2019年10月の記事一覧
思いはひとつ ~ 御船街なかギャラリー・ミーティング
「御船街なかギャラリー」はとても趣のある施設です。この「校長室からの風」で以前紹介しましたが、もともとは江戸時代後期に建てられた町屋で、豪商の林田能寛(はやしだよしひろ)の商家(「萬屋」)でした。白壁土蔵造りの酒蔵や商家が次々と消えていく中、往時の町並みを伝える建物として御船町が所有し、今は交流施設として町観光協会が運営されています。太い梁や柱のある主屋をはじめ離れや庭園、さらには二つの大きな蔵もあります。
10月10日(木)、2学期中間考査が終わった日の午後、生徒会執行部の生徒と担当の教職員等で「御船街なかギャラリー」に向かいました。育友会(PTA)役員と生徒会の生徒たちが話し合う「御船街なかギャラリー・ミーティング」を実施するためです。初めての試みで、御船高校同窓生(高校36回生)の藤木正幸(ふじきまさゆき)御船町長にも特別に参加していただきました。
「御船街なかギャラリー」の主屋和室において、藤木町長、生徒会生徒15人、保護者代表7人(育友会役員)、そして私達教職員4人が大きな車座となって、次のような内容で意見交換を行いました。
① 御船町の魅力、御船高校の魅力は何か
② 御船高校をどんな学校にしていきたいか
③ 親としての思い(保護者側)
④ 子としての思い(生徒側)
⑤ 創立100周年に向けての抱負
藤木町長は53歳、御船町のリーダーとして活躍されています。野球に熱中していた高校時代の思い出を気さくに語られ、生徒会の生徒は親近感を抱いたようでした。目標となる大人の存在を身近に感じることは、高校生にとって貴重な体験だと思います。
御船高校の魅力について、生徒たちからは、「様々な人がいる、個性的な人がいることの楽しさ」、「一人ひとりが主役になれる学校」という意見が出ました。また、女子生徒からは「御船高校の女子生徒の制服はおしゃれで人気」との発言もありました。保護者からは、「カバン等の細かい規制がなく、自由度がある」、「自主性が認められている」という感想が出た後、「生徒には自由の中の責任を意識して欲しい」という意見が出ました。また、校外での生徒のちょっとした言動が学校の印象をマイナスにするという苦言もありました。
生徒、保護者、同窓生(町長)、そして教職員が、御船町の歴史遺産の場で和やかに語り合った1時間でした。みんなの思いはひとつです。創立100周年に向け、御船高校をもっと魅力ある学校にしていきたいということです。