「計る」ことの大切さ ~ 電気計測器の寄贈

 日置(ひおき)電機株式会社代表取締役社長の細谷和俊(ほそやかずとし)様をはじめ同社員の方3人が6月6日(木)に来校されました。同社(本社は長野県上田市)は電気計測器を中心に高品質の製品開発・製造で発展を続けておられ、企業理念に「人間性の尊重」「社会への貢献」を掲げ、東日本大震災、そして熊本地震で被災した工業高校の支援事業に取り組まれています。この度、御船高校に対し、次の製品のご寄贈を賜ることとなりました。

 ・ 放射温度計         1台
 ・ タコハイテスタ(回路計)  1台
 ・ クランプオンハイテスタ   2台
 ・ バッテリハイテスタ     1台
 ・ 絶縁抵抗計         1台
 ・ 持続ケーブル        1本
 いずれも工業教育においては貴重なものであり、誠に有り難いご支援です。

 本校電子機械科のラボ棟(実験実習棟)において、同科の3年生67人と職員で出迎え、贈呈式を執り行いました。細谷社長様からは、「高校生の皆さんに物作りの楽しさを知って欲しい。そして、かつての技術立国日本を取り戻すために将来活躍して欲しい」と励ましの言葉を頂きました。贈呈式の後、日置電機株式会社の社員の方による「電気測定の基礎知識」のセミナーが30分ほど行われ、生徒にとっては貴重な学習の機会となりました。

 考えてみると、温度計、体重計、血圧計など私たちの生活においても客観的なデータを知る計測器は不可欠な存在です。従って、これが科学技術や電気・ガス・水道などのインフラ(社会基盤)の維持、発展にいかに重要かが容易に想像できます。

 電気計測器は私たち一般人が購入消費する製品ではありませんので知名度は高くありませんが、日置電機株式会社のような企業は社会から必要とされ続けている存在です。近年、我が国のモノ作りへの信頼を揺るがすような事案が大企業と言われるところでも起きています。しかし、社会生活の根本の安全を守る計測技術開発にたゆまぬ努力を続けておられる企業を知ることができたことは、電子機械科の生徒たちにとって幸運だったと思います。