徒然雑記帖

徒然雑記帖

自分はなぜ選ばれたんだろう・・・

 

 いよいよ授業がある週としては今年度最後の週になりました。色々な意味で有終の美を飾るとともに、教室をピカピカにして後輩に渡せるよう5S(特に「清掃」)に力を入れてほしいと思います。

 

 話は変わりますが、司書の坂口先生が、この3月末日をもって廃校になる多良木高校の図書館から75冊の本を貰って来られました。図書館だより第9号(2月27日発行)に「保管転換一覧」として紹介されているとおりです。管理上必要と認められる物品や資料を他の機関に移したり、管理区分を換えたりすることを行政では「保管転換」という難しい言葉を使いますが、その作業をされたわけです。

 廃校になる学校に残された図書は、引き取り手がなければ廃棄処分にされるわけですから、選ばれた本たちは本校の図書館で再び日の目を見ることになりきっと喜んでいることでしょう。


 私も早々にその図書が集められたコーナを見に行き、どのような観点から選書をされたのか説明を受けました。背表紙を眺めていたら、本たちのつぶやきが聞こえてきそうでした。「自分はなぜ選ばれたんだろう・・・?」と。

 そんなことを考えていたら、私自身も最近、終活とか断捨離とか称して一気に本を捨てることがあるわけですが、どうしても捨てきれない本が本棚に残ることがあり、その本たちの気持ちと通じるところがあるのでは・・・?とか思えてきました。

 

 多良木高校図書館にあったどのような本に光が当たり、息を吹き返したのか、どうして自分は選ばれたんだろうと思っているのか、それらの答えを想像しながら本の筆者と言葉を交わしてみるのも「小さな幸せ」かもしれません。図書館に足を運んでみませんか。 

 なお、本だけでなく家庭科で使う調理道具やアイロン台、皆さん方の机・椅子、視聴覚室用の長机、野球部用の防球ネット等も貰ってきてあることを申し添えます。            

【校長】

1326635 → アインシュタイン博士の誕生日

 

 今現在、午前8時16分現在の総アクセス数は1326635

 数字の並びをそのままにして、加減乗除等の記号を入れてみたくなりました。

 

 1326635=314 → 3月14日(アインシュタイン博士の誕生日)

 

 色々やっていたら苦しいですが、こんな式もできました。

 

 13!!!!×!!!!+!-=314

 

 ところで、今日3月14日はホワイトデーですが、「円周率の日」でもあります。円周率については、昨年の今日、思いを綴りました。

 こちら → 円周率の中の「31415926535」

 

 そして、日本パイ協会が円周率のπにちなんで「パイの日」、日本数学検定協会が「数学の日」と定めているようです。

 さらに、E=mcの方程式で有名なアインシュタイン博士の誕生日(1879年3月14日~1955年4月18日)なんだそうです。

 

 アインシュタイン博士といえば、ベロをだした写真(ネット上に溢れている写真をここにコピペすることが著作権上どうなのか不明ですから見合わせます)がとても印象的で、名前くらいならだれでも聞いたことがあるはずです。

 ドイツの物理学者でいわゆる相対性理論を発表しためっちゃくちゃ凄い人で、自然科学の分野ではニュートンと双璧をなす人類史上希な天才などと言われています。伝記によると、幼いころから数学に関しては才能を発揮していたそうで、9歳の時にピタゴラスの定理の存在を知り、その証明を寝食を忘れて考えたとか、12歳で微分積分学を独学で学んだとかあります。

 親日家であり、戦前の大正11(1922)年、講演のために40日間に渡って来日し、行く先々で「アインシュタイン万歳!」と数千人の群衆が目に涙を浮かべながら熱狂的に迎えたと記録にあります。当時の日本人の「外国の学者に対する尊敬の念」を窺い知ることができます。

 

 ところで、先述したE=mc (エネルギー=質量 X 光速の2乗)、これは特殊相対性理論から導き出されたもので、エネルギーと質量が等価関係を持ち、相互に互換性があり、条件が整えばエネルギーが質量に変換されるのと同様に、質量もまた適切な条件のもとではエネルギーに変換されることを示しています。この方程式により人類は「原子の火」を手に入れて、まず原爆が次いで、原子力エネルギーが生み出されました。世界で最も有名な科学方程式と言われるこの式、物理基礎でもちらっと学習するかもしれません。

 

 この式の偉大さを中学生の皆さんにも分かりやすく言えば、そこらへんに落ちているただの石ころが、エネルギーの固まりだと言っている点が凄いのです。なぜならc=光速、光の速度を言うのはものすごく速いので、これの2乗をかけるととんでもないことになります。なんでも、広島の原爆でエネルギーに変わった質量はたったの1gだったそうです。ということで、物質のもっているエネルギーの量がものすごく莫大であることを示した式と言ってもいいです。

 エネルギーと物質の質量の関係がこんなに簡単な式で表されるということに改めて驚かされます。

 実際、質量1[ k g] を手元の電卓でエネルギーに変換してみます。光速度 c= 299792458[m/s]ですから、次のようになります。8.9875517873681764×1016[J]([J]はエネルギーの単位)

