校長室便り

2017年9月の記事一覧

曼珠沙華 抱くほどとれど 母恋し

曼珠沙華 抱くほどとれど 母恋し

ちょうど9月の彼岸の頃、まるで時を知っているかのように、一斉に咲き出す曼珠沙華(彼岸花)。畦道に咲くこの花の色は燃えるように真っ赤で、背景の緑とのコントラストが実に鮮やかです。花弁が反り、放射状に伸びるおしべ等の形状も印象的。墓参りの時期でもあり、別離を連想させることで嫌う人もいますが、花の見頃はすぐに過ぎてしまいます。

「曼珠沙華 抱くほどとれど 母恋し」は、熊本を代表する俳人中村汀女の句です。秋の彼岸頃に真っ赤な曼珠沙華がいっぱい咲いていた。幼な子と一緒にそれを抱くほどたくさん採りながら、ふと、望郷の思いと母親を慕う思いが募ってきた。そんな句意です。

結婚後10年間、句作から離れていた彼女がようやく再開したのが昭和7年、当時32歳で3人の母親だった横浜時代の作品とのこと。きっと、実家そばの江津湖畔の風景とともに母親を強く思い出したのではないでしょうか。誰にとっても、いくつになっても、母親は特別な存在です。

本日、県こども総合療育センターの研修室をお借りして第2回松東セミナーを開催しました。職員の一人が講師席に飾ってくれました。

23日(土)は彼岸の中日。一雨ごとに秋も深まっていきます。

 平成29年9月21日       熊本県立松橋東支援学校長 松田 満


 

 

 

 

 

 

 

 


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学びを深め広げる3つのワザ

学びを深め広げる3つのワザ

 校長室から見えるサルスベリの花もだんだん少なくなってきました。暑かった夏もいつしか過ぎ去ろうとしています。

2学期は小学部に新しい友だちを迎え、賑やかにスタートしました。始業式では、「学びを深め広げる3つのワザ」を紹介したところです。今の時間学んだことはどんなことだったかを、①自分で振り返ってみること。②それを、先生や友だちに伝え、確認すること。③しばらくして思い出して、生活や学習の中で使ってみること。「振り返る」「伝える」「使う」の3つのワザです。幼児児童生徒の皆さん、どうですか。自ら貪欲に、継続することも大事です。

先週は、秋篠宮眞子様ご婚約会見の喜ばしい報道がありました。「太陽のように明るい方」「月のように静かに見守ってくださる」などと、お二人がお互いを太陽と月に例えられたことも、実に日本的で、微笑ましかったですね。

これから空気も澄んで遠くの景色がよく見えるようになります。それこそ、夜にはきれいな月や星々もみることができるでしょう。とても楽しみです。

ところで、月に満ち欠けがあるのは知っていますか。月は、太陽の光が当たったところが明るく見えますが、毎日太陽と地球と月の位置が変わるために、日々見え方が変わります。不思議ですね。太陽と地球と月が一直線に並んだときに、新月や満月になります。新月から次の新月になるまで、約29日かかります。新月から満月までは約15日かかるので、満月の夜が十五夜といわれるそうです。

また、私たち地球から見える月はいつも同じ側であることも知っていますか。

月は、いつも私たちに黒い模様のある側を見せています。昔の人は、ウサギが餅つきをしているように見えたとか。その黒い模様は、他の部分よりも重いそうです。実は、月の裏側は白くて軽く、地球と月が引力で引きあう際に、重い側が地球の方を向けているのだそうです。丁度、起き上がりこぼし(だるまさん)が床に下を向けるように。

 そのような天体や星々を眺めながら、まだ誰も見たこともない宇宙に思いを馳せるのも面白いですね。新しい気付きがあったら、教えてくださいね。楽しみに待っていますよ。


    平成29年9月5日     熊本県立松橋東支援学校長 松田 満

 

 

 

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