校長室より

ピース ”間に合わせる” という強い「覚悟」

  5月の連休明け

 「今から志望を国公立大学に変えても間に合うでしょうか?」

  と尋ねてきた3年生に、

 その生徒の瞳をじっと見つめ

 「間に合わない!」と言った先生がいます。


  「間に合う、間に合わないは、私達が言うことではない。

  君が、”間に合わせる” という強い「覚悟」を持っているかどうかだ。

  他人任せの気持ちのままだったら、到底間に合わない。

  ”間に合わせる”という思いを持って、残り半年を全力で頑張るのなら、

  私達も全力でバックアップするぞ。」

  と野太い声で励ましたところ

 その生徒は、それから毎時間予習して授業に臨み、

 苦手なジャンルを繰り返し演習して、みるみる成績を伸ばしてきたそうです。

  その先生曰く「6月模試では、学年一の伸びでした。」


 自分の人生を決める大きな分岐点となると考えると、やはり不安が先に立ちます。

 「自分の将来を担保してほしい」という思いも出てくるでしょう。

 しかし、将来を担保された人生はどこにもないのです。


 この道に進みたい、

 この大学のこの教授の下で学びたい、

 という意志を、ぶれさせずに持ち続け

 努力し続けるしかありません。

 

 受験システムは、

 単に大学の入学を決めるというだけでなく、

 自分の人生を生ききる「覚悟」を育てる 良いハードルになっているようにも思います。

 

 「先の見えない不安を乗り越えるということ」

 これこそが、この受験の学びの中での一番大きな収穫物なのかもしれません。