徒然雑記帖

徒然雑記帖

13kmと11kmで思い出した積分の悲しい計算

穏やかな日差しに恵まれた今日の長距離走大会、全校生徒544人のうち怪我や体調不良等で見学をした18人を除く526人が寒風を衝く力走で初冬の球磨路を駆け抜けました。途中で足をくじくなど2人がリタイヤしましたが、その他の生徒たちは全員が規定時間内(2時間)に走り抜くことができました。

懸命に走る姿は勿論、男女隔たることのないゴールでの声かけや拍手に何か温かいものを感じ、改めてクラスのまとまり、球磨工のまとまりみたいなものを実感できたいい大会だったと思います。

力強い走りでみんなを先導した男子1位の岩坂優志君【3C】(4326秒:299.3m/min)、女子1位の竹崎杏さん【2MA】(5144秒:212.6m/min)をはじめ、上位15人の皆さん方を表彰しました。誠におめでとうございます。

沿道周辺の皆様には、今年も大変御迷惑をおかけしましたが、終始温かいご声援をいただきありがとうございました。また、保護者の皆様には豚汁作り等で大変お世話になりました。

ところで、私は懸命に走る生徒たちを応援しながら、男子と女子が走る距離、13km11kmをそのまま繋げた1311という数字にも思いを巡らしていました。

1311もどちらも素数で、1311もぱっと見、素数です。でも各桁の和が6ですから3で割れます。割ってみました。1311=3437

えぇ! 437、またしても素数っぽい数字が登場しました。この数字に直面して、私はとても悲しかった記憶がまざまざと甦ってきました。


 それは・・・大学1年の時、必修科目の工業数学の試験のことです。積分
の計算問題がありました。確かインテグラル(∫)が2つ出てくる二重積分で、面積か何かを求める問題でした。ややっこしい分数と格闘の末、やっと答が出てきて、その計算結果、今でも覚えています。299/437

「分母も分子もパッと見素数、これは約分できないな・・・」と思って、何の疑いもなくそれを答えにしてしまいました。

ところが、試験後、友達とその問題について話をしていたら、それって約分ができると聞いたのです。


  皆さん方はどんな数で約分できると思いますか?


  分母も分子も何と23で割れるのです! 23で約分して、正解は13/19


  小中学校の頃から、分数は約分しないと0点と躾けられていましたし、高校の時も確率の問題で約分してないと
にする厳しい先生に習っていましたので、「あぁあ、あの問題は落としてしまった」と思い、「トホホ」と残念な気持ちで一杯になりました。

今はどうか知りませんが、当時大学では答案用紙の返却はなく、試験後に成績が優・良・可・不可で知らされるだけでした。結果的にはその工業数学、不可にはならず再履修はしなくてよかったのですが、大学の先生がどう採点されたのか、今更ながら思い出してしまったというわけです。

ちなみに、高校の数学でも確率や余弦定理でcosの値を求める問題で、答が分数になることが多いわけですが、約分していない時、どのように採点しているか興味津々で数学の某先生に聞いてみました。

「分数の計算問題ならだけど、確率の意味や余弦定理の計算の手順が合っているのなら○に近い△にはしている」ということでした。


  高校入試ではどうなんでしょう?こうした採点基準は公開できませんから、ここで触れるわけにはいきません。大学入試ではどうでしょう?高校の先生が約分無しをサービスで△にしたからといって、選抜試験を採点する大学の先生がそうしてくれる保証はありません。「落とす試験」では同点の点数が並んだとき、約分のような重箱の隅が減点の対象になりえるわけで、この記事を読んでくれている中学生を含む生徒の皆さん方は、やはり厳しく捉えていたほうがいいかもしれません。


  そういうことで、299/437みたいな一見とっつきにくい数をどう約分するかが問題です。2でも3でも5でも7でも割れません。111317・・・と順番に、分母も分子も割って行かなければなりません。時間がかかります。

今日は、約分する「秘策」について以下に簡単に触れておきます。


  知っている人は「そんなの前から知っていたよ・・・」と言うかもしれません。実は、私も当時知ってはいたのですが、それを試そうとしなかったこと自体が、試験の時の独特な雰囲気に飲まれていたのかもしれないと今でも思っています。

まず分母と分子の差をとります。

 分母-分子とか、分子-分母とかではなく、大きい方から小さい方を引きます。

437299138

実は、この差(138)の約数の中に、元の数(437299)の公約数が隠れているのです。

138を素因数分解します。このとき出てきた差(138)は、必ず元の数(437299)より分解しやすい数字になっています。

1382×3×23

元の数(437299)は2でも3でも割れませんから、公約数は「23」だということがわかります。

 その理由について説明(証明)すると、ややっこしいので省略しますが、この「秘策」だけは覚えておいて損はしないと思っています。

【校長】


積分とは

放課後、校内を回っていたら、2年生のあるクラスの黒板が消し忘れてあり、数学の授業の跡が残っていました。増減表を作って3次関数のグラフを描く単元を学習していたようです。ここは微分の応用だから、「もうすぐ積分を習うな・・・」と思ったところでした。

微分とは一言で言うと、「接線の傾き」です。増減表で+とか-とか記入したと思いますが、それは接線の傾きが+か-ということだったですよね。では、積分とは一言で言うと何なのか?

積分とは「微分の逆」です。ただ、こう考えると、計算はできても積分の本質を押さえることは難しいと思っています。積分には、もう一つ「±つきの面積を求めること」という捉え方があります。

どちらにしろ、2年生の皆さんはもうすぐ学びます。授業を楽しみにしていてください。

居待月の下でのねことの出会い

昨夜、11時過ぎ、明日の朝食の食パンが切れていたことに気づき、近くのコンビニに歩いている途中、生け垣から「にゃぁ~ん!」と声をかけられました。

ふと見れば、ねこが私を見つめています。

私、いぬからはよく吠えられ、日頃から残念に思っている分、ねこから親しみのある瞳で見つめられと、戸惑いつつも嬉しくなります。これはもう一緒に記念写真を撮らなければと、スマホをゴソゴソととり出していたら、広場に駆け込んでいきました。慌てて「待って・・・」と後を追いましたが、見失ってしまいました。

生徒の皆さんは、いつ、どんな所でねこに会いますか。

私、昼間もよく見受けますが、彼らは夜行性ですから夜が多いはずだと思っています。でも、昼と夜のどちらが多いかと、これまで気にかけたことはありませんでした。こうしてヤボ用か何かで出歩いて呼び止められない限り、気付かないものかもしれませんし、そもそも夜は眠っていて夢の中です。

ねこは、公園や神社などでナイトミーティング(ねこの夜会*1)をすると聞いたことがあります。昨夜は右側が少し欠けた居待月でした。月明かりの下、一体どんなことが議題にあがっていたのでしょうか?


 話は変わりますが、月といえばとても思い出すことがあります。まずは以下の表を眺めてみてください。

並んでいる数字は、新聞にも載っている国立天文台暦計算室のサイトから引用した熊本今月前半出入り時刻*2です。(「の」が4つ続いたヘンな文になってすいません)

明後日、12月10日の月の出の時刻が--:--になっています!

昔(月に関心を持ち始めた30代前半の頃)、新聞の暦欄でこの記号に気付き、「これは一体何?月が出ないってどういうこと??」と理科の先生に焦りながら尋ねたことがあります。生徒の皆さん方は疑問に思いませんか?

夜出てないはずの月が、お昼の12:29に沈むとはこれ如何に?*3

   年月日     月の出   月の入り   備考

2017/12/01   15:32    3:44    

2017/12/02   16:15    4:51   十三夜

2017/12/03   17:04    6:00   小望月

2017/12/04   17:59    7:10   満月(十五夜)

2017/12/05   18:59    8:17   十六夜

2017/12/06   20:03    9:20   立待月

2017/12/07   21:10    10:17   居待月(昨夜

2017/12/08   22:15    11:06   寝待月(臥待月)

2017/12/09   23:19    11:50   更待月

2017/12/10   --:--    12:29    

2017/12/11    0:20    13:04

2017/12/12    1:18    13:38   下弦の月(この頃)

2017/12/13    2:15    14:11

2017/12/14    3:12    14:44

2017/12/15    4:07     15:19   有明の月(この頃)

2017/12/16    5:01     15:56

2017/12/17    5:55     16:35

2017/12/18    6:48    17:18   新月

【校長】


*1 ねこの夜会について、ねこ研究家による次のような趣旨の学説を目にしたことがあります。

ねこの夜会では、お互いにある程度の距離を置き、丸くなって座りながら静かに進行します。時に他のねこに近寄られすぎて不安を感じた弱いねこが、低いうなり声で威嚇するなどの小競り合いはありますが、基本的にケンカに発展することはなく、集会が終わったら、また元の自分のテリトリーに帰ります。地域内のメンバーを確認するためだろうと思われます。


2 「備考」の欄は私が記入しました。十五夜から順番に積もっていますので、多分大丈夫だと思っていますが、間違っていたらごめんなさい。

なお、「この頃」というのは(確信はありませんが)、プラス・マイナス1日という意味です。

3  その時に理科の先生から受けた説明の概要です。(今回の表の数字に直しています)

その日に月の出がないというだけで、何ら不思議ではありません。

月は(地球からみると)約29.5日かけて地球の周りを一周しています。(実際の月の公転周期は約27.3日ですが、地球も月を連れて移動している関係で、地球から見て元の位置に戻ってくるまで約29.5日かかります)

その関係で月の出の時刻は一日ごとに約50分ずつ遅れます。おおざっぱには、約25時間ごとに月の出があると考えてもいいでしょう。9日の2319分に月が出たとすると、この時刻から25時間後は11日の0時19分(上の表では0時20分)となり、10日には月の出がないということになります。

前日の夜23時以降に月が出ている場合は当然、こういうことが起こるわけです。また、10日の12:29に沈む月は前日の23:19に出た月だということで、頭が相当堅くなっていることを実感した次第でした。


 

寒い朝でした

昨日から2年生のインターンシップが始まりました。

夕方、勤務を終えて部活のために学校に向かっている生徒数名とたまたま出会ったので、どうだったか聞いたところ、消防署様では集団規律訓練やAEDの操作実習などが、山下機構()様ではマイクロメータで製品を測定検査する実習があったと、充実感溢れる様子で報告してくれました。

事業所の皆様には、8日まで生徒の御指導で大変お世話になります。

ところで、昨夜、ニュースで「明日朝はこの冬一番の冷え込みになり、阿蘇や人吉地方では初雪も予想される」と報じていました。「そうなんだ!?」と思い、窓越しに外を見てみたら、雪こそ舞ってはいませんでしたが、十六夜の月が夜空を煌々と照らしていて、とてもいい感じでした。

今朝、官舎の台所の朝の温度は3.2℃。寒い一日のスタートです。通勤中に見た民家の屋根や道路脇の枯れ草は霜で真っ白でした。

それを写真に収めていたら、明治の大俳人・正岡子規が「初霜が降りたくらいで白菊が見えなくなるわけはない。嘘臭くてつまらない歌だ」と酷評した百人一首のあの歌が思い出されました。

心あてに 折らばや折らむ 初霜の

      おきまどはせる 白菊の花    

凡河内躬恒(おおしこうち の みつね)(29番)* 

 今朝も伝統建築部の生徒たちが白い息を吐きながら校舎の周りを走っていています。昔、顧問をしていた百人一首部の生徒たちは、練習メニューの一つとしてランニングをやっていましたが、文化系の部活でこういう鍛錬は珍しいといつも思っています。

14日の長距離走大会まであと1週間。日頃の練習の成果が発揮されるよう祈っています。

                                      【校長】



               

  【解釈】今朝は特別肌寒い。空気が刺すように冷たく、吐く息が白く濁る。手のひらに息を吹きかけてこすり
  ながら縁側へ出てみると、庭の可憐な白菊の上に鈍くも白い初霜が降りている。

   寒いわけだ、初霜とは。初霜も白いので、白菊の花を折ろうと思っても、どれが白菊だか分からない。あて 
  ずっぽうに折るしかないだろうな、初霜でまぎらわしくなっているから。白菊の花が。   
      《引用:
http://www.ogurasansou.co.jp/site/hyakunin/029.html

総アクセス数 842248 → この数字の魅力

いよいよ明日から期末考査。生徒の皆さん、試験勉強のほうは順調ですか?

