狩猟技術向上研修(農業科2年、林業科2年)
今日は行事盛りだくさんです。終日、農業科と林業科の2年生は、鳥獣被害対策を目的とした狩猟技術向上研修を受けました。ご協力いただいたのは、くまもと農家ハンター、芦北地域林業研究グループ、熊本県猟友会芦北支部、熊本県県南広域本部芦北地域振興局の皆さまです。座学研修では、鳥獣被害の現状やICT/IoTを活用した被害対策について説明を受けました。
野外研修では、箱罠やくくり罠の設置方法、センサーカメラの取り付け方の研修を行いました。後半部分では実際に罠の設置に向かいますが、その前に農園に設置している電気柵の設置点検を行いました。
この電気柵とは、ワイヤーに電気を流し触れた動物にショックを与えることで、「痛み」とともに「怖い」と学習させ、動物の侵入を防ぐ「心理柵」として非常に有効性の高いものであるということでしたが、ここに設置してある電柵は、ちょっと改良が必要なようです。
果樹園にも同じく電柵を設置してありますが、そこもうまく稼働できていないかも…しれません。また、シカの入った痕跡も見つかりました。
ちょっと画像を小さめにしておきますが、シカさんの置き土産ですね。確実にいたことを証明しています。
食べられるか分かりませんが、キノコも結構な本数が生えていました。
まだ青々としていますが、しばらくするとオレンジ色に染まっていくんでしょうね。ますます鳥獣被害に対する対策が必要と感じます。さらに奥に進むと、林業科が捕獲罠を設置している場所があり、そこへ移動して班ごとに分かれてくくり罠を設置します。
けもの道にイノシシの蹄跡を発見したそうなので、ここにくくり罠を仕掛けていくようです。
最後は罠が見えないように落ち葉でカモフラージュします。土などを乗せると雨が降ったりして水分を含み、その重みで罠が作動したりするそうなので落ち葉だけです。歩いてきたところにも落ち葉を敷いて自然さを出していきます。
最後に箱罠の設置です。イノシシが好むエサを周辺にも巻いて罠へと誘導します。エサを置く場所なども考えなければ、なかなか罠に入ることは難しいそうです。
これが箱罠を監視するセンサーカメラです。スマホからでもいつでも確認できるようです。
令和4年度の調査では芦北地区の鳥獣被害額が約8,000万円、県内は6億円近くに上っており、県全体の13%を芦北が占めている状況で早急な対策が必要となっています。芦北高校では、この課題に取り組んでおり期待も背負っており、生徒・職員一丸となり研究に取り組んでいるところです。(K)