日誌

高等部より

文化祭 高等部の取組と様子

理療科の取組

 文化祭の開会式後、理療科では、以下のような4つの特別講座を実施しました。

 受講形式は、各クラスでのリモート視聴でした。

 

講座1

テーマ:卒後につながる! 「あいEYEワークセンター(平島鍼灸院)の活動について」

講師:髙瀬 京子 先生 就労支援事業所「あいEYEワークセンター」 サービス管理責任者

内容:視覚障碍者を対象とする就労支援B型事業所である「あいEYEワークセンター」の概要や支援内容、利用者の皆さんの活動の様子などについてご紹介いただきました。

 

講座2

テーマ:社会とつながる! 「歩行訓練やその他の生活訓練について」

講師:東 和孝 先生 県視覚障害者福祉協会歩行訓練士

内容:自立に向けて大切になる「移動」についてのいろいろな知識や技術、その他視覚障害者の生活を支えるための様々な知識についてご説明いただきました。

 

講座3

テーマ:歴史とつながる! 「歴史から学ぶ視覚障害者の活躍」

講師:本校職員 天川 浩彦  教諭

内容:視覚障害あはき師の原点とも言える江戸時代の杉山和一先生をはじめとして、多くの視覚障害者の今日の社会的自立を作り上げた歴史上の人物について学びました。

 

講座4

テーマ:世界とつながる! 「東京2020オリパラ報告」

講師:東京2020パラリンピック大会視覚障害柔道日本代表 本校職員 平井 孝明 教諭

内容:東京2020パラリンピックでの選手村の生活の様子や平井先生の試合にいたるまでのけがとの戦い、コロナによる1年延長のあいだの思いなどについて講話がありました。

 

普通科の取組と様子

 高等部一般学級「未来への一歩~理療科の学習を通して~」

総合的な探究の時間で理療科の先生方から座学や実技により学んだことや、理療科の学習を通しての学びを、自分の進路(未来)と結びつけながら考えたことを劇にアレンジして発表しました。繰り返し練習を重ねていき、難しかった立ち位置や長いセリフも当日は完璧に演技することができました。また、最後に一人ひとりが感想を述べる場面も堂々と力強く発表することができ、会場の方々からも大きな拍手をいただきました。

 

 高等部A組発表

音楽の授業で歌えるようになったイタリア歌曲の独唱やピアノの弾き語り、ウインドチャイム独奏、コーラスの発表をしました。様々なジャンルに取り組み、一人一人が輝く素敵なコンサートになりました。また、それぞれが司会をしましたが、A1組は、日頃学習している英語を使うことにチャレンジし、英語で友達紹介をすることができました。

 

 普通科バンド演奏

ステージの最後は高等部普通科生徒職員全員によるバンド演奏でした。曲目は「Yes!!」(北方寛丈作詞・作曲:教育芸術社)という楽曲で、ボーカル、ピアノ、アコースティックギター、ベース、ドラムセット、タンバリンという編成でバンドが組まれ、生徒と職員が一体となって躍動感のある楽しいステージが披露されました。歌詞の途中に「Yes!!」という決め言葉がありますが、この部分を高3生徒が担当し、ステージを大いに盛り上げてくれました。

東京パラリンピックに出場して(3)

「試合に向けた調整」

 8月22日から選手村での生活が始まり、柔道チームとして試合に向けた調整が行われました。

調整場所はナショナルトレーニングセンター(NTC)で行われました。ここでの調整は日本だけが行い、その他の国の選手は講道館で行いました。講道館では時間の制約がありますが、NTCでは制約無しで利用できました。選手村からバスに乗り、NTCまで行き、そこで練習パートナーと合流して調整が行われました。

練習パートナーは日本体育大学の学生にお世話になりました。私は、学生に加えて木原先生にも帯同してもらいました。同じくらいの階級の学生数名と木原先生と一緒に、試合に向けての技の確認や戦略の確認を試合前日まで行いました。

 木原先生とは昨年の4月から練習・トレーニングを一緒にしてもらっています。高校・大学への出稽古も一緒に帯同してもらい、練習の様子を見てアドバイスをしてもらっていました。出稽古に行けないときには盲学校の道場で2人で練習をしました。先生は柔道に詳しく、たくさん技を教えてもらいました。寝技は得意ですが、立ち技に課題があった私は、木原先生と練習できた事で格段にレベルアップしました。技はたくさん投げる事で身についていきます。木原先生にはたくさん私の技を受けてもらいました。

