学校再開を待つ日々

    昨日4月14日(火)から御船高校は再び臨時休校期間に入りました。4月8日に再開したのですが、熊本市を中心に新型コロナウイルス感染拡大に歯止めがかからず、すべての県立高校が臨時休校となりました。またもや生徒の影が消え、学校は活気を失い、静まりかえっています。

 新年度がスタートして一週間足らずで休校となり、生徒及び保護者の皆さんに混乱を与え、申し訳なく思います。生徒達からすると出端(ではな)をくじかれた感じになったと思います。自らの進路実現に向かって資格試験や最後の部活動に賭けていた3年生、進級し学校生活の中核として張り切っていた2年生、そして高校生活への期待と希望で胸を膨らませていた1年生、いずれも当面の目標を見失ったことになるでしょう。その影響の大きさが心配です。

 生徒の皆さんは、休校期間は学校の時間割に拠らず、自らスケジュールを立て生活する自己管理が求められます。皆さんの自律の力が試される期間です。また、学校から出された学習課題だけでなく、今はインターネット上に無数の学習資源があり、学び直しに適した動画教材も見つけられます。自ら興味、関心を持ち、ネット検索で自分の学習スタイルを確立してほしいと期待します。私たち教職員は学校再開を待ちながら、準備に努める日々です。何か不安や心配事があれば、遠慮なく学校へ相談してください。

 昨日4月14日は、熊本地震発生から4年に当たり、犠牲者追悼行事が県庁で開かれました。本来なら、本校の生徒会役員の生徒たちも式典に出席する予定でしたが、新型コロナウイルス感染対策で規模が縮小され出席は叶いませんでした。御船高校がある上益城郡は熊本地震で甚大な被害を受けました。4年前のあの時、私は前任の球磨郡でたが、御船高校で震災を体験した教職員がいまだ数多く在職し、その時の経験を語り伝えています。「熊本地震を経験し、上益城郡の児童、生徒たちは防災やボランティアの意識が高まった」という声をよく聞きます。苦難から獲得したものこそ大きいと思います。

 熊本地震から4年が経過した今、ウイルス感染症という見えない未曽有の脅威に私たちはさらされています。自然災害とは別種の困難な生活を強いられる日々です。しかし、私たちには熊本地震で強まった県民の絆があります。生徒の皆さん、共に学校再開の日まで希望を持って待ちましょう。「日常の学校生活」を取り戻せる日まで、元気を蓄え、待ちましょう。