徒然雑記帖

アクセス数689730 → 402人の皆さんにメッセージ

   酷暑の中に体験入学が行われました。熱中症の発生を心配し、各所に給水所を設けたこともあり、体調を崩す方が出ることもなく、お昼過ぎに無事に閉校式が行われました。


閉校式を見届け、校長室に戻りHPを開いたら、午後0時18分現在のアクセス件数は、689730

「これはすぐにできるじゃない!」と思いながら、いつものように、数字の並びをそのままにして、加減乗除等の記号を入れてみました。

689-730=402 

402とは、本日の体験入学に参加していただいた中学生の皆さんの人数です。暑い中に人吉・球磨だけではなく、遠方からもご参加いただきありがとうございました。

私たちは、「将来、橋を架ける仕事に携わりたいから、本校の建設工学科で学びたい」とか「発電所で電気を作って世の中に貢献したいから、電気科で学びたい」といった、目的意識を高く持った中学生の皆さんに一人でも多く入学してもらえればという願いを込めて、今日の体験入学を企画しました。

目的意識」、これは中学3年になって最もよく耳にする言葉になっているはずです。これから志望校や学科を決定していくと思いますが、今日見たり聞いたりしたことが参考になれば幸いです。

また、今日は、およそ200人の本校生が、説明や案内、給水等で参加してくれました。自分たちの後輩を迎える為とはいえ、貴重な夏休みの1日にボランティアとして参加して、中学生のお世話をしていただきましたことに感謝します。



中学生の皆さんも本校生もこれから夏休みが本格化し、
特にそれぞれ3年生にとっては、これからが正念場です。そんな皆さん方に俳句を一つ紹介します。

中学生の皆さんも本校生もこれから夏休みが本格化し、特にそれぞれ3年生にとっては、これからが正念場です。そんな皆さん方に俳句を一つ紹介します。

 今日も太陽がぎらぎらと照り付け、積乱雲(俗に入道雲)1がモクモクと立ち昇っています。夏本番です。皆さん方は、青空にくっきりと力強く湧き上がる入道雲を見てどのように感じますか。


夏雲の湧きてさだまる心あり

これは本県出身の俳人である中村汀女*2によるもので、83歳の時に母校の第一高校の創立80周年を記念して建立された句碑除幕式で披露された俳句です。母校においでの汀女先生が、次のように在校生に語りかけられたようです。


 【以下は、同校の80周年記念誌からの抜粋です】

「・・・白い湧きたつような夏の雲を見ながら(今は東京に住んでいますが)、私の心の一隅には熊本の夏雲があります。あ~もう夏になったなあ、といふ気持ちの中に、何か心に期するものがあるはずだ、思ひ立つことは実行することだ、そういふ気持ちが湧くといふ気持ちでしょうか・・・」

 確かに、モクモクと高く湧き上がり、迫力のある入道雲を見ていると、自分の心の中に何か確かな志、強い決心のようなものが湧き上がってくるのを感じますよね。この夏、将来の目標を胸に秘め、本校を目指して受験勉強に打ち込んでいる中学3年生、そして決意新たに部活動や進路実現に向け汗を流す本校生に贈りたい句であると思い、ここで取り上げました。

夏休み中に、空を見上げて入道雲が目に入ったら、この句のことを思い起こしていただけると嬉しいです。              

【校長】

*1積乱雲は、地上付近と上空の温度差がもたらす大気の不安定によって生じる雲で、その高さはゆうに10キロメートルを超え、成層圏まで達することもある。大雨や雷、竜巻など激しい気象の変化を伴うことが多く、俗に雷雲と呼ばれることもある。積乱雲は条件が整えば季節に関係なく発生する。一方、入道雲は夏に発生した積乱雲を指す場合が多い(入道雲は夏の季語)。なお、入道雲の「入道」とは仏道に入ることを意味し、入道雲のモクモクした部分の一つ一つが坊主頭のように見えるところから名付けられたといわれている。

*2中村汀女(なかむら ていじょ) 1900M33)年~1988S63)年、熊本県出身の昭和を代表する女流歌人、1980S54)年文化功労者、1984S59)年、日本芸術院賞受賞、名誉都民、熊本市名誉市民