生徒の声・保護者の声

卒業生21期生(鹿児島出身 南田さん) 

 私は中学3年生の時、学校説明会で泉分校の話を聞き、自然あふれる学校で勉強したいと思い、この学校に入学を決めました。

 入学してからは、キャンプ実習、クラスマッチ、グリーンフェスタなど泉分校ならではの行事をとおして様々なことを学ぶことができました。キャンプ実習ではクラスメートと協力して、テント張り、ヤマメのつかみ取り、野外調理など今までにやったことのないことを経験することができました。人と接することが苦手だった私でしたが、二泊三日のキャンプ実習を通して、友人のことを知り、理解することができ、絆を深めることができました。

 この経験がきっかけとなり、人と接するのが苦手だった私も、弁論大会や意見発表といった行事をとおして多くの人の前で話すことができるようになり、自分に自信が持てるようになりました。今年の8月にはオランダへ農業研修に参加し、活動の幅を広げることができました。

 また、泉分校でヤマメや鳥獣害対策など地域資源を使った面白い研究を行っています。私も先輩方を見習い、より深い研究をしたいと思っています。泉分校は小さな学校ですが、私自身、生徒の人柄や自然環境に誇りと希望を持っています。是非、多くの方々に知っていただけたら幸いです。


卒業生20期生(玉名出身 渡部くん)
《泉分校在籍時》

 泉分校は周りが山、隣に川が流れている自然豊かな場所にあります。

 そのため授業もこの自然を活用したカヌー、マウンテンバイク、キャンプなどの実習があり他の高校では学べないことがたくさんあります。

 特に1年次のキャンプ実習では、グループで協力し、テント設営、野外調理を行いました。この体験から、協力をすることの大切さを学ぶことができました。それ以外にも、ヤマメのつかみ取りを行い、捕まえたヤマメをさばき、食べ、命のありがたさを感じることもできました。

 泉分校は少人数の学校です。このことを聞いて「大変そうだ」とマイナスに思うかもしれません。確かに一人ひとりの仕事量は多いなど大変なこともありますが、その分沢山のことを経験できます。他にも先生方の指導が手厚いなど、プラスの面もたくさんあります。

 私は中学時代、人前に出て挨拶や発表をしたりすることが苦手でしたが、泉分校で農業クラブ活動や生徒会長として人前で発表することで、今では、緊張や不安も感じることなく話をすることができるようになりました。残り少ない学校生活ですが一日一日大切に学校生活を送っていきたいと思います。

《卒業後》

 私が泉分校を志望した理由は、自然豊かな環境で学びたい!そして分校ならではのカヌーポロをやりたい!と思ったからです。

 泉分校での生活では、これまでの自分とは違う何か新しいことに挑戦しようと思い、1年生で生徒会副会長になり、その後生徒会長を務めました。中学時代、人前に立つことすら怖かった私が本当に生徒会長を務めてもいいのだろうかと思い悩んでいましたが、先生方やクラスの仲間たちに支えられて務め上げることができました。そして3年生の時には学校代表として意見発表に出場、カヌー部では九州大会で優勝し、また南部九州インターハイ実行委員の学校代表も務めました。このように泉分校では数多くの新しいことにチャレンジすることができました。

 中学時代とは正反対に、これほど多くのことにチャレンジすることができたのも、優しく私を受け止め、励ましてくれた泉分校のみんなのおかげです。感謝しています!

 泉分校には特色ある自然活動があります。その中でも特にキャンプ実習では、「仲間と一緒に協力して成し遂げる」「自分で考えて行動する」ということを学びました。それは今、私が行っている無人島観光の仕事にとって、最も大切なことです。

 大切なことを泉分校で学ぶことができて良かったと心から思っています。

 最後に、泉分校は自分の殻を破るのに最高の環境だと思います。私のように人前に立つのが苦手であった人でも、どんどんチャレンジして、失敗してもいいので「なりたい自分」・「新しい自分」を見つけていって欲しいです。

 もちろん大変なこともあるでしょうが、泉分校での学びは必ず自分のものになります。私のように、泉分校で充実した、そして楽しい日々をぜひ過ごしてください!


