になっている可能性がでてきた。そこで、次回の調査に向けて、3時間かけてみっちりミーティングを行った。それは、砂防ダムによる銅山川の水面の変化を測定するためである。広範囲な測量になるため、この日は綿密な計画(測量方法、使用機器、順序など)を練った。

 11/6(火)銅山川の水位の変化を測量するためには、まず基準点を設ける必要がある。そこで、この日は調査範囲1.3kmにわたって縦断測量(地形の高低差を測量すること)を行い、8箇所の基準点を設けた。今後、各基準点から水面の高さを求めていくことになる。なお、デジタルカメラを持参したが、バッテリーを入れ忘れたため測量風景の画像はない。

 11/8(木)前回実施した縦断測量のデータ整理を行い、地形の縦断面図を作成した。ここに、水面を高さを測量し書き込むことになる。

銅山川7
 11/12(火)悪天候のため、これまでの調査結果をまとめたり、以前、魚のいないエリアで数匹発見した謎の水生生物をインターネットで調べた。その結果、謎の水生生物はドロムシと呼ばれるものであることが判明した。

銅山川8

球磨工フェスタ販売品製作中

 建設工学科では、11月4日(日)に開催される球磨工フェスタで販売する製品を製作しており、まもなく完成します。1年生は工業技術基礎で「飾り棚」、3年生は実習で「DVDラック(多目的スタンド)」の製作にあたっています。球磨工フェスタでは、これらの製品を格安(まさかのワンコイン!)で販売する予定です。なお、当日は早い者勝ちとなっています。なお、建設工学科では、次のものを準備して皆さんをお待ちしています。

 1年生:「飾り棚」販売、モザイクアート製作展示
 2年生:「本格派キックボーリング」、「レッツゴルフ」
 3年生:「カップラーメン&ジュース」販売、「DVDラック」販売

販売品製作中1 販売品製作中2

販売品製作中3 販売品製作中4

販売品製作中5 販売品製作中6

販売品製作中7 販売品製作中8

販売品製作中9 販売品製作中10

販売品製作中11 販売品製作中12

販売品製作中13 販売品製作中14

銅山川の調査-1学期間を振り返って-

 この1学期間、銅山川について地図を作成したり水生生物の調査にあたってきました。また、銅山川周辺からとれる石には鉄や銅が含まれることが分かりました。今後、流量が減るのを待って水質の調査を行っていきます。また、2学期以降については、いかにして銅山川に魚を呼び戻すのかについて研究を進めていきたいと思います。
 なお、この1学期間を振り返り、調査に携わってきた生徒諸君の感想を紹介します。

T.I(人吉二中出身)
 銅山川は、私が知っている川とは少し違っていました。私が知っている川には、石をひっくり返すと大きなクロカワ虫やカワゲラが1つの石に2~3匹はいます。また、大きな魚(ハエ、コイなど)もたくさんいます。銅山川では、どこを探してもクロカワ虫やカワゲラは見つからず、石を3~4回ひっくり返しても、見たこともない水生生物が1匹見つかるか見つからないかぐらいでした。今回の研究を通して、同じ川でもこうも違うものかと思いました。二学期は、さらに深く調べ、その原因を探りたいと思います。
銅山川1

T.T(相良中出身)
 一学期の課題研究では、銅山川の地図作成や水生生物の調査を行いました。銅山川の水は透明ですが、水中の石には、緑色をしたカビみたいな苔が張り付いていました。見たことのない苔で、水生生物が全くいませんでした。
 私が知っている川は透明で、石も綺麗でひっくりかえすと水生生物が絶対2~3匹はいます。なぜ、銅山川には水生生物がいない場所があるのか未だにわからないことも多いので、今後さらに調査を進めて解明したいと思います。
銅山川2

T.T(相良中出身)
 私が今学期の研究を通して川について多くのことを学ぶことができました。川というと魚が多くいて、釣りができるというイメージしか持っていませんでした。しかし、銅山川の採掘坑の下流には魚が全くいませんでした。また、川で遊んでいると様々な生物を目にしますが、銅山川では見たことのない生物を発見しました。何がどうなっているのか分からなくなりました。
 夏休みから2学期には、魚がいない川にどのようにすれば魚を呼び戻すことができるのだろうかということをテーマに研究を進めていきたいと思います。
銅山川3

K.F(山江中出身)
 銅山川に最初に訪れたとき、川の中に生物が全くいなかったことに驚きました。私は、どんな汚い川でも生物は住んでいるものと思っていたので、何故いないのかを調べたくなりました。
 近くに住んでいる方に話を伺うと、「上流のほうに銅の採掘場所があり川に毒が流れてしまい、それが原因で生物がいない」とおっしゃっていました。銅の採掘場所を探し、その上流を調査すると、様々な生物を確認することができました。川が寸断されていても、魚や虫たちが生息していたので、少し感動しました。二学期には、こうした魚や生物がどのように移動してきたかをさらに深く調査したいと思います。
銅山川4

