ASクラス卒業生調査

ASクラス1期生(令和2年3月卒業生)の追跡調査

Q1:SSHの活動での経験や身に付けた力が、卒業後に役立ったことはありますか?

 はい:18人(69.2%)  いいえ:8人(30.8%)

Q2:どのような経験や力が役立ちましたか?(Q1で「はい」と答えた18人の意見抜粋)

①実験の目的を踏まえた実験方法の設定、実験器具の使用、データ処理、プレゼンテーション

②パワーポイントを用いた資料作成や、プレゼン能力、ワードで文書を作成する力、英語力

③スライドで発表し、伝える力。 問題をたくさんの面から捉える力。

④人の話を聞きながら整理して質問を考えられること

⑤私たちが行った研究は条件設定がとても重要になる研究だった。どのような条件の変え方が結論を裏付ける方法となりうるのかを班員と試行錯誤しながら協働し、自分たちの考えに説得力を持たせることができるのかを考えながら研究を進めていくことができた。この経験から結論を裏付けるための実験においての条件の変え方やトライアンドエラーを繰り返すこと、そして他者と協働することが大学で役立っている。  

⑥サイエンスアカデミーにおいて、私はプログラミング講座を担当したが、学習指導案を作成してみたり、板書の構図を考えてみたり、1時間分の講座を立案してみたりなどと教員の擬似的体験をすることができた。この経験から板書を見やすくするためにはどのような構図にしたら良いのか、目標を確実に達成するためにはどのような方法を用いて子どもたちの興味・関心を高め、主体的に学習に取り組ませることができるのかなどのようなことを考える力が役立っている。

⑦大学の講義で扱う内容があった。(プログラミング教育について)

⑧論文を書いた経験

Q3:どのように役立ったか具体的に教えてください。(Q1で「はい」と答えた18人の意見抜粋) 

①授業の実験、実験前後でのレポート作成、英語等の授業でのプレゼンテーション

②大学の授業で素早く、わかりやすい資料作成ができ、大学の先生にに好評だった。

③レポート作成の際に、主張がはっきりしたまとまりのある文を作れた。

④スライドに「?」を入れたりすることで、聞き手の注意を引いたりするのは大学でも活用できた。

⑤大学の授業でグループで課題解決をし、ポスターを作る事があり、慣れていた事だったのでポスターを作ることもスムーズに進んだし、グループワークも順調に進んだ。発表も質疑応答も、高校時代の経験からあまり戸惑わずに行う事ができた。

⑥実際に行ったり見ていたりした実験が講義に出てきた時、とてもイメージがしやすかった。

⑦高校の時の研究のおかげで教授と話がとても盛り上がった。

⑧研究内容が授業中に履修項目としてあり、就職後にも役立ちそうです。また、発表やレポート作成、資料探しなどで、他の生徒と比べ効率よく行えているように感じます。サイエンスアカデミー、発表会の取り組みは、対人関係職に着く人にとって説明の仕方や初対面の時の行動などが参考になっています。 私にとって1番役立っていることは、長時間パソコン操作などを行い、機械に慣れたことです。今は電子データが基本となっているので、大いに役立っています!

⑨大学のゼミの中でのプレゼン発表の時に、準備から発表まで、スムーズにかついいものを作り上げ、1位の評価を貰った。

⑩まず、ASの研究については、大学で「プログラミング教育とICTの活用」という講義があり、その講義で実際にscratchやプログル、micro:bitを用いて簡易的にではあるが、プログラムすることを体験した。講義では個人もしくはグループで提示された課題をクリアしていくものであったが、個人のときやグループのときでも、どうしたら例どおりのプログラムを作成することができるのか、トライアンドエラーを繰り返しながら原因を追求することができた。また、グループで行うときは班員同士でお互いの考えを取り入れながら実験を繰り返し行い、グループとしての結論を導くことができたと思う(ちなみに課題の内容は、小学校体育の授業の一環として、いちばん速く走るために、スタンディングスタートはどのような体勢にするとよいのかをプログラミングを通して図と言葉で説明するというものです。腰や膝の曲げる角度や腕の位置、目線などのようなものを条件として考えていきました)。そして、自分だけの考えを押し付けることなく、協働して結論を裏付ける説明をすることができた。  次に、サイエンスアカデミーについては、大学で実際に1つの単元分の学習指導案を作成し、さらに自分で作成した学習指導案をもとにして模擬授業を行うということがあった。中には条件としてプログラミング思考が身につけられるようにというようなこともあった。しかし、このことは実際にプログラミング講座を体験している身からすると、とても考えやすかった。実際に子どもたちや保護者の生の声を聞くことができており、それをもとにしてどのような活動を取り入れたらよいのか、どのような発問をしたら子どもたちがより考えやすくなるのかといったことをスムーズに考えることができた。また、板書においても実際に模擬授業(国語、社会、理科、家庭科、外国語)でやってみることがあったが、とても見やすくて何を学習しているのかが分かりやすいという講評をいただくこともできた。  以上のようなことが大学の講義において、とても役立っていると言えることである。これらのことを大学の講義だけでなく、教育実習や教員になってから実際に活用できる能力であり、高校のうちから身につけていくことができたと考える。