◆上天草高校ブログ◆

2023年10月の記事一覧

上天草高校の植物 秋編(1)

 「暑さ寒さも彼岸まで」といいますが、まだまだ日中は厳しい残暑が続いています。ところが、こんなに暑いのにもかかわらず不思議なことに毎年この時期になると必ず、真っ赤なヒガンバナ(彼岸花)があちらこちらで開花し、その正確さに驚かされてしまいます。
 ところで、この時期のヒガンバナには葉はついていません。昆虫が多く受粉しやすいこの時期には花だけを咲かせ、競争相手である他の植物が枯れてしまう冬場に葉を茂らせ、たっぷり光合成をする。季節を実にうまく利用した生き方をしています。親からもらった命を次代へつなぐ、生き残っていくための工夫を生き物たちは開発し、それが結果的に多様性という形として私たちの目に映っています。  (文責 田代周史)

 ローズマリー(シソ科)

地中海沿岸地方原産の常緑低木。花は甘く爽やかな芳香を出し、葉はハーブ(薬)として珍重される。

ヤナギバルイラソウ(キツネノマゴ科)

 メキシコ原産。繁殖力が旺盛で、最近は川沿いや道端で見かけるようになった。花の寿命は1日であるが、つぼみがたくさんでき、次々に咲く。

アベリア(スイカズラ科) 

庭木としてよく植えられている常緑低木。ツクバネウツギ属をabeliaといい、通常この名で呼ばれている。和名はハナツクバネウツギ。

 

ヨシ(イネ科)

草丈は1~3mになる多年生草本。川の下流域や池・沼などの泥質地に群生する。別名、アシ(葦)。

 

ジュズダマ(イネ科)

小川の岸辺等の湿地に群生する多年生草本。数珠玉の中には雌花が、雄花はその先につく。数珠玉には陶器のような光沢がある。

 

サフランモドキ(ヒガンバナ科)

中南米原産の多年生草本。しばしば庭に植えられたものが野生化している場合がある。ヒガンバナとは違い、花と葉は同時に見られる。

 

クロガネモチ(モチノキ科)

庭木としてよく使用される常緑生の亜高木。たくさんの実が集まってついている。よく近縁種のモチノキと混同される。


イロハモミジ(カエデ科)

カエデの仲間は多く、その中でイロハモミジが一番親しまれている。プロペラ状の果実が、風によって舞い落ちる様は優雅である。

 

 ヒガンバナ(ヒガンバナ科)

中国原産の多年生草本。染色体の数が原因で種子ができず、球根の分球によって増える。有毒であるが、大昔はアク抜きして食べていた。