徒然雑記帖

掃除の生徒が気付いたあるモノ

10日ほど前でした。校長室に掃除に来る機械科3年の某君が私のデスクの上に載っているある文房具に気付いて困惑気味の表情を浮かべていました。その様子を見て、「よく見抜いてくれた!」と心の中で思わず拍手喝采をしました。

その文房具、「素数ものさし」というものです。右の写真のように、目盛りが素数だけ(センチの目盛りは2357111317の素数のみ、ミリ単位の目盛りも素数のみ)が刻まれた竹製(全長18センチ)物差しです。

今から4年前(平成25年)、京都大学の生協(生活協同組合)で「京大限定グッズ」の一つとして販売され、大変な注目を集めた文房具ですから耳にしたことがある人がいるかもしれません。当時の短文投稿サイト「ツイッター」で、「姪(めい)に入学祝いであげよう」、「これめちゃ使いにくい」・・・と話題をよんでいたのを見て、ワサ者の私はすぐに関西方面に出張した同僚に頼んで買ってきてもらいました。(ちなみに、値段も577円で素数でした)

理系の人を対象にしたグッズでしょうが、不便な道具で測らせるという発想が自虐的で、面白い逸品と思っています。


 この物差しを紹介した新聞記事によると、開発に携わった京大の研究者らは、「あえて不便な物に接することで、人は自分の頭で何とか便利に使おうと考えるもの・・・」とありました。皆さん、これを使ってどう長さを測定すると思いますか?
  
      


 
 








 「素数ものさし」は「素数の長さ」しか測れないのかと一瞬思ってしまいますが、そうでもありません。例えば4cmの長さの線を引きたい場合には「37」の間を使えばいいわけです。こう考えると、以下のように一応17cmまでの整数(cm)は全部測ることができます。

1cm23の間、4cm37の間、6cm713の間、

8cm513の間、9cm211の間、10cm313の間

12cm517の間、14cm317の間、15cm217の間

16cm→(319の間、と思ったら19がありません。そこで、17cmをまず測って、23の間で取った1cmぶんだけ短くするという手を使うしかないと思っています)


 ということで、この物差し、小学生の頭の体操に使えそうです。実際、京都府内の小学校でこれを授業の教材として活用している学校があると聞きました。色々な意味で不便益なこのしろもの、今の人類が滅びて、次の知的生命体がこれを発見したときのリアクションがとても気になります。


   「素数」関連の話をもう一つ。

今日2017年10月17日は、今月唯一の素数日(20171017のように、日付を8桁で表すと素数になる日)です! 

ちなみに、ネット上の素数判定機を使って調べた2017年の素数日は次のとおりでした。


  20170121
20170219201702232017030120170303

2017033120170421201705112017051920170607

2017062720170807201708312017090120170903

20171017201711012017120120171219


 1年365日のうち19日(出現率5%)、これは高いのか低いのか?


 話は全く関係ありませんが、明日から中間考査です。生徒の皆さん、勉強頑張ってください。

      【校長】