校長室(管理職)ブログ
開校記念式典を終えて
新年あけましておめでとうございます。
寅年の令和4年(2022年)も、かもと稲田支援学校をよろしくお願いします。
さて、穏やかな日差しに包まれた冬晴の日、12月11日(土)に開校記念式典を行いました。開校準備からここまで、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響で、思うように準備が進まないこともありましたが、無事に式典を開催することができたことを心から嬉しく思っています。式典には稲田小学校の卒業生である蒲島郁夫熊本県知事様をはじめ、渕上陽一県議会議員様、早田順一山鹿市長様など、多数の来賓の方々に御臨席賜り、本校が開校するまでの思いも含めた温かい御祝辞や御挨拶を賜りました。本来であれば、開校に向けて御尽力いただいたすべての方々に、来賓として御出席いただきたかったのですが、コロナ禍での開催ということで、入場を制限させていただいたことを大変申し訳なく思っています。
それでも、お越しいただいた方々に本校が開校した喜びを伝えたいという思いで、「みんなで創ろう!かもと稲田の未来!」というスローガンのもと、47人の児童生徒、43人の教職員が一丸となって準備を進めてきました。
式典では、校章に描かれた校訓「心豊かに 道を求め 共に生きる」のデザインの説明を行い、児童生徒会役員の協力で校旗披露を行いました。また、式典の最後には校歌の作曲をしてくださいました桐田信一郎様の指揮のもと、全員で校歌披露を行いました。稲田小学校から譲り受けたマリンバやシロフォン、電子ピアノ等を高等部の生徒たちが演奏し、代表の生徒が校歌を歌い、小中学部の子どもたちが音楽に合わせてダンスを披露しました。練習までの期間が短かったのですが、子どもたちは笑顔で最高の演奏やダンスを見せてくれました。式典に参加できなかった保護者の皆さまにもオンラインで式典の様子を見ていただきましたが、「子どもたちの様子に感動した」と多くの方々からコメントをいただきました。
式典終了後に、校舎案内も計画しました。校舎の施設説明は小中学部の子どもたちがタブレットや電子黒板を用いながら、これまでの学習の様子を交えながら行いました。来賓の皆さまが熱心に聞いてくださり、子どもたちも期待に応えたいとはりきって説明をすることができました。
開校記念として、小中学部の子どもたちが地域の方の御協力のもと生産することができたお米と地元来民の伝統工芸品である渋うちわを記念品とさせていただきました。うちわには高等部の生徒が描いた山鹿灯篭と石のかざぐるまがデザインされています。子どもたちのアイデアを生かした、手づくりの開校式典となり、笑顔に満ち溢れた一日となりました。
子どもたちやかもと稲田支援学校の可能性は無限です。可能性を信じ、ゆっくり、たっぷり、一歩ずつ 未来に向けて、確かなものにしていきたいと思っております。どうぞ、御支援をよろしくお願いします。
令和4年1月
熊本県立かもと稲田支援学校長 後迫 貴利子
はじめての学校祭
学校周辺の田んぼもすっかり刈込が終わり、一気に季節が進んだように感じています。11月になっても、日中は汗ばむ日がありますが、それでも朝夕は冷え込んできたため、体温調整が苦手な子どもたちは体調を崩すのではないかと心配しましたが、毎日元気に登校しています。
このホームページでも紹介させていただいていますが、10月16日(土)に本校の学校祭である「かもと稲田まつり」を開催しました。夏休み明けから、日頃の学習の成果発表ということで、小学部はソーラン節と手話ダンス、中学部は稲の成長報告、高等部は「高等部プロモーションビデオ」の披露のために、各学部準備を進めてきました。中学部と高等部は作業製品の販売会も行い、自分たちが作った製品をどのように売り込むか、丁寧な製品づくりから梱包、商品説明など工夫を凝らしました。祭りが近づくにつれ、ボルテージが上がり、子どもたちは風邪もひかず、元気いっぱいに登校してくることができました。
当日は保護者の皆様に学部ごとの参観や物品購入をお願いし、自宅からもリモートで観覧できるようにしました。保護者の皆様の御協力もあり、コロナ禍での制限がある開催でしたが、初めての「かもと稲田まつり」を楽しむことができました。今年度は新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のため、地域への呼びかけを控えさせていただきましたが、もっと本校のことを知っていただきたい、子どもたちの活躍の様子を見ていただきたいと思っています。ぜひ、地域の皆さま、次年度の「かもと稲田まつり」にご期待ください。
「学校での学びが、子どもたちの『生きる力』となって、明日に、そしてその先の未来につながってほしい、これからの社会がどんなに変化しても、自ら課題を見つけ、自ら学び、自ら考え、判断して行動し、それぞれに思い描く幸せを実現してほしい。そして、明るい未来をともに創っていきたい。」
これは文部科学省が、新しい学習指導要領に込めた「願い」です。そして、このことは特別支援学校で学ぶすべての子どもたちにも共通する願いです。本校のめざす学校教育目標(グランドデザイン)に示すとおり、本校で学ぶ子どもたちが、それぞれの幸せを実現する「生きる力」を、授業をとおして身につけ、自立を目指します。そして子どもたちだけでなく、すべての人が幸せに暮らすことができる共生社会の実現を目指して。地域とともにかもと稲田支援学校は歩み続けます。
令和3年11月
熊本県立かもと稲田支援学校長
後迫 貴利子
共生社会をめざして~ボッチャ交流~
