学校からのお知らせ

令和2年度生徒会いじめ対策委員及び芸術倶楽部員の研修(報告)

 生徒会いじめ対策委員会では、いじめのない安心・安全な学校づくり、そして差別のない社会を実現するための学習と取組を、話し合いながら生徒が主体となって行っています。そして、その一環として、いじめや差別のない学校づくりを担う人材の育成と人権意識の高揚を目的に毎年現地に赴いての学習会を実施しています。しかしながら、今年度は新型コロナウィルス感染症の拡大によって、当初計画していた菊池恵楓園(合志市)訪問を断念。それに替わる研修として、天草市民センターで開催中の菊池恵楓園入所者の絵画クラブ「金陽会」の作品展、「ふるさと、天草に帰る」を10月14日(水)に見学しました。

 

 

 

 

 

  〈参加者〉 いじめ対策委員(1・2年生)21名

        芸術倶楽部(1年生)     9名

        本校職員(引率)       1名

                   合計 31名        

 

 同作品展は、ハンセン病の療養所である菊池恵楓園で昭和28年に発足した絵画クラブ「金陽会」の天草出身のメンバーの作品を中心に約90点の作品が展示されていました。作品の中には遠く離れたふるさとや家族を思って描いた作品も多く含まれており、ふるさとに帰ることなく園内で亡くなられたメンバーに代わって、絵だけでも里帰りしてもらいたいとの思いから、今回天草での開催となったそうです。

 会場では、まず最初に展示会の主催者である一般社団法人「ヒューマンライツふくおか」理事の蔵座江美さんから、作品とその作品にまつわる話、展示会に込めた思い等をお聞きしました。蔵座さんは、「入所者の方が描かれた本物の絵を見て、作者の生き方や思いに触れることが入り口となって、さまざまな人権問題や差別の問題を考えていただくきっかけになってほしい。天草の高校生がたくさん来てくれて、本当にうれしい。」と話してくださいました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 どの作品も、素朴なタッチの中に、どこか優しさや温かさ、そして力強さを感じさせるものばかりで、生徒たちもその作品の奥にある作者の思いに少しずつでも近づいているようでした。