R.Y(相良中出身)
 私は、今学期、銅山川について調べました。球磨川など普通の川には上流から下流まで生物がいるのに、銅山川には上流と下流には生物がいますが、中流には水生生物が全くいません。生物がいなかった場所の周辺を調べてみたところ、鉄や銅が石に含まれていることが分かり、このような石を初めて見ました。また、銅の採掘が盛んに行われていた頃の石垣なども残っており、私たちが普段見られない景色も多く驚くことばかりでした。まだ、わからないこともたくさんあるので、二学期の調査で新たな発見をしたいと思います。
銅山川5

銅山川の調査6 H24.7.10(火),12(木)

 以前、報告したように銅山川には砂防ダムを境として水生生物や魚がいない。そこで10日は、どのあたりまで水生生物がいないのかを確かめるために川を下った。
 まずは、近年整備された「あさぎり山荘」周辺。このあたりの石は、鉄分を含む赤い石が散乱している。石をはぐと、ごくまれに1mm程度の見たこともない水生生物を発見したが数は少ない。また、川底の石はヌルヌルとしていて、とても滑りやすい。なお、「あさぎり山荘」の横から銅山川に流れ込む小川があり、そこには沢ガニやアブラメの姿を確認することができた。また、川底の石はヌルヌルしていなかった。

銅山川1

銅山川2

銅山川3 銅山川4

 「あさぎり山荘」から約200m下流に堰を発見し調査を行った。堰には、魚道もなく、魚は遡上できないと思われた。水生生物はヒルとカエルでここも数が少ない。川はきれいだった。さらに川を下り、八幡宮横の銅山川を調査。その途中で一本の支流と合流している。川底の石はヌルヌルとはしていないが、水生生物はヒルぐらいで、相変わらず数は少なかった。フルーティーロードを横切り、500mほど下ったところを調査したところでやっと魚の姿を確認することができた。その途中にはもう一本支流と合流しているようだ。川に降りることはできなかったため水生生物の確認はできなかったが、2本の支流との合流により、水質が変化したのではないかと考えられる。

銅山川5

銅山川6

銅山川7

銅山川8

銅山川9

 12日には、これまでの調査結果を地図上に記録したり、文献を整理するなどして成果をまとめた。この夏休みを利用して、水質の調査を行っていきたいと思う。

銅山川の調査5 H24.6.14(木),20(水)

 建設工学科では、2年生で土粒子の密度試験を実施している。密度試験には、ピクノメーター、シャーレ、蒸留水、温度計、直視天秤、ガスコンロ、鍋といった機械器具を使用する。銅山川周辺で採取してきた岩石を細かく砕き、土粒子の密度を測定する要領で粒子の密度試験を行った。密度測定の結果は次のようになった。

銅山川1
ρ=3.510g/cm3(画像左)、ρ=2.823g/cm3(画像中)、ρ=4.195g/cm3(画像右)


 一般的な土に含まれる土粒子の密度はρs=2.65~2.70g/cm3であり、人吉球磨地域に多く見られるシラスでもρs=2.38g/cm3である。これらと比較しても銅山川周辺で採取してきた岩石を構成する粒子の密度は明らかに大きいことが分かる。

 そこで、岩石に含まれる成分を色などから鉄や銅であると推定し、化学の先生の協力を得て岩石に含まれる成分を調べた。その結果、すべての岩石に鉄が含まれていることが判明した。さらに、せん断破壊する岩石は石灰岩であることもわかった(塩酸につけると二酸化炭素を発生)。なお、今回密度試験を行わなかったが、緑青ではないかと推定していた岩石について調べてみたところ、鉄と銅の両方が含まれていることも分かった。このことからも、銅の採掘、精錬の過程で大量に発生したカス(鉄を含む)が銅山川の採掘坑周辺(溶鉱炉があった周辺)に多く取り残され堆積しているということがわかった。

