令和5年度 熊本西高等学校 3学期始業式「 講話 」

 皆さん、あけましておめでとうございます。新しい年を迎え、今日で九日目となりましたが、皆さん、今年の抱負をしっかりと掲げて新年をスタートしていますか。例えば、

① 自分がなろうとする姿をイメージする。

② これまでの改善すべきことを明確にする。

③ 実現に向けて、具体的な行動を決める。

などが考えられます。まだ、準備ができていない人は、今年の抱負を、しっかりと掲げて、この一年の日々を過ごしてください。

 年明け元日に発生しました、「能登半島地震」につきましては、皆さん報道等で知っていることと思いますが、甚大な被害をもたらしています。多くの方々(百数十人)がお亡くなりになっております。そして、今なお、懸命な救出活動が続けられている状況です。お亡くなりになりました方々の御冥福をお祈り申し上げますとともに、救出・救援活動により、一日も早く被災された方々の生命と安全が確保されることをお祈りいたします。本校としましても、できる支援を検討したいと考えております。

 さて、今日から始まる3学期は、期間も短く、加えて、3年生の3学期の登校はとても少なくなります。2年生・1年生は2回の高校入試(入学者選抜考査)により、家庭学習の日が多くあります。そのような中で、まずは「3学期」を、令和5年度のまとめの最後の学期として自分の力を出し切ること。また、4月から始まる令和6年度に向けて、それぞれの学年に応じ、「準備すべきことを準備する」ということを、確実に進めていきましょう。

 1年生は、小学校や中学校の義務教育とは異なる、やりがいや厳しさを備えた高等学校の生活を実感し、努力した9か月であったと思います。まだ、高校生になりきれていない自分がいるならば、今こそ、義務教育を確実に脱皮して、高校生としての学びを本格的に軌道に乗せてください。

 2年生は、西高の中心的な立場として、常に学ぶ姿勢を持ち、確かな学力を定着させていきましょう。志望大学・学部など、将来に向けた学びを深める目標を明確にしてください。また、2年生は、生徒会活動や部活動等、それぞれの場面において力を発揮していますが、下級生や中学生が尊敬し、憧れる高校2年生であってほしいと思います。

 3年生は、「進路先が決定した人」や「自分の方向が決まりつつある人」は、進路先をこれから決めようとしている人への配慮をお願いします。そして、今後をしっかりと見据えて、残り少ない登校日を休むことなく充実させ、卒業に向けて、高校3年間の総仕上げを行い、4月からの新たなステージでの生活に備えましょう。そして、「進路先が決定していない人」、「これから大学入学共通テスト等にチャレンジする人」は、むやみに焦らず、自分の可能性を信じて、蓄えてきた力を、最後の最後まで発揮してください。最終学年として、有終の美を飾ってほしいと思います。

 次に、「自分で自分の限界を作るな」ということについて少し話をします。西高生の中には、自分で自分の限界を作ってしまう場面があるかなと感じる時があります。過去の経験や思い込みが、知らず知らずのうちに自分自身の能力を制限することになっているかもしれません。「私には無理かな」と思ったところで、「あと一歩」踏み出す。そのような挑戦を心掛けてみましょう。是非、皆さんには、授業、学校行事、部活動、大学入試や採用試験等、直面することに対して、安易に妥協せず、自分の能力を最大限発揮して、自己実現の第一歩としてほしいと思います。皆さんが、今年、いろんな経験の中で自分自身の能力を制限することなく、大いに発揮して、自己実現を図ってくれることを願っています。

 最後に、くれぐれも心と体の健康と交通事故など事故防止に十分に留意しながら3学期を過ごしてください。今年、令和6年(2024年)が、いよいよ始まりました。皆さんの一人一人が、自分の新たな抱負を掲げて、3学期を、元気よく、前向きな姿勢で、しっかりと充実させてくれることを期待して、始業式の「講話」とします。