テスト勉強で目が疲れたら、上弦の月を眺めてみましょう。今日の熊本の月の出は13時9分、入りは24時43分(翌28日の0時43分)、月齢8.6です。

さて、昨日13時8分現在のHPの総アクセス数は
842248でした。この数字、ちょっと面白いと思いませんか?右から読んでも左から読んでも同じ数という意味で。このような数字を「回文数字」といい、趣味の数学の分野でしばしば研究の対象になっています。


  現在、総アクセス数は、日々80万台を刻んでいますが、80万代(800000899999)にある10万個の数字の中に、
842248のような回文数字は一体いくつあると思いますか?

一番小さな数は800008、次は810018、その次は811118、・・(途中略)・・、一番大きな数は899998です。


  8●▲▲●8というふうに記号で置き換えると考えやすいかもしれません。5桁目の●には0~9の10通りがあり、そのそれぞれについて4桁目の▲にも0~9の10通りがあります。3桁目の▲と2桁目の●は、それぞれ4桁目と5桁目と連動しますので考慮する必要はないので、10
10の丁度100個あることになります。

従って、回文数字に遭遇する確率は、100/100000 1/1000 になります。本校のHPは、現在1日当たり約1200件のアクセスをいただいていますので、1日に1回以上回文数字が出現していることになります。

そう考えると、回文数字もとりたてて珍しいことではないわけですが、私、どういうわけかこの842248という数字には妙に惹かれるものがあります。


  上3桁の842は、高校の頃日本史少年だった私は、今でも覚えている年号の一つです。平安時代には、藤原氏が摂関政治を盤石にする過程で権謀術数の限りを尽くした他氏排斥の政変(クーデター)が多く起こっています。(薬子の変、承和の変、応手門の変、安和の変)

この中で、842年に起こった承和の変では、伴健岑(とものこわみね)と橘逸勢(たちばなのはやなり)が失脚しました。本校では、「地歴」は地理Aを開講し日本史を学習してないので、知っている人は少ないかもしれませんが、この842という数字は、私達の頃のほぼ全ての小学生が「645年=大化の改新」と反応できるのと同じ位、高校日本史の選択者にとっては有名な年号のはずです。

下3桁の248は、IT関連で頻出する256(1byte8bitsで表現できるデータの数は256種類)ほどのインパクトはありませんが、2の累乗に数字が並び、末広がりですし、何となくホップ・ステップ・ジャンプのような勢いが感じられて、なかなかいい数字だと思っています。ちなみに、本校生の5人に2人が日々利用している「くまがわ鉄道」の営業距離数は24.8kmです。


  話は変わりますが、回文即ち「竹藪焼けた(たけやぶやけた)」のように、始めから読んだ場合と逆から読んだ場合とで、音節の出現する順番が変わらず、しかも言語として意味が通る文字列には、「トマト」や「新聞紙」などの他にどのようなものを御存知ですか。

私は、「タイヤキ焼いた」「留守に何する」「磨かぬ鏡」「カツラが落下」など昔聞いたことがあるのを幾つか思い出します。でも何といっても、中学校のとき南奈美さんという回文で名付けられた同級生がいたことは鮮烈な思い出です。

ちなみに、回文関係のサイトを検索すると「世の中ね、顔かお金かなのよ(よのなかねかおかおかねかなのよ)」など、よくこんなのを作れるなと感心するほど秀逸な力作が溢れていますし、回文で作った俳句を集めたサイト、ローマ字表記日本語の回文(東京の地名の「あかさか」は回文ではないが、akasakaのように、ローマ字表記にすると回文になる)を集めたサイトがあることなども知り、言葉遊びの奥深さを感じました。


  最後に・・・、英語では「Madam, I'm Adam」(マダム、私はアダムです)のような例が知られていますわけですが、人類は一体いつ頃からこういう知的言葉遊びをしていたんだろうと思って調べてみました。ウィキペディアによると・・・、

「西暦79年にヴェスヴィオ火山の噴火によって滅亡したヘルクラネウムの街の遺跡に「Sator Arepo Tenet Opera Rotas」(意味:農夫のアレポ氏は馬鋤きを曳いて仕事をする)というラテン語による回文が刻まれていることから、回文の起源は少なくとも西暦79年またはそれ以前まで遡ることができる」

とあり「そんなに昔から・・・!?」と、大変驚きました。

【校長】



   ※
参考(回文数に関する話題をいくつか紹介します)

「任意の数字について、この数字を逆に並べた数をもとの数に足す。この操作を繰り返すといずれは回文数に到達する」って聞いたことありますか?

例えば、私の名前のオノマトペである24という数字で試してみます。

24+42=66(一発でなりました!)

今日は1127日です。1127で試してみます。

1127+7211=8338(これも一発でなりました!)

今、校長室の湿度は59%です。59で試してみます。

59+95=154154+451=605605+506=1111(3回で到達しました)

皆さんも他の数で試してください。

ちなみに89は、24回の繰り返し計算で8813200023188という13桁の回文数に到達します!(私の手元の電卓は12桁までですから、最後は筆算で計算しました)

このように、2桁の数は全部なります。大阪経済大学の西山先生の論文によると、「3桁の数も次の13個(196, 295, 394, 493, 592, 689, 691,788, 790, 879, 887, 978, 986)を除いてこの操作で回文数に到達することが分かっている」とありました。

なぜこれら13個の数字がならないのか・・・、最初の数196にちなみ、「196問題」と名付けられ、コンピュータまで動員されて研究されているそうです。実は、この196、回文数になるのかならないのかもわかっていないんだそうで、それを証明することが数学界では「古くて新しい問題」とされているようです。

回文数に関しては1995年(平成7年)の算数オリンピックの次のような問題が出題されたことがあります

6桁の回文数で、95で割り切れ、割った答えも回文数となるものを求めよ。

計算は小学生程度ですみますが、かなりの論理的な思考力が必要かもしれません。興味のある方はやってみてください。

こんなこともありました!2年前の2015年(平成27年)は、西暦と和暦を2進法で表すと、どちらも回文数になるということで話題になりました。

2015(=11111011111)、27(=11011

では、その次と前はいつなんだろうと、当時考えてみたことがあります。

 西暦も和暦も両方ということなら、ありえない話になりますが、次は西暦2313年(平成325年)です。

2313(=100100001001)、325(=101000101

ちなみに、前は、江戸時代の西暦1787年(天明7年)です。

1787(=11011111011)、7(=111

回文数ではありませんが、12×42=24×21 こういう数式は、回文数式と言われています。142382×567765×283241 なども有名です。

また、101131のように回文数になっている素数は回文素数と呼ばれており、好事家が色々研究しているようです。


  (先ほど紹介した算数オリンピックの問題の答は527725で、実際に95で割ってみると5555となり、商も回文数になっています)

 

drive a nail とは?

 昨日、崇城大学で開催された平成29年度熊本県工業高等学校生徒研究発表大会で、本校機械科が発表した「世紀を越えて・・・~『一打入魂』和釘製作への“熱き”取り組み」が審査員特別賞(熊本大学工学部長賞)を受賞しました。

熱く”御指導いただいた石川先生に、発表した7人の生徒たちがよく応えた賜であると思いました。私も発表練習に5回も“熱く”お声をかけていただき、アドバイス求められるなど随分関わりましたので、受賞をとても嬉しく思っています。

正直、私が「和釘」の存在を知ったのは40歳を過ぎてからです。発表の中でも紹介されていましたが、法隆寺や薬師寺などの飛鳥時代の木造建築物が遥か1300年経った今でもきちんと立ち続けている秘密の一つに、和釘があるというのをテレビで見たのがきっかけでした。

また、本校機械科が鍛造の授業で製作した和釘を「くま川下り株式会社」に長年に渡って贈呈していることは新聞等で知っていましたが、和釘が洋釘に押されて絶滅の危機にあることや、頭部の形状が色々あることなどは、今回の研究成果に触れて初めて知りました。

地味な研究テーマであり、しかも多分、多くの高校生にとっても和釘はあまりなじみがないはずだと思われます。従って、どのように興味を引き出しながら、和釘の何たるかを伝えるか、そこに焦点を置いてプレゼンをするようにアドバイスをしたつもりです。


 学校からは堀事務長も午後1番からの発表に間に合うように大学に駆けつけられ、科主任の藤崎先生、担任の城本・大森両先生も含めて皆で固唾を飲みながら見守りました。

生徒たちは、大きな声で抑揚をしっかりつけながら堂々と発表できたので、全体の発表が終わった段階で「何か賞は取れるのでは・・・?」と予測していましが、見事に「熊本大学工学部長賞」を受賞しました。生徒の皆様、本当におめでとうございます。


 話は変わりますが、私は釘と聞けば鮮烈に思い出すことがあります。その様子をあえて英語で表現してみました。


   You can
drive a nail with a banana.
 

"drive a nail"とは、「釘を打つ」という慣用的な言い回しで、「バナナで釘が打てる」という意味になります。


 もう何のことかお分かりと思います。薔薇の花も砕けてしまうマイナス40℃の世界でもモービル社の自動車オイルはサラサラだということを強調するために、マイナス40℃の環境下で、バナナで釘を打っている様子のテレビCMが昔ありました。衝撃的なシーンで見覚えがある人もきっと多いはずです。

いらないことを書きましたが、とにかく関係の皆様、おめでとうございました。

【校長】


driveには動詞として「(乗り物を)運転する」とか「駆動する」といったよく知られた意味の他に、(釘などを)「叩き込む」という意味があります。普通には「打つ」はhitが思い付きますので、"hit a nail" でも良さそうな感じがしますが、工業校長会が実施している工業英語に関するリスニング英語検定でも"drive a nail"で作問されているようですので、"drive a nail"のほうが言い回し(コロケーション)として普通なのかもしれません。

ただ、辞書には、hitnailを使った慣用句として、"hit the nail on the head"というのが載っています。うまく釘の頭を打ったということで、「まさにその通り」や「(あなたの言ったことは)核心をついている」といった意味なんだそうです。確かに釘をきちんと打つには、それなりに精神を統一して釘の頭を狙ってハンマーを振り下ろさないと、曲がって入ってしまいます。これはアメリカ人が好んで使う熟語と聞いたことがありますので、覚えておくといいでしょう。


 ついでに・・・、弓道部の人は、「正鵠(せいこく)を射(い)る」(正鵠=弓の的の中央)という言葉を日頃から耳にしているはずです。そこから、「核心をつく」という文脈で使われます。"hit the nail on the head"と同じ意味だと思いますが、釘の頭をうまく打つより、「正鵠」を狙うほうがはるかに難しいというのが弓道をしている人の実感かもしれません。

トーローのオノ

先日、久々に歩いて通勤していたら、北門前の坂道でカマキリに遭遇しました。速度が十分の一に落ちるわけですから、クルマに乗っている時には見えない風景が広がるのは当然なわけですが、たまに道を歩くと私、前世はカマキリなのかと思うほど頻繁に出会います。それもなぜか道のど真ん中にカマキリが佇んでいるというシチュエーションで。

「なぜわざわざ草むらから出てくるの?餌がなかったの?それとも居場所がなかったの?」とか言いながら、クルマに轢かれないように手近にある棒を探してきて、「助けてあげるからこれに乗って」と棒1を差し出します。すると決まってカマを振り上げて「Y」のポーズをとられてしまいます。カマキリにはカマキリの都合があるのかもしれませんが、これは一体何のメッセージ?ひょっとして威嚇してるの?・・・、心が通じ合わないことを残念に思います。

