沼鉄鉱場所:阿蘇町 永草 厚さ30cmの表土の下に1~2mの厚さでリモナイトの鉱石の層ができており、現在でも盛んに採掘されています。また、現在水田のところでも、赤水から本塚付近まで埋蔵されています。成因は、温泉水が上がってくる途中で鉄イオンを溶かし込み、地表付近で酸化されて水酸化鉄(褐鉄鉱)となり、これが沈殿してできたものと考えられています。また、この鉱石層の中からヨシの化石が出てきますので褐鉄鉱が沈殿・堆積していた当時は沼地であったことがわかります。 ちなみに地名の「赤水」の由来は、水酸化鉄の赤い水が溝や湿地に染み出ていて、人々の目に付いたためとも言われています。また、阿蘇地方の弥生・古墳時代の墓からは大量のベンガラが出てくるという特徴がありますが、このベンガラはここで採れる褐鉄鉱を焼けば簡単にできるのです。 この鉱石の層の中からヨシの化石が出てくるので沼地であったことがわかる。 戦時中:鉄鉱石として採掘し八幡製鉄所で銑鉄にしていた。 戦 後:焼物の釉薬を主とし,砥の粉にも使っていた。 現 在:下水処理場の脱硫剤と貧血防止用の豚の飼料脱硫剤「阿蘇」へもどる