2019年12月の記事一覧
「未来のための金曜日」講演会
「未来のための金曜日」講演会を11月に2回開催しました。8日(金)に徳永明彦(とくながあきひこ)同窓会長(ダック技建(株)代表取締役)、そして29日(金)に熊本市の遠藤洋路(えんどうひろみち)教育長をお招きしました。
徳永同窓会長は、「希望ある社会人」の演題で、御船高校卒業後に福岡県で就職して、やがて北九州市で会社を興され今日に至る半生を力強く語られました。高校時代は英語の勉強が苦手だったそうですが、大人になったら海外旅行をすることが夢で、それを実現し世界40か国を訪問されています。しかし、いまだに英会話が苦手で、生徒たちに英語の勉強の大切さを強調されました。また、学校と社会の違いの例として、学校の試験問題は正答が用意され、簡単な問題から解いていけばある程度の成績は得られるが、社会では正答がわからないうえに、難しい問題を解決しないと前へは一歩も進めない状況があると述べられました。
遠藤教育長は、もともとは埼玉県のご出身で、文部科学省に入られ、その後公務員を辞して起業され、そして現在は政令指定都市(人口74万人!)の教育行政の最高責任者という重責を担われています。演題は「人生に正解はない」です。文科省からハーバード大学に研修留学に派遣され、得意と思っていた英語が通じなかったことや、毎日のゼミナール講義で進んで意見が言えず挫折感を覚えたこと、さらには闘病生活の体験など人生がいかに予測不可能なものかを切実に語られました。「人生に正解はない、のであれば、人生に不正解はありますか?」と最後に生徒から質問が寄せられました。それに対して、遠藤教育長は、「人生とは自分で決断して生きていくもの。だから、不正解があるとすれば、それは他人任せの生き方だと思う。」と明快に答えられました。
「将来の夢」というものを持ちにくい時代になったと言われます。なぜなら社会の変化があまりに激しく、未来を予測することが不可能だからです。しかし、徳永同窓会長も遠藤教育長も、社会の変化に主体的に対応され岐路では自ら決断し、ダイナミックに人生を切り拓いてこられたことがわかります。
これから地図なき進路に歩みだす生徒の皆さんにとって、未来を考える時間になった二つの講演会でした。「未来のための金曜日」になったと思います。
徳永同窓会長の講演 遠藤教育長の講演