校長あいさつ

熊本県立矢部高等学校のホームページをご覧いただき、ありがとうございます。

 

 本校は、阿蘇外輪山と九州山地の緑に囲まれ、令和5年9月に国宝に指定された日本最大級の石造りアーチ水路橋である「通潤橋」を有する山都町で、地域に根ざし、地域とともにある高等学校です。歴史も古く、明治29年に開校した前身となる矢部実業補習学校から数えると、今年で129年目を迎えます。平成22年度に旧矢部高等学校と蘇陽高等学校とが再編統合し、現在の矢部高等学校として開校した山都町唯一の県立高等学校です。

本校では、「自ら気づき 考え 行動する」という教育スローガンのもと、すべての教育活動をとおして、生徒の主体性や自らを律する力を育成します。また、地域とのつながりをとおして、将来、地域社会を構成する自立した一人の人間として力強く生きていくための総合的な力(人間力)を高めていきます。

 本校の取り組みとして「多様な学び」にも力を入れています。どの学校でも同じ学びができるようにICTを活用した学び方にも力を入れ、日本教育工学協会の「学校情報化優良校」に認定され、タブレットを活用した学習も進めています。

 また、食農科学科、林業科学科、普通科の3学科では、熊本県の「スーパーグローカルハイスクール」「クリエイトハイスクール(地域課題解決型)」の指定も受け、それぞれの特色を生かし、地域に密着した探究的な学習に注力し「実践する力」にも磨きをかけています。その結果、昨年度は各種発表会や部活動において、全国レベルで活躍してくれました。

 そして、本校では山都町の支援のもと、「地域みらい留学」を活用し、生徒の全国募集に取り組んで6年目となります。町外はもとより県外、九州外からも意欲のある生徒たちが入学し、地元の生徒と刺激し合って、学校の活性化と新たな特徴・魅力になっています。

人と自然が調和する山都町で、矢部高校ならではの教育を実践していくことが、これからの時代を生き抜き、地域を支える人材を育てることだと感じています。

 

矢部高校の魅力について、簡単に説明しましたが、詳しくは各ページをゆっくりご覧ください。

 

熊本県立矢部高等学校長 

                              緒方 宏樹

校訓


  ・豊かな心   ・勤労の喜び

  ・創造の喜び  ・不屈の意志

   矢部高等学校は、校訓として、豊かな心、勤労の喜び、創造の喜び、不屈の意志を表す「通潤魂(つうじゅんこん)」を旧矢部高等学校から引き継ぐとともに、蘇陽高等学校からは、校訓「自立 創造 礼節」の精神を受け継いで、新たに次の三綱領を制定しました。

  ・誠実にして 礼節を重んずる
  ・勤労を尚び 自立を目指す
  ・創造の喜びを求め 不屈の意志を培うです。

 これら通潤魂や三綱領の元になっていますのは、通潤橋の完成までの道のりです。通潤魂や三綱領の実践があったからこそ、通潤橋は完成したのです。

 通潤橋完成に力を尽くした布田保之助に、「豊かな心」があったからこそ、人々のために白糸台地へ水を引きたいと決意し、「創造」、「不屈の意志」、「誠実、礼節」があったからこそ、橋造りの緻密な計画もでき、その結果、藩を納得させお金を出してもらうことができ、そして、たくさんの人々の「自立を目指し」た「勤労」があったからこそ、通潤橋は完成したのです。

 今後、勉強すればするほど、経験を積めば積むほど、たくさんの人々を巻き込んで、何かを成し遂げるということの大変さが理解できるようになると思います。

校章について

  黄金の稲穂は、矢部の誇りを表し、生徒の高校生活が実り多きものとなるようにとの願いを込めています。矢部高等学校の校章は本来稲穂でした。イチョウの葉は、蘇陽高等学校の校章のイチョウを引き継ぎながら、「通潤橋」を形づくっています。イチョウは大きく育ち、生命力が強いことから学問を表す木で、葉の若緑色は、生命力溢れる高校生を表すとともに、蘇陽高等学校のスクールカラーを引き継いでいます。アクセントとなっています2つの葉を繋ぐ赤い丸は高校生の情熱を表し、そこから溢れる水色は、通潤橋の放水、緑川や蘇陽峡の清流、地元の滝を表しています。ベースの紫色と「高」の字は、矢部高等学校のスクールカラーと校章の字を引き継いでいます。

学校の沿革

・明治29年7月  浜町村外6ヵ村組合立矢部実業補習学校開校(本校前身校)

・明治44年4月  浜町村外6ヵ村組合立乙種農業学校に昇格

・大正12年4月  熊本県立矢部農業学校となる

・昭和18年3月  中島勝次氏の寄附による中島講堂落成

・昭和19年4月  林業科を設置。男子部は農業科1種及び2種、女子部は女子農業科とする

・昭和23年4月  熊本県立矢部農林高等学校と称し、農業(家庭選択を含む)、林業、普通、定時制農業の各課程を設置

・昭和26年4月  阿蘇郡馬見原町に馬見原分校(定時制農業課程)を設置

・昭和31年6月  廣津又蔵氏(第1回卒)黄綬褒章記念に林地2ha寄贈

・昭和38年4月  農村家庭課程を(家庭科)を生活科と呼称変更

・昭和40年4月  熊本県立矢部高等学校と称す

・昭和47年4月  定時制の募集停止

・昭和49年4月  馬見原分校独立、蘇陽高校となる

・昭和52年2月  創立80周年記念式典及び校舎新築落成式

・昭和63年4月  生活科・家政科を減じ、生活科学科新設

・平成7年10月   創立100周年記念式典

・平成13年4月  農業科・生活科学科を減じ、生活園芸科を新設

・平成21年4月  山都地区新設高校開設準備室設置、商業科廃止

・平成21年10月  熊本県立学校条例の一部を改正する条例(平成21年熊本県条例58号)発令により熊本県立矢部高等学校設置、普通科1学級、食農科学科1学級、緑科学科1学級

・平成22年4月  熊本県立矢部高等学校(附則)の募集停止

・平成22年4月  熊本県立矢部高等学校(平成21年熊本県条例58号)開校式、入学式

・平成22年10月  熊本県立矢部高等学校(平成21年熊本県条例58号)開校記念式典

・平成24年3月  熊本県立矢部高等学校(附則)閉校
・平成27年10月  熊本県立矢部高等学校開校5周年(矢部実業補習学校開校120周年)記念式典

・平成31年4月  林業科学科を新設

・令和2年4月   文部科学省「地域との協働による高等学校教育改革推進事業(地域魅力化型)」アソシエイト校に指定される(令和2~4年度)熊本県指定「スーパーグローカルハイスクール」に指定される


 

校歌