「先生」と呼ばれる喜びと責任の重さ ~ 教育実習始まる

 西高では、5月23日(月)から教育実習が始まりました。教員免許状を取得するためには必須の実習であり、今年度は9人の大学生の皆さんが実習に臨みます。期間は2週間、3週間、4週間と異なりますが、かけがえのない体験になると思います。高校生から「先生」と呼ばれます。最初は戸惑いや気恥ずかしさがあるでしょうが、「先生」と呼ばれる喜びと、その責任の重さをかみしめる日々になることでしょう。

 9人の教育実習生の内8人が平成30年度の西高卒業生です。それぞれ大学に進学し、専門の課程に加え教職課程も履修し、母校での実習の日を迎えたことになります。当時の担任や教科担当、部活動の顧問にとっても感慨深いものがあります。かつての生徒がスーツに身を包み職員室で挨拶する様子を、多くの職員が笑顔で見つめていました。私たち教員の使命は人材育成です。私たちの後を継ぐため、未来の教員への道を歩んでいる姿を見ることは喜びです。私たちも通った道です。学校として教育実習生を心から歓迎し、充実した実習になるよう支援していきたいと思います。

 また、教育実習は在校生にとっても大きな出来事です。数年前に卒業した先輩達が、「先生」として指導に当たります。年齢的に近く、その若さは魅力であり、大学生活をはじめ様々な情報に接することができ、自らの進路への意欲がかき立てられる貴重な機会となります。

 今日の1限目、校長室で実習生の皆さんに研修講話を30分ほど行いました。「最も力を入れてほしいことはやはり授業です」と強調しました。教えることは自ら学ぶこととは全く異なり、とても難しいものです。実習生の皆さんにとってはそれぞれ得意の教科・科目ですが、その教科・科目が苦手な生徒達の興味・関心をどう引き出すかが課題です。「教えよう」という教員の視点ではなく、「できるようになる」という生徒主体の視点で考え、創意、工夫を重ねてください。若い現役の大学生である実習生の皆さんは、その存在自体が高校生を引きつけます。

 まさに5月の風と等しい、清新な風が西高に吹き込んできました。教育実習期間の西高は、いつも以上に活気あふれる学校となるでしょう。 

「校長室からの風」