 

 

 

 

東京パラリンピックに出場して(2) 平井孝明

「選手村」

    8月22日選手村近くのホテルに柔道チームが集合し、日本選手団のジャージに着替え選手村に入村しました。ホテルから歩いて5分ほどで選手村に着き、ここで本人確認、荷物検査が行われました。選手にはアクレディテーションが渡され、これが選手の身分証明書がわりになります。顔認証、検温が行われ、その後荷物検査が行われました。荷物検査は空港での検査と同じ事が行われました。このアクレディテーションの確認、顔認証、検温、荷物検査は毎回選手村に入るたびに行われました。

 選手村の中の様子について書きます。選手村には住宅棟、食堂(ダイニング)、トレーニングジム。トレーナールーム、ゲームセンター、ランドリーサービスが行われている施設などがありました。

 

 住宅棟は10階から15階建てのマンションです。このマンションがたくさんありました。国ごとに生活する棟が決まっていて、私は11号棟の9階で生活をしました。部屋の間取りはいくつかタイプがあるそうですが、私は4Lの間取りでした。4つの部屋があり、それぞれ1人ずつの寝室になります。リビング、風呂、トイレは4人共同で使用します。私の部屋からは海が見え、とても良い眺めでした。

 

 食堂(ダイニング)はメインダイニングとカジュアルダイニングの2つがありました。メインダイニングは24時間いつでも利用でき、料理も和食、洋食、中華、グルテンフリーの料理などたくさんの種類があり、そのほか、フルーツ、サラダ、ケーキ、アイスなどもありました。カジュアルダイニングは利用できる時間が決まっていましたが、日本食専用の食堂でした。おにぎり、うどん、天ぷら、焼き鳥などそのメニューは毎日少しずつ変わっていましたが、日本食が提供されていました。

 トレーナールームには大変、お世話になりました。私は今年4月に膝の前十字靱帯を断裂しました。それが原因で柔道の練習後は膝の痛み、下腿部の筋肉の緊張、アキレス腱の痛みがありました。毎日、トレーナールームに通いマッサージと運動療法を受けていました。そのおかげで翌朝には何の支障もなく柔道ができました。

 公園も選手村の中にはありました。試合が近づくと不安な気持ちになり、そんな時は公園を散歩しました。選手村は海の近くにあります。散歩しながら海の匂いをかぎ、船の音をきくと心が落ち着きました。

 1週間選手村で生活をおくりましたが、とても快適にすごしました。

東京パラリンピックに出場して(1) 平井孝明

「大会報告」

   東京パラリンピックが8月24日から9月5日まで行われ、私は柔道60キロ以下級に出場しました。大会出場にあたり、たくさんの方々から応援していただき、本当にありがとうございました。

【結果】

出場競技・種目:柔道60キロ以下級

出場人数:12名

順位:7位

【内容】

試合は、12名の選手で4つのブロックに分かれてのトーナメント形式で行われました。午前10時が予選(準決勝と敗者復活戦)、午後4時から3位決定戦と決勝戦が行われました。

私は1勝2負で7位でした。

 

1回戦 ブラジル選手との対戦

 柔道競技のオープニングゲームでした。とても緊張しました。この選手とは過去2度試合をしています。対戦成績は1勝1負でした。序盤、相手に払い腰でポイントを先に取られてしまいました。中盤、足技を多く出すように戦術を変え、足技からの巴投げでポイントを取り返し、そのまま寝技で抑え込み、一本勝ちしました。

 

準々決勝 ルーマニア選手との対戦

 この選手とも過去2度試合をしています。対戦成績は 2負でした。全盲の選手で寝技、特に関節技が得意です。序盤から相手ペースで試合が進んでいきました。相手は巴投げから寝技への移行をねらい、先に先に巴投げをかけてきました。私は後手に回ってしまい、最後は関節技で一本負けしました。

 

