校長  中川 正利

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 本校は、明治29年に熊本県尋常中学済々黌天草分黌として創設され、今年で127年を迎える歴史と伝統のある学校で、これまでにも政界、経済界、教育界をはじめとする各界に多くの人材を輩出しています。現在、全日制、定時制、倉岳校があり、天草の子供たちの健やかな成長と人格形成という重要な役割を地域の中で担っています。

 本校の校訓である三綱領「正大(せいだい) 剛健(ごうけん) 寛厚(かんこう)」は、大正8年に創立の志をもとに作られ、「正大」は「正しく、清々しくあれ」、「剛健」は「心身ともに強く、逞しくあれ」、「寛厚」は「心広く、優しくあれ」と唱っています。この三綱領の精神が宿る次世代の社会を築く有為な人材を育成すべく、職員一丸となって日々教育活動を展開しています。

 また、「求學志成(求めて学べば志は成る)」という教育スローガンの下、スクールミッション及び3つのポリシー(アドミッションポリシー、カリキュラムポリシー、グラデュエーションポリシー)を指針とし、「雛鵬プロジェクト」と銘打った独自の教育活動を展開しています。高い志と希望を持って主体的に勉学に励むことのできる生徒の育成に取り組み、大学進学、部活動等にもその成果が着実に現れています。

 本校は、平成29年度から文部科学省のスーパーサイエンスハイスクール(SSH)の指定を受け、「サイエンスの宝島『天草』から世界へ」を合言葉に、地域の豊かな自然環境の中で多様な能力を身に付け、世界に飛躍する科学技術人材の育成を目指して、様々な探究的な学習を展開しています。研究テーマは天草にこだわりながら、国内や海外の大学や企業・自治体と連携して取り組んでおり、未知の問題にも果敢に挑戦し学び続ける実践力を持った生徒が育っています。

 定時制においても、進学・就職や定時制通信制体育大会・文化祭等においても顕著な実績を残しており、天草地域における学びと成長の場として躍進しているところです。

 倉岳校は、天草上島・御所浦地域に存在する唯一の高校で、風光明媚な自然環境の中にあります。「倉校は一人一人が主役!だから君が輝く‼」のスローガンの下、生徒一人一人に活躍する場があり、生きる力と豊かな人間性の育成に向け、地域と手を取り合って日々の教育活動を展開しています。

 本校の使命は、地域を支えるだけでなく、情報化、グローバル化がさらに進み変化の激しい社会にあっても、将来にわたり主体的に考え行動し、次世代社会の担い手となる生徒の育成にあると考えます。「天草高校で学んで良かった」「天草高校に通わせてよかった」「天草高校で勤めてよかった」「天草高校が存在してよかった」と呼ばれる学校を目指して、新たな一歩を踏み出していきたいと思います。

令和5年(2023年)4月1日 熊本県立天草高等学校長 中川 正利