 密度測定の様子
銅山川2

銅山川3

銅山川4

銅山川5

 化学分析の結果
銅山川6
 一番上の写真にある3つの石すべてを塩酸で処理し、ヘキサシアノ鉄(II)酸カリウムを加えたところ、青色に変化したので鉄(III)イオンが確認された。密度2.823g/cm3の白っぽい石に含まれる鉄は微量であり、塩酸処理の際、二酸化炭素が発生したことから石灰岩(密度2.5~2.7g/cm3)と考えられる。
 黄銅鉱(CuFeS2)を、コークス、石灰石、ケイ砂と共に溶鉱炉に入れて強熱すると次の反応が起こる。
  4CuFeS2 + 9O2 → 2Cu2S + 2Fe2O3 + 6SO2
  2Fe2O3 + C + 4SiO2 → 4FeSiO3 + CO2
  SiO2 + CaCO3 → CaSiO3 + CO2
 さらに、転炉内で次の反応が起こり、不純物を1%ほど含む粗銅ができる。
  2Cu2S + 3O2 → 2Cu2O + 2SO2
  2Cu2O → 4Cu + O2
 今回分析した密度の大きい石2種類は、鉄を多く含んでいることなどから、銅の製錬の際に生成する銅スラグ(密度3.6g/cm3以上)と考えられる。

銅山川の調査4 H24.6.7(木)

 今日は、銅山川周辺で見られる岩石の調査のために現地を訪れた。採掘坑の周辺から下流に向かって様々な岩石を割ってみてその様子を観察した。その結果、ほとんどの岩石が層をなした構造をしており、ハンマーでたたくと裂くように割れた。また、鉄分を含んでいるのか錆の臭いのする赤黒く硬い岩石、銅を含むのか割面で緑青のような色が見られる岩石、指でぽろぽろ崩すことができる赤茶色の岩石なども発見した。そこで、我々は、こうした岩石を本校に持ち帰り、細かく粉砕し分析の準備を行った。
 まもなく梅雨入りである。天候に恵まれた日は現地で調査を行うが、雨天時にはこうした土の分析を行い、内部に含まれるものが何か追求していきたいと思う。

生徒の感想 T.T(山江中出身)
 今日は、銅山川に特徴のある石を採取しに行きました。様々な石がありました。見た目より重い石は見たことも触ったこともなかったので、とても驚きました。学校に持ち帰って詳しく調べたいと思います。

銅山川1

銅山川2

銅山川3

銅山川4

銅山川5

銅山川6

銅山川7

銅山川8

銅山川の調査3 H24.5.31(木)

 今回は、銅山川を区域に分けて水生生物の有無を調査した。さらに、前回発見した採掘坑の周辺を詳細に調べた。
 銅山川の下流から第一砂防ダム、第二砂防ダム、第三砂防ダムが設置してあり、我々はこれを基準に概ね三つの区域に分けることにした。なお、前回発見した採掘坑は第二砂防ダム付近にある。
 第二砂防ダムより上流を調査したところ、タニシや川ムカデの幼虫、カワゲラ、ドグラ、沢ガニを発見し、極めて清流であることを示す水生生物を確認することができた。また、カエルやヤゴも確認できた。それに対し、第二砂防ダムから採掘坑を経て約50m下流にコンクリート製の堰が設けてあるが、そこから下流には水生生物を全く確認することはできず、唯一カエルを一匹発見しただけだった。川底には人吉球磨の川では見られない苔がびっしりと繁殖し、泡を放出している。長靴で歩くと、つるつるしていてとても歩きにくい。また、その周辺から下流にかけて川底には赤い石が多く転がっていた。
 我々が採掘坑近くの第二砂防ダムを調べているときに、砂防ダムの右岸に新たな採掘坑を発見することができた。さらに、その対岸には排水溝のような坑も発見した。おそらく第二砂防ダム周辺を採掘場としていたのだろう。その周辺には朽ち果ててはいるが、よく観察するとコンクリート製の護岸跡や用水路跡のようなものまで発見することができた。さらに、もう一カ所、採掘坑ではないかというものを発見したが、今後の調査で明らかにしていきたい。
 あちらこちらを調査するうちに、鉄分を含んでいると思われる石、軽石のように発泡したもろい石、掘り返したシラスが堆積したような土などを発見した。今後、こうしたものを学校に持ち帰り、比重等を測定し正体を突き止めたいと考えている。

生徒の感想 T.T(相良中出身)
 今日は、水生生物を調べましたが、第二砂防ダムより上流は,自分がよく知る川でした。しかし、それよりも下流では、川が苔で覆われていて、とても汚く感じました。これからさらに頑張って調査して、その原因を探していきたいと思いました。

銅山川1

銅山川2

銅山川3

銅山川4

銅山川5

銅山川6

銅山川7

銅山川8銅山川9

銅山川の調査2 H24.5.17(木)

 今日は、今後実施する調査に向けて、大まかな周辺地図をつくるための踏査および測量を行った。
 まずは、銅山川の下流から精錬所や採掘場所があったと思われる箇所を踏査し、大まかな配置を把握していった。途中、砂防ダムが3カ所有るが、3カ所目の砂防付近で採掘坑跡を発見した。採掘坑は現在はコンクリートで覆われているが、下部にある小さな坑から冷たい空気が吹き出している。コックリートの向こう側には確かに坑道があることが確認できた。さらに上流にさかのぼると、石垣や井戸跡をを発見し、銅山で働く人々がここで生活していたのではないかと推察された。
 石垣があるあたりから、今後の調査を行うために必要な簡易地図を作成するための測量を行った。現在、測量結果をもとに簡易地図を作成している。近日中には公開したいと思う。

