平成29年5月

 日中はかなり気温が上昇して、半袖が気持ちよい季節になってきました。6月になると梅雨の時期となり、湿度が上がりじめじめしてきます。校長室は、現在プレハブ校舎の1階にありますが、心配があります。横なぐりの雨が降ったりすると雨漏りがして、外に面している壁に近い側の床が水浸しになります。校長室はプレハブ校舎の端に位置していますので、どうも壁の外側を伝わった雨が壁の隙間を通って内側にしみ出してきているようです。机などの道具が水に濡れないように対策を一応していますから、今のところ大丈夫ですが、雨水の拭き取り作業が大変です。新しい管理棟ができてそこに戻るまで、雨の日は心配事が続きそうです。
 雨に悩ませられるといえば、運動会の実施も今年は悩みました。練習期間中は雨の日が例年より少なく、練習などはある程度予定どおりにできました。5月13日の土曜日に運動会を実施する予定でしたが、その前日、金曜日の午後から激しい雨になるとの予報でそれが現実となり、金曜日の午後から雨となり、翌日午前中まで怪しいということになり順延を決定しました。強行していれば、グラウンドコンディションが良くない状況であり、開始時間を遅らせ、プログラムも縮小ということになったかもしれません。しかし、天候が良い状況で全てのプログラムを予定どおり行いたいと考え、順延としました。2年ぶりの運動会です。開会式の時から生徒たちのこの運動会に取り組む意気込みを感じました。特に、午前の最後のマスゲームでは、生徒諸君は笑顔で演技していましたので、好天のもと開催できたことを良かったと思います。
 さて、本年度から5年間、第4期目のSSH事業が始まりました。4期目の事業の概要はこのHPに掲載しています。全学科で取り組んでいくことが、今回の大きなポイントとなります。美術科でも学校設定科目「アートサイエンス(AS)」、「美術探究」で科学的探究能力の育成に取り組みます。今年から新たにというわけではありません。3期目の途中から理数科だけでなく全学科に授業を設定し取り組んできました。たとえば、SSHコーナーで、今年3月6日に掲載したものをご覧ください。
「なぜSSHのページで「松島図屏風」の鑑賞かといいますと、美術作品を鑑賞する過程で、観察力、画像を分析する能力、知識と観察を結び付ける能力、などなど科学的探究能力と言われる力を必要とするからです。
 さらに、理数科、普通科、美術科生徒達それぞれの作品の認識に特徴を見ることができ、今後の指導の参考になりそうです。
 今回の事業は熊本大学からの御紹介で、京都文化協会とキヤノンの「綴 文化財未来継承プロジェクト」の成果である俵屋宗達「松島図屏風」の高精度複製を利用した授業となりました。実社会での「サイエンス」と「アート」のコラボの成果です。」(その部分の記事を引用) 
 熊本大学との連携で「松島図屏風」と「風神雷神図」の高精度の複製を、セミナーハウスの持ち込んで授業を行いました。どちらの作品も俵屋宗達によるものです。実物を見たことはありません。複製品ですが迫力を感じました。風神雷神図は私は好きな絵の一つですが、実物と変わらない大きさで見るとやはりいつもと違います。カーテンを閉め、ろうそくに似せた明かりも置いてありました。授業では、夜、ろうそく(行灯など)の明かりで見た時にそれらの絵がどのような雰囲気を持つのかについても触れていました。風神雷神図の風神及び雷神ともに神様ですが鬼の姿で表現されています。夜、ろうそくの光でこの絵を見た時にどのように感じるでしょうか。鬼の姿ですから、本当におどろおどろしい姿が浮かび上がったのかもしれません。
 絵画を科学的な視点で分析してみることも大切なことだと思います。美術科の授業での今後の進展に興味を持っています。
 6月になると高校総体、高校総文祭が開催されます。生徒諸君のこれまでの練習の成果を発揮して、それぞれが設定している目標達成に向けて精一杯努力してくれることを期待します。