ムカデや毛虫などひょろ長いのをはじめ、虫全般が今ひとつ好きではありません。でも、カマキリの赤ちゃんだけは別で可愛いと思って見とれてしまいます。淡い緑色が何ともいいですし、体長1センチにも満たないほど小さいくせに、ちゃんとカマキリという形をしているところにも惹かれます。ただ、大きいカマキリ、特にお腹がぷっくりしたのは別で、正直、あまり関わりたくありません。というのも・・・

生徒の皆さんは、昆虫界の名ハンターと言われるカマキリ、その捕食シーンを見たことがありますか?私はあります。口でバッタの腹部をバキバキ食べている姿は、えげつないという形容詞がぴったりで、ここでその詳細を書くのはとても憚れます。また、共食い直後だったんでしょうか、頭が取れてなくなっている大きなカマキリから「Y」されたこともあります。それと・・・、メスがオスを食べているところを実際に目撃2して・・・、そんなこんなで、ちょっとしたPTSD症状になりかけたからです。

前足(カマ?)についているギザギザ、あれは捕らえた虫を斬るためじゃなくて、動かないように押さえこむための歯だというのをその時初めて知りました。数年前には、電線にとまっているカマキリを見たことがあります。彼らの飛翔能力は意外に高いのかもしれません。また、カマキリは身体全体をゆらゆらさせていることがありますが、あれは一体何の儀式?と思ったこともあります。ということで、彼らが自然の中でどう暮らしているのか、怖い物見たさかもしれませんが、興味はあります。


 話は変わりますが、生徒の皆さん方、カマキリに「螳螂」や「蟷螂」という漢字を当てているのは最近の漢字ブームもあり知っているはずです。(もし知らなかった人は、スマホ等で「カマキリ」を変換してみてください。一発で「螳螂」などと出てきて感動するはずです)

では、中国の故事に基づく言葉に「蟷螂の斧(とうろう の おの)」というのがあるのは御存知でしたか?カマキリだから「蟷螂の『鎌』」だったらしっくりいくのに・・・というのは置いといて、自分の弱さをかえりみず強敵に挑んだり、はかない抵抗をしたりすることを意味するもので、カマキリが前足を振りかざして向かってくる習性を、斧を振り上げたかのように昔の中国の人が見立てたことに由来する表現です。
 

 1学期の終わり頃、2年生の国語総合の授業で故事成語を訓読し、書き下し文にしているのを廊下越しに見受けましたので、ひょっとしてこの「蟷螂の斧」も学習するのかと担当の先生に伺いました。

「カマキリ関係では、『みずかまきり』という川上弘子さんの短編小説は学習しますが、『蟷螂の斧』は教科書にないので扱っていません」ということでした。でも、とても面白い物語なので、ネット上の漢文解説サイトから参考までに引用しておきます。(出典:http://shun-ei.jugem.jp/?eid=704)

斉荘公出猟。有一虫。挙足将搏其輪。問其御曰、此何虫也。對曰、此所謂螳螂者也。其為虫也、知進而不知却。不量力而軽敵。荘公曰、此為人而必為天下勇武矣。廻車而避之。


 (書き下し文)

斉(せい)の荘公(そうこう) 出(い)でて猟す。一虫(いっちゅう)有り。足を挙げて将(まさ)に其(そ)の輪(りん)を搏(う)たんとす。其の御(ぎょ)に問ひて曰(い)はく、此(こ)れ何の虫ぞや、と。対(こた)へて曰はく、此れ所謂(いわゆる)螳螂なる者なり。其の虫為(た)るや、進むを知りて却(しりぞ)くを知らず。力を量(はか)らずして敵を軽んず、と。荘公曰はく、此れ人為(た)らば必ず天下の勇武と為(な)らん、と。車を廻(めぐ)らして之(これ)を避く。

(現代語訳)

斉(春秋時代の強国の一つ)の荘公(斉の国王の名)は野に出て狩猟をしました。(荘公の乗った車の前に)一匹の虫がいました。足を挙げて今にも車輪に打ちかかろうとします。(荘公が)御者に尋ねました、「これは何という虫だ。」と。(御者は)答えて言いました、「これはいわゆる『かまきり』というものでございます。」「その虫は、進むことは知っていますが、退くことを知りません。自分の力量を知りもしないで、敵を軽く見るのです。」と。荘公は言いました、「この虫がもし人間であったならば、必ず天下に名をとどろかす勇武の人になるだろう。」と。車をぐるっとまわらせて、カマキリを避けて通りました。

一国の国王がカマキリの勇気を賞賛して、わざわざ車の向きを変えさせて道を譲ったというこの逸話が実話かどうか知りませんが、こういう故事成語ができたということは、太古の時代からカマキリは道の真ん中をヒョコヒョコしていたんだろうと思います。

よく見ると、あのぎょろ目の三角形の顔も、時折きょとんと首をかしげるしぐさも一風変わった愛嬌があり、昔から人の目をひいていたのかもしれません。700円という高額切手の図柄に採用されているのも納得です。


そう言えば、前任校の話ですが、就職受験報告書に「短文に『トーローのオノ』などを入れる四択問題」3とあり、何のことだろう??と思ったことがありました。暫く考えて、多分次のような問題で出題されていたんだろうと推測しました。

たかが一市民が増税に反対しても、【   】に過ぎない。

選択肢 ①塞翁が馬 ②漁夫の利 ③蟷螂の斧 ④背水の陣


 この問題は、「だから無駄だ」のネガティブな意味で作問しました。しかし、それは視点を人間に置いたときの主観であり、カマキリ自身ははかない抵抗どころか、必死の反撃を試みてるわけですから、実力差があっても勇猛果敢に向かっていくという意味合いで使ってあげないと可哀想な気もします。

国王が一匹の虫に道を譲ったこの故事は日本に伝来し、カマキリは勇気ある虫とされたようで、左のようなカマキリが羽根を広げた姿の立物を取りつけた戦国期の兜を大河ドラマなどで見たことがある人はいるはずです。

最後に・・・。かまきりは英語でmantis [マンティス]ですが、その前にprayingを付けてpraying mantisと綴ることもあります。prayは「祈る」という意味ですね。なぜprayingが付いているかというと、前足を曲げている感じがまるで神に祈っているかのように見えるからなんだそうです。カマキリが振り上げた前足が東洋の人には攻撃のように見え、西洋の人には祈っているように見えるというのも不思議です。

【校長】

1昔、素手で助けようとして、カマで攻撃され、結構痛い目に遭いました。それ以来、棒を使っています。棒が見つからない時は、早く逃げるように念じながら、後ろ髪を引かれる思いで立ち去ります。

2本では読んだことがありますが、実際に目にするとさすがに怖すぎます。カマキリに生まれてこなくてよかったと心から思う瞬間です。


3
受験報告書は採用選考が適切に行われたかを確認したり、来年度以降受験する生徒への参考にしてもらったりするために、就職試験から帰ってきてすぐ記憶が新しいうちに作成してもらっています。どこの学校でも作成を求めているはずです。

この報告を見て、「蟷螂の斧」は就職試験に出る程度の一般常識なんだと認識を新たにさせられました。この故事成語、読めても漢字で書ける高校生はさすがに少ないとは思われます。しかし、「トーローのオノ」はいただけません。後輩のためにも、やはり面倒くさがらずに辞書をひいて報告するように指導すべきではなかったのか・・・と思った次第です。

 

よかボス宣言

 

    唐突ですが、この度、「よかボス宣言」を行いました。

働き方改革が叫ばれている中、働きやすく働きがいのある職場環境の実現を目指して、本県では蒲島知事を筆頭に「よかボス宣言」が行われ、県教育委員会でも宮尾教育長をはじめ各課長、地方機関の所属長が相次いで行っています。

「よかボス」とは、自分の仕事も部下の仕事も、自分のライフも部下のライフも大切にするカッコイイボスのことです。「完璧求めず余裕を」が持論のくまモン生みの親・小山薫堂氏の命名によるもので、厚生労働省等が推進している「イクボス」の熊本県版ということです。


    ということで、遅ればせながら、私も下記のとおり宣言しました。

自分で自分のことを「よかボス」と言うのは、何となくヘンで、面はゆい気すらしますが、「くまもと教育の日」の取組の一環として、生徒会執行部の生徒たちに集まってもらってこの宣言の趣旨を説明し、工業科の主任、生徒会担当、普通科の代表の先生たちの同席のもと、玄関前で記念写真に収まりました。

【校長】
    


        「よかボス宣言」 熊本県立球磨工業高等学校長

私は、幸せな人生が実現するよう、自ら仕事と生活の充実に取り組むとともに、職員の仕事と生活の充実を応援し、以下の事項を約束します。

1 私は、教育的愛情を持って生徒たちと真剣に向き合い、充実した仕事をする教職員を誇りに思います。

2 私は、保護者や地域などの理解と協力を得ながら、家族を大切にし、家事や余暇などの生活も楽しめる教職員を応援しています。

3 私は、計画的に休みを取るなど、オンとオフのメリハリをつけるよう勧めます。

4 私は、教職員の結婚、子育て、介護など、それぞれのライフステージにおける希望や安心が実現できるよう、応援します。

5 私は、生徒たちがお互いに切磋琢磨する中で充実した学校生活が送れるように、人権感覚に満ちた職場作りに教職員と共に邁進します。


 

駅伝部の走りに期待

11月4日(土)に開催予定の第70回熊本県高等学校駅伝競走大会に出場する陸上部(駅伝部)の選手13人が今朝、校長室に挨拶に来ました。

凜とした雰囲気の中、主将の山崎君が抱負を述べた後、1区から7区それぞれを走る選手たちから自己紹介がありました。

 


    私のほうからは次のような趣旨の激励を申し上げました。

 

夏休み中は30キロほど走り込み、普段の日も10キロ位走っていたと聞きました。私も時々その様子を目にしながら、皆さん方が駅伝にかける意気込みを感じていたところです。決して楽なものではなかったはずで、途中でくじけそうになったり、嫌になってやめてしまいたいと思ったりしたことも何度かあったはずです。そういう苦しいことを乗り越えての出場ということで、大変素晴らしいことであり、尊敬されるべきことでもあると思っています。

1区から2区、2区から3区へと最善の頑張りと情熱を襷(たすき)に込めて最後までつないでいってください。襷には全校生徒の期待もつまっています。これまでの練習の積み重ねを信じて学校の代表として力一杯走ってください。

当日、私はアイディアロボット県大会との掛け持ち応援になります。走り終わった後、えがお健康スタジアムでお会いしましょう。いい結果の報告があることを楽しみにしています。

【校長】

総アクセス数 811811 → この数字に隠された秘密

月が変わり今日から霜月。今月は3日が文化の日、23日が勤労感謝の日で、祝日が2回あり、生徒の皆さんにとっては、何となく嬉しい月かもしれません。(「どうせ部活だし・・・」の声も聞こえてきそうです)

 今朝4時39分現在のHP総アクセス数は811811です。上3桁と下3桁が同じ数字で、しかも今日から始まった11月を祝福するかのように、「11」という数字まで入っています。怖いくらい凄い偶然だと思いました。

 80万代(800000899999)にある10万個の数字の中に、
811811のように上3桁と下3桁が同じ数はいくつあるのでしょう?

一番小さな数は800800、次は801801、その次は802802、・・(途中略)・・、一番大きな数は899899ですから、丁度100個あることになります。従って、そういう数字に遭遇する確率は、100/100000 1/1000 ということになります。本校のHPは、現在1日当たり約1200件のアクセスをいただいていますので、1日に1回以上は上3桁と下3桁が等しい数字が現れていることになります。


 ところで、このように上3桁と下3桁が同じ6桁の数字には面白い性質があるのを御存知ですか?
 