生徒の感想 T.I(人吉二中出身)
 今日は、先週に引き続き、銅山川に行ってきました。銅山川には、特定の箇所には生物(魚や水生生物)が見あたらず、坑道跡より上流には魚や水生生物がいました。なぜ、下流には生物がいないのか詳しく調査してみたいと思います。

銅山川1

銅山川2

銅山川3

銅山川4

銅山川の調査1 H24.5.10(木)

 数年前、本校に在学していた生徒の保護者から、「球磨郡あさぎり町深田(旧深田村)にある銅山川には魚がいない、松が大きく育たないので調査してみては」との依頼があった。そこで、本年度より建設工学科の3年生5名が課題研究の時間を利用して銅山川の水質の分析や土木的観点から調査にあたる。調査の模様は、随時ホームページで報告していく予定である。
 今回は、「今後どのような調査を行うか」、「どういった道具が必要か」を知るために現地に赴いた。

調査メンバー紹介および感想
R.Y(相良中出身)
 今日初めて銅山川に行きました。地元の方に話を聞き、前より興味がわきました。これから、水中に何があるのか調べていきたいです。
銅山川1
T.T(相良中出身)
 今回初めて銅山川に行ってみて、自分が知っている川には魚や虫などがいるけど、銅山川は生物がいなくてびっくりしました。これからの課題研究で、なぜ生物がいないのか知るために詳しく調べたいと思いました。
銅山川2
K.F(山江中出身)
 銅山川にいってみて、魚がいなくて川の状態がひどかったので、調べるのは大変だと思いました。これから魚が住める環境になるのかなど調べていきたいです。
銅山川3
T.T(山江中出身)
 銅山川に行ってみて、まず思ったことが、松の木が小さかったりしたことにビックリしました。川が赤茶色で魚が1匹もいないのにビックリしました。今後は、川をもっと知りたいです。
銅山川4
T.I(人吉二中出身)
 今回、銅山川に行って来ました。その川は生物が住んでいなく、なんでその川は生物が住んでいないか知りたくなりました。なのでもっと詳しく銅山川を調べたいと思いました。

フラワースタンド製作、寄贈

 「第8回ひとよし春風マラソン」の実行委員会が2月9日(水)に商工会議所で開催されました。会に先立ち、建設工学科で製作した「フラワースタンド」の贈呈式が行われました。「フラワースタンド」は、3年生が課題研究の授業で製作したもので、縦40cm、横60cm、高さ80cm、プランターを置いたり植木鉢をかけたりすることができる構造になっています。昨年も30台を贈呈し、ゴールゲートに展示していただきました。今年度も新たに30台を製作、ゴールゲートや表彰台の周辺に展示していただくことになっています。今年の「ひとよし春風マラソン」は2月20日(日)に開催されます。フラワースタンドをゴールゲートや表彰台で見かけたら、建設工学科の3年生が製作に取り組んでいる姿を想像していただけたら幸いです。

フラワースタンド1 フラワースタンド2

フラワースタンド3 フラワースタンド4

グラウンド階段整備

 野球部の保護者は、グラウンドに降りるため法面を階段状に削ったところを階段として使っていました。ところが「危険であり、雨の日は使えない。何とかならないものか」という声が上がり、建設工学科3年生が課題研究で階段整備に挑戦しました。
 ところで、階段を全て鉄筋コンクリートで製作するには手間と費用がかかりすぎます。そこで、階段の両端部20cmは鉄筋コンクリートで、その間に既製のコンクリートブロックを挟むことで手間とコストを抑えることにしました。コンクリートパネルで型枠を製作し、両端にあたる部分に鉄筋、型枠を組みます。ここにコンクリートを打ち込みます。型枠を取り外し、この両端の段差に合わせて土を成型します。この上にコンクリートブロック並べ、階段表面と目地をモルタルで仕上げます。これによって高さ2.2m、幅1.6mの階段の完成です。
 野球部の保護者には、大いに活用していただきたいと思います。

グラウンド階段1 グラウンド階段2

グラウンド階段3 グラウンド階段4

グラウンド階段5 グラウンド階段6

グラウンド階段7 グラウンド階段8

グラウンド階段9 グラウンド階段10

グラウンド階段11 グラウンド階段12

 
グラウンド階段13 グラウンド階段14

グラウンド階段15 グラウンド階段16

グラウンド階段17