2025年5月の記事一覧
令和7年度鹿本高校SSH講演会を開催しました
5月26日(月)、山鹿市民交流センターにおいて、令和7年度鹿本高校SSH講演会を開催しました。熊本大学大学院生命科学研究部、佐野利恵先生を招聘し、「ABO式血液型の遺伝学」というテーマで、お話をしていただきました。
「ABО式血液型の遺伝学」というテーマで、「血液型とは何か」という根本的な「問い」から始まり、それが輸血にともなう拒絶反応の克服の過程で発展してきたことや、糖鎖や転移酵素、そして遺伝子とその変異まで血液型に関する様々な知識や現象についてご講話いただきました。
染色体を駄菓子で表現していただいたところや、遺伝子の変異を言葉遊びで生徒たちに説明されたところなど、高校生にもわかりやすく、そして興味を引くように工夫を凝らしたお話をしていただきました。この講演会に向けて多くのお時間をかけていただいたことがわかる内容で、本当に感謝しかありません。
ご講演の途中では、ステージから観客席へと移動され、直接生徒たちから意見をお聞きされ、講演会が双方向のアクティブラーニングの場となりました。
講演後は質疑応答の時間となり、会場の1年生と2年生、そして施設の収容人数の関係で学校でリモート聴講していた3年生からも質問が出され、佐野先生はそれぞれの質問に丁寧に回答されていました。「自分だけの問い(疑問)を持つ」という現在本校が取り組んでいることを、生徒たちが体現してくれました。
最後に2年生代表が謝辞を述べた後、佐野先生は大きな拍手に包まれながら、会場を退出されました。ご講演本当にありがとうございました。
学校設定科目「鹿本STEAM」が始まりました。
鹿本高校には、1年次に学校設定科目として「鹿本STEAM」があります。
鹿本STEAMとは、複数の科目を融合した「分野融合型」の授業です。
普通科の前半は、環境科学分野(化学×日本史×生物×情報)に取り組みます。
環境科学分野では「生物多様性に影響を与える人間の活動」というテーマで、身近な環境問題を理科的・社会的な視点から学び、物事を多面的に捉えて思考する力を養います。
1時間目は、化学分野からスタート。公害の原因になった重金属の性質や、溶液中に溶けている重金属イオンを同定する方法を学びました。
それを元に、溶液中に溶けている重金属イオンを調べる方法を考え、実験結果から、どのイオンが溶けていたかを判断しました。
「理科だけ」「社会だけ」の思考ではなく、文系・理系を問わず様々な領域から物事を考えることができる人材を目指します。