敗者復活戦 トルコ選手との対戦

 準決勝に進んだ選手に負けた選手で敗者復活戦が行われます。

 トルコ選手とは過去1度対戦しています。その時は大内刈りで一本負けをしました。

 私の戦略は、先に技をかけ相手を四つん這い(いわゆるカメの状態)にさせ、そこから引き込み返しという 技をかけて抑え込みにつなげていく、というものでした。試合は、開始早々からお互い技を掛け合う展開でした。私は小内刈り、巴投げ、引き込み返し、相手は大外刈り、巴投げ、寝技で攻め合いました。何度も相手がカメの状態になり、引き込み返しをかけていきましたが、抑え込みまでもう一歩というところで防がれました。中盤、一瞬「抑え込み」の宣告を受けましたが相手に逃げられてしまいました。終盤、寝技の攻防になり、一瞬のすきをつかれ逆に相手に抑え込まれてしまいました。私にはそれをひっくり返す力は残っていませんでした。抑え込まれて一本負けでした。しばらくは立ち上がる事ができませんでした。相手も同じでお互い少しの間、畳に寝転んでいました。

【試合を終えて】

 目標は金メダルでした。悔しい結果でしたが持っている力は全て出し尽くしたと思います。トルコ戦は私の得意の引き込み返しを何度もかけるチャンスがあり、それでも勝てませんでした。もっともっと強くならないとこの上に勝ち上がっていく事はできません。

 特にこの1年半はコロナの影響で通常の柔道の練習ができず、苦しい思いをした時期もありました。4月には膝のケガもあり、もう無理だと思った時もありましたが、そのたびに周りの方々から支えられ柔道を続ける事ができました。憧れだった日本武道館で3試合でき、私の得意技をたくさんかける事ができました。たくさんの方々に私の試合を見ていただきました。とても幸せでした。応援ありがとうございました。

 

平井孝明教諭 2020東京パラリンピック壮行会

    7月20日(火)午後、校内オンライン中継も交えて平井教諭の壮行会が開かれました。

学校長、生徒会長、柔道部長の激励の言葉のあとに、幼児・児童・生徒・職員の寄せ書きの国旗の進呈があり、会場は声援につつまれました。

 平井教諭は今週末より強化合宿に入り、8月22日(日)に選手村入り、8月27日(金)に本番をむかえます。「得意な寝技で力を尽くしたい!」とのことでした。

   みなさま、応援をよろしくお願いいたします。

高等部重複障がい学級 校内実習の取組の様子

    6月上旬に予定していたインターンシップが中止となり、その代わりとして、6月9日~10日の2日間、校内実習に取り組みました。内容は、フルーツキャップ折り、はしの袋入れ、ビーズの袋詰め、もぐさづくりをしました。今年は、理療科の灸の授業内容でも取り扱っているお灸の材料であるもぐさづくり(乾燥させたヨモギの葉の繊毛を精製したもの)を新たに加えました。もぐさづくりでは、理療科職員の監修のもと「質の高いもぐさ」を目指し、ミキサーやビニールを使い、それぞれの得意な方法で取り組みました。

    実習期間は、それぞれの目標を確認し、その達成に向けて意欲的に取り組む姿がみられました。

全校 火災避難訓練

 6月24日に、火災避難訓練を行いました。

 緊急放送が流れると、生徒たちは、指示に従って速やかに校庭へ避難しました。お互いに助け合い、スムーズに避難を行うことができたので、避難に要した時間は昨年度よりも短くなりました。

 避難訓練の後に、消火活動についての講話がありました。生徒たちは、消火器の仕組みや使い方について話しを聞いた後、実際に消火器を使う体験を行いました。今回は、新型コロナウイルスの感染症対策として、各学部で分かれて行いました。実際に消火器に触れて、使用したことは、生徒たちにとって、実際に火事が起こった時のためのよい経験になったと思います。

 あってはなりませんが、いつ、どこで起こるか分からない火災に備えて、今回の訓練は、生徒たちの貴重な経験となりました。

 

  避難の様子                理療科の消火器体験

避難の様子

高等部前期人権教育学習会

 

 6月11日(金)、高等部全生徒対象に「差別や人権問題の背景にある心理」について学習しました。

 今回は新型コロナ対策として普通科と専攻科に分かれ、初めてのZoomによる授業となりました。

 普通科の生徒の積極的な発言や、しっかり話しを聞く態度、鋭い意見などがあり、準備した職員もいい刺激になりました。専攻科の生徒からも、自分のこととして真剣に考えたからこそ言える貴重な意見がありました。

