徒然雑記帖

The 45th memorial day of the school piano

 

 本日2月14日は、本校体育館にあるグランドピアノの45回目のアニバーサリーです。昭和49年(1974年)の今日、学校に設置されたと備品台帳に記録されていました。当時の価格で41,9700円。ネットで調べたところ、当時の高卒の初任給の平均(製造職)が約24,000円位、現在が約16,2000円ですから7倍弱、それを目安に現在の価格に換算してみると300万円位になります。グランドピアノを42万円で買い求めることは、今なら中古でもできませんが、こうして物価の違いを考慮すると、きっと中古ではなくて新品だったのでしょう。

 

 本校を6年前に御退職になった江嶋先生に電話でお尋ねしたところ、校歌の作曲者でもある電気科の塩田靖弘先生が御在職中は、先生の御指導の下、生徒の伴奏で卒業式や入学式があっていたそうです。しかし、平成4年(1992年)に先生が御退職になった後は弾く生徒がおらず、体育館のステージの片隅で部活生のジャージ置き場として使われていたようです(園田先生談)。以来、多分ボールがぶつかるなど、ピアノにとっては苦難の日が続いたのかもしれません(涙)。先日点検したところ、鍵盤が上に戻ってこないなど不具合が沢山見つかり、急遽、修理と調律を行いました。

 なぜ26年ぶりにピアノを長い眠りから起こしたかというと、(既に耳にしている人がいるかもしれませんが)今度の卒業式の式歌(君が代・校歌・蛍の光、仰げば尊し)は、なまのピアノ伴奏のもとで歌ってもらうことにしたからです。「伴奏してもいいですよ」と申し出てくれたのは、電気科1年の日下部(くさかべ)快生君と建築科1年の谷口純美さんです。

 

 2人には、写真のようにボール等が当たらないようにバリアでしっかり囲ったピアノで、昼休みと放課後の少しの間、練習をしてもらっています。歌はみんなで歌いますが、伴奏は1人です。緊張のあまりミスタッチをしたとしても止まらずに歌に合わせて弾き続けることや、万一止まったとしても途中からでも(どこからでも)弾き始める力が要求されます。その意味で伴奏者には演奏技量は勿論、襷を繋ぎ続けていく駅伝選手と同じくらい強靱なメンタルが求められます。卒業式当日、素晴らしい伴奏で卒業生・在校生みんなと校歌等を高らかに歌えるよう練習を頑張ってください。

 バレー部やバスケットボール部等、体育館内で練習している部活動の皆さんには、少々お邪魔になるかもしれませんが、御理解をお願いします。

【校長】