校長室(管理職)ブログ

かもと稲田支援学校第1回運動会!①

令和4年5月21日(土)にかもと稲田支援学校第1回目の運動会が開催されました。

運動会当日に向かっていくほど雨模様・・・。当日も開催が危ぶまれていました。あるクラスには、子どもたちがつくった色とりどりのてるてる坊主が飾ってありました。その祈りが通じたのか、曇天ではありましたが、無事、開催することができました。特にコロナ禍で様々な行事が中止となっていた高等部3年生のことを思うと、安堵の気持ちでいっぱいになりました。

学校行事は、子どもたちが大きく成長する機会でもあります。運動会の一連の学習を通して子どもたちがどのように子どもたちが成長していったか、4回に分けて紹介したいと思います。

~運動会を楽しみに~

 連絡帳を見てみると、「家族の前でダンスを披露してくれました」「寝言でかけ声をかけていました」「一人で予行練習をしていました」等の姿が書かれており、子どもたちが、運動会を楽しみにし、期待している様子が窺えました。また、練習では、集団や初めてのことが苦手で場を離れたり、泣いたりする子どももいましたが、写真カードでスケジュールを示したり、参加する競技を選んでもらったりすることで、少しずつ参加する場面が増え、当日も堂々と参加し、力を発揮することができました。そこには、子どもたちが安心して主体的に活動に取り組むことができるよう、焦らず、じっくりと待ち、子どもたちの心に寄り添いながら手立てを適宜講じていかれる先生方の姿がありました。

文責:荒木(教頭)

かもと稲田支援学校第1回運動会!②

~成長段階に応じた力を発揮して~

 運動会当日も、子どもたちのキラリと光る姿が随所に見られました。小学部の玉入れでは、時間いっぱい玉を投げて入れようとする姿、中学部のボールリレーでは、ボールを落とさないように持ち手を上げ下げして工夫する姿、高等部のダンスでは、キビキビとした行動と複雑なダンスを全員でそろえようとする姿・・・個の頑張りから友達との協力、集団でのまとまりといった成長段階に即した姿が印象的でした。保護者の方からも「走っている姿を見て涙が出ました」「ダンスをする姿がとてもかわいかったです」「うちの子が1番かっこよかったです」等々喜びの声が挙がっていました。また、感動で目を潤ませている職員もチラホラ・・・。

 文責:荒木(教頭)

かもと稲田支援学校第1回運動会!③

~リーダーが高校1年生!?~

今回、高等部2、3年生の生徒が運動会の競技準備や放送等を行い、1年生がリーダーとして小、中学部を盛り上げました。これまで、最上学年である3年生がリーダーとして団をまとめていくことが多く、初めにそれを聞いたときは「あれ?」っと思いました。しかし、予行練習と当日の姿を見て納得です!高等部2、3年生が運営をするということに重きを置いた形に、主査である先生の仕掛けを感じました。

教師の指示に従って的確に準備物を配置する姿、自分ができることを率先して探す姿、声を掛け合って荷物を運んだり、役割を忘れないよう互いをフォローし合ったりする姿等が見られ、これまでの作業学習や係活動、特別活動の集大成を見たように思いました。それは、小学部の保護者さんからの「うちの子も高等部の生徒のようになれるといいな」という声にも表れていたように思います。

小中学部と高等部校舎が離れ、合同で活動する機会が少ない本校では、縦割りの活動で何をねらうのか重要になってきます。下級生は上級生の姿に憧れ、上級生は期待に応え頑張ろうとする縦割りの良さが見事に表れた運動会でした!

文責:荒木(教頭)

かもと稲田支援学校第1回運動会!④

~楽しかったね運動会~

 運動会が終わり、小学部では図工で絵を、中学部、高等部では感想文を書きました。頑張ったことや心に残ったこと、楽しかったことなどを写真等で振り返りながら、制作しました。小学部の授業を覗いたのですが、先生や友達と思いを共有し、楽しさも喜びも倍増!!優しくあたたかな時間が流れていました。きっと、来年の運動会も楽しみになっているだろうなと授業を見て感じました。

次年度は、新型コロナウイルス感染症も収まり、地域の方にも運動会を観覧、参加していただき、本校の子どもたちと一緒に感動の時間を過ごしていただけることを心から願っています・・・。

文責:荒木(教頭)