 今回の学習内容や意見、生徒の様子を、日々の授業や後期の人権学習会に活かしていきたいと思います。

      メイン会場               普通科会場

メイン会場

総合的な探究の時間における取組の紹介①

 今年度の新たな取り組みの1つである本科普通科一般学級の総合的な探究の時間における取組を紹介します。今年度のテーマを『職業や自己の進路に関する課題』、「職業の選択と社会貢献及び自己実現」と設定して、本校の専攻科理療科について学んだり、調べたり、体験したりするなどの探究活動に取り組んでいます。今回は、講義『解剖学』と実技『あん摩実技』における授業の様子を掲載します。今後は、自分で設定したテーマをもとに座学グループと実技グループに分かれ、探究活動を進めていきます。10月の中間発表、2月の最終発表に向けて、今後の取組の様子を紹介していきます。乞う御期待!

 

解剖学:骨格標本の触察            あん摩実技:アロママッサージ

骨格標本の観察アロママッサージ

 

 

 

 

 

令和3年度 高等部生徒総会 新体制でスタート!!

5月7日(金)、令和3年度最初の高等部普通科の生徒総会が行われました。

まず、高等部主事からの話があり、「コロナ禍の中で、いろいろな活動が制限されたり取りやめになったりしていますが、皆さんには是非、いろいろなことに挑戦していってほしい。」「これから各委員会の今年の活動が発表されると聞いています。自分たちの学校を良くしていく活動となるよう、みんなで協力していってください。」との話がありました。続いて生徒指導部より5月は制服の移行期間であることや、昨日の地震を受けて、公共交通機関を利用している際に地震が起きたらどうしたらいいか等の話がありました。

次に、生徒会長から、今年度の高等部の目標と活動計画の発表がありました。コロナ禍の中ではあってもお互いの意見を出し合い、みんなで力を合わせて明るい高等部になるように『目安箱』を設置すること。副会長からは、一人一人についていろいろ知る機会となるように、『インタビュー』を行い、それを記事にして掲示していくことの説明がありました。

 その後、各委員会の新委員長からそれぞれの委員会のメンバー紹介と年間計画の発表がありました。どの委員会も自分たちにできる活動についてよく考えており、和やかな雰囲気の中にも真剣な表情で聞く生徒達が印象的でした。

まだまだコロナの収束には時間がかかりそうですが、そんな中でも高等部普通科の9人は協力し合いながら進んでいくことを確認し合いました。委員会の発表

 

令和3年度 高等部対面式

 4月16日金曜日の午後、高等部普通科の対面式を実施しました。

 進行は生徒会の副会長が初仕事として努めました。

 生徒会役員の紹介後、在校生、新入生、転入生に順で、好きなことや本年度の抱負や目標を発表しました。

 好きな教科発表では、担任の教科を忖度して発表する生徒がいて、笑いにつつまれる場面もありました。

 お互いに理解を深め、多くのつながりを持っていってほしいと思います。

対面式の様子

令和2年度高等部生徒会役員選挙

 令和3年1月29日(金)に令和2年度高等部生徒会役員選挙が行われました。

この選挙は令和3年度の新役員を選出する選挙です。

今年度は、会長1名、副会長1名の選出に対し、会長は1年女子生徒1名、副会長は1年男子生徒と1年女子生徒の計2名の立候補がありました。

3名の候補者は、選挙管理委員長の説明の後、立会演説で立候補に至った経緯や、生徒会や学校への熱い思いをそれぞれ伝えました。その後、別室に設けた投票所で、一人ずつ投票をしていきました。シーンと静まり返った投票所では、よい緊張感があり、真剣に投票する生徒の姿がありました。

投票終了後は、すぐに開票が行われ、会長は過半数を得票して信任され、副会長は僅差で得票数が多かった男子生徒が選任されました。

後日、現会長、現副会長から新会長、新副会長への引継ぎ式が行われる予定です。

 来年度は、本校創立110周年を迎える記念すべき年です。高等部の新会長、副会長を中心として、みんなで学校全体を盛り上げてほしいと思います!