卒業生20期生(宇土出身 西村さん)

 泉分校で過ごした3年間は、とっても充実した笑顔の3年間になりました。

 入学してすぐは新しい生活に不安でいっぱいでしたが、泉分校ならではのキャンプ実習やマウンテンバイク実習・カヌー実習、他のどの学校にもない競技がいっぱいの体育祭などを経験していく中で、不安はなくなっていきました。そして、いつの間にか「この仲間と卒業したい」と強く思っている自分の存在に気付くようになりました。そう思うようになったのは、少人数の学校だからこその泉分校の魅力―クラスメートを互いに認め、本当の絆を深め、先生方とも力を合わせながら、一人ひとりと手を取り合っていく―のおかげだと思います。卒業して社会人になった今でも、泉分校で出会った素敵なクラスの仲間たちと、困ったときに気軽に相談して、ニッコリ笑える関係をつくることができました。

 今、私は木材に関わる仕事をしています。それは、泉分校で学ぶ中で、温かみや優しさなどの木の素晴らしさに感動し、木に関わる仕事がしたいと思い就職しました。泉分校で学んだ知識や経験を活かし、楽しく充実した毎日送っています。

 高校進学を考えている方は、ぜひ泉分校へ!中には「通うのが大変」「少人数だから一人一人の作業が多い」などマイナスイメージを持たれる方もいると思います。しかし泉分校は、一人一人の個性を存分に活かせる学校です。私と同じように、泉分校で笑顔いっぱいの高校生活を過ごしてみませんか?


卒業生19期生(宇土出身 森さん)

 体験入学がきっかで、泉分校への入学を決めました。小さな学校でありながら、豊かな自然の中でのびのびと学ぶことができる環境に魅力を感じ、「絶対にこの高校に通いたい!」と強く思いました。

 泉分校の最大の魅力は、「生徒一人一人が輝ける学校であること」だと思います。私はもともと自分の気持ちを人に伝えることが苦手でした。大勢の前で自分の考えを主張したり、学校のリーダー的存在として全校生徒をひっぱったりすることなど、泉分校に入学するまでは経験したことがありませんでした。

 しかし、泉分校での3年間は、新入生代表宣誓から始まり、九州学校農業クラブ意見発表大会出場、学校農業クラブの会長として他校との交流など私の可能性を広げてくれる活動がものでした。これらの経験は、人前で話すことが苦手だった私を、「あんなに堂々と自分の意見を発表できるなんて凄いね」と大勢の方に褒めていただけるほどに成長させてくれたのです。私に沢山の経験を積ませてくださった先生方、それを支えてくれた両親、友人には感謝の気持ちでいっぱいです。

 泉分校には他にも、MTB部、カヌー部など珍しい部活動や、キャンプ実習などの特色ある授業など、沢山の魅力が詰まっています。是非この泉分校で多くのことにチャレンジし、みなさんが輝ける場所を見つけ、楽しく充実した泉分校生活を送ってください!!


卒業生19期生(熊本市出身 廣石くん)

 泉分校は、生徒数が少なく各学年が1クラスという小さな学校です。しかし、そこで学ぶ3年間には、人数が少ないからこそ仲間と協力しなければならない場面がたくさんあり、短い3年間で一生の仲間と出会うことができました。

 生徒思いの先生達に支えられ、私は、生徒会長を務めることもできました。「泉分校でしかできないこと」(カヌーポロ競技への参加!!狩猟免許取得!!などまだまだ沢山あります!!)を感じ、体験し、学ぶことができました。

 現在は沖縄の大学、で沖縄の綺麗な海、豊かな自然、文化などに触れ、自分の好きなこと・やりたいこと、新しいことを存分にやることが出来ています。『日本で一番、楽しんでいる大学生は俺だ!』と断言できるほど充実した学生生活を送っていると思います。

 大学では、高校時代からの夢であるネイチャーガイドになるために亜熱帯の植物について勉強をしています。亜熱帯気候に属した沖縄の自然は、多くの変わった植物で溢れています。その中でも、現在私はマングローブについて強い興味を持っています。

 将来は、マングローブ林をフィールドにネイチャーガイドとして、観光業を営みながら、NPOで植林活動等を行い、観光客に自然の大切さを伝えていけたらと考えています。

 最後に、私は八代農業高等学校泉分校の3年間で自然に興味を持ち、一生の仲間と出会い、たくさんの挑戦をしてきました。高校生活は、自分が将来なりたい自分になるための準備期間です。八代農業高等学校泉分校で多くのことを吸収し、充実した高校生活を送ってください。


卒業生17期生(松橋出身 十時さん) 

 進路選択という人生の第一岐路に立った私は、泉分校のパンフレットが目に留まり、他の学校にはない実習やキャンプを行い、様々な活動を通してたくさんのことを身につけるという点に関心を持ち、入学を決めました。

 入学してすぐにトレッキング実習を行いました。学校の裏山だけど、登りきった後の満足感は計り知れませんでした。しかし、川を渡ったり、急な斜面を登るためには協力が必要です。周りにいるのはほとんど初対面のクラスメイトだけど、そこに壁はなく、知らず知らずの内に助け合いをしていました。それがきっかけでクラスの緊張感はなくなり、今ではとても仲の良いクラスです。大自然を活かし、仲間との絆を深め、自分が成長できる泉分校を誇りに感じています。是非、自然を教材としてたくさんのことを学べる泉分校に興味を抱き、多くの方々に知っていただけると嬉しいです。

