建設工学科ブログ

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銅山川の調査10 H24.12.20, H25.1.8

 これまでの調査から、
 ・銅山川の河川水からは銅イオンが検出されなかった。
 ・銅山川周辺から採取した岩石にお湯をかけたところ銅イオンが検出された。
ということが分かった。そこで、銅山川に魚がいない理由について,我々は次のような仮説を立てた。

 ①夏には砂防ダム手前に滞留する水温はかなり高くなるため、このとき銅イオンが溶出しているのではないか。
 ②夏には洪水が発生し、銅を含む岩石が破砕し、銅がむき出しの状態で河床に体積しているのではないか。
 ③水温が低く、洪水等が起こらないため、冬期には銅イオンが検出されないのではないか。

 以上のことを裏付けるため、我々は銅山川周辺から採取した岩石で、低水温(気温)および高水温(40℃)において、採取したままの状態と割裂した状態の岩石からどれくらい銅や鉄イオンが溶出するか水槽実験を開始した。

 12月20日には、実験に用いる岩石の採取ならびに水槽の準備を行った。なお、実験は低水温から開始し、水は水道水を使用した。水槽に岩石を入れた直後の銅および鉄イオンを測定したところ、割裂した岩石を入れた水槽から0.2mg/Lの鉄イオンが検出されたが、それ以外は検出されなかった。

銅山川1 銅山川2

銅山川3 銅山川4

 次に、冬休み期間放置し、1月8日にパックテストを行ったところ、銅や鉄イオンはどちらからも検出されなかった。この原因については現在調査中である。今後、水温を上げて調査を行っていく予定である。

銅山川5 銅山川6