 

 アインシュタインはこの公式を純粋に理論から導きだしたので、核分裂によるエネルギーの解放などは予想もしていなかったと言われています。

 

 広島市にある広島市立高女原爆慰霊碑(広島市立高等女学校の1、2年生544人、職員8人全員が原爆で亡くなったことを悼み昭和23年建立)で、中央の少女が持つ箱には、写真ようにE=MC2と刻まれています。

 連合軍の占領下、「原爆」という文字が使用できなかった当時の事情らしいです。

【校長】

 

東大入試をリードする就職試験

 

 学校は6日・7日の高校入試に引き続き8日はその採点日、9日・10日の土日と続きますから、生徒の皆さんにとっては5日連続の休みになっています。充実した家庭学習ができていますか?

 今朝、ある生徒が登校してきていました。勿論、制服姿です。校内に人っ子一人いないことに気付いたのか、怪訝そうな表情を浮かべているのに偶然出くわしました。「今日は家庭学習だけど・・・」と声をかけたところ、「マジッすか?!」と言ってばつが悪そうに、でもどことなく嬉しそうに帰って行きました。ちょっとだけ可笑しかったです。

 

 話を大きく変えます。以下は昨年12月19日にアップした「平成30年度の就職試験を振り返る」という記事の冒頭です。


 就職試験問題を分析した結果、発想力や説得力を問う面白い問題を出題する企業が増えているな・・・という思いで綴っていました。

 そしたら、何と2月26日に実施された東京大学の入試(英語)でまさに次のような問題が出題されていました。

 
  本校生が受けた就職試験のほうが、大学入試より先を行っていて驚きです。でも実に楽しい問題と思いませんか?全世界でもいいとか、夢があり過ぎです。

 

 某予備校が作成した模範解答に添えてあったポイントには次のようにありました。

 

 その祝日の意義は何か。また、なぜそのような祝日が望ましいと考えるのか。存在意義、存在理由を論理的に述べて「ああ、そんな祝日ならいいね!」と採点者を説得することが必要。ただし、自分が知っている表現で題意を満たせる祝日を発想できるかが焦点となり、語数が60~80語とやや長めなこともあり、かなりの難問。

 

 確かに英語では難しいかもしれませんが、「日本語」でならどんどん浮かんできそうです。生徒の皆さんも早めの就職試験対策として、まずは日本語で考えをまとめてみませんか?

【校長】

 

 

入試の朝、レンゲソウを見つけました

 

 今日・明日、後期一般選抜が行われています。 写真は体育館での説明の様子です。

 教務部で入試の係をしていた頃、受験生が帰った後の教室の整備をしていて、机の上に残された大量の消しゴムの屑に答案用紙との格闘の跡が偲ばれました。

 これまで培ってきた力を余すところなく答案用紙にぶつけてください。

 

 

  ところで今日3月6日、受験生の皆さんにとっては朝からあいにくの肌寒い雨模様になりましたが、虫たちが冬眠から目覚め活動を始める頃を意味する啓蟄(けいちつ)です。

 啓蟄を含む二十四節気は太陽の黄経によって日が決まり、年によって変化します。私、3月5日前後と記憶していました。後で触れますが、今朝、通勤中に今年初めて目にしたレンゲソウ(蓮華草)に春を感じ、2019年の啓蟄はいつかな?って、とても気になりました。学校に着いてすぐネットで調べたところ、何と、今日3月6日でした!

 

 予感が当たり、とても嬉しくなりました。ということで、朝から本校のホームページを開けたときの総アクセス数だった1320576という数字の並びをそのままにして、加減乗除等の記号を入れて、記念すべき今日の日にち3月6日の数字をそのまま並べた36を作る小町算に挑戦してみます。

 弥生3月も早くも6日ということで、6通り作ってみます。

 

20=36

 

32!+()÷=36

 

!-×=36

 

)×()=36 

 

!+×=36   

 

{()÷=36

   

    

 

 レンゲソウ、その花言葉は「心が和らぐ」。昔から、この花を見るとある思い出が甦り、花言葉通り、ホントに心が和んでいました。

 私が小学生の頃の話です。肥料にするためと聞いていましたが、秋にレンゲソウの種を田んぼに播き、春に咲かせて、耕運機ですきこんで (土でならして)いたのをよく目にしていました。そんな「れんげ農法」が盛んだった当時は、春になると田んぼ一面が赤紫に染まっていたものです。「日本の原風景」とか持ち出すと、ちょっと大袈裟かもしれませんが・・・

 そんな風景、最近あまり見かけないな、と思っていたら、去年の4月中旬でした。くま川鉄道で湯前に向かっていたところ、あさぎり駅の前後でレンゲ畑が沢山残っていているのを車窓越しに見てとても懐かしくなりました。

 生徒の皆さんは、レンゲソウで首飾りとか作って遊んだ経験がある人はいますか?私、何かの拍子に近所の子からレンゲソウの首飾りのプレゼントを貰ったことがあります。丁度50年前の1968年、グループサウンズが一世を風靡して、ザ・タイガーズの「花の首飾り」が流行っていた頃のメルヘンチックな思い出です。

 その曲で歌い込まれているのは、「ひな菊」の首飾りです。色々な歌手がカバーしているので、耳にしたことがある人も多いことでしょう。

【校長】

 

恋しい休憩時間!?

