学校生活

卒業証書授与式 卒業生を祝う会

3月1日(金)は、令和5年度卒業証書授与式及び卒業生を祝う会が、また、それに先立ち2月28日(水)並びに29日(木)は、表彰式・卒業式予行・同窓会入会式・卒業生を祝う会準備等といった卒業式関連の各種行事が行われました。

 

〇表彰式

卒業式関連の行事は、2月28日(水)表彰式からのスタートです。

 

 熊本県がんばる高校生表彰、産業教育振興中央会御下賜金(ごかしきん)記念優秀卒業生表彰、全国商業高等学校協会成績優秀者表彰、全国高等学校定時制通信制教育振興会表彰、熊本県高等学校定時制通信制教育振興会表彰、熊本県高等学校文化連盟表彰、熊本県高等学校体育連盟表彰、熊本県高等学校保健会表彰の各種卒業予定者表彰が行われ、式の結びには本校定時制の先生が1名、永年勤続に係る功労者表彰を、教え子たちが見守る中、授与されました。

 

〇卒業生を祝う会事前準備(装飾品作成・飾り付け・設営)

2月29日(木)は在校生による、翌日に控えた卒業生を祝う会の準備が行われました。

 

 まずは説明を聴きます。やることは、風船を膨らませることと、ホワイトボードに貼る文字の切り抜き・風船に貼る養生テープ作りです。これらを分担して行います。風船はストローを使って膨らませます。ストローは浅く差し込みます。

 

 卒業予定者が喜んでもらえるよう、少ない人数ながら、よく分担して取り組んでいます。

概ね膨らみました。色とりどりです。

 

ホワイトボードや壁面に貼付します。作業の過程において時折、破裂音がしてびっくりしますがその都度なごみます。

翌日は、大好きな先輩たちが喜んでくれるといいですね。

 

〇卒業証書授与式

 そして、3月1日(金)は、いよいよ卒業証書授与式当日です。

 

登校後は、教室に集合して最後の動作確認及びコサージュ装着を協力して行います。事実上、最後の教室でのひと時となります。

定刻となり、いよいよ入場です。

水俣高校は全定(全日制・定時制)合同で行います。本校体育館での厳かな式典は、実に入学式以来となります。3年振りまたは4年振り、あるいはそれ以上振りの生徒もいる中、それぞれの年月を振り返りながら、式に臨みます。

  

定時制は、全日制課程各学科・各クラスの代表生徒が卒業証書を授与されたのち、4年生の生徒が1名のみ、定時制3・4年生の卒業生7名の代表として壇上に上がり授与されます。他の6名も代表者と礼等の動きを合わせます。よくそろっています。この日この瞬間のために雨の日も風の日も、人によっては遠方から毎日、くじけそうになりながらも通い続けたのです。

校長先生からの式辞では、挑戦を続けること、感謝の気持ちをもって謙虚な姿勢を忘れないこと等、励ましのお言葉をいただきました。来賓の皆様、祝詞・祝電をたまわった関係各位の皆様からも温かいはなむけのお言葉をいただきました。ありがとうございました。

送辞・答辞は、それぞれ全日制の生徒が代表で述べてくれましたが、その中で、定時制商業科の商品開発及び販売実習での活躍に触れてくれました。

式歌斉唱・式後の行事の後、いよいよ卒業生退場です。全日制1組から順に退場し、最後に残った定時制7名が、担任の先生方の先導で退場します。

来賓・保護者・在校生・職員に見守られながら、堂々と退場のトリを務めてくれました。「定時制商業科、退場!」のアナウンス後の拍手は、とりわけ大きく、苦学してきた夜間課程の生徒たちの実情を、皆様とてもよくわかってくださっています。

 

〇卒業生を祝う会

式後は、定時制だけの最後のお別れの会が多目的室で行われました。

 

式典後のお忙しい時間帯の中、校長先生、副校長先生、教頭先生、事務長先生が定時制に来てくださり、校長先生からはお祝いと激励のお言葉をいただきました。中でも、校長先生が着任された年度の定通総体で、今回の卒業生がバドミントン競技で惜敗後に悔し涙を流していた思い出について触れられ、一生懸命練習してきたからこそ流れる涙の素晴らしさについて語ってくださいました。

続けて、卒業証書が担任の先生より渡されます。

 一人ひとりの思いが詰まった卒業証書です。これをもらうために、どれだけの血のにじむ思いで苦労してきたことでしょう。思い出が去来します。

また、後輩たちが内緒で準備を進めてきた思い出の「水定どら焼き」もプレゼントされます。

 

続いて、2年生の新生徒会長から惜別の挨拶がありました。先輩たちの背中を見ながら頑張れたことや、行事での楽しい思い出が語られ、寂しさの中でも先輩たちの卒業後の活躍を祈念する旨の立派な送別の言葉でした。

そして次に、7名の卒業生一人ひとりからのスピーチがありました。

 話しながら涙を流す生徒もいました。「学校に行くのがイヤだな」と思ったこともあり、学校に来ていない時には毎日電話をかけてきてくださる先生との思い出や、検定試験受験のために夏季・冬季の長い休み期間も先生に勉強をみてもらったこと、自分が書く進路の書類を何度も書き直させて、丁寧な字で出すよう指導してきた先生に対する感謝の気持ち等が語られました。

そして、最後の集合写真です。みんな良い表情です。

何事にも当事者意識を持ち、夢の実現に向けて挑戦を続ける7名の生徒がこの日、巣立ちました。思い起こせば3~4年前、あるいは生徒によってはそのさらに前の年度に、それぞれ入学したあの日のことが思い出されます。小・中学校で、いろんなことがあって保護者や先生に心配をかけてもきました。しかし、一番悩んできたのは言うまでもなく自分自身でした。高校の勉強についていけるんだろうか。行事はどんなものがあるんだろう。定時制ってどんなところなのかな。いろんな不安と期待を抱えながら入学してきて、定時制でも大変なことはたくさんありました。でも、先生たちの丁寧な授業に、一つひとつ理解が深まってきました。似た境遇で入学してきた励まし合える友人がいました。そして、遠方の生徒の中には、連日送り迎えをしてくれた保護者の存在がありました。そのすべての人たちに感謝です。

少人数の定時制では、自分が動かなければ事は先に進みません。そのおかげで何事にも当事者意識を持って取り組むことができました。主体的に行動する力も身に付きました。夢の実現に向けて挑戦する大切さも教わりました。

卒業生は、この定時制での歳月で、大きな成長を遂げました。そして、いよいよ社会のスタートラインにつきます。進学する人、新規で就職する人、現業を継続する人等、進む道は様々です。道につまづくこともあるでしょう。その時は自分たちで作った卒業アルバムを見返して、故郷を思い出してほしいです。定時制で頑張ってきたことに誇りをもって、大いに活躍して、幸せになってほしいと願います。