「学校の日常」が戻って ~ 平常の教育課程の再開

 10月1日(金)の朝、澄んだ青空の下、生徒達が次々と登校してきます。多くが自転車通学生で、滑るように正門から入ってきます。前日までの分散登校とは数が違い、自ずと活気あふれる雰囲気です。正門や昇降口の付近で職員が出迎えます。大きな声での挨拶はできませんが、「おはよう」の声は飛び交います。

 新型コロナウイルスの感染者が減少傾向にあり、熊本県の「まん延防止重点措置」期間が9月30日(木)で解除され、「分散登校・時差登校・短縮授業」の制限も不要となり、熊本西高も平常の教育課程再開となりました。朝8時30分始業、月・水・金が6時間授業、火・木が7時間授業の本来の学習活動に戻りました。もちろん、コロナパンデミックが完全に終熄したわけではありませんから、学校での感染防止の取り組みは続きます。特に、感染リスクの要因として指摘されている昼食、歯磨き、体育の授業や部活動での更衣などは、生徒の皆さんに一層の自覚を求めていくことになります。学校あげて、感染防止と学校生活の充実という困難な両立に挑んでいかなければなりません。

 緊張感ある再スタートの日でしたが、生徒達も職員もどこか喜びに包まれ、「学校の日常」が戻ってきたという高揚感に校内は満ちていました。

 部活動も全面再開です。柔道部員の朝のランニングも再び始まりました。放課後、自粛していたラグビー部の練習がグラウンドで始動しました。音楽室や周辺の廊下からは吹奏楽部員の楽器の音色が響きます。高校生活は人生から見るとまことに限りある短い期間です。現在の高校生は、その多くの時間をコロナ禍の中、制約されて過ごしてきました。せめて、規制がすべて解除された今のこの時期だけでも、存分に高校生活を満喫して欲しいと願うばかりです。

 学校行事も再開しました。10月5日(火)、体育コースの3年生39人はゴルフラウンド実習をグリーランドリゾートゴルフコース(荒尾市)で行いました。東海大学熊本キャンパス校のゴルフ部の皆さんのサポートを受けて、初めてコースを回ります。朝7時20分、学校で出発式を行い、マイクロバス2台での出立を私は見送りました。「まん延防止重点措置」期間は、すべての学校行事は自粛、延期してきましたので、解除後の初めての学校行事となります。青空が広がるスポーツ日和となりました。

 この平穏な日々が長く続くことを祈らずにいられません。

「校長室からの風」