平成29年7月

 暑中お見舞い申し上げます。梅雨が明けると同時に連日猛暑が続いています。日中、外に出て仕事をすると汗が噴き出してきます。全国各地で熱中症による病院搬送者が増えているようですので、熱中症には十分留意されてください。本校の部活動生にも、こまめな水分補給や休憩といった対策をお願いしています。
 本校は7月20日に1学期の終業式を行いました。体育館が工事中であることと、外で式を行うにはあまりにも暑すぎるということで、映像配信による式としました。終業式が終わってLHR後に、本校同窓会のりんどう会から本校PTAにバスを寄贈していただくことになりましたので、引き渡し式が行われました。バスには「りんどう号」という名前がつけられました。バスの写真はこのHPにも掲載しています。生徒がデザインした絵が車体に描かれています。フィルムにドットで描いて窓にも張り付けてありますが、バスの内側からは外の景色が見えます。バスを寄贈していただいた同窓会の皆様に、改めてお礼を申し上げます。早速、利用申請が部活動から出てきました。有効に活用したいと思います。
 さて、終業式前日の19日に、SSH特別講義として熊本大学教育学部から講師の先生を招いて、1年の美術科と理数科の合同講義を行いました。「肥後藩第6代藩主細川重賢はARTandSCIENCEを体現する名君だった~江戸時代の藩政改革・肥後大地震復興と文化~」という演題でお話を伺いました。この特別講義の目的は、以下のとおりとしました。「美術と科学が江戸時代からリンクし、地震後の復興や藩政改革に少なからず影響を与えていることを、画像の分析を中心に行う。熊本大学をはじめ、地震後の文化財保護が今後の熊本県の文化行政の重要な課題となる。美術科・理数科が同じ講義を聞くことで、それぞれの立場から地震からの復興や熊本の文化財保護の意識を持たせ、さらに美術と科学の関連を実感させる。」
 本校のSSHは理数科のみならず普通科・美術科の全校で取り組んでいますが、この特別講義はその中の一つの事業です。ものの見方や考え方を、「文系的な」や「理系的な」といった限定的な視点からではなく両方の視点で考察を加えることは、大変重要なことであると考えます。大学の学部や学科の中には、文理融合の専門教育を研究テーマとしている大学もあります。
 本校でも全学科で探究活動に取り組んでいます。理数科のSS(スーパーサイエンス)、美術科のAS(アートサイエンス)、普通科のGR(グローバルリサーチ)の中のそれぞれで取り組む課題研究で探究を行う場合、文系理系といった学問領域を超えた学際的な視点での考え方も必要となります。
 今後美術科では、美術を大きなテーマとしながら、顔料の研究や美術品の保存科学といった分野にも学習を広げてまいります。
 HPをご覧の皆さん、猛暑はまだ続きますがどうぞご自愛ください。