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手洗いのすすめ【ASⅢの研究成果より・実験写真データ付】

みなさんは、普段どのような手洗いをしていますか?

手洗い(手指消毒)は、感染症予防に効果があるといわれていますが、本当なのでしょうか?

天草高校のASⅢの中で、天草産100%石けんの開発を行っていた研究班があり、手洗いに関する研究も行っていましたのでまとめて紹介します。

【手に付着する菌の培養実験】

■ 方法:手洗いなしの手と、アルコール石けんでの手洗い後の手を、手形の寒天培地に押しあて、培養する。

■ 結果:①手洗いなし ②~④手洗い後

■ 考察:①と②~④の比較から、手洗いは効果的であるといえる。②~④の比較から、共通して手の平の真ん中や指の付け根に菌があることがわかり、よく洗えていないのではないかと考える。

【手洗いチェッカーによる評価実験】

■ 方法:手に専用のローションを塗る。その後、条件を変えて手を洗い、手洗いチェッカーによって評価する。

①手洗い前の状態(左:手の甲、右:手の平)

 

②手洗い後の状態(左:手の甲、右:手の平)

 

③爪の間と指先は汚れが残る傾向にある

 

④手洗い後の石けんにも汚れがついている

 

■ 結果:以下の数値は、Excelとペイントを用いて独自に数値化したものである。

 

【研究結果】
1. 手を洗う時間が長いほど汚れがよく落ちた。しかし、短い時間でも洗う回数を増やした方が長い時間であらったものより落ちていた。(石鹸で1度手を洗った後にもう1度手を石鹸で洗うということ)。

2. 普通に手の甲、手首、手のひらを洗うよりも、ビオレの手洗いソングの指示に従って洗った方が汚れがよく落ちた。

3. 石鹸の泡の量が多いほど汚れがよく落ちた。

4. アルコール入の石鹸は高い殺菌力を示すが、洗いすぎると、手の乾燥がある。

【研究した生徒より】
1. ビオレの手洗いソングは、手を洗う際に適切な秒数、手順が分かりやすく、手をしっかり洗うことができる有効な手段です。しかし、手の中心部や指先、指の付け根など洗えていない部分があるため、手洗いの歌に加え、そういった部分を意識して洗うことが必要です。
2. 手が濡れたままだったり、十分な乾燥がしっかりできていないと菌が増える可能性があるので、乾燥も重要です。清潔なタオルやペーパータオルを使い、乾燥させるようにしてください。