開校記念式典を終えて

 新年あけましておめでとうございます。

 寅年の令和4年(2022年)も、かもと稲田支援学校をよろしくお願いします。

 さて、穏やかな日差しに包まれた冬晴の日、12月11日(土)に開校記念式典を行いました。開校準備からここまで、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響で、思うように準備が進まないこともありましたが、無事に式典を開催することができたことを心から嬉しく思っています。式典には稲田小学校の卒業生である蒲島郁夫熊本県知事様をはじめ、渕上陽一県議会議員様、早田順一山鹿市長様など、多数の来賓の方々に御臨席賜り、本校が開校するまでの思いも含めた温かい御祝辞や御挨拶を賜りました。本来であれば、開校に向けて御尽力いただいたすべての方々に、来賓として御出席いただきたかったのですが、コロナ禍での開催ということで、入場を制限させていただいたことを大変申し訳なく思っています。

 それでも、お越しいただいた方々に本校が開校した喜びを伝えたいという思いで、「みんなで創ろう!かもと稲田の未来!」というスローガンのもと、47人の児童生徒、43人の教職員が一丸となって準備を進めてきました。

 式典では、校章に描かれた校訓「心豊かに 道を求め 共に生きる」のデザインの説明を行い、児童生徒会役員の協力で校旗披露を行いました。また、式典の最後には校歌の作曲をしてくださいました桐田信一郎様の指揮のもと、全員で校歌披露を行いました。稲田小学校から譲り受けたマリンバやシロフォン、電子ピアノ等を高等部の生徒たちが演奏し、代表の生徒が校歌を歌い、小中学部の子どもたちが音楽に合わせてダンスを披露しました。練習までの期間が短かったのですが、子どもたちは笑顔で最高の演奏やダンスを見せてくれました。式典に参加できなかった保護者の皆さまにもオンラインで式典の様子を見ていただきましたが、「子どもたちの様子に感動した」と多くの方々からコメントをいただきました。

 式典終了後に、校舎案内も計画しました。校舎の施設説明は小中学部の子どもたちがタブレットや電子黒板を用いながら、これまでの学習の様子を交えながら行いました。来賓の皆さまが熱心に聞いてくださり、子どもたちも期待に応えたいとはりきって説明をすることができました。

 開校記念として、小中学部の子どもたちが地域の方の御協力のもと生産することができたお米と地元来民の伝統工芸品である渋うちわを記念品とさせていただきました。うちわには高等部の生徒が描いた山鹿灯篭と石のかざぐるまがデザインされています。子どもたちのアイデアを生かした、手づくりの開校式典となり、笑顔に満ち溢れた一日となりました。

 子どもたちやかもと稲田支援学校の可能性は無限です。可能性を信じ、ゆっくり、たっぷり、一歩ずつ 未来に向けて、確かなものにしていきたいと思っております。どうぞ、御支援をよろしくお願いします。

令和4年1月

                             

熊本県立かもと稲田支援学校長  後迫 貴利子

はじめての学校祭

学校周辺の田んぼもすっかり刈込が終わり、一気に季節が進んだように感じています。11月になっても、日中は汗ばむ日がありますが、それでも朝夕は冷え込んできたため、体温調整が苦手な子どもたちは体調を崩すのではないかと心配しましたが、毎日元気に登校しています。

このホームページでも紹介させていただいていますが、10月16日(土)に本校の学校祭である「かもと稲田まつり」を開催しました。夏休み明けから、日頃の学習の成果発表ということで、小学部はソーラン節と手話ダンス、中学部は稲の成長報告、高等部は「高等部プロモーションビデオ」の披露のために、各学部準備を進めてきました。中学部と高等部は作業製品の販売会も行い、自分たちが作った製品をどのように売り込むか、丁寧な製品づくりから梱包、商品説明など工夫を凝らしました。祭りが近づくにつれ、ボルテージが上がり、子どもたちは風邪もひかず、元気いっぱいに登校してくることができました。

当日は保護者の皆様に学部ごとの参観や物品購入をお願いし、自宅からもリモートで観覧できるようにしました。保護者の皆様の御協力もあり、コロナ禍での制限がある開催でしたが、初めての「かもと稲田まつり」を楽しむことができました。今年度は新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のため、地域への呼びかけを控えさせていただきましたが、もっと本校のことを知っていただきたい、子どもたちの活躍の様子を見ていただきたいと思っています。ぜひ、地域の皆さま、次年度の「かもと稲田まつり」にご期待ください。

