2020年11月の記事一覧
芸術の秋!文化の秋!
芸術の秋!文化の秋!
秋といえば、食欲の秋、読書の秋、スポーツの秋、そして芸術の秋ですね。高等部普通科では、国語や美術、生活単元学習等の時間で様々な作品づくりに取り組みました。それらは詩や俳句、短歌、書道等の国語の分野や、写真、ポスター、陶芸等の美術の分野と多岐にわたっています。その中でいくつかの作品を応募したところ、入選の報が入ってきました。ここにご紹介します。
〇熊本県特別支援学校文化作品展
【書道の部】
熊本県特別支援学校長会賞 「輝く未来」
高等部3年生男子の作品で、半切(はんせつ)という、長さ140㎝程ある大きな作品に挑戦しました。
初めに線を引く練習から行いました。そして「シュ」は短い左払い、「シュー」は刀のような払い。山を作って滑り台のように長く着地点でしっかり押さえ軽く「シュ」と右に払う。縦の線は、身体を前後に倒しながらまっすぐに「ス、ス、ス~」と引く。などと、動作を言語化しながら書いていきました。
半切という大きな紙に、形を整えて力強く書くのはとても難しく、2か月間毎日のように練習し、何枚も何枚も書いて完成させました。
この作品は、書道部門での熊本県代表になり、全国大会へ出品される予定です。努力の成果が表れ、本人もガッツポーズをして喜びました。
〇第17回公徳文芸賞
「公徳文芸賞」とは日本の伝統文芸に関心を持ち、創作意欲を高めてもらおうという趣旨のもと、熊本公徳会が高校生を対象に、短歌、俳句、肥後狂句、自由詩の4部門において設けられた賞です。
【肥後狂句の部】
優秀賞 高等部3年男子
コロナのせいで つば飛ばんごつ孤食する
<講評>「新型コロナの感染ルートの一つに飛まつ感染がある。他者への思いやりが伝わってきます」
今年度の笠は「コロナのせいで」「良か先輩」「ありのまま」の3題でした。今回の肥後狂句への応募は2.358句だったそうで、昨年より500句近く増えていたそうです。その中で、最優秀賞1句、優秀賞5句、入選5句、努力賞8句が選ばれています。
講評にもあったとおり、本校でも給食時には全員が一方向を向いての食事だったり、寄宿舎ではそれぞれが自室での孤食だったりといろいろな工夫を行っているところです。
【自由詩の部】
努力賞 高等部1年男子 「アンサンブル」
アンサンブル
それは少人数での合奏のスタイル
私はアンサンブル部の一員
私は目が見えないので 楽譜がよめない
先生が教えてくださるリズムやメロディーを
記憶して演奏する
時々 音を覚えられず 思った音が
出せないときは とてもつらい
だけどそんなとき 周りのみんなが
もう一回やろうと 声をかけて
何度も一緒に演奏してくれる
指揮者のいないアンサンブルでは
リーダーのスッというブレスを聴いて
演奏を始める
この瞬間が 最も緊張する場面だ
周りの息づかいを聴きながら
テンポを整えていく
周りの音を聴きながら
自分の音を重ねていく
研ぎ澄まされた この瞬間
日ごろの雑念が 飛んでいく
音楽に込められた作曲者の思いや主張と
演奏する一人一人の解釈とが
ぴったり一致したとき
素晴らしい演奏が生まれる
アンサンブル 私のやりがい
アンサンブル
本校の部活動に「アンサンブル部」があります。昨年、一昨年と、この部の活躍についてはすでにご存じの方も多いかと思います。今回入賞した生徒は、中学部のころからこの部の一員として活動している男子です。いろいろな思いを持ちながら日々、練習に励んでいることが感じられる秀作です。
熊本県教育情報システム
登録機関
管理責任者
校長 仲山 加津恵
運用担当者
情報部