 

 昨日実施した「親と子で学ぶ管内事業所説明会」、いかがでしたか?

 進路指導部の松村先生から「会の前後で皆さん達の顔つきや表情が変わって見えた」という感想を聞いて嬉しく思いました。

 冒頭の挨拶でも申し上げたとおり、今年度の2年生のインターンシップでは、本田技研工業様、井関熊本様、JNC様など7社にお世話になり、初めて人吉球磨管外の事業所で就業体験を実施しました。先日、その成果と課題をまとめた報告書を教育委員会に提出しましたが、添えてあった感想文を読んで「エッ!?」と思う表現を見つけました。それは・・・

 

 ずっと立ち作業で足が棒のようになり、休憩時間がとても恋しかったです。

 

 というものです。「休憩時間が恋しい」とは、現場で働いてみて初めて実感する素直な感想です。同時に、とても面白い表現だとも思いました。

 「恋しい」は、「あなたが恋しい」(I miss you.)のように人に対して使うのが最も自然な感じがするわけですが、考えてみれば「異国の地から恋しい日本に思いを馳せる」とか「こたつが恋しい季節になりました」のようにモノを対象としても使えるんですよね。

 

 「恋」で思い出すことがあります。

 百人一首を全部覚えるのが宿題になった頃ですから、高校1年の冬休みだったと思います。課題考査で出題されるということもあり、割と本気に覚えていました。しかし、「恋の歌」が何と43首もあるんですよね。意味まで真剣にやっていたら、食傷気味になりました。そこで気分転換です。色々な教科に出てくる言葉(教科書の太字程度)にかたっぱしから「恋の」をつけてみて、しっくりする言葉が多いのはどの教科か考えてみました。

 

 国語→恋の掛詞、恋の係り結びの法則、恋の丁寧語、恋の五段活用・・・

 数学→恋の三角関数、恋の漸近線、恋の積分、恋の分配法則・・・

 理科→恋の反発係数、恋の断熱膨張、恋の相対速度、恋のミトコンドリア・・・

 社会→恋のスエズ運河、恋の暫定予算、恋の薩長同盟、恋の独立戦争・・・

 

 今思えば、本当にしょうもないことを考えたわけですが、でもやってみると意外にロマンチックが止まらないものです。「恋は理系の用語と一番相性がいい」というのが当時の結論でした。

 実際、「恋の三角関数☆」という初音ミクさん(バーチャルアイドル)の歌がありましたし、「恋の漸近線」と聞けば、時間が経てば経つほどお互いの距離は縮まるのに、どう頑張ってもくっつけない2人を想像できます。「恋の積分」というのも味わい深いです。ちなみに、

 

 「恋」を時間で積分すると【 ① 】、さらに【 ① 】を積分すると【 ② 】

 

 空欄、それぞれ何になると思いますか?

 2年生の皆さんは、この前終わったばかりの学年末考査(数学)の試験範囲が積分でしたので是非考えてみてください。

 難しく考える必要はありません。物理基礎で「加速度」を時間で積分したら「速度」、「速度」を積分したら「変位(位置)」になると習ったかもしれません。そのノリで気軽に考えると楽しめます。

 

 私は【 ① 】は「愛」、【 ② 】には「憎しみ」が入るとすっきりします。

 

 そう言えば、「恋を積分すると愛」という鳥人間コンテストに参加する大学生のサークルを舞台にした、どこかとんちんかんで噛み合わない恋の物語を描いた小説(角川文庫)がありました。(本校の図書館にはないそうです)

 

 「愛を積分すれば憎しみ」については考えることがあります。憎しみは、英語でhate。そこで思い出すのがhate speechです。生徒の皆さんもテレビ等で見たことがあると思います。特定の個人や集団を貶めて、暴力や差別を煽るような主張をするあの凄いエネルギー、一体どこから来ているのか考えたことありますか?私にはよく分からないところがあります。

 でも、憎しみは、夫婦や家族など関係性が強ければ強いほど、ちょっとした諍(いさか)いをきっかけに愛が一転して憎しみに変わることがあることを考えると、生と死が表裏一体のように、愛も憎しみも根本は同じエネルギーということでしょうか?

 「愛の反対は憎しみではなくて無関心」というのはマザーテレサの言葉(「出典マニア」の人達には異論もあります)と聞いたことがあります。「愛」と「憎しみ」と「無関心」の関係、考えれば考えるほど分からなくなるし、ちょっと怖い感じもしてきます。

【校長】

 

 ヘイトスピーチは、ウィキペディアによると、「主に人種、国籍、思想、性別、障害、職業、外見など、個人や集団が抱える欠点と思われるものを誹謗・中傷、貶す、差別するなどし、さらには他人をそのように扇動する発言(書き込み)を指すとされ、インターネットにおける書き込みもスピーチに含む」とあります。現代社会が抱える闇の部分かもしれません。