学校からのおしらせ

熊聾時々新聞

今、熊聾では・・・(その12)

 4月30日(木)、登校日の午後に職員研修として「防災研修」と「学習支援・心のケア研修」を行いました。休校期間中という非常時であっても、必要性の高い事柄については、①密を避け、②換気に気を付けながら研修を進めています。

 防災研修では3人の講師(工藤先生、林田先生、千場教頭先生)から防災教育に関する基本的な考え方、校内防災体制と各人の役割、非常用持出し袋等について説明があり、再確認することができました。天災は時と場所を選びません。防災の予防対策を進めることはもちろん大切ですが、緊急事態宣言が発令されている今の状況下で大規模災害が起きないことを先ずは祈っています。

 学習支援・心のケア研修についてですが、こちらも3人の講師(松下先生、橋本先生、犬塚先生)から説明をしてもらいました。既に本校のホームページから動画等の配信を試みているところですが、今後更に充実させていくための仕組みやマニュアル、著作権の取扱いについて学びました。著作権の課題がかなりクリアできたので、今後多様な動画配信が可能になると思われます。しかしながら、各家庭のインターネット環境には違いがあります。インターネット閲覧ができない御家庭に対しましては、動画を収録したDVDの配付及び機器の貸出ができるよう準備しているところです。

 

令和2年5月7日        

熊本聾学校 校長 五瀬 浩  

今、熊聾では・・・(その11)

 4月30日(木)、「透明マスク」に関してTKUテレビ熊本から取材がありました。そして、同日夕刻の番組の中で教室での様子やインタビュー場面等が映像で流れました。放送の中でも私が一番嬉しかったところは、番組キャスターが最後に、「表情も手話の文法のひとつである」ことを付け加えられたところです。取材を受けたことで、聴覚障がいのこと、手話のこと等を広く知っていただくための一助になったと思います。

 さらに、胸が温かくなるエピソードがあります。昨夕のテレビを見て透明マスクのことをお知りになったI様(益城町在住)が、「困ってらっしゃるでしょうから・・」とおっしゃって、透明マスク50枚を本日午前中、本校に届けてくださいました。驚きと同時に、人の優しさ・温かさに触れる幸せな時間をいただきました。I様、本当にありがとうございました。

 新型コロナウイルスは人と人を切り離し、遠ざけようとする厄介者ですが、こんな困難な時こそ、相手を思いやる心、助けあう心、励ましあう心を大切にしたいものです。

 暦の上では、ゴールデンウィーク真っ只中ですが、実際には5月いっぱい休みが続きます。本来であれば思いっきり遊びたいこの時期ですが、今しばらくが正念場です。必ずや耐えた先に学校再開があることを信じて、今を乗り切っていきましょう!


令和2年5月1日       

熊本聾学校 校長 五瀬 浩

 

 

今、熊聾では・・・(その10)

 久しぶりに私が聴能担当だった頃のことを思い出すような出来事がありました。本校に昨年赴任された事務室の稲田先生が熊聾出身者であることはご存じの方も多いかと思います。稲田先生は補聴器ユーザーですが、つい先日イヤモールドとチューブをつなぐエルボー(L字型の部分)が破損し、困っておられました。たまたま通りかかった私が応急措置としてチューブとエルボーをつなぎ、今を凌いでもらっています。今後、福祉制度を利用して新しい補聴器とイヤモールドを購入されるそうですが、新しいものが届くまでには3週間から1カ月ほどかかるそうです。補聴器をフルに活用されている先生の様子を普段から見ているだけに、ちょっとお役に立てたかな…と思いました。

 さて、本校幼児児童生徒の皆さん、補聴器やきこえのことで心配なことはありませんか?急な困りごとや相談したいことがある時などは、休校期間中であっても遠慮することなく、担任の先生や聴能担当(齊藤先生)に遠慮なく連絡してください。密を避けて個別に対応することは可能ですよ。 

  令和2年4月30日                   

     熊本聾学校 校長 五瀬 浩 

今、熊聾では・・・(その9)

 昨日(4/27)、県教育庁の施設課からお二人の方が本校にお見えになりました。管理棟の職員・来賓トイレの改修に向けた事前調査のためで、今後、管理棟のトイレが改修される予定です。幼小棟、中高棟のトイレは数年前に改修を終え、管理棟トイレだけが和式トイレのままですので、改修の後は新しくなって使い勝手も良くなることと思います。

 また、今年度は管理棟のトイレ改修だけではなく、様々な整備が控えています。運動場整備(旧寄宿舎跡地)、技術工芸棟の解体、共同教育センター棟(旧東町分教室)へのエレベーター設置及びトイレ改修等、規模の大きい整備が目白押しです。

 それらの中でも、眺めていて特に感傷的になるのが解体予定の技術工芸棟です。学科改編によって廃科になった本科産業工芸科や専攻科工芸科は、多くの優れた職業人を輩出し、社会に貢献してきました。そんな卒業生の学び舎であった技術工芸棟前の桜は今、大きく枝を張り、新緑を身にまとい、なんとも誇らしげです。

 技術工芸棟の解体に併せて、桜の木も無くなりますので見納めの桜を写真でお届けします。

令和2年4月28日      

熊本聾学校 校長 五瀬 浩 

 

 

今、熊聾では・・・(その8)

 新年度になり、県下の新設難聴学級の先生等から教育相談の依頼があっています。しかしながら、今年度は様相が違います。こちらもコロナの影響を受け、通常の教育相談活動が十分展開できておらず、相互の訪問は控えさせていただき、可能な限り電話やメール等で資料のやりとりをしながら行っているような現状です。

 昨年度は、年間延べ1,000件を越える相談件数があり、地域の保護者の方々の高いニーズがあることをあらためて認識いたしました。

 特に、昨年度は芦北・水俣、八代、荒尾・玉名、天草方面の保健センターの御協力を得て、サテライト方式で乳幼児の教育相談活動を行ってきました。今年度は、保健センターの様子を推察するに恐らくそれどころではない状況だと思います。少しでも早く乳幼児教育相談を推し進めたいのはやまやまですが、今後はオンライン教育相談など、例年とは違った手立てを検討せねばなりません。

 いずれにしましても、子育てや就学等に関する困りごとや相談などがございましたら、精一杯の対応をいたしますので、御遠慮なく本校教育相談担当(齊藤、北岡)まで御連絡くださいませ。

 

   令和2年4月27日    

     熊本聾学校長 五瀬 浩