私は教壇に立っていた頃、授業が早く終わって時間を持て余したときなど、電卓を出してごらんとか言いながら、次のような計算をさせていました。
 
何でもいいですから、好きな3桁の数字を電卓に入れてください。

≪表示 811(例)≫

もう1回その数字を押すと6桁の数字になるよね。

≪表示 811811

それを7で割ってごらん。(生徒「え~?」 私「大丈夫、割り切れるから」)

≪表示 115973≫

割り切れなかった人はいないはずですよね。じゃ、それを11で割ってごらん。多分ちゃんと割り切れるから。

≪表示 10543≫

どうですか。割り切れたでしょう。(生徒「あ、なんで~?」)

それをさらに13で割ってごらん。大丈夫!割り切れるはずだから。

≪表示 811≫
 
結果はどうなりましたか?元の数字に戻ったでしょう。(生徒「うおぉ!」)

 どんな数でやっても、7で割り、さらに11で割って、さらに13で割ると元に戻ります。最初は騒然としたり、狐につままれたような表情を見せていた生徒たちも色々な数字で試して楽しそうでした。

不思議ですよね・・・。(7も11も13も素数というのが出来すぎという感じすらします)でも生徒の皆さんには、なぜそうなるのか考えてほしいと思います。(中学生の皆さんでも十分に証明できるはずです)

 話は大きく変わりますが、13で思い出しました。今夜は十三夜のお月見の日です。そもそも、十五夜の日以外にお月見をする風習があることはご存知でしたか?

「十三夜」、あまり聞き慣れない言葉かもしれません。(十三夜は「じゅうさんや」と読み、「いざよい」と読む十六夜みたいなイレギュラーさはありません)

私は高校生の頃は耳にしたことはありませんでした。高校教師になって3校目、百人一首部の顧問になり、月を詠む歌(「秋風にたなびく雲の絶えまより もれ出づる月の影のさやけさ」(左京大夫顕輔)など百首中12首もあります)が気になり始めた30代前半の頃知ったはずです。

日本文化について詳しく述べたあるサイトに、十三夜について次のように解説してありましたので引用しておきます。(出典:http://jpnculture.net/juusanya/

 十三夜とは十五夜の約一ヶ月後に巡ってくる月の事を言います。旧暦の913日頃の月の事を言い、新暦では10月の中旬から下旬ごろに巡ってきます。

今年2017年の十三夜は、111()です。

十五夜の事を「中秋の名月」と呼ぶのに対して十三夜は「後の名月(のちのめいげつ)」と呼ばれます。また、十三夜は十五夜の後に巡ってくるので「後の月(のちのつき)」と呼ばれたり、栗や大豆(枝豆)をお供えする事から「栗名月」「豆名月」とも呼ばれたりしています。

十五夜はあまりすっきりしない夜空が多いのに対して、十三夜は晴れる事が多いようで『十三夜に曇りなし』という言葉もあります。

十五夜のお月見の風習は中国から伝わってきて、平安時代の頃に広く伝わった風習ですが、この十三夜は日本固有の風習です。延喜19(919)に宇多天皇が十五夜の宴に加えて、913日にも観月の宴を行ったのが十三夜の月見の始まりとも言われています。また、秋の収穫祭の一つだったのではないかとも言われています。

十五夜の次いで美しい月と言われ、一般的に十五夜にお月見をしたら十三夜にも必ずお月見をするものとされていました。これは十五夜だけを鑑賞することを『片月見』と呼び、縁起がよくないと言われていたからです。

 
連日、学校は部活に加えて、フェスタの準備や出し物の練習で夕方遅くまで煌々と明かりがついています。
 
「釣瓶落とし」の言葉通り日が暮れるのが早いこの頃、蛍光灯の明かりの下で、協力しながら文化祭の準備をしている生徒の皆さん方の姿を目にするのは、高校総体前の活気があるグラウンドの様子に次いで学校の四季の中で好きな光景です。

           
       【↑顧問の車のヘッドライトの明かりも借りて練習】   【↑フェスタの出し物の製作に没頭する生徒たち】

 そんな忙しい日々を送る生徒の皆さん、帰りがけに、満月2日前の少し欠けた十三夜の月を見上げてみませんか。

これから満ちていく、あと少しで完全に満ちる、その寸前に美を感じながら、ものづくりもそういう心構えで臨みたいとか、そんなことを考えながら月を愛でる心の余裕があると、きっといいことがあるかも…?

【校長】



  ※
参考(略証)

3桁の数の100の位をa、10の位をb、1の位をcとすると、この数は100a+10b+cと表すことができるので、これを2回続けるということは、

100000a+10000b+1000c+100a+10b+c

  =100100a+10010b+1001c

  =1001(100a+10b+c)

  =7×11×13×(100a+10b+c)

  ということで、上3桁と下3桁が同じ6桁の数字は、下3桁の1001倍であること、そして必ず71113を素因数に持つということが分かります。

ちなみに、総アクセス数である811811を素因数分解すると、

811811=7×11×13×811 になります。

任意の3桁の数字を1001倍するということは、まず1000倍で3桁繰り上がり、残り1倍分を加えるわけですから、上3桁に引き続きその数字が現れる6桁の数字になるというのは当然です。でも、7や11そして13で割れるということを唐突に示されると、何となく不思議な感じが拭えないわけです。

祝 総アクセス数800000件達成

秋冷の頃、いつも本校のホームページにお越しいただきありがとうございます。

800000とは、本日10月22日(日)午前8時9分現在の本校のHPの総アクセス件数です。

 とても感慨深いものを感じながら、素因数分解をしてみました。


   800000
=2×5

従って、その約数は、1, 2, 4, 5, 8, 10, 16, 20, 25, 32, 40, 50, 64, 80, 100, 125, 128, 160, 200, 250, 256, 320, 400, 500, 625, 640, 800, 1000, 1250, 1280, 1600, 2000,  ・・・・(途中略)・・・・, 100000, 160000, 200000, 400000, 800000  の54個あることになります。


 このような綺麗な数字をみると、数字の並びをそのままにして、加減乗除等の記号を入れ、意味のある数字を作ってみたくもなります。今回はこの記念すべき80万件を達成した本日、10月22日の「1022」という数字に挑戦してみます。

(8!!!!)(0!+0!)+0-0!-0!=1022 → 10月22日

  
【注】 中学生の皆さんへ。もう何度も説明していますが、”!”は「階乗」または「ファクトリアル」と読み、
              例えば5!なら、5×4×3×2×1を計算して120になります。そして、0!= 1というのも
              知っておく必要があります。これは定義(決めごと)です。


 そういうことで、指数部の(0!+0!)=2という所は大丈夫だと思います。問題は基数部にある”!!!!”です。この「4重階乗」については、8月2日の記事の中で一度解説していますが、このような「多重階乗」は、高校の数学の範囲を超えますので、「2重階乗(ダブルファクトリアル)」や「3重階乗(トリプルファクトリアル)」から順を追ってもう一度おさらいをしておきます。決して難しいものではありません。ついて来てください。


      ・まず通常の階乗です。8を例にとってやってみます。

8!=8×7×6×5×4×3×2×1=40320


      ・これに対して、2重階乗(!!)は階乗の1つ飛ばしバージョンと考えてください。

n!!なら、n×(-2)×(-4)×・・・×・・・というように、2つずつ減らしながら掛け合わせます。nが偶数だと×4×2で終わりますが、nが奇数だと最後は1で終わることになります。

従って、 8!!=8×6×4×2=384 となります。


・3重階乗は階乗の2つ飛ばしバージョンです。n!!!なら、n×(-3)×(-6)×・・・ということです。最後は最小自然数まで掛けることになります。

   従って、 8!!!=8×5×2=80 となります。


・もう大丈夫と思います。今日出てきた「4重階乗」は階乗の3つ飛ばしバージョンです。これも最後は最小自然数まで掛けます。

従って、 8!!!!=8×4=32 になります。大丈夫でしょうか?


      結局、今日の式は、32
+0-1-1=1022ということの大袈裟な表現です。

無(0)から有(1)を作り出すのに、定義とはいえ0!=1というのは重宝します。その他、高校程度ではcos0=1というのもあります。

現在、1日当たり平均して1260件のアクセスを頂いていますので、この調子で順調に推移すれば、次の900000万件を更新するまでの約2ヶ月間、カウンタの数字の頭に『8』が付くことになります。

この『8』という数字、漢字にすると「八」だから富士山みたいに末広がりの形をしています。また、横に傾けると『∞』(無限大:infinity:インフィニティ)の形になります。クルマの希望ナンバー制度で、8を入れ込む人が多いというのも納得できます。そういえば、巨人にいた原辰徳選手も背番号8番(監督になったら88)でした。


 ところで、生徒の皆さんはこの
800000という数字で何か思いつくことはありませんか?

私も色々と思い出してみましたが、一つだけ思い付きました。昔、課題研究の授業で生徒を引率して花火工場に見学に行った時のことです。

花火師の方から色々と説明を受ける中で、花火の値段にも話題が及びました。花火大会の締め括りに使われることが多い大輪の花(開花すると直径450m)を咲かせる2尺玉(20号玉)の値段を80万円と伺い、「そんなにするの・・・、費用対効果は取れるのだろうか?」と大変驚きました。

昨夜は八代で花火大会があっていました。雨が降っていたので、私は自宅でインターネットのライブ中継で途中まで楽しみましたが、あまり迫力は伝わりませんでした。生徒の皆さんは八代まで出向いた人もいたかもしれません。最後に打ち上がった花火はいかがだったでしょうか。

                         【校長】

 

掃除の生徒が気付いたあるモノ

10日ほど前でした。校長室に掃除に来る機械科3年の某君が私のデスクの上に載っているある文房具に気付いて困惑気味の表情を浮かべていました。その様子を見て、「よく見抜いてくれた!」と心の中で思わず拍手喝采をしました。

その文房具、「素数ものさし」というものです。右の写真のように、目盛りが素数だけ(センチの目盛りは2357111317の素数のみ、ミリ単位の目盛りも素数のみ)が刻まれた竹製(全長18センチ)物差しです。

今から4年前(平成25年)、京都大学の生協(生活協同組合)で「京大限定グッズ」の一つとして販売され、大変な注目を集めた文房具ですから耳にしたことがある人がいるかもしれません。当時の短文投稿サイト「ツイッター」で、「姪(めい)に入学祝いであげよう」、「これめちゃ使いにくい」・・・と話題をよんでいたのを見て、ワサ者の私はすぐに関西方面に出張した同僚に頼んで買ってきてもらいました。(ちなみに、値段も577円で素数でした)

理系の人を対象にしたグッズでしょうが、不便な道具で測らせるという発想が自虐的で、面白い逸品と思っています。


 この物差しを紹介した新聞記事によると、開発に携わった京大の研究者らは、「あえて不便な物に接することで、人は自分の頭で何とか便利に使おうと考えるもの・・・」とありました。皆さん、これを使ってどう長さを測定すると思いますか?
  
      


 
 








 「素数ものさし」は「素数の長さ」しか測れないのかと一瞬思ってしまいますが、そうでもありません。例えば4cmの長さの線を引きたい場合には「37」の間を使えばいいわけです。こう考えると、以下のように一応17cmまでの整数(cm)は全部測ることができます。

1cm23の間、4cm37の間、6cm713の間、

8cm513の間、9cm211の間、10cm313の間

12cm517の間、14cm317の間、15cm217の間

16cm→(319の間、と思ったら19がありません。そこで、17cmをまず測って、23の間で取った1cmぶんだけ短くするという手を使うしかないと思っています)


 ということで、この物差し、小学生の頭の体操に使えそうです。実際、京都府内の小学校でこれを授業の教材として活用している学校があると聞きました。色々な意味で不便益なこのしろもの、今の人類が滅びて、次の知的生命体がこれを発見したときのリアクションがとても気になります。


   「素数」関連の話をもう一つ。

今日2017年10月17日は、今月唯一の素数日(20171017のように、日付を8桁で表すと素数になる日)です! 

