日誌

材料技術科

熊本大学先進マグネシウム国際研究センター(MRC)見学

 去る5月24日火曜日,材料技術科3年生40名は,熊本大学先進マグネシウム国際研究センター(MRC)を訪問・見学しました。
 ここはその名のとおり,先進的マグネシウムの国際的な開発拠点であり,大学間連携での研究だけでなく,米ボーイング社をはじめ,国内外の企業との共同研究開発にも取り組まれています。
 センター長で教授の河村能人先生が開発された『KUMADAI マグネシウム合金』は,従来のマグネシウムの「燃えやすい」,「強度が低い」,「耐食性が悪い」といった欠点を克服した新材料で,これまでに
 ・KUMADAI 耐熱マグネシウム合金
 ・KUMADAI 不燃マグネシウム合金
 ・KUMADAI 高熱伝導マグネシウム合金
 ・KUMADAI インプラントマグネシウム合金
の4種類を開発されています。
 副センター長で教授の安藤新二先生から,KUMADAI マグネシウム合金や研究センターの概要を説明していただき,その後,3班に分かれてセンター内の施設・設備を見学させていただきました。
 研究施設・設備だけでなく,実用大の合金を製造できる装置と工場を併設している大学はあまりなく,他大学の先生方もこのセンターの装置・設備を借りて研究をされているそうです。
 説明の中で,「新材料を最初に発見するのは,学生です」という言葉が印象的でした。見学後にアンケートを取ったところ,「内容は高度で難しかったが,興味深かった:100%」,「材料研究に関心がある:94%」,「研究をするチャンスがあればやってみたい:85%」という回答でした。
 御多用中にも関わらず,長時間にわたり御案内・御説明いただき,本当にありがとうございました。

MRC
熊本大学先進マグネシウム国際研究センター(MRC)外観


副センター長 安藤先生からの概要説明


Mgの軽さを実感。鉄,チタン,アルミニウムと比較。質量は鉄の1/4という軽さです。Mgのアレーなら筋トレも楽々。


材料を評価する設備・装置を見学


熱処理室 と 化学分析室。材料研究の基本です。


走査型電子顕微鏡(SEM)。本科のSEMより遥かに高機能・高価!


透過型電子顕微鏡(TEM)。新材料の原子配列などを調べます。TEMによりLPSO構造が発見されました。高校には無い装置です。


X線回折装置。安全管理上,許可された人しか入れません。


クリープ試験。高温状態で試験片に一定の荷重を長時間加え,その材料の変形量や破断までの時間を測定します。


引張試験。高温環境での引張強度測定もできます。引張試験機は本科にもありますが,常温での試験しかできません。


熱分析。温度変化による材料の物性評価をします。どのような物性を調べるかによって技法が異なり,装置も異なります。


共焦点顕微鏡。光学顕微鏡ですが,高低差のある試料の全ての部分で焦点が合った画像が得られます。光学顕微鏡の焦点深度が浅いという弱点を克服した顕微鏡です。


Mg合金溶解装置のひとつ。KUMADAI マグネシウム合金は燃えないため,溶解時に防燃ガスを使用する必要がありません。地球温暖化防止にも貢献しています。


押出加工機。研究設備だけでなく,実用大の材料を製造できる設備および工場も併設されています。このような大学は他にはあまりないそうです。


実際のサンプルの説明。


お礼。御多用中にも関わらず,長時間にわたり御案内・御説明いただきました。ありがとうございました。

材料技術科 進路体験座談会

2月10日(木)進路体験座談会 を開催しました。
これは,3年生が,進路選択・勉強法・面接のノウハウなど,自身の体験を座談会形式で2年生に話す(伝える)会です.座談会形式なので,2年生もかしこまり過ぎることなく質問を3年生にぶつけ,3年生はよく答えて(応えて)くれました.
コロナ禍の中,新実習棟の各実習室に分散して実施しました.

就職 就職

就職 就職

就職 就職

就職

進学 進学

公務員

材料技術科【新実習設備導入】

全自動万能試験機[Maekawa コンピュータ計測制御 全自動万能試験機〈ハイブリッド型〉MR3A]が導入されました.
鉄鋼材料の引張試験だけでなく,圧縮試験も可能.
課題研究『バイオコークス』の強度評価(圧縮試験)を実施できるようになります.

 

 

材料技術科【新実習設備導入】

CNC旋盤[TAKISAWA TCN-2100]& CAD/CAM が導入されました.
普通旋盤での実習に加え,コンピュータ数値制御による自動加工実習を体験,技術を習得します.
実習だけでなく 探究学習 の幅も広がります.

 

材料技術科

令和3年8月19日(木),熊本県産業技術センターで『第13回九州地区高校生溶接技術競技会』が開催されました.本科から,県大会団体の部優勝チームの3人と,個人の部2位の1人の計4人の生徒が出場しました.
競技会は宮崎県で行われる予定でしたが,コロナ禍の中,各県での分散開催となりました.
※個人の部優勝者が団体の部優勝チームのメンバーのため,競技規定により,個人の部には2位の生徒が出場しました

下の写真は競技会の様子です.

☆競技上の注意(5人中4人が,熊工材料技術科の生徒です)

☆開先加工(溶接するための前加工)

☆溶接