 「学校での学びが、子どもたちの『生きる力』となって、明日に、そしてその先の未来につながってほしい、これからの社会がどんなに変化しても、自ら課題を見つけ、自ら学び、自ら考え、判断して行動し、それぞれに思い描く幸せを実現してほしい。そして、明るい未来をともに創っていきたい。」

 これは文部科学省が、新しい学習指導要領に込めた「願い」です。そして、このことは特別支援学校で学ぶすべての子どもたちにも共通する願いです。本校のめざす学校教育目標(グランドデザイン)に示すとおり、本校で学ぶ子どもたちが、それぞれの幸せを実現する「生きる力」を、授業をとおして身につけ、自立を目指します。そして子どもたちだけでなく、すべての人が幸せに暮らすことができる共生社会の実現を目指して。地域とともにかもと稲田支援学校は歩み続けます。

 

令和3年11月                             

熊本県立かもと稲田支援学校長  

後迫 貴利子

共生社会をめざして~ボッチャ交流~

 長い夏休みが終わり、子どもたちが元気に登校してきました。コロナ禍での夏休みの過ごし方については、保護者の皆様の御協力もあり、感染拡大防止に努めていただいたことに感謝しています。

 この夏はオリンピック、パラリンピックが東京で開催され、日本はたくさんのメダルを獲得することができました。コロナ禍で一年延期された開催でしたが、選手にとっては体や気持ちのコンディション調整に気を遣った開催だったと思っています。競技はその一瞬に力を集中させて、結果を出さなければならないことではありますが、それまでの過程でどのようなことを考え、取り組んできているのか、それぞれの選手の背景を知ることで、メダル以上の多くの感動を得ることができました。

 スポーツをとおした交流については、本校でも力を入れていきたいと考えています。ある保護者が「障がいをもつ我が子が就労してからも楽しめることを見つけてやりたい」と思いを述べられました。大人になって、仕事以外に余暇をどのように過ごしていくのか、心配されての発言だったと思います。本校では、地域や保護者とボッチャをとおした交流を進めています。

 子どもたちも興味を持って取り組んでいて、先日の「楽球(ボッチャ)甲子園」では、二つの部門ともに本校のチームが優勝することができました。結果に喜んだのはもちろんですが、大会をとおして、参加者同士、大会を運営している方々とも交流ができたことが何よりの収穫でした。ボッチャは障がいの有無に関係なく、体力のある人もない人も、言葉は交わせなくても楽しみを分かち合える競技だと思います。本校から少しずつでもボッチャの楽しみを広げていき、生涯、スポーツを楽しみながら豊かな生活を送っていってほしいと思います。

 

令和3年9月

熊本県立かもと稲田支援学校長

        後迫 貴利子

地域に愛される学校

 今年は例年になく、梅雨入りが早く、はっきりしない天気が続いています。開校前に校庭脇に植えていただいた紫陽花の苗も背丈が15cmほどになり、来年度は花をつけるのではないかと楽しみにしているところです。

 報告が大変遅くなりましたが、4月かもと稲田支援学校開校の折に、旧稲田小学校閉校事務局より、開校お祝いとしてテント2張、観葉植物3鉢を寄贈していただきました。玄関にシュロ(観音竹)、児童生徒昇降口にサンスベリア(虎の尾)、校長室にはドラセナ(幸福の木)を飾らせていただいています。7月8日(木)に実施されるふれあい交流会の折に地域の皆様にも紹介させていただきます。

 さて、コロナウイルス感染症もようやく下火の兆しが見え始めました。地域の方々に本校の様子をお伝えしたいという気持ちだけは十分ありましたが、密を避けた開催が困難であることからこの時期まで開催を延期していました。7月8日のふれあい交流会では高等部生徒が進行を努め、学校紹介を行います。また、地域の方々と小学部、中学部、高等部の生徒を6グループに分けて、それぞれの会場でパラスポーツであるボッチャを通した交流を予定しております。また、15日には鹿本小学校の特別支援学級の子どもたちとの交流も予定しています。