 立会演説の様子

立会演説の様子

投票の様子

投票の様子

 

 

「A組 ハッピーお楽しみ会」をしよう!!

 12月24日(木)の3・4校時目の生活単元学習の時間に「A組 ハッピーお楽しみ会」を行いました。

 お楽しみ会を開くにあたり、事前にみんなで発表したい内容を出し合い、練習を重ねてきました。1・2年生の4人は、音楽の授業で学んだ歌、「虹」「YES」「カーロミオベン」「我が太陽」の4曲で、みんなの大好きな歌です。当日は、2時間目に発声練習をしたり、歌い出すタイミングの確認をしたりと、入念な準備を行って本番に臨みました。3年生は今のお気に入りの曲に合わせて、ダンスを披露することにしました。この曲はテンポが速くダンスも複雑なため、YouTubeを見ながら何日も練習してきました。

 まず、3年生の開会の挨拶のあと、一人一人が心に残った活動や、今までに作った陶芸やクリスマスツリーの作品について、いろいろな手法を学んだり工夫したりしたことなどを発表しました。

 次に、いよいよ歌の発表です。みんな「まだかな~?まだかな~?」と、わくわくしながら出番を待つ様子が見られました。1・2年生の発表では、それぞれの順番になると、勢いよくステージまで移動し、スタンバイ。教師の伴奏が始まると、体を揺らしてリズムをとりながら、イタリア語での歌唱や柔らかい歌声での歌唱、タイミングの良いツリーチャイムの演奏などを行いました。

イタリア語で歌う生徒の様子

 

 

 

 

 

 

 

<イタリア語で歌う生徒の様子>

「虹」を発表する生徒の様子

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<「虹」を発表する生徒の様子>

イタリア語で歌う生徒の様子

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<イタリア語で歌う生徒の様子>

 

 3年生のダンスは、テンポの速い曲に合わせて歌いながら踊るという大人顔負けの発表でした。そして、大いに盛り上がった会場の後輩達から「アンコール!!」の声が上がりました。そこで、休憩をはさみアンコールに応えてもう一度発表。後輩達からは再び「アンコール!!」の声が上がるなど、何度も聴いたり見たくなったりするような力強い発表となりました。 

 ハッピーお楽しみ会後半は、箱倒しゲームを行いました。チーム分けを行うと、偶然にも女子チームと男子チームになりました。チームで、箱を積む人と倒す人を決めていざ勝負!箱を積む係りの生徒達は、まさに「全集中の呼吸」。箱が高くなってくると、右手で箱が倒れないように押さえながら左手で箱を探し、ぐらぐら揺れる箱の上まで、掴んで持ち上げるという高度な技を披露してくれました。倒す係りの生徒達は、自分の席の前に立ち、積み上がった箱の方向を確認すると、勢いよくスタート!自分で車いすを操作したり、先生方と一緒に箱の前まで歩いたりして、手だけではなく、足でキックもして、たくさんの箱を倒すことができました。

 結果は、男子チームの勝ちとなりましたが、全員が自分の役割をやりきった、素晴らしいゲームとなりました。

 最後は、みんなで「いのちのうた」を歌いました。みんな笑顔いっぱいで、今年のしめくくりふさわしいハッピーな気持ちで、お楽しみ会を終えることができました

 

高等部普通科「笑顔いっぱいニコニコわくわく展示会」

高等部普通科では、12月14日(月)から12月24日(木)まで、「笑顔いっぱいニコニコわくわく展示会」を行いました。今年度は、コロナウイルス感染拡大防止の観点から、授業参観等を行うことが難しいため、保護者の方にも生徒達が作った作品を観て頂けるよう、生徒昇降口前廊下窓面に展示しました。

保護者の方には、朝の登校時や、下校時に昇降口の入口から生徒達の作品を観て頂くことができ、「展示会の作品を観ていると、大変楽しい気持ちになりました。」「子ども達の作品を観て、コロナで疲れていた気持ちが元気になりました。」という嬉しい感想をいただきました。

