中学部だより

2020年5月の記事一覧

中学部だより No.7 (5月18日号)

 中学部では、例年近隣の東町中学校と交流会を行っています。その時、東町中学校の生徒さんたちが驚かれることの一つが、点字で学習する生徒たちの教科書の厚さです。

 2年生の英語の教科書を例に取ると、一般の教科書は7ミリの厚さですが、点字の教科書は3冊で合計12センチです。点字の大きさや行の間隔などが決まっているので、これだけの厚みになるのです。

 では、3年生の英語の教科書の厚さはどうでしょうか?学年が上がると英文の量がぐんと増えます。15センチ?20センチ?答えは同じ12センチです。

厚みが変わらない理由は、点字の英語独特の「縮約語」です。これは、英語を速く読むために作られたものです。例えば、「but」は「b」、「people」は「p」で表します。ほかにも、色々なルールで単語を短く書き表すことで、1枚の紙により多くの英文を書くことができます。

 点字使用の生徒は、2年生から縮約語を学びます。正しいつづりと縮約語で書くつづりと2重に覚える大変さがありますが、読むだけでなく書く時間も短縮できるので、とても便利です。2・3年生の皆さん、毎日少しずつ練習してマスターしていきましょう!

縮約語の学習がない生徒の皆さんも、教科書やテレビ、ラジオなど身の回りの英語にたくさん触れて、楽しく勉強を続けてください。

 6月の学校再開まで2週間です。また一緒に楽しく学習できる日まで、生活リズムや体調をしっかり整えておきましょう。

(文責:中学部 渡邉幸美)