ちなみに、ネット上の素数判定機を使って調べた2017年の素数日は次のとおりでした。


  20170121
20170219201702232017030120170303

2017033120170421201705112017051920170607

2017062720170807201708312017090120170903

20171017201711012017120120171219


 1年365日のうち19日(出現率5%)、これは高いのか低いのか?


 話は全く関係ありませんが、明日から中間考査です。生徒の皆さん、勉強頑張ってください。

      【校長】

美術のティーム・ティーチング


 
 3連休明けの学校、今日はどのような授業が展開されているかと、校内を回っていたら、美術室で粘土工作をしている光景が目にとまりました。何を作っているのだろうと、中にお邪魔しました。



 


 
 

「張り子でmy縁起物をつくろう」という授業でした。美術の高木先生によると、「粘土で型を作成→和紙を貼る→切り込みを入れて型を抜く→その傷を塞ぐ→着色」といった工程で製作するのだそうです。





 

 縁起物というと、招きネコやフクロウ、沖縄のシーサーなどの置物などが思いつきます。生徒の皆さん達はみんな思い思いに粘土をこねて型を作っていましたが、果たしてどのようなものを作っていたのか・・・?



 上の写真は制作者の許可を得て撮ったものです。セーラームーン?


本校と錦町立錦中学校とは、昨年度から英語と美術で中高連携を行っています。今日の美術の授業は、同中学校から美術の明瀬先生をお迎えして、ティーム・ティーチングで行われていました。ある生徒は「幼稚園の時を思い出します」とか言っていましたが、中学校の先生とも和やかに談笑しながら、みんな実に楽しそうな表情を浮かべていました。

メンタル的にもとてもよさそうなので、自分もこういう時間を持ちたいな・・・とか思ってしまいました。


 この記事を書きながら、「縁起物」って英語で何と表現するのかも気になり、辞書を調べてみたら、lucky charmとありました。"lucky"(幸運の)と "charm”(人を魅了する小物)、なるほどと思った次第です。


 話は変わりますが、昨日、青井さんのおくんち祭りで、神輿を担ぐ生徒と一緒に市内を練り歩きました。ふと、郵便局に掲示してあったある広告が目にとまり、視線を向けたら「お年玉付き年賀はがきの販売が11月1日(水)から始まる」とありました。

10日前に月が変わった日、「今年もあと3ヶ月、残り少なくなったな・・・」とは思いましたが、「年賀はがき」という文字を見て一層その思いを募らせたところでした。

        【校長】

総アクセス数777777 → 月に祈りを

いつも本校のホームページにお越しいただきありがとうございます。


 777777
とは、今朝9時12分現在の総アクセス数です。

前回のぞろ目である666666を達成したのは、7月10日(月)でしたので、1日当たり平均1292件のアクセス数をいただきながら、86日間で111111件を積み上げたことになります。


 ところで、
777777という数字の並びは、ラッキー7のぞろ目ということで、妙に惹きたてられるものがあります。手始めに素因数分解をしてみました。

7777773 72 11 13 37 


 従って、約数は1, 3, 7, 11, 13, 21, 33, 37, 39, 49, 77, 91, 111, 143, 147, 231,  ・・・・・(途中省略)・・・・・, 37037, 59829, 70707, 111111, 259259,
777777  48個あることになります。

こういう綺麗な数字を見ると、数字の並びをそのままにして、加減乗除等の記号を入れてみたくもなります。

どういう数字を作ろうかと悩みましたが、今日10月4日は十五夜です。まあるいお様(本当の満月は明後日10月6日らしいです。右の写真はスマホで撮ったほぼ一月前の同じ月齢の月です)に祈りを込めることができるよう104という数字を作ってみることにします。

(7+7)7+7-7÷7=104


 ということで、今日は加減乗除の演算記号を全て使ってとてもシンプルに仕上がりました。

7を使ったとても有名で面白い計算があります。知っている人がいるかもしれませんが、ご紹介します。


 7
77712

7777777123

777777777771234

777777777777777712345

7777777777777777777777123456


 いかがでしょうか。電卓を叩いて確かめてみるのも一興ですし、なぜそうなるのか考えてみるのも面白いと思います。ただし、本格的に証明しようとすると、等比数列の和の公式(本校では学習しないそうです)を知らないと難しいかもしれません。


 話は大きく変わりますが、生徒の皆さん方は財布の中にあるお札(日本銀行券)をまじまじと見たことがありますか。全てのお札には左上と右下に同一の6桁の発券番号が割り振ってあるのはご存知のとおりです。その数字の並びに気をつけていると、思わぬお宝を発見できる可能性があります。お札のコレクターは意外に多く、オークションなどでも高値で取引されている現実があるからです。

発券番号がぞろ目になっていたり、キリの良い数字になっていたりするとプレミア(付加価値)がつくことがあり、いきなりお宝になります。

ぞろ目の紙幣で一番人気があるのは、今日取り上げた数字、即ち「777777」のお札だと言われています。買い物などで普通に使用すればただの1,000円札だとしても、コレクターたちの間では利用額の数十倍の価値がつくことがあるので、普段お札の数字を気にしていなかった人は、ぞろ目のお札がないかどうか確かめてみてはいかがでしょう。

            【校長】

二次関数の頂点の座標

いつも本校のホームページにお越しいただきありがとうございます。

体育大会が成功裏に終わり、その余韻を味わう間もなく月が変わり、今年度後半の授業は雨の中始まりました。廊下越しでしたが、生徒の皆さんは真剣に授業に集中しているように見受けました。

1年生の数学の授業では、二次関数の平行移動の問題をやっていました。

放物線を平行移動したとき、移動前と後とで「どの点とどの点が対応しているか」を見るのは難しいです。しかし、1点だけわかりやすい点があるんですよね。頂点です。頂点は、谷の底か山の頂上なので、平行移動してもどのように移動したかがわかるわけです。ということで、頂点に着目して計算するわけですが、そのためには、平方完成して頂点の座標を出さなければなりません。

平方完成ってややこしいですよね。

xを含む項だけ、x2の係数でくくる

xの係数の半分の2乗を足して引く

③ (最初の3つの項を)因数分解する

④ 分配法則を用いる

⑤ 定数項を計算する

自分が高校生のときも、①~⑤の一連の計算に辟易(へきえき)していたことを思い出します。生徒の皆さん方はそんなことはありませんか?

こういう計算の訓練は、今思えば理科の実験は勿論、掃除や料理など決まった順序で作業をしなければならないときの基礎基本の力を養っているのかもしれませんが、当時、私は平方完成が面倒くさかったので、頂点の座標を公式を使って一発で求めていました。

yax2+bx+cの頂点の座標は-b/2a-(b2-4ac)/4aなんですよね。

なぜそうなるか・・・、大丈夫だとは思いますが、上記①~⑤に沿って導いておきます

yax2+bx+c

a(x2+b/ax)+c             

a(x2+b/ax+b2/4a2 -b2/4a2)+c    

a{(x+b/2a)2-b2/4a2}+c                   

a(x+b/2a)2-b2/4a+c                

a(x+b/2a)2+(-(b2-4ac)/4a)        


 この頂点の座標、ごちゃごちゃしていてかえって覚えにくいと感じるかもしれませんが、「二次方程式の解の公式」と似ているので、慣れれば何ということはありません。何と言っても平方完成するときよりも時間を短縮できるので、覚える価値は高いと思っています。

例えば、今午前10時47分現在の本校の総アクセス数は 774791 です。偶然にも6桁目と3桁目が7という同じ数字ですから閃きました。

上3桁の774と下3桁の791を、それぞれ二次関数のa,b,cに当てはめてると次のように2つの関数ができます。(ここでは、変化をつけるために偶数は-(マイナス)、奇数は+(プラス)とします)


    y=7x2+x-4 ・・・①     y=7x2+x+1 ・・・②


    二次関数②のグラフ(放物線)は、関数①のグラフをどれだけ平行移動したかを求めてみましょう。


    ①の頂点は
-b/2a-(b2-4ac)/4aの公式により、(-1/2, -23/4

②の頂点も同様に(-9/14, -53/28)となりますので、

(-9/14)-( -1/2), ( -53/28-(-23/4))=(-1/7, 27/7

ということで、②は①をx軸方向に-1/7,y軸方向に27/7だけ平行移動したということになります。(位置的には若干左上に移動しています)


   ところで、「二次方程式の解の公式」で思い出しました。「2a分のマイナスb プラスマイナス ルートb2乗マイナス4ac」というあれです。

私は中学3年生の頃習いましたし、今も中学校で習っているようですが、一時期、中学校では習わずに高校で学習していた時がありました。この事実、信じられますか? 

このことについては、次のような有名な経緯(いきさつ)があります。

作家の曽野綾子1さんが「私は二次方程式もろくにできなかったけど、65歳になる今日まで全く不自由しなかった。二次方程式は社会に出て何の役にも立たないので、こんなものは追放すべきだ」といった趣旨のことを公言されていました。たまたまその頃、ご主人で同じく作家の三浦朱門氏(文化庁長官等も歴任し今年2月ご逝去)が文部科学省の教育課程審議会の会長を務めておられ、奥様の発言に沿った主張をされたのか?、この発言から1年ほどたった平成10年の6月に出された審議のまとめに反映され、平成10年12月に告示され平成14年度から施行された学習指導要領から「二次方程式の解の公式」は中学数学から姿を消し、高校の数学に移行されたのです。

その学習指導要領では、小学校の算数での円周率等の小数点以下の削除も行われ(円周率を32で計算しても構わない)、「ゆとり教育」(文部科学省はこの言葉を正式には認めていませんが・・・)という言葉が話題になりました。

学力低下の反省にたち、平成24年度から年次進行で始まった現行の新学習指導要領で、中学校で指導するように復活したわけです。夫婦の睦言が国の教育の屋台骨である学習指導要領まで影響したとすれば驚くべきことかもしれません?会議のトップである会長に誰を据えるかという人選は難しいということをつくづく考えさせられます。

そういう昔のことを思い出しながら廊下越しに見た数学の授業でした。

【校長】



1
曽野 綾子(その あやこ:1931年(昭和6年)~)は、東京出身の作家。「曾野」と表記されることもあります。本校の図書館には、石狩峠、積木の箱、氷点(上・下)など8冊ほど揃っているようです。



2
東京大学の平成15年度の理系の入試問題の中に、「円周率が3.05より大きいことを証明せよ」という入試問題が出題され、稀代(きたい)の名問と話題になりました。これは、その前年度(平成14年度)から実施された小学校学習指導要領の中で「円周率は3で計算させてよい」ということになった「事件」に対する東大らしいアンチテーゼと言われています。

この問題は円周率とは何か、即ち「円周率とは円周と直径の長さの比」であるということを分かっていなければ解けません。証明に挑戦してみますか?

ただし、余弦定理(本校では1年生の終わりに数学Ⅰで学習します)を習っていないと難しいので、中学生には無理かもしれません?

秋分の日と今日とtwelveの関係


今日は雨。体育大会の練習は人吉市の体育施設であるスポーツパレスの大アリーナで現地集合・解散で行われました。

生徒の皆さんは体育大会の練習の疲労はたまっていませんか?

