平成29年12月

 12月になって寒い日が続くようになってきました。プレハブの建物は、断熱効果が今一つです。管理棟と1年生の教室がプレハブですが、校長室は1階の端にあり壁を挟んで外に接しています。さらに日当たりも悪く、晴れの日であってもそのままでは部屋がなかなか暖かくなりません。寒い日はエアコンに手伝ってもらうことになります。以前の校長室は南側の日の当たる場所に面していましたので、日が当たると部屋がかなり暖かくなっていました。新しい管理棟に引っ越せるのが来年の12月頃の予定と聞いていますので、しばらくがまんの日が続きます。
 気象庁が、ペルー沖の赤道付近で「ラニーニャ現象」が発生していると発表しています。「ラニーニャ現象」が発生すると、日本は冬型の気圧配置が強まり、厳しい冬になる傾向があるとされています。西日本でも平年より気温が低くなり、日本海側では雪が多くなると気象庁は予測しています。熊本も数年に1回程度くらいの頻度で積雪が見られますので、あまり寒くならないことを願っています。
  12月上旬に高文連の全国大会が京都でありましたので、出席してきました。京都駅のお店が並んでいるところを歩いていると、どこからともなくいい香りがしてきました。数十メートル先にお香や匂い袋を売っている店がありました。また、観光施設でもお香を焚いているところもあります。私はお香のいい香りをかぐと気持ちが落ち着きます。
 お香の中で私が好きな香りが「沈香」ですが沈香にも高価なものがあり、高価な沈香の香りを経験したことがないので、普通に買い求めているお香で満足しています。お香の原料は、沈水香木(略して沈香)、白檀といった天然香木や桂皮といった木の皮、果実、動物性のものもあります。
 香道は天然香木の香りを鑑賞する芸道です。香道では、香りを「かぐ」とはいわず「聞く」と表現していますから、数行前に書いた「かぐ」は香道からすれば邪道な表現となってしまいました。
 香道は室町時代に誕生し盛んになったと言われています。香木の香りの分類する方法として「六国五味」があり、それは香木を産出地名などから六つに分類し、さらにその香りを酸(すっぱい)・苦(にがい)・甘(あまい)・辛(からい)・鹹(しおからい)の五つの味で表現するそうです。
 香りを科学的に定量化(数値化)するのはかなり難しいのではないかと個人的には考えます。香りの分析機械も市販されていますが、香り全般ではなく目的別につくられているのかもしれません。香水をつくるときのブレンドや洋酒のブレンドには、専門家としてブレンダーという人がいますが、ブレンダーは大変優れた嗅覚で臭いをかぎ分けています。
 課題研究のテーマは様々な分野から探してきます。臭いや嗅覚に関するテーマはかなりハードルが高そうですが、チャレンジしてみる価値はあると思います。