 また、展示期間中の18日(金)には、生徒達が展示会場に立って、作品の工夫した所やどうやって作成したのかなどを説明する場を設けました。ちょうど寒さが厳しくなった時期だったため、20分間という限られた時間でしたが、小学部の後輩達や、たくさんの先生方に来場していただき、生徒達も、寒さに負けず、張り切って作品の説明をすることができました。説明会が終わった後は、「また説明会をやりたいです!!」と笑顔で話す姿が見られ、自分の頑張りをたくさんの人に伝え、聴いてもらえる喜びや、招待状作りや展示作業と様々な役割に取り組んできた展示会を無事に終えることができた達成感にあふれているようでした。

説明会後は、小学部の後輩から「私は、みんなの作品を触れて嬉しかったです。私もいつか作品を展示して、みなさんに触ってもらいたいです。」等の感想をもらい、先生方からは、「説明会で、嬉しそうに自分の作品の紹介をする皆さんの姿は、『笑顔いっぱいニコニコわくわく』のテーマそのものでした。素敵な作品をありがとうございました。」「みなさんの説明からは、寒さに負けないパワーが伝わってきて、私も元気になれました!!」等の感想が寄せられました。普通科の生徒達も、「また、頑張って作品を作りたいです!!」と、意気込む様子が見られ、大盛況の展示会を終えることができました。

 お忙しい中に、生徒達の作品をみにきていただいた保護者の皆様、授業の休み時間に説明会を聴きに来てくれた後輩のみなさん、先生方、ありがとうございました。

 

☆説明会時の様子①☆

〈説明会時の様子①〉

☆説明会時の様子②☆

陶芸制作をしました!

 ミニ陶芸家誕生!!

 

 高等部普通科では、10月から陶芸の作品作りに取り組みました。

 陶芸は、粘土を触って、こねて、丸めて、広げて、いろいろな立体的作品を作りあげるという工程を経るため、見えにくさのある子どもたちにとっては、形を意識するという点でとても分かりやすい教材です。

 生徒たちは、板作り、紐作り、玉作りなど、基本的な技法を学び、粘土の感触を感じながら繰り返し練習をし、形を作りました。

 紐作りしたものを、ペットボトルにグルグルと巻き付けて湯呑の形にしたり、葉っぱを粘土の上に置き、葉脈を手で感じながら模様をつけ、葉っぱの形に沿って切り抜いたりと、一人ひとりがそれぞれの方法で成形しました。

 

板づくりの様子

      

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

    <板づくりの様子>                      <湯飲み茶わんの成形の様子>

 

 その後、素焼きを経て地域の陶芸家、元山和彦先生の指導のもと、生徒たちが思い思いの色の釉薬をつけました。そして、先生の窯で焼いていただき完成しました。

 できあがった作品を触りながら、「この皿は、おじいちゃんにあげます。」「これはクリスマスに使うもの」「ネームプレートは、家族がにこにこ笑顔でいられますように玄関に飾る」などと言いながら形を確かめていました。一人ひとりの心や願いのこもった作品ができました。

 陶芸家元山先生の話を聞く生徒たち

                <陶芸家元山先生の話を聞く生徒たち> 

 

 なお、生徒たちの作品は、肥後銀行秋津支店の店内に12月18日(金)まで展示されています。来客される方々も興味深く御覧になり、楽しんでいただけているとのことで、生徒たちも大変うれしそうな様子でした。

 たくさんの方々にご覧いただければ幸いです。

 肥後銀行に展示されている作品

              <肥後銀行に展示されている作品>

          

 

 

芸術の秋!文化の秋!

芸術の秋!文化の秋!

 秋といえば、食欲の秋、読書の秋、スポーツの秋、そして芸術の秋ですね。高等部普通科では、国語や美術、生活単元学習等の時間で様々な作品づくりに取り組みました。それらは詩や俳句、短歌、書道等の国語の分野や、写真、ポスター、陶芸等の美術の分野と多岐にわたっています。その中でいくつかの作品を応募したところ、入選の報が入ってきました。ここにご紹介します。

入賞作品「輝く未来」  〇熊本県特別支援学校文化作品展 

【書道の部】

  熊本県特別支援学校長会賞  「輝く未来」

 高等部3年生男子の作品で、半切(はんせつ)という、長さ140㎝程ある大きな作品に挑戦しました。

 初めに線を引く練習から行いました。そして「シュ」は短い左払い、「シュー」は刀のような払い。山を作って滑り台のように長く着地点でしっかり押さえ軽く「シュ」と右に払う。縦の線は、身体を前後に倒しながらまっすぐに「ス、ス、ス~」と引く。などと、動作を言語化しながら書いていきました。

