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令和8年度学校長挨拶

「 菊農プライド 」

                                                   熊本県立菊池農業高等学校長  嶋田 泰介

 長い歴史と伝統を持つ本校は、本県農業を担う人材の育成を目的として、明治36年に創立されました。幾多の変遷を経て、昭和39年にここ花房台地に移転し、今年で創立123年を迎えました。全国屈指の農業単独校である本校は、西日本有数の敷地面積を誇り、文部科学省が指定した農業経営者育成高等学校24校のうちの1校でもあります。

 我が国の農業は気候変動による生産環境の変化、担い手不足及び農業従事者の高齢化、国民の食の多様化、歴史的な円安、物価高騰、ウクライナ・中東地域を始めとする国際情勢の不安定化、人口の大都市集中化など、多くの課題に直面しています。農業教育においても、地方を中心に入学者数の減少や生徒の多様化により、農業高校の在り方、役割が改めて問われていると感じます。そんな課題山積の状況ではありますが、今年、千載一遇の機会が本校にも巡ってきました。

2040年には、産業構造や社会システムの変化を踏まえた労働力需給ギャップにより、地域の経済社会を支えるエッセンシャルワーカーの圧倒的不足、いわゆる理系人材の不足が懸念され、産業イノベーション人材の育成が重要とされています。そこで、文部科学省が今年2月に高校教育改革促成基金(2040年に向けた「N-E.X.T.(ネクスト)ハイスクール」構想)を創設し、類型の一つであるアドバンスト・エッセンシャルワーカー等育成支援の改革先導校に本校の事業計画が採択されました。これは、本校の日頃の教育活動と、未来に向けた学校づくりへの姿勢が評価された結果であり、大きな誇りであると同時に、強い責任を感じています。ネクスト事業が目指すのは、多様な生徒一人一人の可能性を最大限に伸ばす学びの実現です。その理念を踏まえ、本校では探究的な学びやプロジェクト型学習、地域や大学、企業との連携を更に進め、教室の中だけにとどまらない実践的な学びを深化させていきます。  

社会や生徒たちの姿が時代と共に変わり続けるように、本校もまた、学びを更新し続ける学校でありたいと願っています。改革先導校としての自覚を胸に、「自校だけ良ければよい」ではなく、地域全体、県内農業関係高校全体の高校教育のモデルづくりという視点を強く持ち、教育改革を背負う覚悟、これまで以上に地域と共に歩む覚悟、本校生の未来を引き受ける覚悟、組織として変わる覚悟を持って、学校全体で挑戦し続けます。 今後とも、御指導、御助言の程、よろしくお願いいたします。