秋分の日を過ぎ朝夕は肌寒さすら感じますが、風邪をひかないように体調管理をしっかり行って、体育大会まで残された数日を乗り切ってほしいと思います。

ところで、4日前の秋分の日の新聞に、「今日は『昼と夜の長さが等しくなる日』としばしばいわれるが、実際は昼の方がすこし長い・・・」とありました。

「えっ、どういうこと?」と思って、国立天文台の暦計算室のサイトで人吉市の日の出日の入りの時刻を調べたら、本当にそうでした。(以下、秒以下を四捨五入して表示しています)

秋分の日(9月23日)

日の出:午前6時6分、日の入り:午後6時13分、昼の長さ:12時間7分

ひょっとして、その地の経度や緯度の関係で「すこし長い」のかと思って、日本標準時子午線である東経135度が通る兵庫県の明石市と、念のため東経144度の北海道網走市の秋分の日における日の出入りの時刻を見てみました。


    兵庫県明石市(東経135度・北緯35度)

日の出:午前5時49分、日の入り:午後5時56分、昼の長さ:12時間7分


    北海道網走市(東経144度・北緯44度)

日の出:午前5時11分、日の入り:午後5時19分、昼の長さ:12時間8分


    緯度や経度に関係なく、昼が夜よりも7~8分長いことが分かりました。それなら、一体いつが昼と夜の長さが同じになるのだろうと思って、それぞれの都市の日の出入りの時刻を表示した画面をスクロールさせてみました。

以下は、人吉市(東経131度・北緯32度)の今日9月27日の時刻です。

日の出:午前6時8分、日の入り:午後6時8分、昼の長さ:12時間0分


    ということで、人吉市では、何と今日が昼と夜の長さが同じであることが分かり、軽いショックを受けて眩暈(めまい)がしました。昼と夜の長さが同じ日が秋分や春分の日と小学生の時から覚えていたのに、実際はそうではなくて4日もずれているということをこの歳になるまで認識していなかったということにです。

なぜこんなことになっているのでしょうか?私は中学校の時の理科の特に天文分野があまり得意ではなく、今でも苦手意識がありますが、生徒の皆さん方はいかがでしょうか。その理由を知っていますか?

そもそも、昼と夜の長さが同じ(とされる)日を秋分の日と制定し、祝日にまでするというのはどのような思いがあるのでしょうか。仏教の世界では、極楽浄土は西にあると言われています。秋分の日は太陽は真西に沈むので、その沈む太陽に祈りを捧げるためでしょうか?

祝日は多いほど単純に嬉しいのですが、4日のずれの謎と共に疑問に思います。

ところで、今朝8時00分の本校の総アクセス数は768002でした。

例によって、数字の並びをそのままにして、加減乗除等の記号を入れてみたくなりました。今日が昼と夜の長さが丁度12時間ずつということで、12twelve)を作ってみることにします。


                    7+6+8+0-2
12 ・・・①

【注】 中学生の皆さんへ

この式の中にある 8は1になります。0を除くどんな数も0乗すると1になります。高校の数学で詳しいことを学習しますが、今は約束みたいなものと覚えておいてください。

あまりにも簡単にできたので拍子抜けしました。今ひとつやり甲斐を感じなかったので、12時間後の夜8時00分の総アクセス数で再び12を作ってみることにしました。

午後8時が待ち遠しかったです。HPを開けたらその数、768648でした!さっそく立式に取り組みましたが、またしてもいとも簡単にできてしまいました。


                     76-(8+6)×4-8
12 ・・・②

ということで、①式と②式をイコールで繋いでみます。

                      7+6+8+0-276-(8+6)×4-812 ・・・③

              (午前中に立式した)昼の長さ (午後に立式した)夜の長さ  (12時間)

  
    ③式は、意味もないお遊びでした。チャンチャン!                               【校長】

今日は新月、明日は繊月


 放課後、球磨川に架かる水の手橋のすぐ上流で、カヌー部の部員たちが人吉高校の部員たちと合同で練習をしています。インターハイが終わり、3年生が引退した新チームの部員数は両校とも15人ずつだそうです。この時期、「秋の日は釣瓶(つるべ)落とし」のたとえのように、すぐに日が暮れるので、練習メニューに工夫が必要だと中島監督から伺いました。
 
 監督がハンドマイクで指示を送る岸の対岸には、人吉城跡の石垣が一望できます。

そちら側に渡って、城跡に入ってすぐの所に設置されている案内板(左の写真)には、「人吉城は中世から近世にかけて球磨郡を支配した相良氏歴代の居城で、近世以降は対岸に城下町を形成し、これが現代までの繁栄の礎になった・・・」と、ありました。

これを読みながら、赴任直後に「人吉城にはどうして天守閣がないのか」という疑問を持ったことを思い出しました。というのも、高校の頃、威風堂々とした熊本城を正面に見ながら毎日通学していていたので、お城には天守閣があるのが当たり前という思い込みみたいなものがあったからです。そこで、

①元々、建てる気がなかった。

②建て始めたけど、諸事情により断念した。

③建てていたけど、地震や火災に見舞われ今は残っていない。

の3つの仮説*1を立てて、隣にある人吉城歴史館を訪ねてみました。

資料館の説明書きを読み進めるうちに、「えぇ?」と思ったことがありました。人吉城の別名です。生徒の皆さん方は地元だからモチロン知っているはずです。「繊月城」と優美な名で呼ばれているんですね。繊月って右のイラストのように、繊維みたいな細い月です。「なぜ?」って思いながら、さらに読み進めました。以下はその説明書きです。

相良家初代の相良長頼が源頼朝の命により遠江(今の静岡県)から人吉荘に下向した際、人吉荘には元々、平清盛の異母弟・平頼盛の荘園で、その代官として矢瀬主馬佑(やせ しゅめのすけ)が居住していたが、受け渡しに応じようとしないので、長頼が主馬佑を討って入城を果たした。その後、居館を構えるために修築を始めると、三日月模様の奇岩が発見され、そこから繊月城と呼ばれるようになったと伝えられている。

ショーケースに丁重に収められた石の表面に、確かに黄色っぽい三日月のような模様が見てとれます。早速、パチリしたのが右の写真です。これをもとに、誰かが「繊月城」とネーミングしたわけで、だからこそ後生の私たちがそう呼んでいるわけです。名付けた人は何と風情がある人だったんだろうと思いました。

また、人吉では定番の焼酎に「繊月」と名付けられた銘柄があり、そのラベルに細い三日月のマークが印刷されていることもスッキリ納得しました。

ところで、私、夜道を歩いている時など、夜会に向かうネコだけでなく、夜空に浮かぶ月も必ず探してしまうほうで*2、スマホに月のカレンダーアプリを入れているほど月に魅せられています。夜の主役、月に関しては、思い出すことがいくつかあります。

まず、9月3日の秋篠宮眞子さまと小室圭さんの婚約会見で、お互いを太陽と月に喩えるコメントがあったことは記憶に新しいところです。この第4次産業革命真っ只中の現在、何という雅(みやび)な話だろうと思いながら聞きました。

次の話は私が中学1年の頃ですから、今から44年前のことです。当時、吉田拓郎さんの「旅の宿」が流行りました。この歌の出だしは「浴衣の君はすすきのかんざし~」と歌われるので、秋の頃なんでしょう。そして「上弦の月だったけ 久し振りだね 月見るなんて~♪」と続いていきます。おそらく旅先で温泉にでも入ってから、彼女とお酒を酌み交わしつつ、夜8時過ぎに西の空を見上げたら、夜空に上弦の月が輝いて見えたのかもしれません。

ちょうどその頃、理科で月の満ち欠けを学んでいました。先生が、この歌を話題にして、「上弦の月をノートに描いてごらん」と問題を出してきました。多分、誤答珍答だらけだったんでしょう。先生は月と太陽の位置関係の図を描きながら、「地球(人間)→月→太陽」の状態だと新月で、太陽と同じ方向にあるので太陽の明るさに隠れて月が見えなくなり、逆に「月←地球(人間)→太陽」の状態が満月などと、正解を一生懸命教えてくださいました。

皆さんは、上弦の月と下弦の月の見分け方は大丈夫ですか?また、世界中どこから見ても人吉の夜空に浮かぶ月と同じ形の月が見えているのでしょうか?ヤフー知恵袋などを見ると、そういったことの質問が結構沢山あるようですが・・・。

もう一つ思い出すのは、高校の国語(古典)の授業の時の話です。

「・・・枕草子の中で『夏は夜。月のころはさらなり』とか『月は、有明の東の山ぎはに、細くて出づるほど、いとあはれなり』などと出てきますし、平家物語でも月見の話が格調高く語られています。百人一首には月の歌が何と12首*3も収められています。・・・」

ごめんなさい。はっきりと覚えていませんが、きっとそのような前置きがあったはずだと想像します。その後に次のようなことを語られました。

「満ち欠けする月のうち、満月(十五夜)の後の月ほど違う名前で呼ばれている時期はありません。十六夜(いざよい)の月*4、立待月、居待月、寝待月、更(ふけ)待月・・・。ということは、『昔は待ちの文化だったのか?』・・・」

待ちの文化」という言葉が、いと切なく印象的でした。立待月とは、日没後、立って待っていても疲れないくらいにすぐ現れる月、ということから名がついたそうです。最初は立って待てますが、翌日は座って(「居」は「座る」の意味)、翌々日は寝て、更にその翌日は夜も更けるころまで待つのだとか。月を見上げながら待ち焦がれていたのは誰なんでしょう。恋人?

そう言えば、「男はいつも待たせるだけで~、女はいつもまちくたびれて~♪」というのがありました。やるせないですね。

生徒の皆さん方は、十六夜の月 ~ 更待月のそれぞれを下の写真の中で特定できますか?

閑話休題。今夜は新月で、10月4日(水)の中秋の名月*5に向けて、満ちていく月(waxing moon*6のサイクルがスタートします。新しいことを始めたり、知力・体力作りにはもってこいの時期になります。今夜の新月のうちに、心身のメンテナンスを行い、勉強部屋の5Sなど環境もしっかり整えて、明日以降に臨みましょう。ぜひ、月の力にあやかりたいものです。

とは言っても、春咲く花、夏咲く花、秋に咲く花、冬に咲く花と、花も開花の時期が違うように、回りの人と同じである必要はありません。自分のリズムを見つけることが大事です。

最後に・・・、明日、日没後1時間程の夕暮れの空を見上げてみてください。相良のお殿様もきっとお城から眺めたであろう繊月が見えればいいですね。

           【校長】




*1
手元の人吉球磨検定の公式テキストブックのp.85に以下のようなくだり(特に下線部)がありますので、②が正解だと思われます。

・・・(前略)・・・球磨郡を領有する大名として、本拠を人吉に戻した相良氏は、統治の拠点であり近世城郭として、20代当主長敏により天正17年(1589)に人吉城の築城を開始する。この工事では豊後国から石工を招いて石垣を着工し、城の中心部である本丸・二の丸・堀・櫓御門まで完成したが、工事再開から5年も経たない文禄年間(1593~)に、またも朝鮮出兵、関ヶ原の戦いに巻き込まれて工事は中断した。

再度工事が始まったのは、江戸幕府が開かれ、世情もやや落ち着いた慶長12年(1607)からで、この工事では城外郭の石垣普請を行い、川沿いの石垣もこの時に築かれた。工事は進み、寛永3年(1626)には、本丸に5階建ての天守を築造する計画の3階まで完成していたが、「3階以上の物見櫓は叶わぬ」の風潮から、幕府に気がねし、最上階を取り払って2階建ての護摩堂にした。そのためついに天守閣を持たない城となってしまった。その後も工事は続き、寛永16年(1639)に相良清兵衛事件とこれに伴う「お下の乱」が起こると、またも「風説よろしからず」と幕府に気がねして工事自体を断念した。が、この時までに天守以外の大半はほぼ終了していたようである。

その後、二百年近く平穏に過ぎたが、徳川時代も後期の享和2年(1802)と文久2年(1862)に2度の大火に見舞われ、特に2度目の寅助火事は城下はもちろんながら、城内の建物群が全焼する大惨事となった。しかも、この時期の相良藩は財政難に苦しんでおり、城の再建は一部でしかされなかったが、それでも居館の北側の石垣が防火対策としてかさ上げされて、後に「武者返し」と呼ばれる西洋式の築城工法である跳ね出し石垣が築かれた。これは国内でも函館五稜郭と品川台場にしかないものである。・・・(以下略)・・・

 

*2生徒の皆さん方はどのような月が好きですか?

