【マリン校舎】オニヤドカリ
7月24日(月)
夏休みに入りましたが、栽培場にはたくさんの生き物がいるので、
毎日世話をしなければなりません。
今日は、その中の一つ「オニヤドカリ」を紹介します。
ある日、「先生、でかりヤドカリがいます!」と磯採集を行った生徒が
あるヤドカリを持ってきました。
これはヤドカリ界の「鬼」といわれる「オニヤドカリ」です。
赤い体に何本もの剛毛が生えている大きな姿はまさに「鬼」そのもの!
さらに、体に見合った大きな貝を背負っています。
今回はそのオニヤドカリ自身ではなく、背負っている貝に注目してみましょう。
この貝の表面をよく見てみると、ボコボコしており所々に穴が空いています。
実はこれ、すべてフジツボでしかも生きています。
フジツボは穴から蔓脚(ツルアシ)をブンブン振りまわして水中のプランクトンを食べているのです。
ヤドカリの貝の表面にいる多数のフジツボ 蔓脚を出して餌を食べているフジツボ
フジツボは基本的に岩礁海岸に住むのですが、
このフジツボはヤドカリの貝という特殊な場所に住みます。
おそらくヤドカリの食べ残しを狙っているのでしょう…
ヤドカリが餌のある場所に動いてくれて、なおかつ勝手にご飯が運ばれてくるシステム…
少しうらやましいと思うのは私だけでしょうか。