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今だから伝えたいこと~天高からのメッセージ(5)~

*ある新聞記事より*

 宮部(日本史)です。学校が再開されて1カ月がたちました。学校中が、授業が受けられる「喜びに満ちた」生徒の顔であふれている・・・ような気がします。さて、5月初旬の話になりますが、ある新聞記事(投稿)が気になりました。

  1人暮らしの私は、政府から配布される布マスクが届くのを心待ちにしています。スーパーへ買いに行ってもマスクは品切れだし、年で指が動かないので自分では作れません。配布されるマスクがいらないという人がうらやましい。というのも、私、1枚しかない使い捨てマスクを洗いながら大事に使っているからです。そのマスクは今年1月、インフルエンザがはやったころ、病院の玄関先に置いてあったもの。それを毎日、顔との間にガーゼを挟んで着用しています。けば立ってきましたが、せきエチケットが大切だと思って。今どきの体温計も品切れなので、昔の水銀体温計で体温を測っています。今の時代、私は落ちこぼれなんだと思いますよ。 (熊本市西区、女性、82) (『西日本新聞』5月5日(火))

  アベノマスクには「小さい」「2枚では足りない」「届いても使わない」など多くの批判がありました(自分もその一人です)が、このおばあちゃんのように一日千秋の思いで待っている人もたくさんおられたのでしょう。そして、けばだっても1枚のマスクを大切にして、水銀の体温計を使うこの女性に、貧乏性で我慢強かった亡き母の姿を思い出して、不平不満ばかりの自分を反省しました。また、この記事を見て、「おばあちゃんに使ってほしい」とマスクが続々と新聞社に送られてきたそうです。人との距離を保つことが義務付けられたソーシャルディスタンスの中でも、人のぬくもりを感じられました。

 さて、次回は田上先生(物理)から、うれし楽しいお話があると思います。