 半切という大きな紙に、形を整えて力強く書くのはとても難しく、2か月間毎日のように練習し、何枚も何枚も書いて完成させました。

 この作品は、書道部門での熊本県代表になり、全国大会へ出品される予定です。努力の成果が表れ、本人もガッツポーズをして喜びました。

 

第17回公徳文芸賞 

 「公徳文芸賞」とは日本の伝統文芸に関心を持ち、創作意欲を高めてもらおうという趣旨のもと、熊本公徳会が高校生を対象に、短歌、俳句、肥後狂句、自由詩の4部門において設けられた賞です。

【肥後狂句の部】

    優秀賞  高等部3年男子

  コロナのせいで つば飛ばんごつ孤食する

 

<講評>「新型コロナの感染ルートの一つに飛まつ感染がある。他者への思いやりが伝わってきます」

 今年度の笠は「コロナのせいで」「良か先輩」「ありのまま」の3題でした。今回の肥後狂句への応募は2.358句だったそうで、昨年より500句近く増えていたそうです。その中で、最優秀賞1句、優秀賞5句、入選5句、努力賞8句が選ばれています。

講評にもあったとおり、本校でも給食時には全員が一方向を向いての食事だったり、寄宿舎ではそれぞれが自室での孤食だったりといろいろな工夫を行っているところです。

 

【自由詩の部】

    努力賞  高等部1年男子 「アンサンブル」

 

アンサンブル

それは少人数での合奏のスタイル

私はアンサンブル部の一員

私は目が見えないので 楽譜がよめない

先生が教えてくださるリズムやメロディーを

記憶して演奏する

時々 音を覚えられず 思った音が

出せないときは とてもつらい

だけどそんなとき 周りのみんなが

もう一回やろうと 声をかけて

何度も一緒に演奏してくれる

 

指揮者のいないアンサンブルでは

リーダーのスッというブレスを聴いて

演奏を始める

この瞬間が 最も緊張する場面だ

周りの息づかいを聴きながら

テンポを整えていく

周りの音を聴きながら

自分の音を重ねていく

研ぎ澄まされた この瞬間

日ごろの雑念が 飛んでいく

 

音楽に込められた作曲者の思いや主張と

演奏する一人一人の解釈とが

ぴったり一致したとき

素晴らしい演奏が生まれる

アンサンブル 私のやりがい

アンサンブル

 

 本校の部活動に「アンサンブル部」があります。昨年、一昨年と、この部の活躍についてはすでにご存じの方も多いかと思います。今回入賞した生徒は、中学部のころからこの部の一員として活動している男子です。いろいろな思いを持ちながら日々、練習に励んでいることが感じられる秀作です。

 

「リンゴ狩りに行ってきました!」

 10月16日(金)に、高等部普通科生徒7人と職員で植木の「吉次園」へリンゴ狩りに行きました。新型コロナウイルス感染症の流行により、今年度の修学旅行がやむなく中止となり、その替わりの校外学習でした。普通科集会を除いては、今年度初めての生徒7人そろった行事で、事前学習の時からみんな楽しみにしていることが伺えました。

 当日は、希望荘の福祉バスに乗ると、感染防止のため、おしゃべりを控える必要がありましたが、表情はみんな笑顔で期待感に満ち溢れていました。  

 

『バスに乗る前には、きちんと消毒!』

『バスに乗る前には、きちんと消毒!』     『3密を避けて乗車』

 

 吉次園に到着すると、受付で収穫の仕方を教えていただき、もぎ方をシミュレーションして、いざリンゴ畑へ!色識別音声機能を活用してリンゴの色を確認しながら収穫する生徒や網でリンゴをキャッチして収穫する生徒、お互いに協力し合いながら収穫する生徒、リンゴを初めて収穫し喜ぶ生徒等、各々がリンゴ狩りを満喫する様子が見られました。