長い夏休みが終わり、子どもたちが元気に登校してきました。コロナ禍での夏休みの過ごし方については、保護者の皆様の御協力もあり、感染拡大防止に努めていただいたことに感謝しています。
この夏はオリンピック、パラリンピックが東京で開催され、日本はたくさんのメダルを獲得することができました。コロナ禍で一年延期された開催でしたが、選手にとっては体や気持ちのコンディション調整に気を遣った開催だったと思っています。競技はその一瞬に力を集中させて、結果を出さなければならないことではありますが、それまでの過程でどのようなことを考え、取り組んできているのか、それぞれの選手の背景を知ることで、メダル以上の多くの感動を得ることができました。
スポーツをとおした交流については、本校でも力を入れていきたいと考えています。ある保護者が「障がいをもつ我が子が就労してからも楽しめることを見つけてやりたい」と思いを述べられました。大人になって、仕事以外に余暇をどのように過ごしていくのか、心配されての発言だったと思います。本校では、地域や保護者とボッチャをとおした交流を進めています。
子どもたちも興味を持って取り組んでいて、先日の「楽球(ボッチャ)甲子園」では、二つの部門ともに本校のチームが優勝することができました。結果に喜んだのはもちろんですが、大会をとおして、参加者同士、大会を運営している方々とも交流ができたことが何よりの収穫でした。ボッチャは障がいの有無に関係なく、体力のある人もない人も、言葉は交わせなくても楽しみを分かち合える競技だと思います。本校から少しずつでもボッチャの楽しみを広げていき、生涯、スポーツを楽しみながら豊かな生活を送っていってほしいと思います。
令和3年9月
熊本県立かもと稲田支援学校長
後迫 貴利子
地域に愛される学校
今年は例年になく、梅雨入りが早く、はっきりしない天気が続いています。開校前に校庭脇に植えていただいた紫陽花の苗も背丈が15cmほどになり、来年度は花をつけるのではないかと楽しみにしているところです。
報告が大変遅くなりましたが、4月かもと稲田支援学校開校の折に、旧稲田小学校閉校事務局より、開校お祝いとしてテント2張、観葉植物3鉢を寄贈していただきました。玄関にシュロ(観音竹)、児童生徒昇降口にサンスベリア(虎の尾)、校長室にはドラセナ(幸福の木)を飾らせていただいています。7月8日(木)に実施されるふれあい交流会の折に地域の皆様にも紹介させていただきます。
さて、コロナウイルス感染症もようやく下火の兆しが見え始めました。地域の方々に本校の様子をお伝えしたいという気持ちだけは十分ありましたが、密を避けた開催が困難であることからこの時期まで開催を延期していました。7月8日のふれあい交流会では高等部生徒が進行を努め、学校紹介を行います。また、地域の方々と小学部、中学部、高等部の生徒を6グループに分けて、それぞれの会場でパラスポーツであるボッチャを通した交流を予定しております。また、15日には鹿本小学校の特別支援学級の子どもたちとの交流も予定しています。
本校の学校目標である「心豊かに地域で学び、自信を持って挑戦する力や地域で生きていく力を育む」ことの一歩になることを期待しています。
梅雨は気温の上昇と雨の影響もあって、ぐんぐんと草木が伸びてしまい、本校の学校技師が毎日刈り払い機を使って除草を行っていますが、広い校庭の草の勢いがとどまることがありません。そんな中、先日の県下一斉クリーン作戦(地域の清掃活動)の折、本校の敷地内を除草してくださった方がいらっしゃいました。除草が追い付いていない状況を見かねて、公道だけでなく学校敷地内に入ってくださったものだと思います。翌日、除草されている校庭を見た職員が驚いて報告していましたが、地域の皆さまのご厚意に心から感謝しているところです。本当にありがとうございました。児童生徒が在校中は門扉を閉めておりますが、放課後や休日は地域の方々へ校庭を開放させていただいております。どうぞ、地域の施設としてご利用ください。
令和3年6月
熊本県立かもと稲田支援学校長
後迫 貴利子
4月 校長だより「校長あいさつ」(2021/4/4 更新)
令和3年4月1日、緑に囲まれた長閑な田園風景に桜が満開に咲き誇る中、かもと稲田支援学校が開校しました。山鹿・鹿本地域に初めて開校する特別支援学校として、地域や保護者の皆様の期待を受け、開校初年度、小学部13人、中学部8人、高等部26人 全児童生徒47人がかもと稲田支援学校の一期生として、スタートを切りました。
4月9日の開校式、入学式で歴史の幕開けとなる「開校宣言」を行い、中心に校章を描いた真新しい「校旗」と、校訓である「心豊かに 道を求め 共に生きる」の思いを込めた「校歌」を披露することができました。
「恵まれた自然環境のもとで、心豊かに地域で学び、自信を持って挑戦する力や地域社会で生きていく力をはぐくむ教育の実現」をコンセプトとして、子どもたちの気持ちを大切にし、保護者の思いに寄り添いながら、教職員一丸となって、笑顔あふれる学校づくりを進めていきたいと考えています。
開校初年度の重点目標として、特に下記4点について取組を進め、皆様から愛され、信頼される学校となるよう努めてまいります。
①安全・安心で優しい教育環境づくり
②学ぶ楽しさ、わかる喜びを実感できる授業づくり
③地域資源の活用と地域に根差した教育の推進
④センター的機能を生かした地域の特別支援教育の充実
学校の教育活動をホームページでお伝えしていきたいと思っておりますので、ぜひご確認ください。
今後とも、皆様からの御支援・御協力をどうぞよろしくお願いします。
学校グランドデザインはこちら→【グランドデザイン2021】かもと稲田支援学校.pdf
令和3年4月
熊本県立かもと稲田支援学校長
後迫 貴利子