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学校長ブログ

平成31年度入学式の校長式辞(校長ブログ)

※平成31年度入学式の校長式辞をご紹介いたします。

 

式辞

 

柔らかい春風と希望に満ちた穏やかな陽射しを浴び

山の木々の新緑も日々深まり、正に春爛漫の今日の良き日に

八代市長 様、同窓会渓烽会会長 様、PTA会長 様をはじめ地域関係各署から多くの御来賓のみなさまの御臨席を賜り、また、保護者のみなさま方の御参列を得まして熊本県立八代工業高等学校平成31年度第75回入学式をこのように盛大かつ厳粛に挙行できますことは本校にとりまして、この上ない慶びとするところであり心より御礼申し上げます。

 

只今、入学を許可いたしました281名の新入生のみなさん入学おめでとうございます。職員、在校生一同、心から祝福し、歓迎いたします。本校は、県南地区唯一の工業高校として昭和19年に創立され今年度は75五年目を迎える歴史と伝統を誇る専門高校です。

 

本校は創立以来ものづくり教育と部活動をとおした人づくりを柱に地域と連携し、地域に根差した、特色ある学校づくりに力を注いでいます。また、本校で受け継がれてきた、校訓「誠実」に則り「心豊かで、礼節を身に付け、志高く、活力に溢れ将来、社会で活躍できる有意な人材の育成」に努めています。

 

これまでの本校の長い歴史の中で18,000有余の先輩方がこの学び舎を巣立ち地元八代や県内はもとより全国の産業界、文化スポーツ界等多くの分野で活躍されています。みなさんは、このような伝統ある本校の生徒として今日から、歩み始めます。八代工業高校の生徒の一人としての自覚を持ち合格発表の時のあの感動と本日の初心を忘れることなく皆さんが抱いている「夢」と「目標」を実現させるために青春の血潮を燃えたぎらせ 洋々と開く未来に向けいろいろな事に挑戦してください。

 

ここで、期待される八代工業高校の生徒として心に留めていて欲しいことを3つ申し上げます。

 

先ず、1つ目は「志高く、何事にも挑戦しチャンスを掴んで欲しい」ということです。

イギリスで産業革命(1837年)が始まってからから180年さらに、明治維新(1868年)が始まり150年の時が過ぎる中私たちの国は、先人達の弛まない努力により工業立国日本として、技術力や生産力は世界をリードし後進国を始め世界各国をこれまで力強く牽引して来ました。しかし、近年のデジタル技術の進展や人工知能の開発においては近隣諸国やその他の国に世界の市場を席巻されています。後れを取っているとは言え東京オリンピックが開催される2020年春には5G、ソサエティ5.0と呼ばれる時代が幕を開け、日本のIT技術はふたたび世界をリードできると期待されています。さらに、4月に「平成」の時代が終わり5月から「日本の人々が明日への希望を咲かせることができるように」という願いが込められた「令和」という新しい時代を迎えることになります。

 

将来の日本を担うべきみなさんは、その新たな時代の先駆者として新時代の戸を開け、切り開くことができる「輝く鍵」を持つことができます。その「輝く鍵」を手に入れるためには、世界をリードできる意欲の高い技術者となれるよう本校で、知識、技術や技能を身に付けることが必要です。しかし、チャンスは、待っているだけでは振り向いてくれません。目の前にある「輝く鍵」を手に入れるためには中学校で学んだことを基礎にして本校でさらに高いレベルの「学び」と「鍛錬」を積まなければなりません。校訓である「誠実」の下、若い力が結集する本校で資格取得、部活動、自己研鑽等に励み大きく色鮮やかな自分の花を咲かせてください。将来、咲く自分という美しい花は、現在の自分の生き方や努力の結果なのです。

 

2つ目は、本校で「良き先生、良き先輩、良き友人と出会って欲しい」ということです。

新入生のみなさんは、約1ヶ月前の中学校の卒業式では中学校の先生や親しい友との別れを惜しみ、涙したことでしょう。しかし、本校にもすばらしい出会いは沢山あります。八代工業高校にも、愛情深く、指導力の高い先生が沢山おられます。今日から、みなさんは本校の先生からの多くのことを学び同じ夢や志を持つ先輩や友と絆を深め語り合い、競い合い、励まし合い人間力を高めてください。「人との出会いは人生の宝」です。本校での出会いは、きっとみなさんの人生を豊かにし生涯にわたり力強い財産となっていきます。電子技術の進化に伴い、面と向かっての会話が減少する中コミュニケーション力を高め友人と意見を交わし、心と肌で感じ、相手を理解し相手に自分の考えや意見をきちんと伝えることができるようになってください。学校においても、また社会に出てからもコミュニケーション力は重要であり組織の一員として必要不可欠なものでもあります。

 

3つ目は「『NEXT ONE』という言葉を心に刻んで欲しい」ということです。

これは、20世紀を代表する映画人として活躍したチャールズ・チャップリンの言葉です。チャップリンは1889年にロンドンで生まれ劇団女優として働く母に育てられます。貧しい生活の中でも、芝居に対する情熱、夢と希望を持ち続け、24歳の時、アメリカの映画界に入り、人生の春を迎えました。その後、映画監督、脚本家、主演者として力を発揮し1977年に亡くなるまでに人々に感動と勇気を与える素晴らしい多くの名作を次々に作り上げました。ある時、新聞記者が、チャップリンに「あなたの最高傑作は何ですか」と質問をしました。この時、チャップリンは、「NEXT ONE」と答えました。チャップリンは、この言葉の奥に「次の作品に、さらに全力で挑戦する」という意味を含めていたそうです。人の成長に必要なことは1つのことに100%の力を出し切ってやり遂げたとしても「まだ何かやれることはなかったのか」「もっと良くできなかったのか」と省みる事であり「まだまだこれから」「もっとやれる」という強い意志と粘り強さを持てるかどうかです。

 

本年度、本校の教育目標で「NEXT ONE」をキーワードとします。より良いものを目指しみなさんの青春の情熱を燃やしてください。

 

今、「志高く、何事にも挑戦しチャンスを掴んで欲しい」「良き先生、良き先輩、良き友人と出会って欲しい」「『NEXT ONE』という言葉を心に刻んで欲しい」3つのことをお願いしました。

長いようで短い八代工業高校での3年間みなさん一人一人が主体性を持ち一日一日を有意義、かつ、ドラマチックに過ごせることを心から期待しています。

 

結びになりますが、保護者のみな様お子様のご入学を心からお祝い申し上げます。 私どもは、これから子供さんの長い人生の中で最も心と身体を鍛え、情熱を燃やすべき青春である3年間、お預かりすることになります。時には、子供さんのことを第一に考えながらも厳しい指導をすることもあるかも知れません。しかし、改めて申し上げるまでもなく、教育は学ぶ者の意欲と教える側の愛情と熱意そして御家庭、保護者の温かい見守りが一体となった時、最大の効果を生むものです。私ども職員一同、保護者のみな様の御期待に沿うべく子供さんの教育に全力を尽くし、努力いたす所存であります。どうぞ本校の教育の充実、発展のために御理解、御支援、御協力をいただきますことを心よりお願い申し上げます。

 

それでは、新入生のみなさんが、今日の慶びを忘れず心身ともに健康で、有意義な学校生活を送ることを心から期待し入学式の式辞といたします。

 

 平成31年4月8日

熊本県立八代工業高等学校長 

 江藤 義英