学校からのおしらせ

熊聾時々新聞

今、熊聾では・・・(その261)

 小学部の朝自習の風景です。(全学級を写真に収めることはできませんでした。)

 どの子も黙々と一生懸命それぞれの課題に取り組んでいる様子が伝わってきました。何事も習慣化してくれば、それが当たり前のことになり、内容の定着に繋がっていきます。家庭学習も同じで、習慣化が大切ですよね。

 少し難しい話になりますが、私たちがいろんなことを覚え、また練習によってさまざまなことが出来るようになるのには、脳のある働きが関係しています。端的に言えば、それは脳内の情報伝達を効率よくするための「シナプス結合」という働きです。学習・記憶をより確かなものにするためには、このシナプス結合が重要だと考えられています。このシナプス結合が起きるためには、約100日かかると学んだことがあります。そのような意味からも習慣化を促すためには、少なくとも3カ月程度は継続して取り組むことが必要だと言えますね。違う見方で、先生たちの立場からすれば、3カ月続けて何らかの変化が見られないときには、指導方法や内容の工夫等について、再検討することも視野に入れておくべきでしょう。

 苦手なことの克服を目標に掲げている子供たちが沢山います。もちろん、苦手なことも克服しながら、好きなこと・得意なことについては、どんどん伸ばしていきましょう。

 
令和3年6月18日        
熊本聾学校 校長 五瀬 浩  

今、熊聾では・・・(その260)

「ペンタゴンプロジェクト ~part.2~」

 島根県立浜田ろう学校の皆さんから、ペンタゴンプロジェクト第1弾としてひまわりの種(昨年とれた種だそうです。)が本校に届きました。

 ひまわりの種と併せて写真やメッセージもいただきましたので、小学部理科室前の廊下に掲示しています。

いただいた種は正門付近の露地に植える予定です。浜田ろう学校の皆さん、本当にありがとうございました。

 
令和3年6月17日        
熊本聾学校 校長 五瀬 浩  

今、熊聾では・・・(その259)

「ペンタゴンプロジェクト ~part.1~」

 昨年度末、岡崎聾学校の鹿嶋校長先生からのお声掛けで、「ペンタゴンプロジェクト」が発足しました。「ペンタゴン」と聞くと、五角形のアメリカ国防総省を思い起こされる方が多いのではないでしょうか。

 このプロジェクトは国防とかの決して物騒な話ではなく、国内4つの聾学校と筑波技術大学が連携した教育的な新たな取組みです。関係する4つの学校とは北海道立旭川聾学校、愛知県立岡崎聾学校、島根県立浜田ろう学校、そして本校です。技術面で筑波技術大学のサポートを受けながら、各校からアイデアを出しながら、交流など先ずは出来るところから始めようというものです。

 先々は、ICTを活用した授業交流や専門性の継承・向上等にも繋がっていくことが期待されます。

 
令和3年6月16日        
熊本聾学校 校長 五瀬 浩  

今、熊聾では・・・(その258)

 6月2日、熊本日日新聞朝刊「若者コーナー」に本校中学部の田上君の投稿記事が掲載されました。学校名が出ていなかったので見落とされた方もいらっしゃるかと思います。以下、彼の作文です。 


 水俣の実家に帰る途中、海沿いを通ると、水俣の海は、光が反射してとても美しい。この水俣の映画をアメリカのジョニー・ディップさんが作ったと聞きました。

 水俣病と聞くと、いろいろな思いが浮かんできます。環境学習の中で、有機水銀のため体中がまひし、自分の思うように動かせない人がいること、尊い命をたくさん奪ったことを知りました。そして二年前、水俣病資料館の学習で、患者さんが一年間に飲む大量の薬に驚きを感じました。

 ユージン・スミスさんの写真集「水俣」を見ました。苦しみながら死んでいった人々。それでも、工場は水銀を流しつづけました。僕はその写真集をあまり見たくありませんでした。苦しみながら生きてきた人のことを考え、もし自分が水俣病だったらと考えるとつらいからです。だけど、ジョニー・ディップさんが水俣病を題材に映画を作りました。デップさんが、スミスさん役で水俣を伝えてくれます。ぜひ映画を見てみたいです。 


令和3年6月15日        
熊本聾学校 校長 五瀬 浩  

今、熊聾では・・・(その257)

 本日、午後1時から約1時間半にわたり、乳幼児教育相談の保護者を対象とした「手話学習会」を開きます。本年度第1回の学習会となりますが、参集しての開催ではなく、Zoomによるライブ視聴(うさぎルームから配信)と録画を後日視聴(期間限定)する方法での参加としています。

 今回の内容は「子育てに使う手話①」をテーマとして、本校の保護者(ろう者)を講師にお迎えして実施する予定です。

 初めての試みですので、どのような学習会になるのかとても気になるところです。(午後から少し覗かせてもらおうと思っています。)

 
令和3年6月12日        
熊本聾学校 校長 五瀬 浩