 月が最も美しいのは何といっても秋とされていて、「月月に月見る月は多けれど月見る月はこの月の月」という戯(ざ)れ歌があるように(「月」が8つ出てきて、月を見るのは旧暦8月であると)、中秋の満月の美しさを讃える人は昔から多いようです。

私も若い頃はそうだったように思いますが、歳をとるに連れて月への好みも変わってきたような気がします。いつの頃からか、冬の夜に寒々と照りわたる月が好きになりました。「月冴ゆ」は冬の季語ですが、冷たく張りつめた冬の空に輝く澄んだ月を仰ぐのはなかなかいいものです。

雨の日の月について、徒然草の中で兼好法師は、「花は盛りに、月は隈なきをのみ見るものかは。雨に向かひて月を恋ひ、垂れ籠めて春の行方知らぬも、なほあはれに情け深し」と書いています。「花は満開のときだけを、月は雲りがないのだけを見るものであろうか、いやそうではない。降っている雨に向かって(見えない)月のことを慕い、すだれを垂らして室内にこもり春が移り行くのを知らずにいるのも、やはりしみじみとして趣(おもむき)がある」というのが口語訳です。そういうゆかしい境地になるには、さらに歳を重ねないといけないのかも・・・?

*3以下の12首です。生徒の皆さんは、月に託した思いに共感できる歌が何首ありますか?

 7 天の原ふりさけ見れば春日なる 三笠の山に出でし月かも        安倍仲麿 

21 いま来むと言ひしばかりに長月の 有明の月を待ちいでつるかな     素性法師 

23 月見ればちぢにものこそ悲しけれ わが身一つの秋にはあらねど     大江千里 

30 有明のつれなく見えし別れより 暁ばかり憂きものはなし        壬生忠岑 

31 朝ぼらけ有明の月とみるまでに 吉野の里にふれる白雪         坂上是則 

36 夏の夜はまだ宵ながら明けぬるを 雲のいづこに月宿るらむ       清原深養父 

57 めぐりあひて見しやそれとも分かぬまに 雲がくれにし夜半の月かな   紫式部 

59 やすらはで寝なましものを小夜更けて かたぶくまでの月を見しかな   赤染衛門 

68 心にもあらでうき世にながらへば 恋しかるべき夜半の月かな      三条院 

79 秋風にたなびく雲の絶えまより もれ出づる月の影のさやけさ      左京大夫顕輔 

81 ほととぎす鳴きつる方をながむれば ただ有明の月ぞ残れる       後徳大寺左大臣 

86 なげけとて月やはものを思はする かこち顔なるわが涙かな       西行法師

(30番の壬生忠岑の歌は「月」という言葉こそ出てきませんが、有明の月のことを言っているのは明らかなので、月の歌に含めました)

*4十六夜の読み「いざよい」については、鎌倉時代の紀行文学に「十六夜日記」があり、物語の内容は知らずともその読み方を一般常識対策で覚えた人は多いはずです。

「いざよい」自体の意味を改めて調べたところ、「いざよいとは、躊躇(ためら)うという意味の動詞『いざよう』の連用形から名詞となったもの」とありました。

十五夜とは月が最も満月に近くなる日として、旧暦の8月15日は「中秋の名月」として昔から特別視されてきたわけですが、その日以外の月の15日も十五夜と呼びます。そして、この十五夜の翌日の月を「十六夜」と呼ぶのは、満月の翌晩は月の出がやや遅くなるのを、月がためらっていると見立てたものらしいです。

なお、「十六夜日記」は、筆者が京都から鎌倉へ下った時の旅の始まりが旧暦の10月16日だったところから名付けられたようです。

全く関係ありませんが、「十六夜の月」と名付けられた期間限定のビールが9月頃に発売されていたことがあり、「何と日本的情緒に訴えるネーミング!」と、ため息をついたことがありました。

*510月4日(水)は中秋の名月ですが、実はこの日は必ずしも満月になるわけではありません。月の軌道や地球の軌道が楕円の関係で、むしろ満月でないことのほうが多いくらいなんだそうです。今年もわずかに欠けていて、満月は2日後の10月6日(金)になります。この「曖昧さ」、月を眺めるうえで混乱の原因になるわけですが、悪くないと思っています。


*6
「ワックスをかけた月」なんて変な訳をしたらいけません。なお、欠ける月はwaning moonと綴ります(wane[ウェイン] は「月が欠ける」という意味)。ポーランドだったかポルトガルだったか忘れましたが、「月に恋は満ちれば欠ける」というのがありました。似た表現で、昔見た映画の中に「税金と死からは絶対に逃げられない」というセフリがあったことも思い出すわけですが、どちらも言い得た妙だと思っています。

ちなみに、満月、新月、三日月、半月(弦月)などを英語でどう表現するか調べてみましょう。

答:順にfull moon、new moon、crescent moon、half moon 


758697 is an interesting number!

      いつも本校のHPにお越しいただきありがとうございます。

758697 とは、9月19日(火)21時10分現在の本校のHPの総アクセス件数です。

 

これは、とても面白い数字だと思いました。各桁の数を一つおきに並べると、7,8,9あるいは 5,6,7と昇順に連続する3つの整数になります。また、2桁ずつ区切って並べると、75,86,97となり、公差が11の等差数列になっています。

 

今後、70万代でこのような数字になるのは、768798 と778899 がありますが、いずれも同一の数が各桁に現れています。758697 は各桁が全て異なる数字であるという点に特に興味がそそられます。6桁の数字でこのような性質をもつ数の最大値であり、最小値の142536 を通り過ぎたのは、平成27年の7月初旬(だったはず?)ですから、月日の流れも感じます。

 

ちなみに、758697 の各桁の数の和は42になり、3で割り切れますので3の倍数であり、実際、758697=3×252899と素因数分解されるので、これは素数ではありません。

 

学校では今日から体育大会の練習が始まりました。疲労を明日まで残さないように十分に睡眠をとって、本番までの2週間を乗り切ってほしいと願っています。

【校長】

 

就職・進学試験の必勝を期して

   本日早朝7時半、青井阿蘇神社に機械科の3年生(79人)が集まり、就職・進学試験の合格祈願をしました。(その様子は、機械科のブログに譲ります)

 

青井阿蘇神社、大同元年(806年)の創建ですから、千二百年以上も昔から球磨川畔の地に鎮座していることになります。人吉の方にとっては、古くから心の拠り所であり、崇拝と誇り、自慢の元であり、生徒の皆さんにとっても、小さいときから七五三をはじめ初詣など何かにつけ神頼みをする神社だからなのかもしれません。

 

私は、国宝指定(H20.6.9)前後に観光で数回訪れたことがあります。赴任後は、神社の前の池に咲く蓮の純白の花や、境内に放し飼いにされているチャボの赤いトサカなどに惹かれて、近くを散歩するたびにもう20回以上足を運びました。地元では親しみを込めて「青井さん」と称されているそうですが、担任の先生も畏まってか、敬意を込めてか?「青井阿蘇神社」と正式名称で生徒に話しかけておられたように、まだそう呼ばれているのを耳にしたことがありません。

来る10月9日の「おくんち祭り」では、神行行列に本校生徒が70人程参加する予定で、何となく楽しみにしているところです。


ところで、生徒の皆さん。青井阿蘇神社の楼門に掲げられている額の文字は知っていますか?あまりにも身近な存在だからこそ、「灯台もと暗し」で意外に知らないかもしれません。

実は、私が今興味をもって取り組んでいる「人吉球磨検定(3級)」に、このことが次のように出題されていました。

 

国宝である青井阿蘇神社の楼門に掲げられている額の文字で正しいものはどれでしょう。

ア 青井阿蘇神社 イ 青井大明神 ウ 妙法印 エ 青井阿蘇社殿 オ阿蘇神社

 

あえて答は書きません。「えっ!何だっただろう?」と思った人は、早速行って確かめておいてください。神社の楼門にある額は、家における表札と言ってもいいかもしれません。このことも知らずにお参りをしていたら、「願掛け」も効かないかもしれませんので・・・(^^)


 

願掛け」で思い出しました。昨夜の綺麗な満月を見た人は多いと思います。

今日から欠けていく月のサイクルがスタートし、沈静・休息の力が高まっていくわけですが、まだ今日までは満月の力が残っているはずです。(何となくスピリチュアルな話になってしまいましたが)今日まではパワフルに行動したほうがいいかもしれません。その意味でも知らなかったことは、その日のうちに確かめておきましょう!

【校長】

 

アクセス数736243 → 6,2,4の並びに15を見る

始業式の日の朝、「いよいよ2学期がスタート」ということで、少し気持ちが高揚していたのかいつもより早く目が覚めました。朝4時40分、部屋の温度は24.8℃、湿度53%、虫の音が響き、涼しく爽やかな夜明け前でした。

「2<<8とは末広がりのいい数字。確か、くまがわ鉄道の始発駅(人吉温泉駅)と終着駅(湯前)の営業距離数も24.8kmだったよね」とか頭を駆け抜けました。

珈琲を淹れた後、夏休み中、事故・怪我等の報告は受けてなかったので、「全員揃って始業式を迎えられればいいな・・・*1」と思いながらHPを立ち上げたら、午前5時7分現在の総アクセス件数は、

736243

 

「これって素数*2っぽい匂いがする!」と思って、暫く電卓を使って割り算を試みましたが、なかなか素因数が見つかりません。「ひょっとして、やっぱり素数?」と嬉しく思い、学校に行ってネット上の素数判定機にかけてみたら、予想どおり、みごと素数でした。

 

私、生徒の皆さん方からすごく丁寧な挨拶を受けますが、めったに話しかけられることはありません。自分が高校生の時を思い出しても、校長先生は遠い存在であり、言葉を交わした記憶はありませんので、無理もないと思っています。それなのに、何と、夏休み中にある生徒から声をかけられました。それも素数のことについてです。それも「どうして数をみただけで、素数と分かるのですか?」という極めつきの質問でした。

 

工業を学び、数字と縁が切れない職に就く人が多い皆さん方に「数字に強くなってほしい」という願いを込めて、色々な切り口から数字に関する記事を書いてきました。アクセスカウンタの記録から、かなりの生徒の皆さんが自校のHPを見ていることは間違いないとは思ってはいましたが、私の記事を読んで、素数に関心を持ってくれている生徒がいることをとても嬉しく思った瞬間でした!