 本校の学校目標である「心豊かに地域で学び、自信を持って挑戦する力や地域で生きていく力を育む」ことの一歩になることを期待しています。

 梅雨は気温の上昇と雨の影響もあって、ぐんぐんと草木が伸びてしまい、本校の学校技師が毎日刈り払い機を使って除草を行っていますが、広い校庭の草の勢いがとどまることがありません。そんな中、先日の県下一斉クリーン作戦(地域の清掃活動)の折、本校の敷地内を除草してくださった方がいらっしゃいました。除草が追い付いていない状況を見かねて、公道だけでなく学校敷地内に入ってくださったものだと思います。翌日、除草されている校庭を見た職員が驚いて報告していましたが、地域の皆さまのご厚意に心から感謝しているところです。本当にありがとうございました。児童生徒が在校中は門扉を閉めておりますが、放課後や休日は地域の方々へ校庭を開放させていただいております。どうぞ、地域の施設としてご利用ください。

令和3年6月

熊本県立かもと稲田支援学校長

        後迫 貴利子

4月 校長だより「校長あいさつ」(2021/4/4 更新)

 令和3年4月1日、緑に囲まれた長閑な田園風景に桜が満開に咲き誇る中、かもと稲田支援学校が開校しました。山鹿・鹿本地域に初めて開校する特別支援学校として、地域や保護者の皆様の期待を受け、開校初年度、小学部13人、中学部8人、高等部26人 全児童生徒47人がかもと稲田支援学校の一期生として、スタートを切りました。

 4月9日の開校式、入学式で歴史の幕開けとなる「開校宣言」を行い、中心に校章を描いた真新しい「校旗」と、校訓である「心豊かに 道を求め 共に生きる」の思いを込めた「校歌」を披露することができました。

 「恵まれた自然環境のもとで、心豊かに地域で学び、自信を持って挑戦する力や地域社会で生きていく力をはぐくむ教育の実現」をコンセプトとして、子どもたちの気持ちを大切にし、保護者の思いに寄り添いながら、教職員一丸となって、笑顔あふれる学校づくりを進めていきたいと考えています。

 

 開校初年度の重点目標として、特に下記4点について取組を進め、皆様から愛され、信頼される学校となるよう努めてまいります。

①安全・安心で優しい教育環境づくり

②学ぶ楽しさ、わかる喜びを実感できる授業づくり

③地域資源の活用と地域に根差した教育の推進

④センター的機能を生かした地域の特別支援教育の充実

 

 学校の教育活動をホームページでお伝えしていきたいと思っておりますので、ぜひご確認ください。

 今後とも、皆様からの御支援・御協力をどうぞよろしくお願いします。

 

学校グランドデザインはこちら→【グランドデザイン2021】かもと稲田支援学校.pdf

 

令和3年4月

熊本県立かもと稲田支援学校長

        後迫 貴利子

開校まであとすこし

 コロナウイルス感染症対策として、熊本県独自の非常事態宣言が発令されている中、2月を迎えることになりました。一年前のこの時期から報道で新型コロナウイルス感染症の話題が聞かれるようになってきましたが、もう一年が経つのにまだまだ終息の気配がありません。マスクをつけずに会話を楽しめる世の中に早く戻ることを願っています。

 

 来年度、本校へ転入学を希望している子どもたちの教育相談を実施しています。開校後、山鹿市を中心に近隣市町村から多くの子どもたちがかもと稲田支援学校へ登校してくることを楽しみにしています。

 

 今、準備室では小中学部の子どもたちの登下校を支える通学バスの準備を進めています。山鹿市内を走る「山鹿線」と熊本市から七城方面を巡る「植木・七城線」の二路線を通学バスが走ります。安全に子どもたちを送迎することができるようバス会社と細かな打ち合わせを行っていきます。また、停留所として使用させていただく施設からも、使用許可に関して快いお返事をいただき感謝しています。

 

学校側の整備としては、子どもたちが雨天時にバスや自家用車等から濡れずに校舎内に移動ができるようキャノピー(庇、車寄せ)を設置しました。毎日、笑顔で登校してくる姿を楽しみにしています。

 

 

 そして、改修工事もいよいよ大詰めです。現在、内装の仕上げと学校敷地周囲を巡るフェンスの工事が進んでいます。3月5日にはすべての工事が終了し、竣工検査ののち開校準備室も稲田校舎内に移動することになります。準備室の移転に伴い、みなさまにご迷惑をおかけしますが、当ホームページをご確認のうえご対応いただきますようお願いいたします。

