日誌

ある日の生物授業

「その1 ヒガンバナ」

 お彼岸は過ぎましたが、本校には、今至る所に点々と「ヒガンバナ」が咲いています。緑の雑草に一際目立っている赤い花は通常晴眼者にとっては目に止まりますが、視覚障がいのある生徒たちにとっては気づかずに通り過ぎてしまっていることも少なくありません。また、名前は知っていても花の形や、花が咲く頃には葉がないことについては知らない人もいます。

 今日はそんな今の時期にしか見られない「ヒガンバナ」の観察です。

触れて、近づいて・・・

「茎が長いな〜」

「土の近くの茎は太くなっている」

「花弁よりおしべが長い」

生徒たちの新たな発見、つぶやきが続々。

 

「あっ!葉っぱがない!」

一番気づいてほしかったところに全員が気づいてくれました。

 そこからはクラスの反応により次々と質問。

「葉がないのに、どうして花を咲かせることができたの?」「花を咲かせるエネルギーはどこから得たの?」「どこに栄養分は蓄えているの?」「蓄える栄養分はいつ、どうやって作ったの?」「本当に葉はないの?」「この時期に花を咲かせるのはなぜ?」「土の中はどうなってる?」等。

「なぜ?」「どうして?」に想像力とこれまでの知識・経験を駆使して答える姿はいいものです。

 このように「なぜ?」「どうして?」について考える力をつけると同時に、身近にある「なぜ?」「どうして?」に気付き、疑問に思う力もつけてほしいと思います。

 間接的にしか教科書にはでてきませんが、季節ならではの学習も大切にしていきたいです。

※注意※

ヒガンバナには毒性があります。絶対に口にいれないようにしましょう。手で触れるくらいは何も問題はありませんが、観察後は手を洗いましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(2枚の写真説明:生徒がヒガンバナの前にしゃがんで花弁や茎を触れて観察している写真)

 

「その2 ねこじゃらしの毛虫」

 夏から秋にかけて見られる長い穂の形が独特なエノコログサ(ねこじゃらし)も一緒に観察しました。

というより、ちょっと遊んで見ました!

穂の部分を取り、穂の先が下にくるようにして軽く握って、「にぎにぎ」とテンポよく動かすと、手の中にあった穂が上に動いて出てきます。毛向きによって動く方向が異なります。

昔ながらの遊びで私の幼い頃はよく遊んでしましたが、初めて知る生徒ばかりでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(写真の説明:ねこじゃらしの穂を握って動かしている写真。動きに驚いていました。)