 

でも、あまりにもストレートな質問であり、うろたえました。咄嗟のことで「いい質問だね」というのがやっとでした。というのも、素数かどうかの判定はコンピュータでさえ素数で次々に割っていくプログラムでやっているわけで、見ただけで分かるはずがないからです。「近々HPに、素数の見分け方の記事を書いておくから、それを読んでね」とその場を切り抜けました。ということで、興味がある人は少し長くなりますが、脚注*をお読みください。

 

ところで、この736243を使っていつものように、数字の並びをそのままにして、加減乗除等の記号を入れてみたくなりました。新学期の9月1日*4にちなんで91という数字を作ってみることにしました。

 

73+sin-1{(√6-√2)÷4}+3=91

 

数字の真ん中ほどの6,2,4の並びに閃くものがあり、完成したのが上の式です。でも、「sin-1って何?」という声が聞こえてきそうです。加減乗除等の「等」をかなり拡大解釈しています。いつもは「中学生の皆さんへ」という脚注をつけていますが、今日は「sin-1ついて」という脚注を設けます。レベル的には、数学Ⅱで三角関数の加法定理を1学期に学習した2年生以上の皆さんが対象になります。

 

【注】 sin-1について

 

sin-1とは「サインインバース」と読み、sin-1 xは、「サインの値がxになるような角」を返す関数(サインの逆関数)です。右肩の「-1」の記号は、逆三角関数を意味する記号で、「マイナス1乗」ではないことに注意が必要です。

例えば、sin301/2ですから、sin-1(1/2)30(度)となります。(通常、xの定義域は−1 1で、その値域は「度」の場合、−90° y 90°となります)

なお、sin-1xは、arcsinxと表記することもあり、この場合は「アークサイン」と読みます。この逆三角関数は、高校でも学習しませんので、中学生は勿論、高校1年生の皆さんも今は何のことか分からなくても構いません。「そんな数学があるんだ・・・」というくらいの理解でもいいと思います。(ところが、なぜか校内で沢山の人たちが受ける計算技術検定2級には出てくるのです!この逆三角関数の問題が。昔から不思議に思っていました)

 

次に、高校2年生以上の皆さんは、sin(α±β)=sinαcosβ±cosαsinβという三角関数の加法定理を思い出してもらわなければなりません。ここで、α=45、β=30と代入してsin15を計算すると、

 

sin15sin4530

sin45cos30cos45sin30

(2/2)×(3/2)(2/2)×(1/2)

(6-√2)/4  (=(6-√2)÷4)     となります。

 

従って、sin-1{(6-√2)÷4}15 (単位は「度」)となるわけです。

 

早い話、6と2と4を使って15という数字を作りたかっただけの話です。

(6!÷2÷4!=15です。そんな面倒くさい関数を使わずに、いとも簡単に15ができることに、たった今気付きました)

 

 

話は大きく変わりますが、昨夜、ラジオを聞いていたら、アメリカの駐在員が「こちらでは8月末か9月頃に新学期が始まる大学が多く、新学期の始まりを"back to school" というフレーズを使うことが多いです。これを聞いたら、『あ、新学期が始まったんだな…』と感じます」とか言っていました。なるほどと思いました。

その後、街を歩く学生にインタビューをされていて、早口の英語が聞こえてきました。所々しか聞き取れませんでしたが、次の英文だけはどうにか聞きとれました。皆さんならどう訳しますか?*5

 

School has started and I like it so far.

 

このような一日であったでしょうか。

今日の始業式でも申し上げましたとおり、2学期が充実したものであることを願っています。

【校長】

 

*1お昼過ぎ、教務主任の先生から今日の出欠状況の報告を受けました。3学年揃って欠席、遅刻等ゼロ。在籍する全員で新学期を迎えることができることに幸せを感じました。

 

 

*2素数(prime number:プライムナンバー)とは、「2以上の整数のうち、1と自分自身でしか割ることができない数」です。「1とその数以外、正の約数がない数」と言ってもいいです。例えば1から100までの100個の整数の中には、2,3,5,7,11,13,17,19,23,29,31,37,41,43,47,53,59,61,67,71,73,79,83,89,97

25個の素数があります。

古代ギリシャの学者エラストテネス(紀元前276?~紀元前194?)は、連続してたくさんある整数の中から素数だけを抜き出す方法を発見し、これを「エラストテネスの篩(ふるい)」といいます。これは一種の「消去法」です。

まず、調べたい全ての整数を順番に一覧表に書き出します。その表の中で、まず1は素数でないのでこれをまず消します。次に2は素数なので残し、2の倍数を消します。次に、3は素数なので残し、3の倍数を消します。同様に5を残し5の倍数を消し、7を残し7の倍数を消します。このように次々に素数を残しその倍数を消していくと、最後に素数が残ります。

ちなみに、1から100までの素数を求めるには、√100、つまり10までの素数の倍数、即ち、2,3,5,7の倍数を自身を残して消していけばいいです。(1は素数ではないので消し忘れないように)

このエラストテネスが発見した方法は、極めて原始的ですが、2000年経った今でもこの「エラストテネスの篩」に勝る方法は見つかっていないそうです。ちなみに、歌手の中尾ミエさんが歌う「エラストテネスの篩」という分かりやすく楽しい動画がEテレ(NHK教育)の2355という番組(月~金の23:550:00)でたまに放送されているらしく、私が素数の虜(とりこ)になっていることを知る知人から教えていただきました。それ以降、時々思い出したように番組を見ていますが、まだ目にしていません。

 

 

*3素数の見分け方」とは(ありもしないという意味で)大胆不敵なタイトルです。

 

その話をする前に、まずは、数の性質として次のことは大丈夫でしょうか?

2の倍数の見つけ方=下1桁が2で割れる(偶数ならOKということです)

3の倍数の見つけ方=各桁の和が3で割れる

4の倍数の見つけ方=下2桁が4で割れる

5の倍数の見つけ方=下1桁が0か5

6の倍数の見つけ方=各桁の和が3の倍数かつ偶数

7の倍数の見つけ方=ありますが、次のように面倒です。
    7で割った方がよっぽど速いので7で割ってください。

 

①例えば、数字を (abcdefghijkl) とします。

<> a=6, b=7, c=3 の場合  (abc) 673 すなわち 六百七十三 を表します)

②この数字を、1の位から3桁ごとに分けていきます。

abc,def,ghi,jkl

3桁の塊(かたまり)を一つ飛ばしにグループ化します。
       今回は色分けして赤と青のグループにします。

abc,def,ghi,jkl

④グループ毎に和を求めて、その差を計算します。 ( abc + ghi ) ( def + jkl )

(もしも、青の和の方が赤の和よりも大きいのであれば、青 – 赤 の計算をします)

⑤この 差 が 7の倍数であれば、もとの abcdefghijkl 7の倍数です。

   <検証> 813297496970 という数字の場合

      (813496)–(297970

1309 1267

      =42 

(7の倍数なので7で割り切れる。実際、813297496970÷7=116185356710

 

8の倍数の見つけ方=下3桁が8で割れる

9の倍数の見つけ方=各桁の和が9で割れる

10の倍数の見つけ方=下1桁が0

11の倍数の見つけ方=ありますが、これまた面倒です。
    11で割った方がよほど速いので11で割ってくだい。

12の倍数の見つけ方=下2桁が4で割れかつ各位の数字の和が3割れる

 

要は、2、4、8の倍数は下〇桁が割れるかどうかで判断、3、6、9は各桁を足した数が割れるかどうかで判断するということを忘れないようにしてください。

 

では、今年の年号の2017を例にとって、それがどうして素数なのかを一緒に考えてみましょう。

2017は奇数なので、2、4、8の倍数でないことが分かります。

また各桁を足してみると2+0+1+7=10なので3、6、9の倍数でないことが分かります。

では、次にやることが分かりますか? そうです。「7で割る」です。

残念ながら2017は7では割れないので7の倍数ではありません。

 

では、次にやることが分かりますか? 分かりますよね。「11で割る」です。

残念ながら2017は11では割れないので11の倍数ではありません。

 

では、次にやることが分かりますか? 大丈夫ですよね。「13で割る」のです。

残念ながら2017は13では割れないので13の倍数ではありません。

 

このように、どんどん素数で割っていくのです。(記事本文の7行目の下線部、「電卓を使って割り算を試みました」とはこの作業をしていたわけです)

それでは、どこまで割っていけばいいのか考えましょう。

 

2017÷13=155.1・・・ 割り切れません。

2017÷17=118.6・・・ 割り切れません

2017÷19=106.1・・・ 割り切れません

2017÷23=87.6・・・  割り切れません

2017÷29=69.5・・・  割り切れません

2017÷31=65.0・・・  割り切れません

2017÷37=54.5・・・  割り切れません

2017÷41=49.1・・・  割り切れません

2017÷43=46.9・・・  割り切れません

2017÷47=42.9・・・  割り切れませんが、ここでストップです。

 

なぜ、ここでストップするのかというと、割る数よりも商が小さくなっているからです。割る数よりも商が小さくなっているのに割り切れないということは、今後も割り切れる数は存在しないということなのです。(厳密に言うと、√201744.9・・・なので、45の手前の素数43でストップでいいのです)

【まとめ】 2017は素数

 

極めて原始的だと思われたかもしれませんが、先にも書いたとおり、コンピュータを使って素数だけを抜き出す場合にも、基本的には素数の倍数を消していく計算をプログラミングによってさせているだけと聞きます。素数の判定方法の公式や、素数だけを作る公式はいまだ発見されておらず、もし発見したら、世界的ニュースになり、フィールズ賞(ノーベル賞の数学版)受賞は間違いなしと言われているそうです。挑戦してみますか?

 

そういえば、図書館にも入っている科学雑誌のNewton8月号の特集が「素数」でした。

この徒然雑記帳の中で既に話題にしていた「素数ゼミ」(5/11)や「双子素数」(5/20)についても魅惑的なカラー写真が添えて取りあげられている他、「ネットショッピングでカードが使えるのは、巨大な素数のおかげ」など興味深い記事も載っていました。関心がある方は、ぜひ、読んでみてください。


*4今日は、192391日に関東大震災が発生したことに由来する「防災の日」でもあります。北朝鮮の弾道ミサイルに備えた避難訓練が熊本市で行われたというニュースを耳にしましたが、学校の防災マニュアルにミサイル対応まで書き込むべきか悩んでいます。

 9月1日で思い出しました。脚注*2の最後に話題にしたNHKEテレの2355の姉妹番組0655で(午前6時55分~7時放映)で「9□1□」の四字熟語を出題にしていました。

もちろん、答えは「9死1生」(危ういところで奇跡的に助かること。ほとんど死を避けがたい危険な瀬戸際で、かろうじて助かること)です。

言うまでもありませんが、通常、九死一生のように漢数字で書きます。十のうち九まで死の可能性が高いことで、ほとんど死が避けがたい危険な場合をいいます。


*5試訳:「学校が始まりましたが、今のところ嫌なことはありません」

残暑お見舞い申し上げます。

 

立秋(8月7日)を過ぎ、はや十日、昼間はまだまだ暑いですが、朝夕は少しだけしのぎやすいように感じます。

 夏休みも残り2週間になり、生徒の皆さん方の中には、手をつけていない宿題が気になり始めた人もいるかもしれません。


 この間も、3年生は連日登校して、SPI対策、履歴書の清書等に懸命に取り組んでいますし、1,2年生は暑い中、さらに暑い体育館等で練習に明け暮れています。

先ほどは、8月6日から10日にかけて、山形県西川町月山湖で開催されたインターハイ・カヌー競技に出場した選手たちが、結果の報告に来ました。台風5号の接近で強い風雨にさらされ、思ったように力を出し切れなかったと無念の思いを述べる生徒もいましたが、気持ちを切り替えてこの思いを就職や進学にぶつけてほしいと願っています。

ところで、部活が終わってから、人吉温泉駅発18:34や19:41の湯前行きで帰宅する人たちは、夏至の頃に比べて日の長さが短くなったことを実感している人もいるはずです?!

私も気になり、人吉市の日の出、日の入りの時刻を調べてみました。下に抜粋したように、ここ数日は、冬至に向かって、日の出は1分位ずつ遅くなり、日の入りも1分位ずつ早くなり、日照時間は3分位ずつ短くなっているようです。(出典:www.japanab.com

  日の出日の入り日照時間  
6月21日(水) 5:1119:2614時間15分 夏至
8月16日(水) 5:4119:0113時間21分  
 8月17日(木) 5:4219:0013時間18分 本日
 8月18日(金) 5:4318:5813時間15分 
 12月22日(金) 7:1417:1610時間 2分 冬至

写真は、球磨川に架かる大橋からパチリした昨日の日の入りの様子です。
 川面を渡る風は生ぬるかったけど、カナカナカナというヒグラシの鳴き声に、そこはかとなく近づく秋の訪れを感じました。

季節の移ろいを感じるのはいいものです。そこで、携帯の着信音をヒグラシにしてみました。心が和むので、電話が鳴るとほんの少し聞き入ってしまいます。

でも、ヒグラシの鳴き声がする道を散歩中に、着信があったら気付かないかも・・・とか、うちの娘たちもそうですが、セミがGよりも嫌いな女性は多いと聞きますので、カフェなどで着信があったら、ギョっと引きつった顔をして席を移られるかもしれないとか・・・色々考えたら少し不安になってきました。

                【校長】