 

 

 令和3年2月

 熊本県立かもと稲田支援学校長

         後迫 貴利子

校歌が完成しました

 令和3年(2021年)が幕開けしました。皆さま、あけましておめでとうございます。

 今年は丑年(うしどし)です。かもと稲田支援学校の校舎裏には乳牛の牛舎があり、おなじみの白黒まだら模様の牛が学校を眺めています。「牛」は古くから食牛や乳牛、耕牛と呼ばれ酪農や農業で人々を助けてくれる存在として重要な生き物でした。大変な農業を地道に最後まで手伝ってくれる様子から丑年は「我慢(耐える)」や「発展の前ぶれ(芽が出る)」を表す年になると言われているそうです。開校まで残り3カ月を切りました。開校準備室もラストスパートをかけて、4月の子どもたちの受け入れ準備を進めているところです。発展の前ぶれ“芽が出る”年に開校を迎えられることに、運命を感じながら、厳かに新年を迎えたところです。

 さて、今回は12月に完成しました校歌について、皆さまにご紹介をさせていただきます。

 校歌は、本校の校訓「心豊かに 道を求め 共に生きる」に基づき、3番構成にしています。歌詞は学校教育目標の実現に向けたワードを元に原案を作成し、開校準備室職員と何度も何度も検討を重ねて作成しました。作曲については、熊本県内の県立高等学校で長年音楽の担当として教鞭をとられていた桐田信一郎氏に依頼しました。桐田氏は現在、作・編曲活動のほか吹奏楽及び管楽器指導等を行っていらっしゃいます。桐田氏は鹿本高等学校在職中に、不動太鼓部のために、「和太鼓アンサンブルのための幻想詩曲“不動岩”」を作曲されています。山鹿鹿本地域のこともよくご存じで、作曲依頼にも快く承諾していただきました。作曲にあたり、改めて現地を訪れて取材をされたり、地元の情報を収集されたり、学校づくりに熱く参画していただいたことに感謝しています。子どもたちが歌いやすい音の取り方、発声しやすい歌詞の修正等、完成までにさまざまなアドバイスをいただいています。

左が作曲者の桐田信一郎様

 

 録音に際しては、桐田氏の大学時代のご友人である東京混声合唱団理事の德永祐一様に歌唱していただきました。技術面では、遊工房有限会社の益永剛様の御協力をいただき、録音をすることができました。

歌唱してくださった德永祐一様(東京混声合唱団理事)

 

 校歌作成に関わっていただきました桐田様、德永様、益永様に心より感謝申し上げます。ありがとうございました。

 

【校歌】再生できます 

かもと稲田支援学校校歌(斉唱).mp3

 

 令和3年1月

 熊本県立かもと稲田支援学校長

         後迫 貴利子

高等部の制服デザインが決定しました

 12月に入り、冷え込みも厳しくなって参りました。不動岩周辺の木々の紅葉がとても美しく、心を和ませてくれていましたが、それもすっかり落葉してしまい、冬の到来を感じるころとなりました。今冬はインフルエンザの流行に加え、新型コロナウイルス感染症の感染拡大が懸念され、学校現場だけでなく、社会全体がどのように感染症と向き合っていくのか心配されるところです。

 さて、かもと稲田支援学校では、来年度高等部の生徒が着用する制服デザインが決定しました。複数の業者からそれぞれコンセプトを示しながら、素敵なデザインの提案がありました。その中から制服選定委員会で検討をし、下の写真に示した制服が選定されました。

 

 この制服のデザインを担当した光多制服株式会社の笹本純子高校営業部課長に制服のコンセプトについて、インタビューをさせていただきました。

コンセプト ~光多制服株式会社 笹本純子高校営業部課長~

 ブレザーは鹿本町のシンボルである「石のかざぐるま」をイメージしています。大きくて重い石が動き出す、うちに秘めた力がかもと稲田支援学校の子どもたちの成長するイメージと重なったからです。近隣の県立学校、県内の特別支援学校にグレーのブレザーはないことも意識しています。ポロシャツ等の素材は、着心地を重視し、毎日の生活を快適に過ごせるような素材を工夫しました。また、洗濯やアイロンなど、保護者の負担を軽減できるようにしています。全体的に上品で爽やかなイメージでまとめるようにしてみました。