 

 

 

 

 


 卒業生(14期生 Y君)

 いつも自然と隣り合わせで過ごした泉分校での3年間は、私にとって、自身を大きく成長させてくれた、何物にも代え難いものです。この経験が無ければ、私は今この場にいなかったでしょう。 私は、沢山ある高校の中、自分を変えようと泉分校へ進学する道を選びましたが、3年間過ごしていけるのかという不安で一杯でした。

 しかし、そんな不安も半年もすれば、「楽しい」という感覚に変わっていました。泉分校の特色でもある、マウンテンバイクやカヌーを取り入れた授業、野外で自然と触れ合う実習など、楽しみながら学べる環境で、尚且つ最高のクラスメイトと最高の先生方に出会えたからです。そんな恵まれた環境の中で、将来の目標も見つかり、充実した3年間を過ごせたのは、卒業式でこみ上げてきた涙で確信できました。

 私は今、将来の目標を達成するため、親元を離れて長崎県の大学に通っています。そこでも、泉分校で経験し、学ぶことができた部分が役に立っていて、充実した日々を送ることが出来ており、毎日を楽しんで過ごしています。泉分校での経験は一生モノです。

 泉分校には、周辺の豊かな自然や、その自然を活かした実習など、他の学校にはない特色があります。そして、小さい学校だからこそ人と人との距離が近く、アットホームな良い雰囲気がいつも漂っています。「人と話すのが苦手」とか、「学校が苦手」などと思っている方にこそ、泉分校をお勧めしたいと思います。もちろん、「もともと学校が大好き」という方にもすごくお勧めです。厳しくも優しく、誰一人見捨てずに育ててくれる先生方や、明るく優しい先輩方が皆さんを快く迎えてくださることでしょう。

 小学校、中学校で見つからなかったもの、変えられなかったものを、泉分校で探し、変えてみませんか。


保護者 

 私は、泉町で生まれ、現在も泉町に住んでいます。子どものころは、氷川で釣りをしたり、泳いだり、裏山で竹を切り出して竹馬や竹とんぼを作ったりして、遊んでいました。地元の小中学校を卒業し、そのまま泉分校に入学し、昭和56年(1981年)に卒業しました。夏休みになるとラジオ体操の集合場所として近隣の子どもたちが集まるなど、地域の高校として泉町の人々が慣れ親しんでいた泉分校。泉町の人々にとって今でも泉分校は大切な場所です。

 私が在籍していたころは、校舎は2階だての木造校舎でした。私の体が小さかったためでしょうか、何かしら巨大な木でできている森の要塞みたいな感じでした。もの静かにたたずむあの姿を、今でも印象的に覚えています。当時の泉分校はグリーンライフ科ではなく林業科という名称でした。学校所有の山林が学校から30キロ離れた、平家の落人の里と知られる五家荘地域にありました。演習でスギの木の植え付けや手入れとしての草払いの実習を行いました。学校からずっと遠くにある演習林。当時は、級友と原付バイクにのって現地まで行っていました。泉の大自然を全身で感じながら、級友とたくさん笑った毎日でした。

 平成10年(1998年)より【森で学ぶ、森に学ぶ。】をコンセプトにする、日本唯一のグリーンライフ科として泉分校林業科は生まれ変わりました。特色ある学校の取り組みが各所で高く評価され、県内外の様々なメディアに取り上げられることも多く、卒業生としてとても誇らしく思います。山間部にある学校にもかかわらず、町内外より泉分校を希望した子ども達が一生懸命に勉強に励んでいます。私の息子も私と同じように泉分校に入学しました。先生方のきめ細やかなご指導のもと、泉の自然のなかで息子がのびのびと勉強に取り組む姿を見て、この泉分校で良かったと保護者としてもあらためて感じています。私が通っていた頃の泉の大自然を全身で感じる日々が、今でも変わらない泉分校の基礎になっていると感じています。

 最後に。泉分校は山あいの小さな学校です。ですが、豊かな自然環境のなかで学ぶ力こそが、これからの社会を生き抜いていく大きな力につながると確信しています。ひとりひとりが自分で決断し、責任をもって行動する機会の多い泉分校だからこそ、これからの時代に向けて、子ども達の成長を一生に渡って支える基礎となると信じています。

 地元の卒業生として、保護者として、今後も我が母校、泉分校を応援していきます。