鉛筆 伸びる草 芽吹く喜び 板挟み

 夏を予感させる抜けるような青空。

 じりじりと照りつける日差しに汗ばむ陽気の中、実習室周辺には準備で漂うオイルの香りが広がります。

 やがて静寂を破るように響き渡るエンジン音――。

 本日は3年農業科の「果樹実習」として、果樹園の草刈りを行いました。

 

■機械講習の成果を発揮!

 今回の実習では、二人一組のペアを組み、15分交代で2セット実施。

 使用したのは、安全性を考慮したナイロンコードのカッターです。

 これまでに受けてきた機械講習の成果を、本番の現場で発揮するとき。

 操作に慣れるまでは慎重に、けれど講習で学んだ知識を頼りに、着実に実習を進めていきました。

 特に樹の株元は、機械を当てることなく草だけを刈る繊細なコントロールが求められます。

 刈り払い機を自在に操る3年生の背中は、頼もしさを増していました。

 

■いよいよ春芽が動きだす

 ふと視線を樹に向ければ、スイートスプリングの枝には無数の花の蕾がつき、開花はもう目前です。

 主幹部からも勢いよく新芽が芽吹き出し、いよいよ春芽が本格的に動き出す鼓動を感じます。

 

■担当者の「わがままな願い」

 実習を終え、スッキリと整った果樹園を眺めながら、ふと思うことがあります。

 足元の草は、できることなら生えないでほしい。

 でも、樹木の芽や花は、どこまでも旺盛に育ってほしい。

 

 「草は枯れろ、芽は伸びろ」なんて、我ながらなかなかわがままな願いだな……と苦笑いしてしまいました。

 しかし、そんな矛盾した板挟みの中にこそ、命を慈しむ農業の奥深さがあるのかもしれません。

 

 講習の成果をしっかりと形にしてくれた3年生。

 彼らの丁寧な実習のおかげで、スイートスプリングも気持ちよく開花を迎えられそうです。