 

 

  本校では多様化する性認識(LGBT)の対応も考えており、女子はスカートだけでなく、スラックスタイプのデザインを選ぶことができます。紺地に稲田をイメージしたグリーンのチェック柄がスラックスとスカートに施されています。ブレザーはグレーですが、襟は濃紺のパイピングがデザインされていて、胸元にはかもと稲田の「K」のイニシャルがマークされたエンブレムがついています。ネクタイも紺、グリーン、グレーのレジメンタル柄になっていて、全体的な統一感を意識されています。グレーのブレザーを見たら「あっ、かもと稲田支援学校の生徒さんだ」って、すぐにわかってもらえる学校の顔の役割のある制服を大事に着こなしていってほしいと思います。

  制服づくりに関わっていただきました制服業者のみなさま、制服選定委員の保護者のみなさまに心より感謝申し上げます。ありがとうございました。

 

 

 令和2年12月

 熊本県立かもと稲田支援学校長

         後迫 貴利子

校章デザインが決定しました

 校章デザインが決定しました。たくさんの御応募ありがとうございました。300点を超える応募作品の中から椎葉瑛稀さんの作品が最優秀賞に選ばれ、めでたく校章として採用することになりました。

 

 

 校訓である「心豊かに 道を求め 共に生きる」がデザインにうまく表現されている作品でした。地域の特産であり、校名にもある稲の生き生きと伸び行く姿や、上級生が下級生を温かく包み込んでいる様子が描かれています。左の下から上に通した筋は夢を持って自ら道を求めていく力強さが表現されています。また、オレンジ色の右下からのラインには地域や保護者などの周囲の方々の見守りや愛情が表現されており、私たちの学校に対する思いがすべて盛り込まれた作品でした。

 校章は一番大きなところでは体育館の緞帳の中央に、そして、校旗や応援旗にも使用されます。細かなところは学校用の封筒やリーフレット、発行物にも使用する予定です。この後、長く子どもたちだけでなく、卒業生や保護者、地域の方にも親しまれていくものだと思っています。

 

 併せて、今回はスクールカラーも制定することにしました。「藍色」です。校章の左側にある縦のラインの藍色を採用しました。藍色はジャパンブルーとも呼ばれ、染料などで古くから用いられてきたことから、歴史と伝統のある鹿本地域にふさわしい色であること、長く愛されてきたその色には、芯のある実直さやひたむきに努力する姿勢を感じることができるということ。そして、深みがあり、落ち着いた色であることから、人を包み込む優しさや豊かさがあり、安心感を感じることのできる色であるという理由からです。校訓「心豊かに 道を求め 共に生きる」にもつながるこの藍色をしっかり定着させていきたいと思っています。

 

 

 令和2年11月

 熊本県立かもと稲田支援学校

        後迫 貴利子

働くみなさんに感謝しています

 旧稲田小学校周辺はすっかり稲刈りも終わり、早いところでは麦作に取り掛かっているところも見られるようになってきました。ついこの間まで、暑さに耐えられないとつぶやいていたはずですが、朝夕はすっかり冷え込んできて、不動岩周辺の山々も色づき始めています。

 工事をされている方々にとっても、今が一番作業しやすい時期なのではないでしょうか。先日、改修工事の様子を見に行きましたが、総勢60名の方々が黙々と工事を進めていらっしゃいました。教室棟(南棟)の改修には宇都宮建設と岩下建設、特別教室棟(北棟)の改修には緒方建設の方々にお世話になっています。事務所の中では、工程会議が行われていて、設計の細かな部分の確認と修正案の検討が行われていました。

 

 

 現場周辺では、水道やガス、電気の配管の埋設工事が行われていました。朝早い時間から暗くなるまで、新しい学校づくりをしてくださっている方々に心から「ありがとうございます」と伝えたいのですが、邪魔にならないところからいつも声援を送っているところです。工事をしてくださっている方々にもしっかり学校づくりのコンセプトをお伝えしていなかったことを大変申し訳なく思い、遅ればせながら60名の方々に新校のリーフレットをお配りし、学校説明をさせていただきました。4月にやってくる子どもたちのことを浮かべながら作業をしていただくとありがたいです。安全第一でどうぞ、よろしくお願いします。