 お昼は、ブドウの蔓の下で弁当を食べました。いつもと違った雰囲気があり、よりおいしく感じられ、完食する人も続出していました。食後は、バスに乗って少し移動し、吉次園カフェへ行きました。お小遣いで、パフェやスムージー等の好きなものを選び、お金を支払う経験をしました。弁当を完食した人も、デザートは別腹!外のカフェテラスで食べながら、ゆっくりとした時間を過ごし、学校へ帰りました。

 今年度の数少ない行事の中でも、普通科全員がそろって一緒に活動でき、よい思い出作りができた一日となりました。

『青リンゴ発見!』

   『初めてのリンゴ狩りにドキドキ』

 『シミュレーション通りに収穫』

『6個も収穫!』

『初ミカンの詰め放題』

『おいしいね♪』

 

 

 

高等部普通科集会

普通科集会 ~夏休みを前に~

 7月31日(金)4校時目、午後の終業式を前に体育館において高等部普通科集会を行いました。普通科の生徒・職員が一堂に会するのは、6月1日の集会以来となりました。

 コロナ禍の中で、不安な思いをもちながら始まった今年度の教育活動でしたが、この間、マスクの着用や小まめな手洗い・うがい・消毒・換気等に心がけたおかげで、どの生徒も平常通りに落ち着いた学校生活を送ることができました。

 集会では、学部主事よりこの2か月間を振り返っての生徒たちの頑張り等の話があり、続いて、生徒指導部からは夏休みの過ごし方についての話がありました。     体育館での集会の様子

 次に、生徒一人一人からは授業や学校生活を通して、頑張ったことやいろいろな思い出を発表しました。その中で、高等部3年の男子からは、インターンシップでの活動や特に心がけた挨拶・報告等を通して、働くことへの意欲が高まったことなどの発表がありました。また、1年生女子の2人は日常生活の学習で取り組んだエプロンのひも結びや、作業学習で取り組んだフルーツキャップ折りを実演しながら発表しました。短い2か月間ではありましたが、どの生徒もそれぞれの学習に真剣に取り組み、充実した学校生活だったことがうかがえました。

エプロンのひも結びの様子

フルーツキャップ折りの様子   

 

 

 

 

 

 

 

 

 これから、例年より短い3週間の夏休みに入りますが、みんな健康に気をつけながら過ごし、9月の始業式には元気な姿で再会することを約束して普通科集会を終わりました。

単元 箱倒しゲーム

生活単元学習~「箱倒しゲームをしよう!!」~

  高等部普通科A組では、前期前半の生活単元学習の授業で、みんなで装飾した段ボールを使って「単元 箱倒しゲーム」をしました。

 装飾をする際は、それぞれが気に入った大きさの段ボールと、色紙やフェルト生地などの好きな感触の素材を選びながら飾り付けを行いました。素材を箱に貼り付けるときは、糊のベトベトする感触に苦戦しながらも、楽しみながら賑やかに飾り付けすることができました。

 装飾が終わるといよいよ「箱倒しゲーム大会」です。くじ引きやじゃんけんで2チームに分かれ、それぞれに「箱を積む係り」と「箱を倒す係り」のどちらの係りにするか話し合ったり、「どうすれば積んだ箱をたくさん倒すことができるか」などについて作戦を立てたりしました。

 箱を積み上げる際には、箱が崩れないように、積み上げた箱を左手で押さえながら、右手で下にある箱を探ったりする姿も見られ、崩れないように工夫をしながら高く積み上げることができました。みんな真剣そのもので、箱がぐらぐら揺れると素早く箱を支え、応援しているチームメイトも、どきどき冷や冷や、手に汗握る展開が繰り広げられました。

 箱を倒す生徒は、教師の手ばたき等を頼りに進行方向を定め、自分で車いすを操作したり、歩いたりして箱の前まで進み、両手や足を使って思いっきり積み上げられた箱を倒していました。大会の最終日には、金メダルと銀メダルの授与が行われ、それぞれの健闘を称えあいました。

箱の装飾をする生徒の様子

箱倒しを楽しむ生徒の様子

 

 

 

 

 

 

 

 箱倒しゲーム大会が終わると、使った箱で高等部普通科のシンボルとなるゲートウェイを作り、「毎日わくわくしながら学校生活を送れるように」「この下を通る全ての人が楽しい気持ちになるように」との願いを込めてみんなで「わくわくゲート」と名付けました。

ゲートの完成!!