 

 

 令和2年10月

 熊本県立かもと稲田支援学校長

         後迫 貴利子

彼岸花が咲きました(9月号)

 彼岸を迎え、稲田地域には彼岸花が連なっています。彼岸花は日照時間の変化を葉で感知することで季節を知り、毎年同じ時期に開花すると言われています。また、根には毒性があり、ネズミやもぐらの侵入を妨げる役割があるため、古くから田んぼや畑の縁や土手に植えられたと聞いています。稲田の新校舎の周辺にも彼岸花が巡り、児童生徒、職員がいない工事期間中も学校を守ってくれているように私には感じられました。

 さて、8月下旬から稲田校舎の改修が始まっていますが、今は工事用シートが校舎を覆い、躯体補修やモルタルの撤去が行われているところです。しばらくは、校舎を見ることもできませんが、工事関係者の安全な作業を祈りつつ工事用シートが剥がされる日を楽しみにしています。地域の皆様には工事用車両の通行や作業音等でご迷惑をおかけしますが、ご理解とご協力をお願いします。


 

 県立教育センター内の開校準備室では、現在、校章デザインや校歌、制服等の作成を進めています。校章デザインには県内外からたくさんの応募があり、校訓や稲田をイメージした素敵なデザインが多数寄せられています。地域とのつながりを大事にしながら子どもの成長を見守ってほしいという学校への期待が込められていると感じています。いよいよ最終選考ですが、決定次第、ホームページで報告させていただきます。

開校準備を進める中で、子どもたちや保護者、教職員、地域の方々の思いを聞かせていただいています。それぞれの思いを学校教育活動につなぎ、ともに学びともに楽しみながら、認め合う優しい環境を整えることで、学校を拠点に子どもの成長と地域の発展に貢献できると考えています。ぜひ、新校づくりにご意見をお寄せいただき、お力添えをお願い致します。

 

令和2年9月

熊本県立かもと稲田支援学校長

        後迫 貴利子

 

ごあいさつ

 初めまして、令和3年4月開校予定の「かもと稲田支援学校」の校長に就任しました後迫貴利子(うしろざこきりこ)と申します。 
 特別支援学校で学ぶ児童生徒が年々増加し、県内の特別支援学校の過密・狭隘化が大きな課題となっていました。本県では、そのような状況を解消し、教育環境の改善を図るため、特別支援学校整備計画に基づき新設校の設置を含む整備を進めています。これまで山鹿・鹿本地域においては特別支援学校がなく、長年に亘り、特別支援学校の開設を求められていた地域でもありました。 
 そのような中で、令和2年3月、111年の歴史を誇る山鹿市立稲田小学校が卒業生や地域の方々に惜しまれながら長い歴史に幕を下ろしました。その校地と建物を山鹿市から譲渡していただき、令和3年4月、熊本県立かもと稲田支援学校が開校することになりました。 
 本校は、知的障がいのある子どもたちが学ぶ特別支援学校として、小学部、中学部、高等部を設置します。高等部は熊本県立鹿本商工高等学校のセミナーハウスにあり、現在は菊池支援学校山鹿分教室として、教育活動を行っていますが、令和3年4月からはかもと稲田支援学校高等部として、新たなスタートを切ることになります。 
 恵まれた自然環境の中で、子どもたちが豊かな心や健やかな身体を育み、地域資源を生かした活動や、近隣の保育園・学校等との交流を図りながら地域に根差した教育活動を行います。また、特別支援教育の専門性を生かし、個々の教育的ニーズに応じた学習を行うことにより、子どもたちが自信を持ち、夢に向かう力や地域社会で生きていく力を育んでいきたいと考えています。 
 子どもの笑顔があふれ、保護者も安心して見守ることができる学校を目指して、また、地域から愛され、頼りにしていただけるような学校となるよう全職員が一丸となって学校づくりに努めて参ります。どうぞ、皆様からの御支援御協力をいただきますようよろしくお願いします。 
 開校までに、学校施設の改修状況や教育課程、制服、校章デザイン等、ご報告できる内容をこのホームページ上で紹介いたしますので、お楽しみにご覧いただければ幸いです。 
  
令和2年8月 


                          熊本県立かもと稲田支援学校長 
                                  後迫 貴利子